SCP-5378

評価: +14+x
Ladybugs.jpeg

SCP-5378-AとSCP-5378-B。

アイテム番号: SCP-5378

オブジェクトクラス: Neutralized

特別収容プロトコル: SCP-5378-A及びSCP-5378-Bは、土、岩及び様々な花を備えた小型の囲い地に収容してください。SCP-5378-A及びSCP-5378-Bには1日につき4個のレーズンを与え、週ごとに収容場所を清掃してください。

説明: SCP-5378は2体の知性を持つナナホシテントウ1への指定です。2体についてはそれぞれSCP-5378-A及びSCP-5378-Bと呼称します。両実体は葉、岩及び土といった天然の素材を用いて、小型の建造物や物体を手作りします。

補遺1: 以下は、SCP-5378-A及びSCP-5378-Bによって形成された構造物及びその製作における状況を全て記録した一覧です。

製作された構造物 状況
2枚のバラの葉をもたせかけて作られた小型のテント SCP-5378-A及びSCP-5378-Bを収容した際の出来事です。
葉柄で作られた寝袋。寝袋2つを1つに縫い合わせている。 SCP-5378-A及びSCP-5378-Bは共に寝袋の中で8時間「眠っている」ように見えます。
別々の寝袋 囲い地の周辺を登り脱出を試みたと思しき行動をとった後、SCP-5378-A及びSCP-5378-Bはテントの外で相見えました。SCP-5378-A及びSCP-5378-Bは互いに、激しく羽音を鳴らし始めました。口論の後、SCP-5378-Aは一人用の寝袋を製作しました。
2階構造の小屋2棟 先述の出来事の結果と思われます。
木片に刻まれた手紙 小屋を製作してから9か月後、SCP-5378-Aは、SCP-5378-Bの小屋の戸口で手紙を渡しました。
より糸で小枝を繋いで製作したベンチ SCP-5378-Bは小屋から出て、SCP-5378-Aの小屋に向かってゆっくりと歩きだしました。SCP-5378-Bはドアを軽くたたきました。SCP-5378-Aが部屋から出てきました。その後、2体はベンチを製作し、隣り合って座りました。静かに羽音を鳴らして何かを言い合った後、2体は互いの前肢に触れました。
ハート SCP-5378-A及びSCP-5378-Bは、囲い地の床面でハート形の葉を2枚つなぎ合わせました。2体はハートの中央で横向きになり、互いの四肢を握りました。

SCP-5378-A及びSCP-5378-Bが数時間動きを見せなかったため、2体を囲い地から取り出しました。SCP-5378-A及びSCP-5378-Bが死んでいることが確認されました。死因は老衰の可能性が濃厚です。

補遺2: 以下は、補遺1で言及された手紙です。全てを確認するのに顕微鏡を使用しています。

やあ、愛しいローズ。

僕の手足は疼くように痛み、取り巻く世界も制御できないほど回って見えている。もう最期が近いのだと思う。

ずっと前にした口論、あれは僕が悪かったね。この監獄に捕まったのは君のせいじゃない。もっと棘の無い言葉を選ぶべきだったよ。

君がいないと、僕は悲しみに明け暮れてしまうんだ。君の感触が、耳に鳴り響く羽ばたきの音が恋しいよ。君の隣であの青い空を飛び交っていた時が愛しいよ。どこにいようとも、君がいてくれればそれで良かったんだ。

僕らは最期を迎えようとしている。どうせならば一緒に過ごさないか。お互い孤独に死んでいく必要なんてないよ。

お願いだ。君の声が聞きたいよ。

愛をこめて、

ハロルド

特に指定がない限り、このサイトのすべてのコンテンツはクリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス の元で利用可能です。