SCP-546
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SCP-546

アイテム番号: SCP-546

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-546はセキュリティロックボックスに収納されています。アクセスは、直接SCP-546に割り当てられたレベル2研究スタッフに制限されています。使用されたシート、日付、記入されたデータ、および接触した被験者のログは、SCPの物品と一緒に保管されます。どんな時でもSCP-546またはシートのいずれかを隔離室に残しておくべきではありません。

説明: SCP-546はリング製本の、線の引かれた、████ブランドのメモ紙のシングルパッドです。 SCP-546の寸法は15×23 cmであり、本来の60枚のうち、57枚のシートで構成されています。その異常な効果のほかに、このアイテムは優れた特性を持っていません。

被験者が何らかの筆記用具でSCP-546に書き込むと、その者は認知的崩壊を体験するようになります。書き込まれた単語、もしくはフレーズは被験者の会話や文章に差し挟まれるようになるでしょう。そして差し挟まれる頻度は時間の経過とともに増加していきます。約24時間後、被験者は自身が書き込んだフレーズ以外のものは書いたり話したりできなくなります。シートを取り除いてもその効果は失われません。

他人とのコミュニケーション能力を失うという重篤な精神的苦痛にも関わらず、影響を受けた被験者は障害を保持したまま生存可能であることが示されています。認知能力は直接影響を受けておらず、被験者は頷いたり手を降ることで簡単な”はい/いいえ”の質問に答えることが可能です。

実験ログ:


被験者: Dクラス 546-3931
シート: 55
日付: 02/12/██
フレーズ: ”South Dixie Drive”

被験者546-3931にまず大声でカンタベリー物語を音読するように頼んだ。約30分後、被験者は話の中に“South Dixie Drive”のフレーズを差し挟んだ。彼女にはこれが正常であることを保証し、さらに続けるように頼んだ。このフレーズは45分の時点で再び現れた。この時被験者546-3931は読書の継続を拒否し、医者による診察を要求した。出現頻度はその後14時間に渡り増加し続け、その後被験者はアシスタントに対して暴行を加えたため鎮静剤を打たれた。被験者が8時間後に目覚めたとき、彼女のボキャブラリーは全て”South Dixie Drive”のフレーズで構成されていた。


被験者: Dクラス 546-3931(再被験)
シート: 55
日付: 02/15/██
フレーズ: ”The quick brown fox jumped over the lazy dogs”(訳注:A~Zまでのアルファベットを全て含む有名なフレーズ)

被験者546-3931が上記のフレーズをSCP-546に書くことで現在の症状から回復することが期待された。しかし被験者フレーズを書くことができなかった。


被験者: Dクラス 546-3880
シート: 55
日付: 03/02/██
フレーズ: ”Bread; Eggs; Milk; Cheese”

被験者546-3880はスペイン語を主要言語とするヒスパニックの男性である。フレーズを書かせた後、被験者に止めるまでスペイン語で”ハッピーバースデー”を大声で歌い続けるよう頼んだ。最初の差し挟み現象は約25分後に英語で発生した。被験者が落ち着いた後、今度は英語で歌い続けるように頼んだ。今度は2時間経過するまで現象は起こらなかった。筆記テストの過程では同様の異常は見られなかった。


被験者: Dクラス 546-3950
シート: 55
日付: 03/24/██
フレーズ: ”555-1234”

被験者546-3950は財団に到着する数年前に聴力を失った聴覚障害者である。これまでと同様の方法で実験を行ったが、彼の手話への影響は見られなかった。その後、数週間被験者546-3950を観察した結果、SCP-546は彼の手話使用能力に影響を与えないことが明らかになった。

SCP-546のさらなる研究のため被験者546-3931と546-3880には手話クラスを受けさせています。 ~Dr. ██████

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