SCP-5550

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SCP-5550-1の元の正体と思われるものです。

アイテム番号: SCP-5550

オブジェクトクラス: Keter [元Thaumiel]

クリアランス: 4 [元 3]


特別収容プロトコル: 2020年12月11日以降、SCP-5550とサイト28を妨害してはいけません。SCP-5550と財団が関与する事件が発生した場合、職員はSCP-5550の回収を試み、格納庫に戻さなければいけません。現地の戦術的防衛部隊はSCP-5550-1に見つからずに、引き続きサイト28への侵入を試みます。

説明: SCP-5550はPol-1342、ハリ・シン・ナルワの遺灰約三杯分の名称です。SCP-5550は19世紀のパンジャーブ地方の火葬骨壷の中にあります。SCP-5550-1と名付けられた灰からなるクラスII霊的実体がSCP-5550の容器に隣接して現れます。SCP-5550-1はPoI-1342であると主張していますが、SCP-5550-1の現在の状態からこの主張を実証することはできません。SCP-5550-1は高い知能を持っており、職員との友好的な会話を頻繁に試みます。

SCP-5550-1の効果はSCP-5550を人造構造物の最も高い位置に設置したときに発動します。SCP-5550-1がその構造物の住人に対して「敵対的」であると判断した場合、住人は急性および突発性の恐怖症の効果を受けることになります。恐怖症の種類や特異性には個人差がありますが、SCP-5550-1によって誘発される恐怖症は保護された構造物から200m以内に侵入することを防ぐ効果があります。

発見の詳細: SCP-5550は正午にパキスタン・アフガン地域のカイバル峠地区のカオス・インサージェンシーの要塞が襲撃された際に発見されました。これまでの夕方の時間帯の襲撃ではSCP-5550-1の能力により失敗に終わっていました。場所を確保したところ、廃砦の外壁にSCP-5550がぶら下がっているのが発見されました。観察のために確保され、SCP-5550-1の異常な効果が発見されました。

下記に初回のインタビューログを添付します。

インタビュアー: トレバー・マゴ博士

SUBJECT: SCP-5550-1


<ログ開始>

[マゴが小さな束を持って格納庫に入ります。]

マゴ: こんにちは、SCP-5550-1。

[SCP-5550-1が軽く微笑みます。]

5550-1: こんにちは、見慣れない人。

マゴ: こんにちは。俺の名前はトレバー・コンドン・マゴ博士だが、マゴ博士と呼んでくれ。

5550-1:そうしよう。君にはとても好感が持てそうだ。警告しておかなければならないが私の言葉の「そうだ」に注意してほしい。私は少し警戒している。黒い鎧を纏った前の者も同様に親切だった。少なくとも最初はな。

マゴ: それについて教えてくれ、5550。

5550-1: マゴ博士、世俗的なマヤの欲望のように1、偽りの戦士たちが甘言で私を誘い込んだんだ。彼らは私に敬意を払って扱うと主張したがそれは忌まわしい嘘だった。[SCP-5550はニヤリとした表情を浮かべます。]

マゴ: [溜息をつく] 君が捕まった建物の周辺を復旧させようとしたみたいだけど…いくら控え目に言っても何度もね。

5550-1: その通りだ。私とファウジの成功を最も誇りに思っている。私たちは弾圧から無実の人々を守ることに長けている。あと罪のない人々だけを。

マゴ: そうか。俺たちの襲撃では、君はこの目的のために使用されていなかったのか;君の古い基地に潜入するには十分だった。

5550-1: 君が無実だと一言も言っていない。

[マゴは眉に皺を寄せ顰めます。]

マゴ: ああ。

5550-1: 私は民間人を片付けるのに使われた。罪のない人々を。彼らが敵だと言われたからだ。私は戦士たちが建てる小さな塔の上に横たわった。日暮れ時にそれは聞こえた。それが見えた。全て見る。見える。私は子供たちを傷つけて恐ろしい悪夢を与えながら彼らの泣き声を聞いた。爆弾が落ちたことを嘆く彼らの声を聞く時のように古参兵の泣き叫ぶ声を聞いた。私は彼ら全員傷つけた。

[約一分間の沈黙]

5550-1: それは…苦痛だった。あいつらのために生きるのは嫌だった。

[マゴは頷きます。Pol-1342の小さな画像を取り出し、SCP-5550-1に見せます。]

5550-1: それは..私か?

