SCP-5899
rating: +37+x

アイテム番号: SCP-5899

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-5899は現在、人間用の標準的な設備を備えた変異性Euclidヒト型生物収容チャンバーに収容されています。SCP-5899には1日あたり1kgのプラスチックが供給されます。ウシをSCP-5899の収容チャンバーの500m以内に接近させることは認められません。

説明: SCP-5899は身長183cmのラオス系アメリカ人であり、物質を有機物や、表面的にウシ亜科(Bovinae)に似た生物に変異させる能力があります。これらの生物は多くの場合、著しい生理学的変化を伴なっています(以下、SCP-5899-1個体とする)。今日まで、SCP-5899は生理機能が大幅に変化していない非異常なウシ亜科の生物を作ることに成功していません。

SCP-5899はカリフォルニア州ダンス・ウィズ・デスの町で、ある人物の家を“巨大なウシ”に変えようとしているのを発見されました。SCP-5899はこの際、家屋の壁、屋根、屋内の幾つかの物品をそれぞれ異なる種のウシに似た生物に変化させました。SCP-5899はある論争に決着をつけるためにこれを行ったと主張しました。SCP-5899と全てのSCP-5899-1個体は研究のためにサイト-551へ移送されました。

SCP-5899は財団職員に従順かつ協力的であり、毎日“実験用”に少量の素材を提供されるのと引き換えに、自らの収容チャンバーを損傷しないことに合意しています。サイト管理部門はこの交換に用いる素材としてプラスチックを選択しました。

補遺-1: 実験ログ抜粋

実験# 結果 5899の声明
1 SCP-5899は素材を、非常に巨大な角が生えた乳牛に似ているSCP-5899-1個体に変化させた。それぞれの角は長さ3mで、黒色だった。加えて、このSCP-5899-1個体は心臓を有しておらず、心臓があるべき位置には第3の腎臓が存在した。個体は自らの角の重さを支えられず、形成後間もなく死亡した。 「ダメだ、重すぎる。心臓も忘れちまった」
2 SCP-5899は素材を、目と蹄が肥大化し、口が小型化したスイギュウに似ているSCP-5899-1個体に変化させた。SCP-5899-1個体は即座に胃酸と血液の混合物を嘔吐し、地面に倒れ込んだ。個体はその後間もなく死亡した。 「角は大丈夫だが、それ以外は何もかもメチャクチャだ。クソ」
3 SCP-5899は素材を、アフリカスイギュウに似ているSCP-5899-1個体に変化させた。この個体は目と口を有しておらず、一般的なアフリカスイギュウに比べて極端に小柄だった。これにも拘らず、個体は形成後も数時間生き続け、最終的に脱水症で死亡した。 「いいぞ、ずっとマシになった。今回こそコツを掴んだぞ!」
4 SCP-5899は素材を、未知の種のウシに似ているSCP-5899-1個体に変化させた。この個体は7個の目、3つの口、15個の耳、87ヶ所の肛門を有していた。個体は形成後に即死した。 「やっぱダメだったわ」

補遺-2: インタビューログ

インタビューログ


回答者: SCP-5899
質問者: エージェント ジーン

[記録開始]

エージェント ジーン: 失礼します、SCP-5899、少々お時間を宜しいですか?

(SCP-5899は紫色の牛肉を数枚手に持っている。)

SCP-5899: 丁度よかった、つい今しがた15番目の素材を使い終えたところだ。動物を生み出すのは一休みして、代わりに肉を作って、牛肉ができるかどうか試してみた。

(沈黙。)

SCP-5899: 牛肉は多分、紫色じゃねぇよな。

エージェント ジーン: 多分?

SCP-5899: ああ、それが何か?

エージェント ジーン: 何が言いたいのか計りかねています。その… もし宜しければ、我々が参照用の牛肉をお持ちしますが-

SCP-5899: いや、無理だ。

エージェント ジーン: 何ですって?

SCP-5899: アンタたちは牛肉を持ってこれないって意味だ。まだ牛肉は作れてないんだから、アンタたちが持ってるとはとても思えないね。

エージェント ジーン: お話の内容がよく分かりません。

SCP-5899: 俺に言えるのは、牛肉は今この世界には存在しないということだ。もし存在したら、俺だってわざわざこんな作業してない。簡単な話だろ。

エージェント ジーン: あなたは… 牛肉の存在を信じていない?

(沈黙。)

SCP-5899: アンタもそっち側らしいな。

エージェント ジーン: SCP-5899、私は今非常に混乱しています。

SCP-5899: いいか、アンタの考えを変えられるかは分からんが、牛は… 存在しない。ただ単純に居ないんだ。証拠は無い。奴らは存在しない…

(沈黙。)

SCP-5899: でも存在するべきだ

エージェント ジーン: “牛は存在しない”とはどういう意味ですか?

SCP-5899: ただ存在しないんだ! なのに世界中どこに行っても、アメリカ人からミルクと肉の味で高く評価されてる。どうせ死ぬのなら、俺は人類に貢献してから死にたいんだ。

エージェント ジーン: 我々は牛の映像や写真を持っていますし… まぁ、直接あなたの下に1頭連れてくるのにも大した手間はかからないはずです。

SCP-5899: 偽物だよ。偽の牛さ。単純明快だ。本物の牛じゃない、本物の牛は存在しないんだからな。

エージェント ジーン: し-

SCP-5899: あのな兄ちゃん、俺だってその辺の能天気な奴らと同じくらい、牛には存在しててほしいよ。存在してほしいから、存在しないなんて言うのは嫌だ。でも俺はここで全力を尽くす。俺に変異させる素材をくれれば、俺はいつかそいつを完璧な牛に仕立て上げて、繁殖させて、感謝に値するものを人類に与えられる。

エージェント : わ- 分かりました… 少々お待ちください、取って来る物があります。

SCP-5899: ごゆっくり。

(エージェント ジーンが退室する。数分間の沈黙。生の牛肉を持ったエージェント ジーンが戻って来る。)

エージェント ジーン: ほら、牛肉ですよ。

(SCP-5899はエージェント ジーンが持参した牛肉を一瞥する。)

SCP-5899: なんで人肉なんか持ってきた?

エージェント ジーン: な-

SCP-5899: まぁ何にせよ、どうでもいい事だ。集中する必要があるから、席を外してもらえると有難いね。

[記録終了]


.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

おい、ジーン、収獲は?

いえ。彼が言うには、牛肉と牛は“存在しない”から自力で作ろうとしてるんだとか。

妙な話だぜ。で、お前が持ってった牛肉については何て?

どうして人肉を持ってきたのかと訊かれました。

ふぅん…

ええ、イカレた男です。でもそれを心配するのは私の仕事じゃ-

ジーン、見せたいものがある。

え?

待ってろ、ノーパソ取って来るから。

いったい何を…

とにかくこいつを見てくれ。


CowJacksonJP.jpg


特に指定がない限り、このサイトのすべてのコンテンツはクリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス の元で利用可能です。