𝒫
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アイテム番号: 𝒫

オブジェクトクラス: Keter

曖昧さ回避: 𝒫は、以下に説明する相互に関係した異常のどちらも指す場合があります。

  • 𝒫は、物理的な状況下で、または行動主体として描写される場合、個人を指します。
  • 𝒫は、ミーム的影響や記述/発話による伝達に関する描写である場合、単語を指します。

特別収容プロトコル: 𝒫は財団に従順で服従していることもあり、𝒫の収容は、清掃業務やインタビュー/セラピーのスケジュールなど、可能な限り自主性が尊重されるように調整されています。

単語の𝒫の情報はおおむね自己正常化していますが、可能であれば一般アクセスから削除されなければなりません。また、その情報は財団文書においては誤伝達部門によって事前に承認されたものに制限される必要があります。

𝒫の母親であるペネロペ・ヨアは厳重に監視されており、𝒫との毎週の電話が許可されていますが、財団に関する情報が流出しないことを確実にするため、回線の遅延といった予防策は取られなければなりません。𝒫は、ヨア氏の有する現状の知識は不完全であることを認識しており、また、これまでのところ財団の取り組みに一貫して順応することが出来ています。

説明: 𝒫(以前はヌダ・ボルヴィチ)は18歳の人間であり、一般的な人と比較して頭蓋構造が劇的に異なります。𝒫の首より下の身体は標準的な人間のもので、肉付きが良い円錐形の首は非常に大きな頭部を支えており、頭部には50から100の皮膚、軟骨、脂肪や骨などの様々な顔の組織から構成された小さな開口部があります。これらの開口部は大まかには左右対称ですが、顔の正中線を越えた間には小さな相違があります。また、これらは常に流動的な状態であり、頭蓋の肉が既に存在している開口部を吸収すると同時に新たなものが生成されます。

𝒫は「𝒫」という単語も指し、その単語は聴覚と視覚の伝達に関して多くのミーム的性質を示します。𝒫という個人は、「𝒫」という単語以外のいかなる名前や直接的な識別名でも指し示すことが出来ません。筆記等の方法で視覚的に伝達されるとき、あらゆる𝒫への直接的な言及は「𝒫」という単語に限定されます。しかし、発話されるときは、この単語は英語における一単語と完全に一致した発音です。「𝒫」の発音は以下で試聴が可能です。


補遺資料


補遺01 - インタビュー(02-17-19)

前文: 𝒫の顔の異常性はインターネット上で「流れる口を持った子供(Kid With Liquid Mouth)」というタイトルのビデオが注目を集めたことで発見されました。𝒫は速やかに居場所を特定され、異常な状態に苦しんでいると判断されました。以下のインタビューは𝒫がサイト-96にはじめて慣れてから1週間後に行われました。


オージッド博士が入室し、着席する。

オージッド博士: やあ、𝒫。

𝒫: どうも。

オージッド博士: あなたを今の状態より苦しませたくはもちろんありません。ですので、できる限り手短に済ませたいと思います。

𝒫: ええ、はい……ああ、その、ええと、大丈夫です、本当あなたぐらいこのことを知りたくて、はい、大丈夫です。

オージッド博士: 気持ちは理解しています。では、始めましょう、時系列順に行いたいと思います。あなたが最初に奇妙なことが起きていると気がついたのはいつですか?

𝒫: ええと、そのときはおかしいと思わなかったんですが、最初に他人から𝒫と呼ばれたのは……はい、確か11歳だったはずです。もとはただの悪口でした。ピンクのソックスを履いていたから、クラスの子の一人が私をそう呼んだんです。それは、ええ、特に理由もなくて、そのときはその色が好きなだけだったんです。今は、違って、ええと、違います。

オージッド博士: 当時、それをどう思っていましたか? 奇妙には思わなかったとは分かりますが、何か感情的に反応しましたか?

𝒫: その、泣いたりはしましたが、実際のいじめの中身でというより、からかわれていたからだと思います。名前についてはまったく気にしてなくて、実際、次の日学校に戻っとたきにみんなが𝒫と呼んできたのは、まあ……よかったです、はい。少なくとも、「ヌダ」よりかはましでした。

オージッド博士: それがあだ名に留まらなくなったことに気が付いたのはいつですか?

𝒫: それは、分からなくて、誰も知りません。ええと、先生も、親も、校長も全員あだ名で呼んできて、おかしいとは思いましたが、こんな感じに、今のようなおかしさだとはまったく思っていなかったです。

オージッド博士: 事態が深刻になり始めたのはいつですか?

𝒫: ええと、それで、頭がこんな風に大きくなり始めるまで、3年半くらいでした。医者に見てもらえと他人に言われるまで、100%ただの自己嫌悪だと思ってました。私は……鼻なんかが大きくなり始めるまで数日間病院にいました。ほんの1か月くらい前のことです、それから起こったことは比較的最近です。

オージッド博士: あなたは新たな顔のパーツを使うことができますか?

