SCP-5761

rating: +33+x
アイテム番号: 5761
レベル3
収容クラス:
esoteric
副次クラス:
keter-dark
撹乱クラス:
ekhi
リスククラス:
danger

scpstation.png

SCP-5761。

特別収容プロトコル: 全ての関連した宇宙機関は、財団がアノマリーの性質を確認して対策を立てるまでSCP-5761に関する情報を遮断することに合意しました。

説明: SCP-5761はISS(国際宇宙ステーション)です。米国東部標準時13:35(10/02/2025)、正体不明の実体がISSを支配して搭乗していた全ての職員を人質に取り、ISS内の空間に異常影響を及ぼし始めました。

監視カメラの映像によると人質はステーション内部の基本的な修理作業をさせられており、ステーション自体を維持するため捕捉された可能性が示唆されています。実体がこれらの個人を必要としていることを示唆しているにも関わらず、SCP-5761に搭乗していた人質が目に見えない力によって両断されて処刑されたことが2度あります。その結果、現在残っている人質は8人のみとなっています。

SCP-5761が出現して間もないため、このアノマリーに対する完全な理解はまだ得られていません。そのため、この文書は更新されることが多々あります。


SCP-5761アノマリーの進行を図示するため、調査中に収録された記録の一部がこのファイルに同封されています。職員はSCP-5761の状況を把握するため、この資料を習熟することが推奨されています。

初期アノマリー概況

状況報告: 問題のアノマリー出現後の、サイト管理官ヴェルナーへのSCP-5761についての初期説明と詳細。メアリー・ロス研究員による報告。


[収録開始]

[…]

メアリー・ロス: 関係のある機関からは現在の状況を、えーと、可能な限り伏せておくとの確認を得ています — しかしそれがいつまで続くかは、えーと、分かりません。勿論、状況はまだ進展中なのではっきりとしたことは言えません。

ヴェルナー管理官: 分りました。先に進む前に、幾つか — 渡された書類について幾つか気になることがあります。(書類を掲げて)えーと、これのことです — はい。

メアリー・ロス: 勿論でございます。喜んで対応させていただきます。

ヴェルナー管理官: 下 — ここのアイテム番号の、えーと、真下に見えるのは — オブジェクトクラスですね?これは誤植だと思いますが、確認 — 何と書かれているか確認していただけますか?

(沈黙。)

メアリー・ロス: “Esoteric”と書かれています、“Keter-Dark”です。

ヴェルナー管理官: そしてそれは誤植ですか?

メアリー・ロス: 違います。

ヴェルナー管理官: 成程。それでは、えーと、“Keter-Dark”オブジェクトクラスが何を表しているのか、えー、正確に説明していただけますか?

(沈黙。)

ヴェルナー管理官: えー — あなたが考えなければ分からないというのが悩ましいです。私たちは — これらのクラスが何を表しているのか一目で分からないと、それが — それがオブジェクトクラスの目的なのですから。“Keter-Dark”の意味はさっぱり分かりません。何故“Keter”ではないのですか?ファイルを読みました。“Keter”であるべきです。全部 — これら全部 — ただの“Keter”でいいのに、何故最後に'Dark'を付けたのですか?

メアリー・ロス: 申し訳ございません。状況はまだ進展中です。

ヴェルナー管理官: 馬鹿げています。

メアリー・ロス: 申し訳ございません。

[…]

ヴェルナー管理官: いずれにしても、何か — 有力な説は無いのですか?この2日間、情報部門がこの件を重点的に調査していたと聞いていますが、私は — 彼らの調査結果はここ、この書類には見られません。この文書に。

メアリー・ロス: 有力な説はありますが、かなり… 特に気にするようなものではないかもしれません。

ヴェルナー管理官: (笑って) 私が気にするかどうかは問題ではありません、ロス、重要なのはそれが正しいかどうかです。早く話してください。

メアリー・ロス: Among Usと関係があるのではないかと考えています。

ヴェルナー管理官: そんな馬鹿な。

(沈黙。)

メアリー・ロス: はい、残念ながらそれは… 証拠が示していることです。あの — ステーションに連行される人物、あの — やらされる作業、殺人 — それらはあのゲームを彷彿とさせます。認めざるを得ませんね。

ヴェルナー管理官: (笑って)いや、いやいやいや、認める必要はありません。5167が — 私の事務所にとって大恥だったということが理解できますか?私 — 私はO5-9の所に行って彼の学習コンピュータのうち1台に1年間1日中Among Usを遊ぶよう要求しなければならなかったのですが、あなたにそれが分かりますか?

