by PlaguePJP
特別収容プロトコル: SCP-5595は現在、サイト-322の経理部門に配属されています。詳細は下部の補遺を参照してください。
SCP-5595
説明: SCP-5595は起源不明の、アメリカ合衆国25セント硬貨用ガムボール自動販売機です。SCP-5595の外観は、ガラス製のドーム、本体、スタンドの3つの部分から構成されており、これらが連動して実体を維持しています。
ガラス製のドームは特徴のない球形であり、約30個のガムボールが入っています。これはSCP-5595の視覚・聴覚・味覚器官として機能します。本体部分は、窪んだ硬貨投入口と回収システムを除き、赤く塗られた鋼鉄合金で構成されています。この部分への完全なアクセスは未達成ですが、内部の空洞にはダイヤル式の電話に類似したシステムがスピーカーとともに内蔵されていると考えられています。スタンドはSCP-5595が移動するために使用するものです。下部に幅の広い円盤が付いた0.5mの鉄柱からなり、円盤の底には4つの車輪が付いています。
その外見に反し、SCP-5595は知性、知覚、英語での会話能力を有します。その声は著しく変調されているため、時としてほとんど聞き取れません。SCP-5595の性格は、様々な程度に騒々しい、皮肉っぽい、礼儀知らずであると形容されます。
補遺 5595.1: 発見
SCP-5595は2019年5月24日、サイト-322の1階にある保安検問所で発見されました。SCP-5595は当初、その愛嬌ある性質と進行中のサイト業務に関する知識のために警戒を受けませんでした。遭遇した職員らは、これをロボティクス・サイバネティクス部門の制作物であると考えていました。SCP-5595は検問所を通過しようとしたところを捕獲されました。
回収の過程で、SCP-5595は追跡に従事した収容チームとその家族を侮辱しながら逃走し、これは小規模な騒動へ発展しました。回収作業中に発生した唯一の負傷事例は、SCP-5595がエージェント・ウィリアムズの足を引っ掛けて転倒させ、足の親指に打撲を負わせたことでした。最終的に、回収された実体は低レベル収容チャンバーに移されました。実体は自身の無実を訴え、"サイト管理官代理"としての仕事に戻ることを希望しました。
補遺 5595.2: インタビュー記録
転写記録
質問者: アンソニー・コイクス博士
対象: SCP-5595
«記録開始»
コイクス: こんにちは、私はアンソニー・コイクス博士といいます。 軽く話し合って、状況をはっきりさせましょう。貴方は私の知りたいことの答えを持っているでしょうからね。まず、お名前を伺っても?
SCP-5595: 管理官、じぇふりー・くいんしー・はりそん3世デアル。
コイクス: ふむ、それこそが今起きている厄介な問題じゃありませんか?
SCP-5595: 素晴シイいんたびゅーの導入ダナ。私ハ、ソノヨウナ修辞疑問文ニ答エナケレバナラナイノカ?
コイクス: ええと…… そうではありません、今のは言葉の綾で — つまり私が言いたいのは、貴方の肩書き、"管理官"は不正確だろうということです。
SCP-5595: 意味論ニ関スル議論ナラバ1日中デモ出来ルゾ。君ノ名ハ"こいくす"ト言ッタナ?
コイクス: ええ。
SCP-5595: すぺるハドウ綴ル?
コイクス: C-O-I-X です。
SCP-5595: 関係ナイガ、アノ馬鹿者ドモニ私ノ身体ヲ開イテ中ヲ調ベルヨウニ命ジタノハ君カ。
コイクス: ええ。貴方のような、機械的な存在に対する標準的な手順です。
SCP-5595: トコロデ、連中ハ失敗シタヨウダナ。哀レナモノダ。
コイクス: 知っています。標準的な手順でしかありませんのでね。
SCP-5595: C-O-I-X、合ッテイルカ?
コイクス: 合っています。
SCP-5595: ナルホドナ。ゴ教授アリガトウ、こっくす博士。次ノ質問ハ?
コイクス: 発音はコイクスです。コイです。
SCP-5595: フム、私ノ発音ニ何カ問題デモアルノカネ、こっくす博士? 話シテミタマエ。
コイクス: 間違っているんですよ。
SCP-5595: ソウカ、ドウデモイイ事ダ。
コイクス: はあ、そうですか。さて、この事案報告書を読ませていただきましたが — 自分が"サイト管理官代理"だと主張しているそうですね。ポール・ラグーという人物をご存知ですか?