𝒫: 鼻は機能しますが、目は機能しません。他はどれも本物の体のパーツにすら見えないので不快です。

オージッド博士: ふむ、これで確認表は終わりです。ただ、訊きたいことがあります。あなたはどういう気持ちですか?

𝒫: ええ、ああ、この事態の深刻さは分かっています。あなたたちがこれを誤魔化していないことは知っています。この状況は奇妙で、理由は私たちには分かりません。そして、私たちは解決しようとしています。それはわかります、なので私はここにいるんです。

オージッド博士: ですが、あなたはどういう気持ちなのですか? その、実際の話、何かここでの生活がより安心になるようなことがあれば……

𝒫: 大丈夫です。この場所を私のための大きなホテルにはしないで下さい。私は荷物にはなりたくありません。ここでうまくやってます。そして私は元気です。

オージッド博士: 分かりました。そういうことでしたら、私と話してくれてありがとうございます、𝒫。何か発見しましたらお知らせします。


補遺02 - インタビュー(07-07-19)

前文: 02:06:14、𝒫が睡眠している最中に物体が出現し始めました。以下のインタビューはその12時間後に行われました。


𝒫: ああ、世界が終わる。

オージッド博士: おはようございます、𝒫。

𝒫: あなたもでしょう、私も何なのか分かりません。ただ止まってほしいです。

オージッド博士: 1日中発生しているのですか?

𝒫: 昨晩はずっとです。午前2時ごろからだったと思います。始まってからずっと眠れてません。

オージッド博士: 始めに、何が起こりましたか?

𝒫: ええっと……まったく何も分かりません。寝てたとき、大きな音が鳴って、ドアノブで頭を打たれました。ドアノブ! 一体何なんだよ!

オージッド博士: 実は私たちは物体をいくら解析したのですが、今までのところ、異常なものは何も発見されていません。

𝒫: 私から発生したってどうしてわかるんですか? ここにはおかしなものがたくさんあるんですよね?

2人の人物がキスをしているポラロイド写真が𝒫の顔の直前に出現する。𝒫はそれをつかみ、床に投げつける。

オージッド博士: ちょうどあなたの周囲に集中しているように見えますね。

𝒫: 法則としてはそうなんでしょうが、絶対論理的じゃない! ええと、私の好きなものじゃ- ほら、ただのランダムなものじゃないですか。前にスプライトの空のボトルが手元に出てきたんですが、私は甘いソーダなんて飲みません。

オージッド博士: 分かりました。現時点での最善の選択は、可能であればこれらの物体の根源を特定し、関係性を調べることです。潜在意識の表出である可能性も—

𝒫: 「あなたの欲の」だなんて言わないでください。

オージッド博士: そんなつもりではありませんでした。

更新(07-18-19): 𝒫は、意識のある間物体を出現させています。しかし、その頻度や出現物の内容については完全に𝒫自身と関係していないように思われます。物体はどのようなパターンにも従わないように思われますが、いくつかの物体は頻繁に再発生しており、1日に複数回出現したこともあります。それらの中には、豪華な物差しや、様々なコミック(大部分は『アクション・コミックス』1)、熱されたネックピロー2、ソーダの入った表示のないボトル、人がキスをしている写真の入ったマニラフォルダなどが含まれます。


補遺03 - インタビュー(11-05-19)

前文: 以前の発生物とは著しく異なる物体が08:14:58から発生し始めました。そのうち最初の実例はサイト-96の共同カフェテリアで発生しました。以下のインタビューは𝒫によって予定され、𝒫はインタビューをオージッド博士が到着可能な限り速やかに行うことを要請し、およそ4時間後になりました。


オージッド博士: こんにちは、𝒫。大丈夫……ですか?

𝒫: 大丈夫なわけない、畜生。

オージッド博士: 冷静になってください、𝒫。

𝒫: すいません。すいません、ただ、今日はストレスまみれで。こう、朝食を食べていて、大きな音がして、チンコとタマが出てきた。ヤれってことか?

オージッド博士: その懸念は理解しています。私たちはあなたの食事や習慣に何か変化があったか解明しようとしていますが、これはただ……ええ……

𝒫: メチャクチャな私のデタラメな人生にまた別のデタラメなことが起きてるって?

オージッド博士: そうです。汚い言葉でなければ。

プラスチック製の凹字の自慰装置がテーブルの上に発生する。

𝒫: うんざりだ。

オージッド博士: 言っても差し支えなければ、あなたは今日少々失礼です。

𝒫は装置をつかみ、オージッド博士の顔の前で振る。

𝒫: へえ、なんでなんだろうな!

