SCP-5678-J
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アイテム番号: SCP-5678-J

オブジェクトクラス: Eucild (過労の研究員によりKeterへの再分類が申請中)

特別収容プロトコル: SCP-5678-Jはアフタヌーンティー、週末延長施策、SCP-5678-Jの否定など様々な無力化を試みているにも関わらず、現在も収容が不可能な状態です。機動部隊ベータ-9(“サンデー・スケアリーズ1”)はSCP-5678-Jの発生を追跡し、毛布、癒し系番組、故意の無視などの適切な対処を通じ影響を低減する役割を担っています。

SCP-5678-Jの異常効果が強く増幅されるため、いかなる場合においても職員は「明日から仕事に戻れ」や「学校は朝8時からよ」などの言葉を被影響者の半径10メートル以内で発言してはいけません。SCP-5678-Jの症状が突発的に発現した職員は、症状が和らぐまで軽い現実逃避活動が提供されるものとし、好みに合わせた穏やかな音楽が流れる薄暗い部屋に収容されます。

説明: SCP-5678-Jは毎週日曜日、特に現地時間の午後4時から午後9時半にかけて全世界で発生する異常現象です。被影響者は、日曜日はもはや日曜日ではなく、差し迫った破滅の月曜日が重ね合わさった状態で存在する一種の時空間異常であるという、説明しがたい強い絶望感を訴えます。正確な発現の時間は不定ですが、発現はほぼ普遍的であり不可避です。

SCP-5678-Jの症状には、週末に何一つ成し遂げていないにも関わらず痛烈な過労感が増大する、全てのデバイスの電源をオフにしているにも関わらず受信トレイに今後届くeメールが出現する瞬間を予測し観察することができる異常な能力を獲得する、時間が不自然に加速し午後5時が数分で午後11時59分になるような感覚を覚える、などが挙げられます。また被影響者は、人生の選択、進路、スイスアルプスのヤギ農家になるのはまだ間に合うかどうかについての実存的危機を経験します。

一説によると、SCP-5678-Jは前時代的な社会の仕組みと責任に対する普遍的な嫌悪感によって強まり、人類の集合知を通じて流布されたミーム災害であると考えられています。SCP-5678-Jに対抗するために週末を延長したところ、少なくとも同程度の苦痛を持つSCP-5678-J-2(恐怖の火曜日)の発生が引き起こされる結果になりました。

補遺 5678-J-2: 発見

SCP-5678-Jは数世紀に渡り存在していたと考えられていますが、1984年に無記名かつ全編が大文字で執筆された状態でSCPエントリに投稿された、『なぜ月曜ではないのに月曜を感じるのか?』というタイトルの報告書により初めて報告されました。当初は「異常ではなくただのストレスだ」と切り捨てられたものの、続く調査で広範囲に存在していることが確認されました。

SCP-5678-Jを無力化するための試みには週の労働日数の前倒しも含まれますが、SCP-5678-J-3(“しまった、今日は土曜だから月曜が近いよ”)を引き起こします。昼寝を大々的に実施する試みは、時間の空費による恐怖の増大をもたらす結果となりました。理論上月曜日を消滅させても、逆説的に無限の日曜日が生まれ、何も進まないまま不安だけが残ることになります。

補遺 5678-J-2:
SCP-5678-Jを根絶するための試みが全世界における時間的不安定(“週末の終末”と命名)を引き起こしたインシデント5678-J-17を受け、今後の実験は全て無期限に延期されました。職員はただ「文句言うな」と訓戒され、過去の慣例に従いSCP-5678-Jは存在しないものと見なされます。

レイノルズ博士のメモ:

どう思う?これ、Keterクラスの存亡の危機ってことにして仕事を終わりにすべきかもしれないな。ちくしょうもういいや、だって今日は土曜なんだからな!

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