by Elunerazim
アイテム番号: SCP-5347
オブジェクトクラス: Gödel-Euclid Gödel-Keter
特別収容プロトコル: SCP-5347-1には樹々に覆われた名辞災害へと逃れなかった者たちのフェイルセーフ機構があるため、現時点では財団の取り組みによっても封じ込められませんが、SCP-5347-2の効果によって概ね収容状態にあります。SCP-5347-1の写真や映像証拠はファタ・モルガーナ1に似ていることから信頼されておらず、SCP-5347-2以外の手段でSCP-5347-1へ侵入するのは不可能だと見做されています。
SCP-5347-2はオカルト団体にのみ認知されているため、特別収容プロトコルは不要です。 無関係かつ非異常なミームの流行によって、SCP-5347-2の手順の一部が特定のコミュニティにおける常套句となった結果、2020年5月以降、SCP-5347-2の被害者は指数関数的に増加しています。 SCP-5347-2の手順に関する新たな情報は、SCP-5347の研究主任に報告する必要があります。
説明: SCP-5347-1はハイ・ブラジル沖に存在する部分的に水没した島です。ハイ・ブラジル自体の転移性によって、SCP-5347-1は様々な場所 — 通常は平穏かつ温暖な海岸から約3海里の沖合 — に出現しています。非異常な手段でSCP-5347-1に接近するのは不可能と見做されており、そのように試みた如何なる乗り物や人物も、SCP-5347-1から約1マイル逸れた位置へと移動する結果となるようです。SCP-5347-1は正確に3日、5日、13日、或いは17日にわたって出現地点に留まった後、濃霧に包まれて消失します。
SCP-5347-1は一貫して同じ地形と大きさを保って出現します。切り倒された樹木、魚網、小規模な狼煙または調理用の焚火といった僅かな相違点から、SCP-5347-1に転送された人物らが各出現事象の合間にも活動を続けているのが確認できます。水面下撮像によって、島の沿岸には大きな繭状の鞘が複数付着していると判明しました。
SCP-5347-2は一連の奇跡術儀式であり、正しく実行されると人間1人をSCP-5347-1に瞬間移動させます。SCP-5347-2の詳細は現在不明ですが、文書ヘイフォース-ESHUにある程度の要素とフレーズが明示されています。
文書ヘイフォース-ESHUの発見: 当該文書は、1966年に偽名の林地に侵入した大学生/アマチュアオカルティスト、ヴァネッサ・ヘイフォースから回収された書籍です。数種類のオカルト儀式が記述されており、SCP-5347-2への若干の言及も含まれます。文書中における言及の大半は曖昧なものでしたが、以下のような情報が得られました。
- SCP-5347-1へ転送される人物は、儀式用の刺青と模様を施されなければならない。SCP-5347-2の被害者にそのような印が付けられた事例は確認されていないため、これは純粋に儀礼的な要素だと考えられる。
- SCP-5347-1へ転送される人物は、妖精族の血統であるか、先祖が妖精との間に血の盟約を結んでいなければならない — 第一次オカルト戦争中に妖精族の系譜が拡散したため、現在生きている人間の約70%は僅かながら妖精の血を引いていると考えられている。
- SCP-5347-1へ転送される人物は、その時点でのSCP-5347-1の出現地点から“3×5×13×17デイスケイム”2以内の距離にいなければならない。
- SCP-5347-1へ転送される人物は、“You are going to Hy-Brasil” (お前はハイ・ブラジルに行く)というフレーズを正確に伝達されなければならない。