SCP-584
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アイテム番号: SCP-584

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-584の資料壜は規定のバイオハザード・プロトコルに従って冷蔵され、利用にはレベル2以上のクリアランスを持った職員に限定されます。研究にはレベル3承認を必要とします。

事故的なSCP-584汚染物は、コンタクト・バイオハザードとして隔離、および随意に関わらず抗ウイルス性処置を施されなければなりません。汚染物が12週間の間病変の兆候を示さず、暴露後第6週、及び第12週の二回の組織診に陰性であれば、隔離手順のランクが引き下げられます。「清浄」であるとされた後も、12ヶ月後、24ヶ月後の追加組織診に陰性であると診断されなければなりません。

SCP-584に陽性又は特徴的な病変が発現した際、汚染物は終了されます。

説明: SCP-584は感染性の高いウイルスであり、未処置では過剰量の指肢を発達させる病変を引き起こします。(書類添付の写真を参照の事)単純ヘルペスウイルス族に似た構造をしており、感染者、及び感染者の体液との接触によって拡散し、プラセンタルバリアも通過するため先天性病変を生じさせます。SCP-584は感染者の深い真皮組織に潜在し、日和見的な発症を除けば、免疫系によって抑制されています。ウイルス罹患者の80%は無症状性キャリアーであると見積もられ、実際の感染率を把握する事が出来ません。(現在アジア、特にインド、中国では高い感染率にあり、ウイルスの発生も当地であると考えられています。)ウイルスは人間に限定して発見されています。

SCP-584の発病は、主に四肢末端部の、2cm以上の小さな無疼痛の病変から始まります。しばしば病変は疣、又は懸垂線維腫に似ています。病変を取り除かなければ、病変はたちまち、病変部位に似た小さな完璧に機能する付属器官の様に発達します。しばしば、病変は「あるべき」肢部の様に、換言すれば、追加の指、掌、腕、その他の様に形成し、重症であれば、例えば頭部、胴体部に混沌とした病変を形成し外観を歪めます。病変は単独、群で現れます。

特筆すべきは、SCP-584は事故又は先天的(非遺伝子的な)障害に因って失われた手足、指を再生する事が出来ると示されたことです。これらの「代替」の付属器官は標準サイズであり、完全に機能します。これは、SCP-584が通常初期形成時に機能を終える再生生物学的プロセスを発現する事によって機能している為だと考えられています。しかし、SCP-584の影響は外部器官と、付属器官に制限されるようです。

抗ウイルス性処置は、SCP-584の発病を抑制、止める事に有効ですが、現在ウイルスに対しては効果は無く、又ウイルスは伝染性を持ちます。薬物投与によって高度発達段階にある病変の成長を止める事は出来ても、一度完全に形成された病変に対しては効果はありません。病変部の外科的除去は、傷痕に病変が再発する傾向があり、薬物投与の併用に限れば長期に効果的です。妊娠第三ヶ月の胎児におけるSCP-584感染は、多指症、多趾症、寄生体性双胎の発症率を高めます。

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