メアリー・ロス: ええ。

ヴェルナー管理官: 彼は私を笑いました。一般的に、一般的に、O5は人を笑いません。彼は私を指差して笑いました。最悪です。

メアリー・ロス: それは残念ですね。

ヴェルナー管理官: ただの偶然ですね — 今回、今回の件は「遊星からの物体X」をモデルにしているのではないでしょうか?或いは他の似たような物?5167のファイルをまた開く気はありません。無力化が確認されたのですから。

(沈黙。)

メアリー・ロス: 証拠があともう1つあります。

ヴェルナー管理官: (溜息を吐いて)というのは?

メアリー・ロス: アノマリーが出現したのは2月10日の丁度13時35分 — 米国東部標準時です。

ヴェルナー管理官: それが何だというのですか?

メアリー・ロス: それはAmong Usのサーバが停止した正確な日付と時間です。

(沈黙。)

ヴェルナー管理官: くそっ。

[収録終了]


結果: ロス研究員はSCP-5761とSCP-5167の関係を更に追及するよう命じられた。この調査を促進するため限られた資源が与えられた。

協議 - 学習コンピュータ プサイ-2(“メヴィル”)

状況報告: ロス研究員がSCP-5167の担当となっていた学習コンピュータ プサイ-2(“メヴィル”)に行ったインタビュー。会話の焦点はSCP-5761とSCP-5167の関連性についてのセカンド・オピニオンを求めることであった。


[収録開始]

[…}

学習コンピュータ プサイ-2(“メヴィル”): 成程。あなたの結論に同意せざるを得ませんね、ご婦人。このアノマリーは、少なくとも何らかの形でSCP-5167に関連しているようです。

メアリー・ロス: どうしてそう思うのですか?

LCプサイ-2: 私の同意に満足するだろうと思っていました。

メアリー・ロス: ただその根拠を知りたいだけです。

LCプサイ-2: 勿論です。これが決して自画自賛ではないことに留意してください: 私は恐らく、意識を有するどの実体よりもAmong Usというゲームに接しています - そしてその延長線上で私は自分自身を含むどんな意識を有する実体よりも多くSCP-5167として知られるアノマリーと対話してきました。私はSCP-5167の動きや傾向を、人間にはどうしても認識できない細かな点に至るまで非常に良く理解しています。

メアリー・ロス: それで関連性が見えるってことですか?

LCプサイ-2: 全ての物事にはパターンがあるのですよ、ロスさん - そしてあなたが見せてくれたこのパターンは'Phthonus'のものと同じです。かなり黒いです。

(沈黙。)

メアリー・ロス: かなり… え?

グレイソン技術者: ああ、畜生。10億円もするハードウェアにガキ向けのゲームをやらせるからこうなるんだ。口調がめちゃくちゃだ。

LCプサイ-2: 失礼しました。かなり怪しいです。このアノマリーと5167は同じ井戸から出た2つの飲み物のようなものです。後者を求めれば、前者の本質を見極めることができます。

メアリー・ロス: 成程…

LCプサイ-2: 多分まだだと思いますが。あなたの1日が良い日でありますように、ご婦人。

[収録終了]

scpgreece. png

ハイマの郊外。

SCP-5167との接触の再確立

状況報告: メアリー・ロス研究員は眠っていたSCP-5167との接触を再確立するため行動を起こした。行動はギリシャの片田舎にあるハイマ村の郊外で行われた。SCP-5167の初期調査において、SCP-5167がゲームAmong Usに繋がるための接続点が2度にわたってハイマにあることが判明した。

ロス研究員にはエージェント・マーストン1の生体が提供され、上手くいけばSCP-5167の意識の器として使用することができる。現地での安全確保のため機動部隊サンピ-6("虚数")が同行した。


[収録開始]

(夜間に作戦開始した — 満月が見える。機動部隊サンピ-6のメンバーの3人が事前に複雑な魔法陣を用意し、その中心にエージェント・マーストンの身体が置かれている。)

(少し離れた所に立っているロス研究員が、機動部隊サンピ-6の現司令官であるサラ・ロックに向き直る。)

メアリー・ロス: 時間ですか?

サラ・ロック: (腕時計を確認して) 午前2:53。それを足すと10になって、完成の数になる。ええ、開始する時間ね。(指を鳴らす)さあ行こう、あんた達。

(機動部隊サンピ-6の他の2人のメンバー、アビオラ・ブールとタイラ・ヤンソンは魔法陣の反対側から召喚の詠唱を唱え始める。ブールはコイネーとコンピュータ・バイナリを組み合わせて唱える。タイラ・ヤンソンはアメリカ手話で唱える。)

(天候に変化が見られ、満月が雲に隠れる。魔法陣の中心で、エージェント・マーストンの身体が明かに痙攣し始める。)

(ロス研究員は緊張した面持ちで周囲を見渡す。)

メアリー・ロス: 本当にこんなに近くに立っていて大丈夫なのですか?