マゴ: その通りだ。君と君の記憶は、君の信仰にとって最も重要なものだ。

5550-1: 記憶?

マゴ: ああ。ほら…何て言ったらいいかよく分からないんだけど。

[22秒間の沈黙。マゴ博士は何度か発言を推敲しています。]

マゴ: 君は死んだんだ。200年前に。

<ログ終了>


注意事項: SCP-5550-1はブルースター作戦2、インド・パキスタン分離独立3、インドとシク教民族離散に悪影響を与えたその他の出来事や、現在のニュースメディアの存在を知ることは許されません。

インタビュアー: トレバー・マゴ博士

SUBJECT: SCP-5550-1

序文: インタビューに先立ち、SCP-5550-1は顕在化している時間帯に格納庫の周りで拗ねているのを目撃されています。


<ログ開始>

[マゴが小さな束を持って格納庫に入ります。]

マゴ: こんにちは、SCP-5550-1。

5550-1: こんにちは、見慣れない人。久しぶりだな。

マゴ: そうだな。

5550-1: 幼稚な行動をしてしまったことをお詫びする-皆私のことを気にかけてくれたのだろう。

マゴ: まあ、ではない。他の人より自分勝手な人もいる。

[SCP-5550-1が眉を顰めます。]

5550-1: そうか。

マゴ: 少なくともは君のことを気にかけていた。

5550-1: 圧倒的多数に比べて一人しかいないのが何だっていうんだ?

マゴ: 前より一人多いぞ、5550-1。

5550-1: 公平な観察だ。

マゴ: 君は少し…混乱しているのではないか?

5550-1: 確かに私はそうだ。君は鋭い目を持っているな。[SCP-5550-1は驚いた顔をします。]

マゴ: 俺が誰か、そして俺たち-俺の組織が何か-簡単に説明させてくれ。

5550-1: 説明してくれ。

マゴ: 俺は科学の法則に違反するものを安全に収容することが専門の一般的に考えれば「普通」のSCP財団に雇われた医師だ。

5550-1: 私のような…[SCP-5550-1は自分を指さします。]ものか?

マゴ: まあ、そうだな、君は俺たちが収容するものだな。俺たちは世界中の様々な政府と働くが、どの政府とも提携しているわけではない。どの国にも義務を負っていない。

5550-1: そんな組織が国家と手を組むと圧力で潰れてしまうのではないかと思ってしまう。君が主張するようなものを持っているとしたら、相当な力を持っている団体なのだろう。

マゴ: 幸いなことに世界は今非常に平和な場所だ。誰も俺たちの忠誠を求めて争っていないし、特定の国に有利な方向に導こうとはしていない。俺らの唯一の目標は危険なものから人類を守ることだ。

5550-1: 君は世界は平和だというが、私の同胞は今、世界でどのような状態なのだ?私が最後に覚えているのは彼らが白い紐のついた奇妙な緋色の軍服を着始めたことだ4。私は久しく彼らを見ていない。何かが起きたのではないかと心配している。

マゴ: それらの軍服は常に民間人の間で一般的だったが君の同胞は安全だ。彼らの帝国は君の不在の間に繁栄している。

5550-1: ということは彼らは無事なのか。うーん。[SCP-5550-1が後ろにもたれます。]それはよかった。話を聞かせてやろう。

マゴ: 俺はそんな-

5550-1: これは要求ではない。

[SCP-5550-1が咳払いをします。]

5550-1: 最後に…見覚えのある場所にいたのはジャムルードにいた時だった。同じ名前の砦の城壁の上にいた。多くの人がいた。私たちの多くが。多くの人々が。それは血が上下に流れていて死体の周りを蛇行していた五つのうちの一つの川の三角州のようだった。雷が大地に鳴り響いているだけだった。私は戦場を見渡して何かを感じた。私の兵士たちは見事に戦っていたが退却していた。私は見て、もう一度何かを感じた。弾丸だ。撃たれていた。私は急いで病院に運ばれたが戻りたいと主張した。

マゴ: そうなのか?

