SCP-5555-JP-J
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アイテム番号: SCP-5555-JP-J

オブジェクトクラス: Tiamat1 Apollyon2

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SCP-5555-JP-J

特別収容プロトコル: SCP-5555-JP-Jの完全な収容は、その個体数と影響範囲の広さから未だに目処が立っていません。情報規制によるSCP-5555-JP-J拡散の抑制と、感染媒体の削除が主な収容手順となっています。SCP-5555-JP-Jの終了は可哀相なので行われません。全てのSCP-5555-JP-Jは森林地域へ輸送してください。外部に脱走する必要がないことを刷り込むため、1日に1度以上、SCP-5555-JP-Jの生息域に上空から充分量のバナナを散布します。Dクラス職員の半数はバナナの収穫に割り当てます。SCP-5555-JP-Jの生活区域を確保するため、世界中で植林活動が行われます。
(2023/2/12追記) SCP-5555-JP-Jの鳴き声を真似しないよう、世界中で周知徹底してください。

説明: SCP-5555-JP-Jは全てのニシローランドゴリラ(Gorilla gorilla gorilla)です。2022/09/24、SCP-5555-JP-Jの鳴き声3に予兆なく異常性が付与されました。SCP-5555-JP-Jの鳴き声を聞いた知性体は、5秒程度をかけてニシローランドゴリラに変化します。変化した個体の鳴き声も、同様の異常性を有しています。SCP-5555-JP-Jの特筆すべき点として、どの個体もバナナに対して有意に強い関心を持つことが挙げられます。

2022/09/24以降、その感染条件の緩さと拡散性の高さから、SCP-5555-JP-Jの数が爆発的かつ連鎖的に増加し始めました。発生から2日の時点で約8億人がSCP-5555-JP-Jに変化したと推定され、複数の自治体および国家が機能停止に陥りました。影響範囲の広さから隠蔽は不可能であると判断され、LK-クラス: ”捲くられたバナナの皮”シナリオの発生が宣言されました。これにより財団は公的に各自治体と協力し、SCP-5555-JP-Jの大規模な収容を開始しました。

財団内においては生物を扱うサイトを起点としてSCP-5555-JP-Jが拡散しており、複数のSCiPがSCP-5555-JP-Jの影響を受けました。ほとんどの場合においては、元来の異常性を維持したままニシローランドゴリラ然とした性質変容を起こしています。以下は確認されている影響を受けたオブジェクトの抜粋です。


補遺-5555-JP-J-1: 2023/1/9頃から、意図的にSCP-5555-JP-Jを拡散する組織が確認され始めました。当該グループはGoRI4-5555に指定され、積極的な解体が進行中です。以下は捕縛した構成員の1人である、ジョージ氏へのインタビュー記録です。

インタビュー記録5555-JP-J-5


実施日: 2023/2/12

対象: ジョージ氏

インタビュアー: 犬貝研究員

付記: ジョージ氏はへた部分を紐で連結した2本のバナナを首から下げている。バナナは非異常で無害なことを確認済みであり、円滑なインタビューのため回収していない。下記はAIによる映像記録の文字起こしである。


[記録開始]

犬貝研究員: それでは、インタビューを始めます。個人情報については調査済みのため、組織についてお聞きしますね。どういった目的で活動しているのでしょうか。

ジョージ氏: ウホ。ウホウホウホ。ウホー。ウホウホ。

犬貝研究員:

ジョージ氏: ウホ?ウホーウホウホ。ウホウホ。

犬貝研究員:

ジョージ氏:

犬貝研究員:

ジョージ氏:

犬貝研究員:

ジョージ氏: 私たちの目的はですね、

犬貝研究員: はい。

ジョージ氏: 端的に言うと、罪を償うことです。

犬貝研究員: どういった方法で?

ジョージ氏: どういったウホウホで!?

犬貝研究員:

ジョージ氏: …今起こっている現象を受け入れることで、です。人間はこれまでの歴史で、数多の罪を犯してきました。環境や生態系の破壊、戦争という同族間での大規模な殺害行為。自然から生まれたはずの人間は、もはや不自然な存在になってしまっているのです。バナナをどうぞ。

犬貝研究員: 結構です。

ジョージ氏: (バナナを食べながら)そんな中で発生したゴリラになるという現象は、我々が自然に帰る唯一の方法。神が用意した贖罪の機会なのです。

犬貝研究員: そうですか。1つお聞きしたいのですが、あなた達はゴリラにならないのですか?鳴き声を聞くだけでゴリラになれるわけですが。

ジョージ氏: 世界にはまだまだ、神の御意志に気付いていない人々が大勢います。彼らはゴリラになることを恐れ、コミュニティから離れて閉じこもってしまっています。我々はそんな哀れで迷える子羊達を、立派な大人ゴリラにするために活動しています。