SCP-5595: アア。らぐー氏ハ彼ノ休暇中、さいと管理官トシテノ立場ニ代理ヲ置クタメ、正式ニ私ヲ招待シタノダ。
コイクス: 彼が招待を? 個人的にですか?
SCP-5595: 彼ハイルカ?
コイクス: いいえ。
SCP-5595: ヤハリ私ハ招待サレテイタラシイ。私ハ招カレタ吸血鬼カ何カノヨウダ。血ハ殆ド飲マナイガナ。
コイクス: 彼の休暇について誰から聞いたのですか?
SCP-5595: ソレハ麗カナ火曜ノ朝ノコトダッタ。私ハあいりっしゅこーひーヲ片手ニ外ニ出テ、太陽ガ昇ルノヲ眺メ、春ノ陽気ヲ肌デ感ジテイタ。ソノ時、トテモ小サナ小鳥ガ私ノ所ニ飛ンデキタノダ。鳥ハ青ク、黒々トシタ眼ヲ持ッテイタ。私ハソノ鳥ハ信頼デキルト思ッタ。鳥ハ私ニ囁イタ。「じぇふりー、アノ変ナ工場ノびるニイル愚カ者ドモニハ、何カ指導ガ必要ダヨ」私ハ鳥ニ感謝シテ、スグニ我ガ家ヲ出タ。
コイクス: まさか、それが本当の理由とでも?
SCP-5595: 無償デ教エテヤッタト言ウノニ、くそッタレメ。私ハ物事ヲ円滑ニ進メルタメニ此処ニイルノダ。
コイクス: それが実現可能だとは全く思えませんね。
SCP-5595: 君ハコノどーむヲ真ッ直グ見テ、ソレデモ私ガさいと管理官ノ器デナイト言ウノカネ?
コイクス: 貴方の自認する施設運営能力がどれだけ高かろうとも、貴方はサイト管理官ではありません。
SCP-5595: ウム、成程ナ。ソシテ君ハ34歳ノ童貞デハナイト。君ノ抱エル不安ヲ私ニブツケルノハ止メタマエ。私ニハヤリタイ仕事ガアルノダ。君ガソノ許可ヲ出シテクレレバナ。
コイクス: 私は34歳でも童貞でもありません。私には妻と2人の子ど —
SCP-5595: ヨク出来タ話ダ。
コイクス: はあ。それで、貴方は何がしたいんです?
SCP-5595: なんばー1、物事ヲ確保スル。ソレラヲ手ニ入レルト言ウコトダナ、ソレカラなんばー2ニ行ク。ソレラヲ保護スルノダ。ソシテ第3ニ —
コイクス: もう結構です。
SCP-5595: こっくす君、他人ノ話ヲ遮ルノハ無礼デハナイカナ。
コイクス: 貴方こそ私の話を遮ったでしょう — その上、侮辱まで。
SCP-5595: 今、君ハ自分ト私トヲ比較シテイルナ。私ガ威圧的デアルトハ自覚シテイルシ、コレハ君ヲ更ニ不機嫌スルダロウガ、私ハおふぃすヲ持ッテイル。
コイクス: 貴方はサイト管理官ではありません。
(短い沈黙。)
SCP-5595: 君ハがすらいてぃんぐヲシテイル。
コイクス: してませんが!
SCP-5595: マタヤッタナ。
コイクス: ガスライティングの定義から言えば、真実が真実でないと信じ込ませる必要があります。私はそんなことしていません! 私たちは2人とも真実を知っているでしょう!
SCP-5595: 君ハ無価値デ反逆的ナ言葉ヲ240語モ話シタ。みすたー・こっくす、私ハモウ沢山ダ。
(SCP-5595の空洞の隙間から、発信音が聞こえる。通話が開始される。)
コイクス: 何をしてるんです?
司令部: こちらサイト-322司令部、コールサインを。
コイクス: ちょっと待っ —
SCP-5595: モシモシ、こっくす博士ガ反乱ヲ起コシテイル、コノ私、さいと管理官……
コイクス: 何を馬鹿なことを — エイミー、もしもし、コールサイン デルタ-11-21。コードネーム: スパークリング・ウォーター。
司令部: 音声認識を承認。何か問題ですか、コイクス博士?
