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特別収容プロトコル
SCP-5412はサイト-51の水棲収容ユニット8に保管されています。収容ユニットには水力発電タービン、高級発電機、液体分散ユニットが後付けされています。収容ユニットの全ての保守点検は自動化システムを介して行われます。重大な故障に備えて予備の機材を用意しておきます。SCP-5412を通して生成された電力は、第2~第4地下階層の主電源として利用されています。
説明

SCP-5412になる前の樽。
SCP-5412は現在、ビール生産の反復サイクルを持続させる奇跡論プロセスの影響を受けているビール樽です。毎分およそ65,708リットルの速度で、SCP-5412は約413,000kPaの圧力がかかったビールを管の内部に出現させます。一般的な樽の耐久性を大幅に上回るにも拘らず、SCP-5412は損傷することなく、無期限にこの容量と圧力を維持できます。
SCP-5412は古代北欧のセイズマズルが使用していた原始的な奇跡論舞踏儀式によって作成されました。この儀式は本来、ビールや蜂蜜酒の供給量が少ない時期に、樽を再補充する目的で設計されたものでした。不正確な動きや言い回しが儀式の本来の意図からの逸脱を引き起こしたと仮定されています。
発見

SCP-5412の作成に用いられた儀式の記録映像の静止画。
SCP-5412は2020/03/22、モントクレア州立大学の学生3名によって、学生寮で作成、活性化されました。大学の敷地の約60%がビールによる浸水被害を被った後、財団はニュージャージー州警察内の資産から連絡を受けました。
流出源を突き止めた後、財団の収容チームはSCP-5412の回収に成功しました。収容チームはその後、地元のビール製造工場で発生した機械の不具合が水道への逆流を引き起こしたというカバーストーリーを流布しました。
以下の書き起こしは、SCP-5412の作成と活性化を記録した動画ファイルから復元されました。
撮影者とフィリップ・ヘンリーの両親の身元は現在調査中です。SCP-5412の作成に関わった大学生3名の死を説明付けるため、カバーストーリーW-5512 (“水難事故”)が制定されました。