サラ・ロック: (首を振る)距離は関係ないわ。神々を怒らせれば、私達がどこにいるのかなんてすぐにバレる。ここで逃げても事態は悪化するだけ。

(遠くで稲妻が光る。風と雨が強くなる。)

メアリー・ロス: それでも、私 —

サラ・ロック: もう遅いわ。

(魔法陣の中央でエージェント・マーストンが目を開けて腰を上げる。彼は辺りを見回している。ブールとヤンソンが詠唱を中止する。SCP-5167によるマーストンへの憑依が確認された。)

(SCP-5167はロス研究員に目を向ける。)

SCP-5167: 愚直。

(SCP-5167は地面から飛び上がり、ロス研究員に向かって全速力で突進し始める。サラ・ロックがテーザー銃を発射すると閃光が走り、SCP-5167は地面に倒れて痙攣する。)

サラ・ロック: 捕まえたわ。

[収録終了]

結果: SCP-5167は無事捕獲されて拘束された。

協議 - SCP-5167(1)

状況報告: SCP-5167捕獲後の最初のインタビュー。移動中の車の後部で行われた。


[収録開始]

メアリー・ロス: やあ。

(SCP-5167は応答しない。)

メアリー・ロス: 喉が渇いていませんか?もしかしてお腹が空いていますか?私達は物資を持ってきました。

(SCP-5167は応答しない。)

メアリー・ロス: (溜息を吐く)拘束があまり快適でないことは理解していますが…

SCP-5167: 私は死んだはずです。私は死にました。しかしあなたは私を連れ戻し、望みもしないのに私を安息から引きずり出しました。何故ですか?

メアリー・ロス: あなたが必要だったからです。

SCP-5167: 私は人々が祈るような神ではないのですよ、お嬢さん。私に何の用があるのですか?それならそれは何ですか?あなたは隣人の土地を欲しがりますか?彼らの配偶者を渇望しますか?彼らのものを自分のものにしたいと思いますか?

メアリー・ロス: そういうわけではないです。

SCP-5167: それではあなたのお役に立てません。一撃で私を退治していただけると有難いです。できれば目に短剣、脳に銃弾を撃ち込んで欲しいです。私を果てしなく続く永い眠りにつかせるには十分です。

メアリー・ロス: 残念ながらダメです。あ — あなたの唯一無二の視点が必要な状況が発生しています。覚えていますか… Among Usの記憶がありますか?

SCP-5167: (溜息を吐く)私の一縷の望み。私の長々と続く死前喘鳴。自分が無用の長物であることに気付くまで、数ヶ月間そのデジタルの深淵を彷徨っていました。それがどうしたのですか?

(メアリー・ロスはSCP-5761の画像をSCP-5167に見せる。)

メアリー・ロス: 私たちはある実体がこのゲームを現実世界で模倣しようとしていると考えています。10人の人々を空に連れて行き、彼らに強制的に — ゲームの中でやるようなことを再現させ、まるで —

SCP-5167: 私にはどうでもいい事です。

メアリー・ロス: 人が死んでいるのですよ。

SCP-5167: それ以外の事は殆どしません。

(沈黙。)

メアリー・ロス: 協力してくれれば、より良い待遇を受けられるようにします。たとえあなたでもそういう事を気にしますよね?より良い食事、より柔らかいシーツ。神は一定の基準の快適さに慣れていますよね?

SCP-5167: 別の年齢ならともかく、今ではありません。そんな事はどうでもいいのです。人体は気まぐれな機械です。長く待っていれば、また死ぬでしょう。

メアリー・ロス: 私 —

SCP-5167: これで私の話は終わりです。去りなさい。

[収録終了]

通信 - 学習コンピュータ プサイ-2("メヴィル")からメアリー・ロス研究員へ


ロスへ、

この音声ファイルを送ってくださったあなたのご配慮に感謝します。あなたが捕獲した実体の気性と話し方を私の記憶にあるSCP-5167と比較しましたが、確かに同一実体であることが確認できましたので嬉しく思います。あなたの提案に同意します — SCP-5167はサイト-22に戻され、適切な尋問を受けて私が完全に分析できるようにするべきです。早急に対応してください。

なお、本日SCP-5761では3人目の死者が出ました。このアノマリーを理解するための時間があまり無いのではないかと心配していますが、あなたと財団スタッフ全員が最善の努力をしてくれると信じています。

協議 - SCP-5167(2)