コイクス: 不正な発報だ、発信源をブラックリストに入れておいてくれ。
司令部: 了解しました。
(沈黙。)
SCP-5595: 君ハ全クモッテがむぼーるノ痛イ問題ダ。
コイクス: おや、今のはサイト管理官の言うべき言葉ではないと思いますがね?
SCP-5595: 少ナクトモ、私ノ名ハこっくすデハナイ。
«記録終了»
補遺 5595.3: インタビュー記録2
ポール・ラグー管理官が休暇から帰還すると、彼はSCP-5595のファイルと上記のインタビュー記録を見せられました。立場上、ラグー管理官の方がSCP-5595の応答をより引き出しやすいと考えられたため、新たなインタビューが実施されました。
転写記録
質問者: ポール・ラグー管理官
対象: SCP-5595
«記録開始»
(沈黙。)
SCP-5595: 何ヲシテイル?
ラグー: 何も。まずは空気感を掴もうかと。
SCP-5595: 以前、君ノ仲間モ同ジコトヲシヨウトシタ。
ラグー: 成程、ではそこから始めよう。そのことについて私に説明してみてくれ。
SCP-5595: イイダロウ。奴ハ私ノ所ニ来テ、25せんと硬貨ヲ私ニ突ッ込モウトシタ。マルデ売春婦ニ対スル扱イダッタ。
ラグー: 君はガムボールマシンだろう? そのために作られたのでは?
SCP-5595: ソレハ、本ノ良シ悪シヲ表紙デ評価スルヨウナモノダ。
ラグー: その25セントのビジネスについての話は、"コックス博士"のことを言っているのか?
SCP-5595: ソノ通リ。正シイ発音ガ広マッテイルヨウデ喜バシイコトダ。君ラハドレダケ長イコト真実カラ遠ザケラレテイタト言ウノカ?
ラグー: なぜ頑なに彼をそう呼ぶ?
SCP-5595: すぺるノ通リニ発音シテイル。
ラグー: それで? 私の名前は"ラグゥーイー"とでも読むのかい?
SCP-5595: イイヤ、ソノヨウナ馬鹿ゲタコトハシナイ。私ハこっくす博士ノ名前ニ問題ヲ見出シ、変革ノ道ヲ切リ開クコトヲ決メタノダ。
ラグー: おいおい、理由はお互い分かってるじゃないか。君は、彼が差し向けた調査チームを煩わしく思っているんだろう。
SCP-5595: 何ヲ言イタイノカさっぱりダ。
ラグー: 本当はバッチリ分かってるんだろう。まあ、彼に多少気難しいところがあるのは認めるよ。だが、君のその呼び方は無礼なものとして解釈されるだろうな。彼が君をここに閉じ込めたのも当然なことだ。君はそうするように振る舞ったのだから。
SCP-5595: 私ハ何モ解釈シテイナイ。私ノこっくす氏ニ対スル考エハ、彼ノ名前ノ革命的ナ発音トハ無関係ダ。願ワクバ、コレガ広マッテ欲シイモノダナ。
ラグー: ああ何でも良い。はっきり言っておくが、私たちはお互いに何が起きたか把握しているはずだ。その上で知らんフリを続けたいなら、止めはしない。もう少しビジネス的な話をしようじゃないか。
SCP-5595: 好キニスルト良イ。ココハ君ノ家ダ。
ラグー: 承諾ありがとう。報告を読んだ限り、君はここで私たちを手助けすることに — どんな形であれ — 興味があったのだと理解している。合っているかい?
SCP-5595: 君ガてぃんぶくとぅダカニイル間、私ハソウシヨウト試ミタノダガ、駄目ダッタ。私ハ攻撃ヲ受ケ、捕縛サレタ。ココデ君タチハ随分トズル賢イヤリ方ヲシテイルノダナ。私ハ電話ヲ受ケズ、権利ノ読ミ上ゲモ無ク、弁護士モ紹介サレナカッタ。
ラグー: ふむ、そのような苦痛を与えてしまったことは申し訳ない、警備員とは後で話し合う必要があるな。君は今もまだ — 手伝いをしたいのか?