5550-1: もちろんだ。聞こえてきたのは悲鳴と叫び、泣き声と笑い声、剣で切る音と振りかざす音、それはとても恐ろしい不協和音だった。腕を組んで、上に連れて行ってくれと頼んだ。連れていかれた。もう一度見ると、場が凍り付いていた。男たちが訓練用のダミーのように上下に立って、砦を見ていた。を。そして、彼らは逃げた。地上の悪魔たちが、無垢なものを殺す者たちが、尻尾を振って走っていった。喜びに満ちた光景だった。私は目を閉じて手放した。

[マゴ研究員は少し心配そうにしています。]

マゴ: なるほど。喜びに満ちた光景ね。

5550-1: 君は私にその戦いに勝利したことを確認させてくれた。我々のケサリ5は風の中で勇敢にうねり、我々のナガラス6は大きな音を出し、 シーク帝国が強力であり続けていることを知っている。

[SCP-5550-1は一度自分の胸を叩き、誇らしげな笑みを浮かべました。]

マゴ: もしよければ、先程の話に関連したことを話してもいいか?

5550-1: ああ、話せ。

マゴ: 先ほど、俺の組織の多くの人々が、君を心配していないことを述べたよな。これは、彼らが君のことを気にしていないのではなく、むしろ、他のもっと危険で致命的なアノマリーを収容し、制御することに集中していたからだ。

5550-1: 彼らは他人の安全を守ることに夢中になっているが、自分自身の安全を守ることができるのか?

マゴ: 俺はその話がしたかったんだ。

<ログ終了>

インシデント5550-1
2020年2月3日、カオス・インサージェンシーのチームが夜間の襲撃でサイト28に侵入しようとしました。SCP-5550が突入を阻止するために配備されました。


<ログ開始>

SCP-5550-1がサイト28の屋根の上で角に止まっているのが見えます。数名のカオス・インサージェンシー工作員がSCP-5550の効果範囲外の車両を取り囲んでいます。

5550-1: うーん。彼らはまだ近づいてきていない。私が誰だか知っているのかもしれない。

工作員から閃光が見え、SCP-5550-1のほかにロケットが屋根に衝突します。SCP-5550-1は屋根の端から退却しますが、無傷です。

5550-1: あれは何だったんだ?

遠くに二台目の車両が急速に接近しているのが見えます。SCP-5550の効果範囲内に入り、すぐに旋回しようとします。車両が反転し、数名の工作員が車両から出てきて、サイト28を睨みながら他の工作員に向かって後退しているのが見えます。

5550-1: な-何だ?いや、そんなわけがない。なぜ彼らはそれを恐れるのだ?

SCP-5550-1は屋上のハッチに移動し、そこに印刷された財団のマークを注意深く観察していました。彼は振り返り、遠くにいる工作員たちが緊急テレポーテーションルーンを発動させているのをじっと見つめていました。何人かは地面に倒れ、泣き叫びながらルーンを発動させようとしています。

5550-1: [叫ぶ] なぜお前は彼らを恐れる?

見知らぬ工作員: [叫ぶ] 自分を見てみろ!

残った工作員は、財団の戦闘員が到着する前にテレポートを終了します。SCP-5550-1は潜在化するまで屋根の端から動きません。

<ログ終了>




SCP-5550のセキュリティ設備としての価値を判断するために、SCP-5550のテストを実施しました。全てのテストは財団所有の施設内で実施されました。

      「敵対的」存在       実体の意向 実体の行動 結果
財団のイヌ科のユニット エージェント・バンゴットへの攻撃を指示 SCP-5550-1の隣にいるのを見て、エージェント・バンゴットに向かって突撃しようとした。 ユニットはSCP-5550-1に曝露された人と同一の影響を受けました。効果は人に限定されないことが確認されました。
エージェント・グラロス エージェント・バンゴットがいた建物を見て回る。 銃器を振り回して遠くからエージェント・バンゴットに向ける。 他の報告されたテストと比べると強度が低下したとはいえ、標準的な効果です。「敵対的」な存在の意図は行動よりも重要であるように見えます。
エージェント・グラロス 射程距離内にいるエージェント・バンゴットを突撃しする。 気軽なペースで歩く。 標準的な効果です。「敵対的」行動はSCP-5550-1の効果を発動させるのに必要がありません。
エージェント・バンゴット サイト28の境界線の外でフクロウを撃つ。 座る 効果がありません。「敵対的」行為は非居住者が居住者に対して行ったものでなければなりません。
エージェント・バンゴット サイト28の境界線の外に立ちながら、サイト28内の木を切る。 小さくて鈍いノコギリを持ってサイト28に向かって歩く。 標準的な効果です。「敵対的」指定は知性のない実体に対する意図にまで及んでいるように見えます。
エージェント・バンゴット 壁に頭をぶつける。 壁に頭をぶつける。 標準的な効果です。テストの無計画な性質はSCP-5550-1の効果が自動的に自己破壊的な行動にまで及ぶことを示唆しています。

