アイテム番号: SCP-5693 | LEVEL 3/5693 |
収容クラス: EUCLID | 極秘 |

SCP-5693の侵襲的な観察試行で得られた映像。
特別収容プロトコル: SCP-5693が引き起こした構造損傷に鑑みて、処分サイト-27は引き続き放棄されます。そのため、コロニーを観察するのに安全な距離を保った第2の暫定サイトが建設されました。処分サイト-27が本来有していた目的の調査は現在、最優先事項と見做されています。コロニーの不要な拡大を防止するため、SCP-5693には宗教や宗教的事項について殆どないし全く見解を持たない職員のみが割り当てられます。
説明: SCP-5693は現在、処分サイト-271の最下層を占拠している不確定な規模のシロアリのコロニーです。SCP-5693は既知のシロアリの種と一致しませんが、巣の外見はセイドウシロアリのそれに似ており、コロニーの棲む巨大な蟻塚が天井タイルや換気シャフトを突き破って上向きに伸びています。これらの蟻塚は表面上、鐘楼のような形状で、神学的意義があると思われる未知のシンボルが刻印されています。これらのシンボルはSCP-5693が消費イベントを経験する度に青く光り輝きます。
消費イベントの間、SCP-5693はあらゆる材質を消費することができます。SCP-5693はアキヴァ放射線を放出する物品、とりわけ宗教に関連する物を標的とします2。この放射線はSCP-5693が生成する酵素に取り込まれ、被影響物を木材パルプへと変換します。木材パルプの殆どはSCP-5693に消費されますが、推定15%がコロニーの更なる拡大に用いられます。SCP-5693は毎日推定450kgの材質を変換しており、現時点では2038年までにサイトを完全に消費し尽くすと予測されています。
処分サイト-27は発見時には既に放棄されていたため、SCP-5693が現在の規模まで成長した経緯は判明していません。しかしながら、可聴周波数以下の音波を用いた撮像技術を通して、SCP-5693に一部または全く消費されていない様々な人工物がサイトの瓦礫の中に発見されています。これらの物品の周囲には手付かずの土が盛られています。物品には以下が含まれます。
- 有害廃棄物用の袋 (過剰な量が存在するが、中身は空になっている)。
- 様々な科学機器や装置類3。
- 未知の物質が封入された数個のメイソンジャー。
- ヨッシ・レイナー著 “宗教的遺物の適切な処分”。
- 戦術神学部門の記章が描かれたコンクリートと石膏の塊。戦術神学部門はSCP-5693について把握していないと主張し、それ以上のコメントを拒否している。
特筆すべき事に、宗教的・神学的廃棄物に起因する深刻な化学的風化が、SCP-5693の旧収容室4にあるコロニーの周囲で検出されています — コロニーが施設の他区画へ拡大したのに続いて、この風化は停止したようです。
これらの物品群の意義についての更なる研究は現在保留されています。