SCP-5595: ソウダ。他ニスルコトガナイ。
ラグー: 素晴らしい!まず状況を説明させてくれ。こことは別のサイトの管理官が、アノマリーにストレスのない環境を与えるための新しい戦略を実行し、それが上手くいった。私たちはそれに触発されて、上層部に提出する提案書の草稿を書き上げたところだったんだ。322では、これを宥和戦略と呼んでいる。
SCP-5595: 素晴ラシイ名前ダ。ふらんすガどいつ相手ニ選ンダ方策デ、両者ニトッテ素晴ラシイ結果ニ終ワッタノダッタカナ。
ラグー: 君は随分と厭世家らしい。全く結構なことだ。
SCP-5595: 私ハ物事ヲ大局的ニ見テイルノダヨ。
ラグー: とにかく、君は手伝いをしたいと言っているし、危険な存在でもない。このプログラムにとって、ほぼ完璧な候補者なんだ。特に最初の候補としてはね。
SCP-5595: 私ノ危険性ニツイテ何モ知ランダロウニ、かうぼーいヨ。
ラグー: はいはい。それがいつ表出するか分からないからな、気をつけよう。だが、実行の前に、誰が君をここに送ったのか知らなくてはならない。
SCP-5595: こっくすニ鳥ノ話ヲシタハズダガ。ソンナニ興味ガアルナラ、モット糸ヲ紡イデヤロウカ。
ラグー: 大変可愛らしい話だった — それに君が続きを話せることも否定しない — だが、名前が要る。場所のだ。文字通り、そこから飛翔するための何かが。
SCP-5595: 何ヲ話セバ良イノヤラ。モウ手ノ内ハ全テ見セタ。
ラグー: 自分がどこから来たのか知らないのか? 正直に言って、どうやってそんな話を信じろと言うのか見当もつかない。調査チームの呼び戻しをご希望か?
SCP-5595: ココデ行ワレテイル宥和戦略トヤラハ本当ニ素晴ラシイナ。ソレニツイテ聞カサレタ10秒後ニ、拷問ヲちらツカセルトハ。
ラグー: 何も脅すつもりはない。どうやってここに来たか知りたいんだ。
SCP-5595: 私ヲ嘘吐キ呼バワリスルノカ?
ラグー: 黒き月は吼えているか?
SCP-5595: 月ハ白ダ、馬鹿者。
ラグー: ダメで元々か。(沈黙) よし、では今回は一旦先送りにする。後でまた必要になったとき、再度追及することにしよう。
SCP-5595: 私ヲ探ロウトシタ変態ドモニハ既ニ伝エタコトダガ、私ニ不審ナ点ナド無イ。こっくすニハ、すぱいダロウト非難サレタ。ダガ私ノ言ッタ通リ、何モ見ツカラナカッタ。全クノぜろダ、じっぷ、じるち、なーだ、ソノ他、何モ無イコトヲ意味スル凡ユル同義語ダ。私ハ舐メテモ不潔デナイ程ニ潔白ナノダヨ、君。
ラグー: ああ、後で報告書にも目を通しておくとも。だが今は一先ず、カフェテリアに配属させてもらう。君にはピッタリな所だろう。
SCP-5595: マタヤッタナ。
ラグー: 何をやったって?
SCP-5595: 私ノ在リ方ヲ決メ付ケタ。1度目ハ25せんと硬貨ノ件デ、オ次ハコレダ。
ラグー: まあそう言わず聞いてくれ、カフェテリアは良い所だ。君と職員との交流にとって、ストレスフリーな環境さ。それに、我々は君に試験を行うつもりだ。
SCP-5595: 良イダロウ、オ気ニ召スママ。
«記録終了»
SCP-5595を統合プログラム1の最初の対象とするというラグー管理官の提案は、その翌日に承認されました。
補遺 5595.4: 試験/事件記録
2019年5月27日、その最初の対象であるSCP-5595に対し、統合プログラムが開始されました。以下は、職員向けのカフェテリアで起きた出来事と、ラグー管理官による試験の様子の抜粋です。
試験目的
SCP-5595をサイト-322の様々な収容チャンバーに導入する。アノマリーとして、アノマリーのニーズに合わせて独房を改善する手法を提供できる可能性がある。
結果
SCP-5595は、実用的な批評というよりは、部屋の装飾についてのコメントを行った。主な内容は、壁紙とカーペットを新調すること、床タイルを硬質木材に変えること、全室にテレビを設置することなどであった。
SCP-5595: 此処ヨリモ見栄エニ気ヲ遣ッテイルもーてるヲ観タコトガアルゾ。
SCP-5595は、中型収容セルが小型セルに比べ"15.93%"しか大きくないことについてコメントした。また、床の一部が傾いており、場合によっては水平から24°もずれているとの指摘もあった。