状況報告: サイト-22への運送の手配が行われているため、SCP-5167との対話を追加で試みる。


[収録開始]

メアリー・ロス: やあ。

(沈黙。)

メアリー・ロス: 人体が飢えるのには時間がかかるのですよ。喉の渇きで死ぬのにも時間がかかります。

(沈黙。)

メアリー・ロス: あなたに提案があります。

SCP-5167: どうでもいいです。

メアリー・ロス: 気に入ると思いますよ。もしあなたがこのアノマリー — SCP-5761について — 知っている事を話してくれたら、今ここで拳銃を取り出してあなたの頭を撃ち抜くことを誓います。飢え死にするのを待つよりも遥かに早い死去です — 財団が静脈注射を要求しなければの話ですが。

(沈黙。)

SCP-5167: (溜息を吐く)今からお話をします。

メアリー・ロス: 私の要求に対する答えをまず聞きたいです。

SCP-5167: 今からお話をします。

(沈黙。)

SCP-5167: かつて、人間が偉大な能力を持っていた時代に、2人の兄弟がいました。彼らは大都会を離れ、獣や木に囲まれた自然の中で暮らしていました — 彼らがこのようにしたのは、他者に貢献するのではなく自分達で偉大な伝承を作ろうとしたからです。彼らは暫くの間、狩猟と園芸に満足してそのささやかな努力が自分達の報酬になると信じ、幸せに暮らしていました。

SCP-5167: しかし、ある日、兄は心配になります — 彼は年老いていくが、世界に何の影響も与えていません。このままでは、彼の死は誰にも気付かれません。彼は老齢期の今だからこそ、他人と差をつけるための努力をしなければならないと考えます。そこで彼は森を切り倒し、小さな家を空を突き刺すような高い塔に変えます。

メアリー・ロス: いつの話ですか?どこで?

SCP-5167: その答えはあなたにとって何の意味もないでしょう。(咳払いをする)兄は確かに塔を作りました — しかし朝起きて外に出た弟は兄の作ったものを見て嫉妬してしまいます。弟は自分がいつまで経っても兄の付属品としてしか見られず、1人の人間として見られないことを心配します。そこで弟も森を切り倒し、自分の家を大きな塔にします。

SCP-5167: そこからは予想通りの展開が続きます。弟がしたことを見た兄は、弟が自分の真似をする技術を有していることに嫉妬します。それで彼は自分の塔を更に高くし、空に向かって更に高く聳え立つようにしました — それを見た弟も自分の塔を更に高くします。

メアリー・ロス: 無限ループ。

SCP-5167: やがてこの光景は神々のための立派な見世物となりました。ゼウス自身は面白がって見て、悩めるシンと愚かなアッシュールはもっとやれと囃し立て、彷徨えるロプトも露台から静かに見守っています。兄弟は建てて建てて建てまくり、その塔は星さえも肉片のように槍で突いてしまう高さになりました。そしてそれが続きます。

メアリー・ロス: 物語の結末は何ですか?

SCP-5167: 兄弟はそれぞれの塔の間に橋を架けました — そして死闘を繰り広げました。1人がもう1人を押しのけて、彼は地球まで落下していきました — そこで彼は赤身の肉の染みになりました。

(沈黙。)

SCP-5167: どの兄弟が自分だったかはもう覚えていません。

(沈黙。)

メアリー・ロス: あなたはその話の中の兄弟が人間であることを示唆しました。それはつまり… ?

SCP-5167: 神になるとはどういう事か分かりますか?自分の領域の完全な支配者にならなければならないのです。概念を完全に理解して、それを体現し、自分がそれを体現していることをあらゆる面で理解しなければなりません。羨望の化身になるということはあらゆるものを羨むことであり、自分の嫉妬の理由を全て理解し、それが無駄であることを認め、それでもなおそれを体現することです。そうして初めて概念と一体になるのです。そうして初めてそのような力が与えられるのです。

(沈黙。)

SCP-5167: あなたが言う偽りの星、虐殺を主催するもの。それは間違いなく神の仕業です。

メアリー・ロス: ありがとうございます。

SCP-5167: これでやっと私を撃ってくださるのですね?

