SCP-5352
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アイテム番号: SCP-5066

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-5352はマーキー湖の北方4kmにあるサイト-107から遠隔監視されます。毎月1回、職員5名編成のチーム(Dクラス2名、エージェント2名、研究員1名)が町に入り、サンプルを採取し、内部での異常現象を観察します。失踪者は記録され、発見されなかった場合はKIAと見做されます。

SCP-5352-Cは積極的に監視されます。SCP-5352-Cが設置されている建造物の90%以上が消失した場合、建造物と局地的現実の双方の完全性を維持するために、手順5352-PRECESSIONが実行されます。

如何なる状況でも、職員がSCP-5352の内部で口笛を吹くことは認められません。

説明: SCP-5352はニューメキシコ州の放棄された町、マーキーレイク(ネクサス-04)です。全住民がダストボウル1の最中に失踪した1936年以来、この地域に人間が恒久的に定住したことはありません。これ以前には、起源不詳の異常事象がマーキーレイクの各所で記録されていましたが、全米確保収容イニシアチブによって低優先度の事象として扱われていました。

大半のネクサス・ゾーンにおける活動は、一連の一貫したテーマに沿っています2。SCP-5352での現象は“欠如”として定量化できるテーマに則っています。歴史的に見て、マーキーレイクとその周辺地域は最盛期の住民数が103名だったにも拘らず、1人あたりの失踪者数がニューメキシコ州最多を記録していました。この数は1936年に町が放棄されてから低下しました。

他幾つかのアイテムがこの“欠如”のテーマを支持する役目を果たしています。例として以下が挙げられます。

  • 元・雑貨店の裏手にあるウマの骨格を中心とする不均一な5kmの領域内で、野生動物が完全に欠如している。
  • 植物の内部における葉緑素の欠如。これにも拘らず、植物は正常に成長し続ける。
  • 生演奏であれ録音であれ、如何なる種類の音楽も再生/演奏することができない。唯一の例外である口笛は[データ削除済]。
  • 5名以上の団体がSCP-5352の内部に入ると、最低1名のメンバーを見失う傾向がある。多くの場合、これは一時的にはぐれただけである。
  • 人間の体外に存在する細菌類や真菌類の欠如。マーキーレイクが比較的良好な状態に保たれている理由だと考えられる。
  • 建造物の不規則な“隙間”。家具、壁、さらには荷重支持用の梁までもが物理的に欠如しているが、周囲の構造はその影響を受けない。

町の名前の由来となったマーキー湖もまた存在せず、これは町の住民が失踪した後に異常でない蒸発があったためと思われます。かつての湖底は町の0.5km北方にまだ存在します。注目すべき事に、湖底の地表および地下からは人間の骨格が大量に発見されており、1800年代後半から1900年代初頭に一般的だった健康問題の兆候を示しています。回収された死体の約70%は胸骨または胸郭に1つ以上の穴が開いており、5%は死亡前に断頭されていました。

SCP-5352-Aは町の大通りにある2棟の建造物の間の隙間です。ユニオン郡の当時の記録は、かつて市庁舎がこの位置に存在したことを示します。SCP-5352-Aに入る人物は(領域内に水が欠如しているにも拘らず)しばしば全身が水に濡れた状態になります。対象者の手首、肘、膝、足首には軽い索状痕が、首周りには目立つ索状痕が残されます。

不定期に、2~12体のヒト型存在がSCP-5352-Aの内部に視認されます。これらの存在は非物理実体で、15名の財団職員が死亡した事案5352-05を除き、財団による意思疎通施行に反応していません。

SCP-5352-Aの真向かいには、町の葬儀屋の地下に位置する空間、以下SCP-5352-Bがあります。SCP-5352-Bには葬儀屋の1階にある落とし戸からアクセスできます。SCP-5352-Bに入退場した職員は空間内の様子を思い出せませんが、内部の物品を回収することは可能です。映像記録装置は例外なくSCP-5352-B内部で機能を停止しますが、音声記録装置は足元でガラスが割れる音、金属がぶつかり合う音、大量の水が流れる音を検出します。葬儀屋とされているにも拘らず、SCP-5352-Bから回収された物品には針、直刃カミソリ、包丁、タトゥーインク、硫酸、先端が十二芒星の形をした鉄の焼き印など、幾つもの一般的でない器具や薬品が含まれています。

SCP-5352-Cはマーキーレイクの最北端にある鍛冶屋の跡地に設置された金床です。この建造物はマーキー湖に最も近く、SCP-5352内での“隙間”現象から最も深刻な影響を受けています — 鍛冶屋は構造の75%以上が物理的に欠如しています。

SCP-5352-Cには金属加工での使用を実現困難にするような改造が施されています — 平滑部の中央には穴が空いており、金床本体を貫通しています。底面からは水が流れる音が聞こえ、SCP-5352-Bで検出されるものと同じ地下水流に起因すると推測されます。SCP-5352-Cの鳥口は金属成形に適さないほど鋭く尖っています。SCP-5352-Cに付着している人血の量や、同じ建造物にあるSCP-5352-C-1の存在に鑑みて、SCP-5352-Cはある種の祭壇だったと考えられます。

SCP-5352-C-1は財団の研究員から“儀式用絞首鉄環”と呼称されている器具です。SCP-5352-C-1は、1本の金属線に巻き付けられた長さ40cmの人間の腱で構成され、両端には先が尖った長さ15cmの持ち手があります。それぞれの持ち手には6体のヒト型の姿が彫り込まれています。試験の結果、SCP-5352-C-1の金属線は人間の頭を切り落とすのに十分鋭利かつ頑強であると確認されました。持ち手の形状は不規則で、SCP-5352-Cの平滑部にある曲げ加工用の丸穴と四角穴に合致しています。

不定期に、正午から日没の終了まで、SCP-5352-Cが設置された建造物には可視光が入らなくなります。この間、サーマルイメージングは12体のヒト型存在が建造物内に存在し、SCP-5352-Cを見つめるような姿勢を取っていることを示します。この現象の終了時には、SCP-5352-Cが設置された鍛冶屋の別な一部が消失しています。

SCP-5352は、超常現象を題材とするリアリティ番組 “レイラインを追って: ゴーストタウンの探訪者たち”の取材班が、近隣でパイロット版の撮影中に失踪した後に、財団から再発見されました。撮影機材は町の各所に散らばっているのが発見され、車はマーキー湖の湖底に駐車されていましたが、取材班メンバーの痕跡はSCP-5352-Aの外の地面に落ちていた帽子のみでした。内側に付着していた脳組織を基に、この帽子は番組司会者であるウィリアム・プランケットの所持品と特定されました。

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