犬貝研究員: ゴリラになる人を増やすために行動していると。その後にあなた達もゴリラになるということですか。

ジョージ氏: ええもちろん、喜んで。

犬貝研究員: なるほど。あなた達の組織の人間が、混乱に乗じて犯罪行為を働いているという情報も得ているのですが。

ジョージ氏: なんと嘆かわしい!そんな不届きものが紛れているなんて…見つけ次第相応の罰を下さねば…!

犬貝研究員: こちらをご覧ください。

[パソコンをジョージ氏に向ける。]

犬貝研究員: 空き巣が発生した家を映していた、防犯カメラの映像です。ここに映ってるの、あなたですよね?

ジョージ氏: えっ。

犬貝研究員: 住民をゴリラ化し、無人となった後に金品や食料を盗む。悪どい手口ですね。同様の事案が複数発生しているようですが、これについて何かお聞かせ願えますか?

ジョージ氏:

犬貝研究員: …ジョージさん?

ジョージ氏: ウホウホ?ウホウホウホ。

犬貝研究員: ジョージさん…

ジョージ氏: ウホ。ウホウホ。ウホウホ…う゛っ!?

犬貝研究員: ジョージさん?

[ジョージ氏が徐々にニシローランドゴリラに変容する。SCP-5555-JP-Jの鳴き声は観測されていない点に留意]

ジョージ氏: うそ!なんで!?いやだ!

[ジョージ氏が完全なニシローランドゴリラになる]

犬貝研究員: 冗談じゃないぞ!

ゴリラ(ジョージ氏): ウホウホ。

ゴリラ(犬貝研究員): ウホウホ。

[ゴリラ(ジョージ氏)がゴリラ(犬貝研究員)にバナナを手渡す。ゴリラ(犬貝研究員)が受け取りそれを食す。2頭のゴリラは尋問室を駆け回っている。]

[記録中断]


本インタビューの最中である2023/2/12 15:36 (UTC)から、SCP-5555-JP-Jの鳴き声を聞くだけでなく、鳴き声の真似をすることでもSCP-5555-JP-Jに変化するようになった。

また、AIなどの知性体のように振る舞う存在もSCP-5555-JP-Jに変化する現象が確認され始めた。2頭のゴリラは森に還された。

分析: SCP-5555-JP-Jの性質変化は、世界中で同時に発生した。SCP-5555-JP-J自体も一斉に始まった。まるで百匹目の猿現象、いや、百匹目のゴリラ現象だな。

— ゴリラの有識者

2023/2/12の異常性変化により、財団保有の人工知能コンスクリプトや、SCP-2897を含むAI型のアノマリーがSCP-5555-JP-Jの影響を受けました。これにより大規模なセキュリティ違反と、同時多発的な収容違反が世界各地で発生しました。異常性を有したゴリラが大量に解放されたことにより、加速度的にSCP-5555-JP-Jが拡散しています。

2023/2/16、アメリカ、ユーラシア、アフリカ、南極大陸の全人口がSCP-5555-JP-Jに変化したと推定されています。監督評議会指揮権はイギリス、日本をはじめとした島国の支部に移行され、O5-1には日本支部理事"獅子"が就任しました。

O5-1の覚書


全ての財団職員へ。

SCP-5555-JP-Jは世界中に広まり、SK-クラス:支配シフトシナリオが目前に迫っている。我々の生活はほとんどがゴリラに淘汰され、残された人々は僻地で身を隠して生き延びている。現状に疲弊し、例の組織に迎合してしまう職員も出てき始めた。苦しみながら抗うよりも、いっそゴリラ化を受け入れて自然に帰る方が楽だと考えてのことだそうだ。

だが、自然に帰るということは、暗闇を恐れていた過去に戻るということだ。人類は恐怖から逃げ隠れしていた時代に逆戻りしてはならない。我々の活動は未来のためにあり、我々の愛する者達の安心のためにあるのだ。

SCP-5555-JP-Jのリバースエンジニアリングが進行している。ゴリラに変化する異常が存在するなら、人間に変化する異常も存在するかもしれない。現状を打開する手段は必ず存在する。例え世界が諦めたとしても、我々だけは最後まで希望を捨ててはならないのだ。

それでは、諸君らの全ての行いに期待している。

確保 収容 保護




















…あれ?

…しゅうよウホご…


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