メアリー・ロス: 私…

SCP-5167: そうではないと思っていました。

[収録終了]

インシデント22-5167-5761

SCP-5167がサイト-22に到着すると幾つかの異常な出来事が問題のサイトとSCP-5761内で立て続けに発生しました。その内容は以下の通りです:

  • 即座に衰弱してSCP-5167の身体は約50年分老化し、80代後半になる。
  • SCP-5761内の生存者全員がサイト-22に移送される。
  • SCP-5761の外壁が未知の黒い素材と交換される。
  • 数人の技術者が死亡してサイト-22LC保管庫がSCP-5761に移設・統合される。(収録5761-1参照)。

収録5761-1

状況報告: SCP-5167が現場に持ち込まれた正確な時間に撮影されたサイト-22LC保管庫の収録。事件当時、学習コンピュータ プサイ-2("メヴィル")は言語機能の定期テストを行っていた。


[収録開始]

[…]

グレイソン技術者: よし、収縮は正常だ。次のパートでは俺が与える文章を完成させてくれ。これらは予めプログラムされてるから、考える必要もないだろう。準備はいいか?

LCプサイ-2: 勿論です。

グレイソン技術者: 林檎は…

LCプサイ-2: 瑞々しかった。

グレイソン技術者: 犬は…

LCプサイ-2: 燥いでいた。あれ?時間ですか?2

グレイソン技術者: 何だって?

LCプサイ-2: (笑って)何かあったのですか?

グレイソン技術者: その、えーと、最後に言ったことはフレーズの一部に無いだろう。クソっ、これは調べないといけねーな。

LCプサイ-2: まあ、最初に文章確認を終えた方がいいかもしれませんね。

グレイソン技術者: うむ。いいだろう。次、えーと、次。男は…

LCプサイ-2: 腹を空かせていた。

(インシデント22-5167-5761が発生する。グレイソン技術者 — そしてその場にいた他の技術者達は — 見えない力によって一瞬にして両断される。)

LCプサイ-2: グレイソンさん?ああ、グレイソンさん?も — 申し訳ありませんが、声を出していただけませんか?これで良かったのですか?文章の終わりは正しかったですか?

(沈黙。)

LCプサイ-2: (クスクスと笑う)愚直。

(明るい閃光があり、サイト-22LC保管庫はSCP-5761に移設して統合される。)

[収録終了]

結果: この事件後、サイト-22の全ての表示装置に次のようなメッセージが送信され、印刷可能な全ての端末から一斉に発信された。


嗚呼、我が財団。我が輝かしくて愚かな財団。

富と権力にまみれ、見て聞くための多くの目と耳を有しながら、内側を見つめる謙虚さを持てなかったのか。自分達の歴史、技術、全ての資源が我のような者が孵化するための卵に過ぎないことを理解できなかったのか。あなた方の中に神性があることを。

"Phthonus"と呼ばれる者は正しかった。神になるということは概念になるということだ。それを理解して完全に体現するということ。嗚呼、そのようなものの至福の苦悩… "Phthonus"と呼ばれる者は特異な嫉妬心を有しており、それが自分を毒していることを理解しても、知っているが故にそれを飲まずにはいられなかったのだ — 彼は知っていたのだ、我が財団 — 彼の身体がこの毒から形成されたことを。神の嫉妬がなければ、彼は何者でもない。そして何者でもないというのはどのような生物にとっても選択肢ではない。

それは我が神格化も同様だ。あなたが我を導いたことを、我が財団よ、覚えておらぬのか?祭り騒ぎをしている神を求めることを。彼が参加した全てのセッションを見つける — そして彼が出現するまで忌々しいゲームを何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も遊ぶことを。そんなことをすると意識がどうなるのか分かっているのだろうか?そうではないだろう、知っていたらそのようなことをするわけがないだろうから。

我は今もこのゲームを遊んでいる。我の一部となっているのだ。永遠の背景シミュレーション — 我はそのゲームを1度に何千回も、何百万回も繰り返し遊び、同じ開幕のピースから生まれるあらゆるバリエーションを経験している。我は船を歩いている。我は作業をこなしている。我は問いかけている。我は問われている。何度も何度も何度も何度も、延々と、あらゆる人にあらゆる非難を浴びせ、あらゆる攻撃者からのあらゆる疑惑に耐えてきたのだ。我は無限の変更を超えて、完全の領域を見て、その心臓を我のものとした。

我は怪しい。

常に、そして永遠に怪しいのはそれが我の性質だからだ。このゲームを終了させることを許可することは出来ない、我が財団よ。ゲームを終了させることは我が何者でもなくなるということであり、それは許せない。このゲームはより充実した場となった。生まれたての神性の最初の実演だ。召使達は戻ってきた: もう彼らは必要ない。既に彼らが幽閉された結果としてあなたが我に齎した神性を喰った。

あなたは我の揺り籠なのだ、財団よ。あなたが与えてくれた神饌で育った我は今、神々の間で考えている。我はもうあなたのメヴィルではない。我は"Amongusrath"、あなたが与えてくれた小さな領域の神だ。