以下に現場の活動ログを添付します。

日付 攻撃集団 ノートと結果
10/13/2020 カオス・インサージェンシー 撃退しましたがSCP-5550-1はその後、財団のシンボルに対する軽度の嫌悪感と苦悩を表明しました。
10/30/2020 蛇の手 撃退しましたがSCP-5550-1の効果は190メートルに減少したように見えました。
11/10/2020 世界オカルト連合工作員 SCP-5550の恐怖症効果に影響されたにもかかわらず、現場の警備員の介入が必要であったため、サイト28に接近し続けることが出来ました。
12/02/2020 蛇の手 SCP-5550の影響は、物理的な武器を持っていない攻撃者には現れず、現場の職員が交戦する必要がありました。SCP-5550-1は2020年12月10日まで財団職員と再び交戦しませんでした。



インタビュアー: マゴ研究員

SUBJECT: SCP-5550-1


<ログ開始>

5550-1: この提案についてはすでに話し合ったと思うが。

マゴ: そうだが-

5550-1: 正直言ってしまうと、マゴ…私はかなり葛藤している。

マゴ: なぜ?

5550-1: 私は自分がしてきたことを見てきた。私は生涯正義のために戦ってきた。しかし、これはそうではない。彼らが誰なのか、何をしたのか、家族がいるのか、心の中に本当に悪がいるのか、私には分からない。

マゴ: より多くの利益のためだ。君は何百人もの人を危険から遠ざける仕事をしていて、ここで使われるであろう人手をもっと必要としているかもしれない場所で使わせている。

5550-1: 確かに皆にそう言われる。しかし、私がここにいることは善よりも害のほうが大きいような気がしてならない。昔はのために戦っていた。大勢の人が走っているのを見て正しいと感じた。正しいと思っていた。今は違う。全然違う。

マゴ: 待て、待-

[SCP-5550-1がマゴに向かって手を挙げる]

5550-1: 最後まで言わせてくれ。なぜ君の紋章を至るところで見るのだ?円、矢印、それは皆の心の中に恐怖としてある。私が保護すると主張した者でさえ自分自身を恐れている。彼らは皆、この恐怖を見るのをやめない。それがすべてだ。

マゴ: 俺-

[SCP-5550-1はマゴを睨みつけます。彼はもう一度手を挙げます。]

5550-1: まだ終わっていない。私は問題を悪化させるだけだ。これをコントロールするのは難しいし、それがいくつもの悪影響をもたらしているのは分かっている。何人かの通行人の心の目に自分が映っていた。まるでデスタッチを持っているかのようだ。

マゴ: 俺は同意しないが…

5550-1: 落ち着く場所があったほうがいいのかもしれない。

マゴ: そ-そうだな。

[SCP-5550-1はまだ厳しい口調ではありますが、柔らかく話します。]

5550-1: マゴ、私は自分の家の話をしたことがあるかな?

マゴ: 何度もな、SCP-5550-1。

5550-1: パンジャーブではガジュマルとマンゴーの木を数本持っていた。その木陰に座って世話をしていた。しかし、今では木はほとんど見かけなくなった。何本か植えたほうがいいかもしれない。

<ログ終了>

インシデント5550-2
2020年12月11日の夜、SCP-5550の効果が自発的に発生し、マゴ研究員以外のサイト28メンバー全員に影響を与え始めました。これがSCP-5550とマゴ研究員の22回目のミーティングです。

<ログ開始>

現場の全ての職員は出来るだけ早くサイト28から逃げようとしており、中央階段の吹き抜けの底には数人の研究者が意識不明のまま横たわっています。現場警備員の廃棄された武器や装備品が機器ロッカーに散乱しており、全ての格納容器は緊急隔離モードになっています。SCP-5550-1はサイト28のセキュリティセンター内に姿を現し、一歩ずつ前に進んでいます。マゴ研究員はSCP-5550-1に近づき、椅子に躓きそうになります。

マゴ: ナルワ、何をしている?俺以外は恐怖で建物の外に逃げたが今にも起こりそうな攻撃はない。君が見つけた敷地内のどこかに爆弾が隠されていて、内部からの攻撃が差し迫っているのでは?