結論
却下2
関係職員: カフェテリアのスタッフ
説明: SCP-5595はラグー管理官との面会を要求し、職員を毒殺しようとする計画を発見したと主張した。以下は会話の記録である。
ラグー: 話してくれ。
SCP-5595: アノ悪党ドモハまっしゅぽてとヲ、"かりふらわーまっしゅぽてと"ニ入レ替エタ。シカシ、対応スルぷらかーどハ変更シナカッタ。
ラグー: それについて、私にどうしろと言うのかな。
SCP-5595: ソレヲ考エルノハ君ノ仕事ダロウ。裏切リ者トシテ吊シ上ゲデモシテハドウダ。
この申し出は却下されたものの、SCP-5595は貴重な情報を提供したことに対し感謝を受けた。脅迫の後、SCP-5595は実在しない機動部隊である MTF デルタ-905 ("風船ガムは品切れ")による襲撃計画を立案していたため、ラグー管理官は厨房スタッフを攻撃しないように指示を行った。
最近導入された食事プログラムについてSCP-5595に通知することは許可されない。
試験目的
SCP-5595の遠距離通信能力を測定する。十分であれば、通信の中継として利用できるかもしれない。
結果
SCP-5595は、サイト-322司令部に連絡した際に使用された番号を提供するよう求められたとき、研究者が要求していることを把握していなかった。通話記録を調べたところ、発信元の番号は見つからなかった。
SCP-5595は、A・コイクス博士の携帯電話にかけるよう指示された。指示が実行され、SCP-5595の通信可能な範囲は、約5km圏内であると特定された。
結論
却下
関係職員: H・ジェイムソン研究員
説明: ジェイムソン研究員はSCP-5595からガムボールを購入しようと試みた。ジェイムソンはSCP-5595が生きた存在であることを知らなかったため、許可を求めなかった。その後、SCP-5595はジェイムソン研究員に対して冒涜的な言葉を吐いた。
ジェイムソン研究員は、SCP-5595がカフェテリアに置かれていることに関するメモを読んでいないと主張した。処罰は不要と判断された。
試験目的
アノマリー視点からの監督としての、SCP-5595の有用性を判定する。財団が収容プロトコルをどのように改善すればよいか、コメントを出させる。
結果
SCP-5595は、低クリアランスのファイルを見せられた。出された意見は以下の通り。
ファイル: SCP-5596
コメント: 仕舞イ込ンデイルノダナ。ソレニ触レルナ。
ファイル: SCP-5798
コメント: 排水溝ニ近寄ルナ。君達ノ問題ノ多クハ、触レルベキデナイ物ニ触レタセイデ起キテイル。触レルナ。
ファイル: SCP-5494
コメント: 少ナクトモ君達ハ、コレニ触レルベキデナイト知ッテイルダロウ。
SCP-5595に与えられた指示が不明瞭だったか、あるいは意図的に難解にしていた可能性がある。
結論
却下
関係職員: B・フランコ研究員
説明: SCP-5595は、サイト-322の財務についての問題を抱えていたフランコ研究員に対し、協力を申し出た。フランコは、SCP-5595に数学と会計学の経験が不足しているにもかかわらず、その支援を受け入れた。結果、SCP-5595はサイト-322全体の資金配分を修正した。詳細は補遺5595.5を参照のこと。
補遺 5595.5: インタビュー記録3
記録転写
(SCP-5595がラグー管理官のオフィスに入室する。ガラスドームには眼鏡がテープで貼り付けられている。)
SCP-5595: 何カヤッテシマッタカナ?
ラグー: どうやって会計部門に入ったんだ?
SCP-5595: 歩イテ入ッタトモ。丁度、A地点カラB地点ヘ行クヨウニナ。
ラグー: 怒るなよ。この私ですら偶に入れてもらえないことがあるってのに、アノマリーは言うまでもないだろう。
SCP-5595: 彼ラハ君ヲ嫌ッテイルノデハ無イカナ。ソウ感ジタコトハナイカ? 数学おたく達ニ嫌ワレルノガ怖イノカモ知レナイガ、私ヲ貶メルノハ止メタマエ。
ラグー: ちょっと黙ってくれ。私はこの全くもって非常識な再編について、さっき報告を受けた所なんだ。どうやってこれをやってのけた?