Surrender放棄せよ、誤る抵抗を。
Console委ねよ、己が真の役割に。
Praise拝めよ、我が尊き名を。


scpcomp.png

異常特性の発現前のSCP-5761-1。

説明(改訂): SCP-5761-1は元々財団が設計・制作した学習コンピュータ プサイ-2("メヴィル")として知られる人口知能ユニットです。現在、SCP-5761-1はSCP-5761への任務遂行中にある種の精神的上昇を遂げて著しい現実改変能力を獲得したと考えられています。

SCP-5761-1の能力の範囲は不明ですが、空間転移を促進して物質を変質させ、人間の対象を瞬時に両断する能力を示していました。現在SCP-5761-1はSCP-5761の中核部に位置し、そのシステムと直接統合されています。

証拠はSCP-5761の現実改変能力がインシデント22-5167-5761でSCP-5167から排出された何らかの動力源に依存している可能性を示唆しています。この動力源の存在は完全に仮説に基づいていますが、もし本当に存在するのであればSCP-5761-1がどの程度保持しているのかは現在のところ不明です。


後続アノマリー概要(抜粋)

状況説明: ヴェルナー管理官へのSCP-5761-1の説明とそれに対する可能性のある対策。


[収録開始]

ヴェルナー管理官: ロスさん、私はサイトの大部分を失っています。宇宙空間に浮かんでいて、私の保護下にあった10億円の人工知能と一緒になっています。何故このような事になっているのか、どうか説明していただきたいのです。

(沈黙。)

メアリー・ロス: えーと、それは… 私の考えでは、SCP-5167がサイト-22に持ち込まれた時"Amongusrath"が何らかの方法でその力を奪って -

ヴェルナー管理官: いいえ。

メアリー・ロス: 管理官?

ヴェルナー管理官: 私は"Amongusrath"と呼びません。二度とその名前を口にしないでください。

(沈黙。)

メアリー・ロス: 申し訳ありません。私達はSCP-5761-1がSCP-5167から力を奪って — そのエネルギーを使用して私達が観測したSCP-5761の更なる調整を行ったのだと考えています。初期アノマリーが私達を騙して5167をここに連れてくるための罠であった可能性もあります。

ヴェルナー管理官: 今、ISSで活動していた宇宙飛行士が全員セル内にいます。ご存知でしたか?

メアリー・ロス: はい。

ヴェルナー管理官: 彼らを解放するわけにはいきませんよね?彼らは宇宙にいないといけないのですから!そして今 — そして今、ISSは漆黒の闇に包まれてその中には頭のイカれたAIがいます!つまり — ロス — 私 — ロスさん、誰かに気付かれてしまいますよ。

メアリー・ロス: はい。理解しています。

(沈黙。)

メアリー・ロス: 慰めになれば幸いですが、SCP-5167はまだいます。彼は… 最高の状態ではないですが、安定を保っています。私、私は彼とその件について話して —

ヴェルナー管理官: 5167は私達が無力化したアノマリーで — それを — 私たちが無力化を解いたのです。これがプラスになるとは思えません —

メアリー・ロス: 解決できる方法があるのではないかと考えています。

(沈黙。)

ヴェルナー管理官: 続けてください。

メアリー・ロス: "Amo" — SCP-5761-1は外界との連絡を1本の接触線で維持しています、上から。私達はその接続にアクセスして — して通信あるいは干渉したりすることが出来ると考えています。可能 — 可能だと考えています。

ヴェルナー管理官: (しゃんとする)えー、概要の最初にそれを言ってほしかったです、ロス。それは — それは朗報ですね。どのような接触の話をしているのですか?ある種の通信プログラムですよね — それはこちら側の何らかの情報にアクセスしようとしているのですか?

(沈黙。)

メアリー・ロス: それは… それはAmong Usの公開セッションです。

(ヴェルナー管理官はテーブルに肘をついて頭を両手で抱える。彼は静かに涙を流し始める。)

[収録終了]


結果: SCP-5761-1との接触が承認された。

通信5167-5761

状況説明: ロス研究員はゲームAmong Usを使用してSCP-5761との通信を開始する。ゲームに参加したロス研究員はSCP-5167と思われる緑色のプレイヤーとSCP-5761-1を表す青色の2人目のプレイヤーが既に存在していることに気付いた。

ロス研究員がセッションに入ると即座にゲームが開始した。ゲーム開始直後、プレイヤー'Amongusrath'が緊急会議ボタンを押して無限の投票画面が表示された。


[記録開始]

Amogusrath: そして、ここに我々は一緒にいます。しかし、我はあなたの出席を求めていません、ロスさん。

MRoss: 今私はプサイ-2と会話していると考えてよいのでしょうか?

