SCP-547
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アイテム番号: SCP-547

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-547は██████博士のオフィスにある金庫の中に、無地の黒い封筒に入れられた状態で保管されます。財団職員は██████博士の許可なしにSCP-547を扱ってはいけません。また、SCP-547は対象の実験を行う場合にのみ取り扱ってください。SCP-547の異常性に曝露させる人物は、担当のDクラス職員に限ることを留意してください。

説明: SCP-547は、英国の███████████公認の催眠療法士、███████・██████の物である、灰がかった白色をした85mm×55mmの一般的な大きさの名刺です。表側には異常は確認されません。裏側には、「我思う故に……?(Je pense donc…?)」というフレーズが、黒いボールペンで書かれています。SCP-547の変更されている側は認識災害であり、予防措置を行った上で扱われなければなりません。

全てのケースにおいて、このフレーズを読んで理解すると、最終的な結果として、個性の完全な喪失と自己認識の著しい減退が確認されました。実験の対象は多くの基本的な作業を行うことが可能であり、ほとんどはまだ言葉を話すことが可能でした。しかし、合理性や即決性を越えた、主観的な考えや感情を持つことはできませんでした。SCP-547の効果は退行性であり、曝露よりおよそ10週後に完全に発露します。進行の段階は以下のように確認されています。

曝露より1週目: 個性の目立つ変化はありません。対象は時折自身の詳細について忘れますが、自分以外の人物の名前については答えることが可能です。

1~6週目: 対象は、自身の人生の中に置ける自身のアイデンティティの鍵となる事実に対し、混乱を示し始めます。詳細についてはインタビュー記録SCP-547-Aを参照してください。

6~9週目: 対象の意識は最終段階に退行し始めます。対象に関連する癖や独特の言い回しが消失し始め、言葉からは抑揚や感情が欠如し始めます。

10週目以降: 前述した精神的で認識的な影響が完全に発露します。詳細についてはインタビュー記録SCP-547-Bを参照してください。

From: ██████・██████博士
To: O5-█
Subject: SCP-547
あなたが以前送られた電子メールに関する返信ですが、対象は感情的な前後関係に基づいて以前のどんな経験も思い出すことができず、また主観的な思考が完全に行えません。彼らの予想できる振る舞いから、SCP-547に曝露した対象による、他の精神汚染や認識災害に対抗するための完全な集団を組織することを提案します。
よろしくお願いします。
██████

From: O5-█
To: ██████・██████博士
Subject: Re- SCP-547
対象となるD-547-アルファからD-547-ガンマまでの輸送の準備を、明日の午前7時までに完了させよ。君はこれより本質的な更なる要請を期待することができる。

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