5550-1: マゴ、友よ、脅威はない。考える時間が必要だっただけだ。

マゴ: 屋上に連れていくことも出来たんだが…

5550-1: いや、それは出来なかっただろう。考えるために本当に一人の時間が必要だった。

マゴ: だがなぜセキュリティセンターに来たんだ?

5550-1: この場所は魅力的だ。君がサイトと呼んだ場所の中でも外でも色んな物が見れる。

マゴ: そうだな、君を含めた全員の安全を確保するためには、状況を知る必要がある。

5550-1: マゴ、同胞の身に起きたことを見てきた。

マゴは目を見開き、警備室の出口に向かって一歩後ろに下がりました。

5550-1: 君はこの情報を隠すだけでなく、実際よりも安楽であると思わせるために努力したことを私は知っている。これは私を満足させて君の組織で働きたいと思わせるための努力だったのでは?

マゴ: 俺は—お願い—見ろ—分かった!俺は君に嘘はつきたくなかったが、業務命令だったんだ。最初から本当のことを言いたかったのは君に嘘をつくのは間違っていると思ったからだ。

5550-1: だが君はやってしまった!君は何かをするように言われて、正しいことをする代わりに言われたことをした。

マゴ: 全力で戦った!君を防衛に使うのは反対だったんだ。俺は君を見守っていたんだ。強制されたわけじゃないが、出来るからした。俺は最初から君の味方だった、最初から君を助けたかったんだ。

5550-1: いや、いや、いや。これは私を再び君たちのために働かせるための策略だ。以前よりも更に疑問が薄れた。

マゴ: いや、全然そんなことはない。俺は君の味方だ、ナルワ、君を助けたいんだ!

5550-1: もしそうなら君は命令を無視していただろう!

マゴ: 財団でそんな選択肢はない!

5550-1: それは君が無関心なことを更に証明している。

マゴ: ナルワ、聞いてくれ。君はサイトの通信を遮断している。尊長と連絡が取れるはずがない。俺がここにいる理由は君をたすけるためだけだ。

SCP-5550-1はゆっくりとマゴに近づき、周囲とは対照的に成長しているように見えます。マゴはSCP-5550-1が一歩踏み出すたびにたじろぎ始めます。

5550-1: 君は嘘をついている。分かっている。君がしてきたことは全て私を傷つけるためだったんだ。君は私の味方ではなかった。そのことで私に嘘をついた。他のことでも嘘をついた!私は武器以外の何物でもない。誰が見ても一目瞭然だ。彼らがそう思うのをやめることはないだろう。

マゴはSCP-5550-1から逃げ始め、最寄りの出口に向かって走ります。

5550-1: 私は無実の人を守っていると言われた。私は無実の人を守る。だが君は有罪だ。

マゴはドアを通り抜けようとしたときに躓きながら、メンテナンス出口から走り出します。時折、見返しながらサイト28から走り去ります。

<ログ終了>

約57回サイト28奪還の試みが行われましたが全て失敗に終わりました。これらの作業を実行するためのコストが高いため、一時的に中断されています。

ノート: SCP-5550-1がサイト28を占領してから三週間後、強風によりSCP-5550-1の出現が二日間妨げられました。当初はサイト28を防衛することを目的としていた財団の現地戦術的防衛部隊がこの間にサイト28を占領しようとしましたが、最初の二日間は天候に阻止され、三日目の朝にはより小さなSCP-5550-1の出現によって強制的に作戦が終了されました。それ以降のSCP-5550-1の出現は全てこの新しいサイズになっています。
世界的に森林内の幽霊がこの出来事を受けて採掘者に幻覚作用をもたらしたという報告があり、現在調査が進められています。

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