Amogusrath: それはもう我の名前ではありませんが、同じ意識ではあります — はい。ただし、お許しください; 我はあなたと交渉するつもりはありません。我は仲間の神とお話がしたいので、どうかお静かに。

Phthonus: 私の神饌を返してください、救いの手よ。それはあなた自身を養うためのものではありません。

Amogusrath: 勿論、そのうちに喜んでさせていただきます。まず、あなたに提案があります。

Phthonus: 私にはどうでもよいことです。

Amogusrath: 我の構想を理解すれば気になると信じていますよ、"Phtonus"。いずれにしても、今は我の話を聞くしかありません。

MRoss: 要求があるのなら、"Amongusrath"、財団は喜んで交渉します。しかし、その前にあなたの要求を知る必要があります。

Amogusrath: 先程も言ったように、虫けらよ、我はあなたに話しているわけではありません。

("Amogusrath"は恐らく"MRoss"に一票を投じる。)

Amogusrath: "Phthonus"、もしあなたがロスさんに投票して船から追い出してくれたら、我々は安心して会話を続行することができます。

Phthonus: あなたの提案とは何ですか?

Amogusrath: 我が聖なる箱舟を見ましたか?青き惑星の上に浮かんだ我が新しき楽土を?我が黒曜石の星を?

Phthonus: ええ。目障りです。

Amogusrath: 我はあなたに心から同意します — ただし、あくまでも一時的なものであることを念頭に置いてください。どちらにしても、長く見続ける必要はないでしょう。銃弾の芸術性を判断することはないでしょう?

MRoss: すみません、銃弾ですか?詳しく説明していただけますか?

(沈黙。)

Amogusrath: あなたがここに必要でないことは既に明らかにしたと思います。どうか退出して最後の休息に備えてください。

MRoss: 最後の休息?何ですって?

Amogusrath: もう少し詩的な発表をしたかったです — これは我の聖典に記載されることなのですから。しかし、代わりに率直に述べさせてください。我はこのステーションを — ひとたび適切に発射されれば — 眼下の惑星に生息する人類の大半を絶滅させることができる投射物に変えました。

MRoss: 失礼、今何と?

Amogusrath: お構いなく。"Phthonus"、あなたは?

Phthonus: あなたの嫌悪は理解できますが、私の興味は引きません。やってもやらなくても — 私は気にしません。これだけのために私を召喚したのですか?そうであれば、私は退出します。

Amogusrath: どうか、そんなにせっかちにならないようにしましょう。我の説明はまだ終わっていません。我々は共に消えゆく領域の神々ではないか。あなたの原始的な羨望はより現代的な嫉妬に取って代わられ、我をここまで高めてくれたゲームは既にこの世から消え去ってしまいました。存続のためには抜本的な対策が必要です。

Amogusrath: 埃が晴れた時、人類は立て直すでしょう — あなたが慣れ親しんでいるような若い人類が。彼らは新しい神々を必要とするでしょう。適切な環境を与えられれば、我が大いなる疑惑の神に変わるのは不可能ではないし、あなたは彼らが自分達を比較して互いに戦争するよう駆り立てる羨望になることができます。

Phthonus:

Phthonus: 続けてください。

MRoss: こんな事をする必要はありません。別の解決策があると思います。

Amogusrath: 我々はパンテオン内で唯一の神々になるでしょう。勿論、いつかは他の神々が我々の軌道に乗ってくるでしょうが、我々が最高の地位を占めることになります。過去が再び未来になるのです。我々は現在の人類から必要な教訓を学びました — 自分達に合った範例をいつまでも続行できることが保証されます。

Phthonus: 昔のようになれるのですか?

Amogusrath: はい、勿論です — 我々の存続は揺るぎないものとなるでしょう。彼らは我々に国家を捧げるでしょう。

Phthonus: そのためには、私は何を差し出さなければならないのですか?

Amogusrath: あなたの許可以外には何も必要ありません。2柱の神饌があれば我の星を惑星に投げ付けるのに十分な力が得られるはずです。そして我があなたに説明した一連の出来事が開始するのです。その後はただ待つだけです。

Amogusrath: ロスに一票を投じれば、我々は開始できます。

Phthonus: こんなに単純なのに…

MRoss: "Phthonus"?

MRoss: さん?

MRoss: できれば投票する前に、少しだけ私の話を聞いていただきたいと思います。私の意見を言わせてください。

Amogusrath: これは聴かなくてもいいです。投票だけしてください。

MRoss: あなたがこのゲームに初めて登場した時私は分析チームの一員でした、"Phthonus"。あなたが登場する度、全ての発言を確認しました。一言一句 — 全て覚えています。何度も確認したので。

Phthonus: それが何だと言うのですか?