SCP-5595: 君ノ資金配分ハ、子ドモガ言ウヨウニ言エバ、まじデださイモノダッタ。ドンナ薄ノロデモ、脳ミソサエ付イテイレバ分カルハズダト思ウガネ。
ラグー: どうやって? 私は自分で配分を調べるが、我々はほとんど常に手当たり次第のプロジェクトのために資金をかき集めているんだぞ。
SCP-5595: 色々ト聞キ回ッテミルト、我々ハ約130種ノあのまりーヲ保持シテイルト分カッタ。ダガ、ソノ内収容室ヲ占メテイルノハ90ダケダ。ダト言ウノニ、ナゼ施設建設費ニ50%モノ予算ガ投入サレテイル? ソノ資金ヲ収容状況ノ改善ニ回シ、従業員ノ給与ヲ増額シ、残ッタ余剰金ハ自分ノ為ニ使エバ良イ。変ワッタ土地へ旅行スルノモ良イダロウ、はわいトカしべりあトカ。
ラグー: 余剰金だと?
SCP-5595: ソノ通リ。余剰金ダ。ソレモ、トテモ大キナ。
ラグー: それについては…… 後で聞かせてくれ。君は — 全く意味不明だが、数学のために作られたのか? 計算機が内蔵してあるとでも?
SCP-5595: 違ウ。しーとヲ見ルト、トンデモナク滅茶苦茶ナモノダッタ。私ハ其処ニイル全員ニ言ッテ、数字ヲ少シ変エテ貰ッタ。スルト、にゅーよーかー風ニ言エバ"ばだびんばだぶん"デ、問題ハ解決シタノダ。
ラグー: つまり、君はたった1時間、たった1人で、サイト1つの財政状況を丸ごと改善してみせたと? それも、数学について全く知らない状態で。
SCP-5595: ソノ認識デ合ッテイルダロウ。
(ラグーは紙を持ってくると、円を書く。)
ラグー: この円を見てくれ。
SCP-5595: ワァ、オ上手ダナ。古典的ナ教育ヲ受ケタノカ?
ラグー: 円周の大きさは?
SCP-5595: 18.84956666183000482ダ。
ラグー: それをどうやって求めたか、自分でも分からないと?
SCP-5595: ソウダ。数字ナド私ニトッテ価値ハ無イ。べんじゃみんヲ数エル時ハ別ダガ。
ラグー: 君は円周を — ええとこれは — 小数点第12位まで求めたんだぞ?
SCP-5595: 17位ダ。
ラグー: そして君は…… それが何を意味するかすら知らない?
SCP-5595: アア。思ウニ円周トイウノハ、オ医者様ガめすデ — 3
ラグー: おい、やめろ。変なことを言うな。
SCP-5595: 最近、君ハ独裁者ノヨウニナッテキタナ。マルデ私ガ思想犯罪ヲ犯シタカノヨウニ言ウジャナイカ。
ラグー: おやおや、今、オーウェルを話題に出したのか。全くもって馬鹿馬鹿しい。自分が何をしているのか分かっていないフリは止せ。記録中に何か際どいことを言いたかったんだろ? ファイルを読み返す時に笑えるように。先週の"コックス"の時もそうだった。君がクスクス笑ってるのが聞こえたよ。
SCP-5595: 私ハ、我々ノ生キルコノ世界、暗ク無機質デ悲シミニ満チタコノ場所カラ、ゆーもあヲ見出スノガ好キナダケダ。先ニ謝ッテオクガ — 自分ガ厭世家ダトイウ自覚ハアル。
ラグー: 話を戻そう。君は数字を理解できないと言うのに、なぜスプレッドシートを見ることに同意し、彼らを手助けした?
SCP-5595: 正直ニ言ウト、当初ノ計画デハ、こっくす氏トじぇーむそん氏ヲウッカリ資産管理担当ニ異動サセルツモリダッタノダ。ソレガ出来ナカッタノデ、私ハ彼ラヨリ上手ク仕事ヲシテ、税金おたくドモヲ比喩的ナ意味デろっかーニ詰メテヤルコトニシタ。
ラグー: 要するに、全てはその"オタク達"より一歩上を行くためにやったことだったと。
SCP-5595: ワァ、マルデ頭ノ中ヲ見透カサレテイルヨウダ。
«記録終了»
SCP-5595の本来の目的は未だ不明ながら、そのスキルは非常に有用であることが判明しました。SCP-5595はその後、経理部門に恒久的に組み込まれ、数学者補佐およびコンサルタントとして、低レベルの監視のもとに置かれています。








