番号: 5413
クリアランス: 3
収容クラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-5413に付与されたパンジャーブ州当局の認可は失効し、オブジェクトは財団の所有下に移されています。あらゆる印刷物、オンラインメディア上のSCP-5413への言及が除去されます。SCP-5413の外には常時2名の守衛が配置されます。SCP-5413への民間人の進入はあらゆる状況で禁止され、クラスA記憶処理を施す許可が与えられています。
説明: SCP-5413は放棄されたグルドワラ1であり、パンジャーブ州ルディヤーナーの郊外に位置しています。SCP-5413の外に設置された看板には「ラバ・ダ・シャバド・グルドワラ」2と記されています。一方で、シロマニ・グルドワラ・パルバンダック委員会3の記録に同名のグルドワラが建設された証拠は存在しません。近隣住人は、SCP-5413に関する情報を伝達する能力を持たないか、情報提供に非協力的です。
通常であれば光を透過する窓、ひび割れ、穴が存在するにも拘わらず、SCP-5413内部には自然光が存在しません。外部から観察した際、窓等の空隙は光を完全に近い形で吸収する金属質の膜で覆われています。一方、SCP-5413内部でも人工光源は正常に機能します。SCP-5413を観察することによって得られたSCP-5413の構造に関する情報は、軽度の強制効果ないし記憶影響を及ぼし、無意識のうちに複数回の訪問を行うことを促します。加えて、SCP-5413に進入してから長時間が経過した対象は、以下の症状を経験します:
- 軽度の鎮静効果ないし多幸感。
- 運動障害。平衡感覚の喪失、制御能力の低下等。
- 消化器系および排泄器官の障害。嘔吐、脱水等。
- 呼吸器系および循環器系の障害。誤嚥性肺炎、チアノーゼ、呼吸抑制等。
上記影響により、SCP-5413への進入は積極的な危険行為と見做されます。無人機を用いたSCP-5413への進入の結果、建築物は他のグルドワラと類似した構造を持つことが判明しています。SCP-5413内に存在する物品の由来は不明です。
SCP-5413の正面口は狭い廊下に繋がっており、廊下の左側、右側、前方には扉が存在します。廊下全体に苔が発生していることが確認されます。パトカ4が結ばれた状態で床に並べられています。錆びた子供用のカラ5が床に置かれ、その上に大剣の柄が乗せられています。
左手の扉はディワン・ホールとも呼ばれる主説法部屋に繋がります。ホールの床全体を覆っているカーペットは汚れており、腐敗した肉、牛乳、バターが付着しています。集金箱には半分が千切り取られた1ドル札が入っています。集金箱の手前には推定7歳の男児の白骨死体が寝そべった体勢であります。これはSCP-5413内に存在する唯一の人間の遺骸です。人間の足および臀部の跡がカーペット上に残されており、全てが前向きです。集金箱の隣には、小型のハーモニウムとタブラーが置かれています。タブラーの革紐がハーモニウムに巻き付いており、2つを物理的に引き離すことは不可能です。1冊のグル・グラント・サーヒブが開かれており、中央に大きな穴が空いています。これを視認した対象は、"空虚感"を報告します。
右手の扉はランガル6に繋がります。着座スペースには料理用の大桶が7つ置かれています。2つは熱い調理された肉で満たされており、別の2つはイースト、大麦、葡萄が入っています。大桶の中の肉の摂食を試みた対象は"至福の無知"と表現される感覚を報告しました。着座スペースの残りは椅子が占めており、使用された形跡があります。近くに置かれたピッチャーを傾けると、ピッチャーの容積を超える量の薔薇色の混合液が流れ出ます。実験の結果、混合液はアムリタ、山羊の乳、血液からなることが判明しました。未特定の動物の足跡が小さな食器棚の方向へ続いており、食器棚には爪痕が残されています。小さな人間の手の跡が周囲に残されており、その配置から、棚の中の物品を取り出したことが推測されます。また、棚の周囲にはマニラフォルダの断片が残されています。
前方の扉の横には小さな表札があり、「オフィス」と記されています。扉は施錠されています。飛行可能な無人機が通気口を通じて進入したところ、机、書棚、2つの鉢植えの存在が確認されました。机の上には元帳が置かれており、書棚は1冊のラヒット・マリヤーダー7を除いて空です。鉢植えの植物はいずれも枯れています。元帳には、300,000ルピー相当のシャルドネワインの注文が1件記されているほか、マニラフォルダの断片が挟まれています。懲罰棒と定規が机に置かれており、いずれも温もりを保っています。机の上の紙には、「ਰਾਜ਼ ਦੇ ਭਾਸ਼ਣਕਾਰ」という発声不可能な名前が記されています。これは子供を指します。
後ろの壁の近くには無地のボトルが横たえてあり、注射器で満たされています。大型の動物のそれと推測される爪痕がボトルネック上に残されています。口を出入りする2組の鮮明な動物の足跡が確認されます。実験の結果、ボトルの表面からはジアモルヒネ、ケタミン、シャルドネワインが検出されました。子供の叫び声と液体を飲み下す音が聞こえ、初期の対象はこれ以外の詳細を想起することができませんでした。
SCP-5413の異常効果は村の近隣に拡大するものと理論上想定されています。人口統計および公衆衛生データによれば、SCP-5413の内部探査に伴う症状を経験している人間は増加傾向にありますが、これは未知の理由で繰り返し発生している成年人口の減少に由来するものであると理論上想定されています。
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