オージッド博士: それで気が楽になるのなら、誰も責めることはありません。これはただ異常なイベントであって、あなたのせいではないのです。

𝒫: 私のせいじゃなかろうが、今朝皆のリアクションを見たんだよ。皆は目をクソ丸くしたけど、ただ私の気を良くしようとしてリアクションしないようにしてた。けれど、本当は私のことを変人だと思ってるんだ! なぜか、ありえない腕と宇宙の肌をしてるやつと朝飯食べてたっていうのに、それでも私が変人なんだよ! それで、これはおかしい異常か何かだと思ってるとは皆知ってるけど、私が何か超能力者の性的逸脱者みたいに見えて嫌。しかも皆は絶対に心の中からこの思いを振り払うことなんかできない。

オージッド博士: 𝒫、聞いてください。あなたの言う通り皆はこれをおかしいとは思うでしょうが、約束します、あなたがおかしいとは誰も思っていません。私の額に赤い円柱の出っ張りがあるでしょう。

𝒫: それは一体?

オージッド博士: 私は27歳からSCP財団で働き始めました。29歳のとき、ほぼ同一な2つの平行宇宙の間に開かれたポータルを調査していると、そのポータルが修復できないほどに閉じて、向こう側に締め出されました。あらゆるものはほぼ同じでしたが、1つ小さな問題がありました。私とは違い、人々にはこれがありませんでした。

オージッド博士は自身の触角を軽く叩く。

オージッド博士: 結果として私がこの宇宙の財団で働くようになってから、私は絶えない視線や緊張に対処しなければなりませんでしたが、皆がこれに慣れてからは社会的にとてもうまくやれています。

𝒫: なるほど、だけどあんたは角で、私は500くらいの鼻に空中から来やがるディルドだ。そこが違うよ。

オージッド博士: あなたの状況は私より重いでしょうが、それでも、それは他人の判断より、あなた自身の自尊心の話なのです。これは約束できます、事態は良くなるでしょう。

10秒間の沈黙。

𝒫: 分かった、いいよ。どうもありがとう。やってみる。

オージッド博士: それが聞けてうれしいです、𝒫。あなたを誇りに思います。

𝒫: どうも、健全にこだわりすぎないでほしい。まだめちゃくちゃなんだ。

テーブルが即座に男性器の模様のテーブルクロスに覆われる。

𝒫: こんな風に。

オージッド博士: ああ、心配しないでください。若いころもっとひどいレストランの装飾を見たことがあります。

更新(12-26-19): 11月5日から、𝒫はその基本的な物質化現象からの逸脱を示し始めました。不規則な周期で、物体は数日間以前と同様に出現し、その後1日だけ異常な日になります。その日には、穴あきの物語の本、空のコーヒーカップ、種々の自慰装置、リボンと他の布の切れ端、金属製の定規、Sharpieブランド3の油性マーカー、同性愛のポルノ画像などの新たな物体が出現します。


補遺04 - ビデオログ(01-03-20)

前文: 以下のビデオログは𝒫の収容室内のカメラによって撮影されました。


16:19:15
𝒫が室内に瞬間移動し、パニック状態で前後を素早く見回す。素敵なテーブルが部屋の中央に出現し、周囲を豪華な椅子が囲んでいる。𝒫は豪華な椅子に座っているが、極度の不安を示している。𝒫は豪華な椅子から離れようともがくが、不可能である。

16:22:00
𝒫の服装が瞬時に優雅なボールガウンに変化する。𝒫は優雅なボールガウンを脱ごうと試みるが、やはり不可能である。

16:23:00
3人の客が他の豪華な椅子のそれぞれに出現し、またお茶とクッキーも一緒に出現する。𝒫は恐怖の表情を示しているが、お茶のカップを取り不承ながら少しずつ飲み、素敵なテーブルに戻す。

16:24:00
𝒫は小さなパーティを開いている。

16:25:00
𝒫は小さなパーティを開いている。

16:30:00
𝒫は小さなパーティを開いている。

16:35:00
𝒫は小さなパーティを開いている。

16:40:00
𝒫は小さなパーティを開いている。

16:44:00
𝒫はお茶のカップを置き、最も近い豪華な椅子にしがみつく。𝒫は数分間豪華な椅子でもがき、うまく離れられた。

16:47:00
𝒫は豪華な椅子をつかみ、素敵なテーブルに対して叩きつけ始める。攻撃して数分後、素敵なテーブルは半分に割れ、全てのお茶とクッキーが床の上に散らばる。

16:52:00
素敵なテーブルやお茶とクッキーがないにもかかわらず小さなパーティを続けている客に対して𝒫が叫び始める。𝒫は泣いているように見える。客は𝒫を無視して小さなパーティを続ける。𝒫は床に崩れ落ち、むせび泣く。

16:54:00
𝒫は立ち上がる。客は小さなパーティをやめ、𝒫を呆然と見つめる。小さなパーティは消失する。𝒫はボロボロになったボールガウンを脱ぎ、深い溜息をつき、消失する。


注釈: 𝒫の所在地は現在不明です。

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