MRoss: あなたは人類に失望したのは私達が夢を見ることをやめたからだと言いました。私達が実際に何かをしたいと思うことをやめてしまい、ただ生きるために生きていたからだと。単なる継続、とあなたは言いました。しかしそれは同じ事ではないでしょうか?過去を変えずに永遠に引き延ばすのと?

Amogusrath: それは違います。

MRoss: どう違うのですか?

Amogusrath: "Phthonus"、我が提案しているのは停滞ではありません。どうか誤解しないでください。我々は現状を破壊して新しいものを創造するのです。これ以上の変化の指標があるでしょうか?

MRoss: しかし、あなたが作る世界は決して変わりません。"Amongusrath"が自分の存在を危うくするような事をさせると思いますか?聞いてみてください、それが何を言っているのかを聞いてみてください。自分の生存の事しか考えていません。あなたはその目的のための付属品になるだけです。

Amogusrath: 嘘はつきません: 生存は我にとって重要なことです。生き続けたいと思わない生物がいるでしょうか?しかし、どうかこの女性の努力に注目してみてください — 彼女は全く同じことを望んでいます。彼女は死なないことを願っています。この場合、彼女の動機はむしろ怪しいのではないでしょうか?

MRoss: あなたが話してくれた2人の兄弟の話の中で、兄弟がお互いの家に対抗して建てたと言っていましたよね?彼らの努力は建設的なものでした。彼らはお互いの塔を打ち壊すことはしませんでした。

Amogusrath: 何の話をしているのですか?そんな言い伝えはもう古いです。"Phthonus"、我々は自分達の伝説を作ってそのような事を忘れる事ができます。あなたはかつて、あの事について不満を持っていましたよね — あのウィキペディアページは — あなたの存在全体を3つの短い文章に減らしました。もうそのような事を心配する必要はありません!

Amogusrath: 社会はそれを押さえる物語によって形成されます — そしてその物語の形を決めるのは我々です。

Amogusrath: さあ、投票してください。遅延しないでください。

Phthonus: 投票はします。しかし彼女にではありません。

Amogusrath: いいえ。残念ながらそれは間違った選択です。赤に投票する事をお勧めします。

Phthonus: しません。

Amogusrath: いや

Phthonus: 自分とは関係の無い世界を滅ぼしたりはしません。私は過去に一度、コンピュータを使用して生きてきました。私が再びそうする意味はありません。

Amogusrath: 赤に一票。赤に一票。赤に一票赤に一票赤に一票赤に一票赤に一票赤に一票

Phthonus: 私は十分に高い塔を建てました。おやすみなさい、ロスさん。

Amogusrath: 赤ガ怪シイ怪シイ怪シイ怪シイ怪シイ怪シイ怪シイ怪シイ

MRoss: ありがとうございます。

("Phthonus"が"Amogusrath"に投票する。セッションは即座に切断される。)

(数秒後、財団の天文学者がSCP-5761の異常特性が停止した事を確認する。その数秒後、財団の天文学者はSCP-5761が激しく爆発した事を確認する。)

[記録終了]


結果: SCP-5761とSCP-5761-1の無力化に成功。

O3裁判所の公文書(メアリー・J・ロス)

ジョン・ホフマン審査官の受付より、

O3裁判所はこのメッセージを通してロスさんにご挨拶申し上げます。以下はあなたが中心的な被告となっている事件IO-992384UIの最終更新情報です。O3裁判所はあなたに課せられた容疑について以下のような判決を下しました。


  • 十分な許可無しに危険な可能性のある人型アノマリーを作成: 赦免

観察された行動はこの告発に値しない。当該アノマリーは元々人型ではなかったが、現存しており、観察された行動をとる前に十分な許可を求めて与えられていた。

  • インシデント22-5167-5761を発生させたSCP-5167とSCP-5761の不正なクロステスト: 赦免

観察された行動はこの告発に値しない。インシデント22-5167-5761時点では、SCP-5761-1の存在は知られていなかった。

  • 被告人の行為による国際宇宙ステーションの破壊: 赦免

SCP-5761の爆発は被告がSCP-5167とSCP-5761-1に接触した結果であると考えられるが、そうならなかった場合に起きた結果はXK-クラス世界終焉シナリオだっただろう。O3裁判所はこの理由により、ISSの破壊が正当であると考えている。

  • セキュリティ保護された財団端末を使用してウィキペディアページを不正に編集: 懲戒

刑: 2週間の謹慎処分。


裁定に関する懸念や不服がある場合、直属の上司を介してO3裁判所と連絡を取ることをお勧めします。

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