SCP-595
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1944年当時のSCP-595。太平洋で海軍に就役中のもの。

アイテム番号: SCP-595

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-595は、それ自体の現在の状態に合わせて、ヴァージニア州の██████████にある乾ドック2█、あるいはフィラデルフィアの財団の倉庫地区に保管されています。両サイトへの進入はアクセスクリアランスLevel 3以上に制限されています。SCP-595内部への進入は現地行政の許可を得た、特別に選出されたDクラス、機動部隊のみに制限されています。

SCP-595のもたらす影響の性質により、SCP-595が"休眠"状態に入ってから2時間以上経過した場合、収容施設内部の人員及び繊細な機器は収容サイトの内部から撤去されなくてはなりません。2つのサイトのうち1つにおける、通常の研究活動はSCP-595の下記の影響が収まった後に再開されるでしょう。

説明: SCP-595は1942年後半に就役した合衆国海軍のキャノン級護衛駆逐艦、DE-██ USS ██████████ です。弾薬庫に搭載された、未知の製造業者により製造されたいくつかの[データ削除済]を除けば同型艦と何ら違いはありません。これらの装置は艦と周囲の限定された領域に異常に高い電磁放射を充満させます。

装置は定期的に電磁放出のスパイク1を誘発します。これらのもたらす影響の概要についてはドキュメント 595-1を参照してください。これらのスパイクは定期的に発生し、安全予防措置が十分に守られていない場合、周囲の機材と人員の損失を招くこととなります。

この艦は合衆国海軍の秘密実験、「フィラデルフィア計画」のリポートと結び付けられています。話によると、瞬間移動の原理と、周囲の光を捻じ曲げることで艦艇を肉眼で見えなくする可能性の調査です。実験の失敗により艦の乗員のほとんどを失う結果に終わりました。彼らがSCP-595を保管できなくなったため、合衆国海軍は更なる研究のためにSCP-595を財団に引き渡すことに同意しました。残念なことに、実験に関する情報は公表されてしまいました。隠蔽活動については下記の補遺を参照してください。

ドキュメント #595-1 SCP-595は様々な放射レベルのスパイクを通常約3-4時間間隔で放出することが知られています。財団が合衆国海軍からSCP-595を譲渡された当時、海軍がほぼすべての関連文書を破棄してしまっていたため、財団の持つ装置の副作用に関する知識は僅かなものでした。そのため、本格的な調査が始まりました。調査の結果は以下のとおりです。

SCP-595の超高レベルの電磁放射の最大の影響は、艦が2箇所のうち1箇所のいずれかに、ランダムに存在できることです。そのため、SCP-595を完全に監視するには研究者が2チーム必要です。収容された乾ドックに入渠している間には、上記より低レベルのバースト2が観測され、艦は肉眼では半透明となり、いくつかのケースにおいては完全に透明化しました。

放射が行われている際に艦の半径██m以内に居たいかなる人員にも、下記の影響が起こりました。

乗船せずにSCP-595の効果範囲内に居た人員は、SCP-595と同様に同じ場所に再出現しますが、時には別の収容施設に再出現することもあります。完全に消滅し財団の管理する地区に再出現することが無かった事例も存在しました。この事象の性質により、米海軍の人員██名が失われる結果になり、SCP-595収容が財団へと移管されることに対する米海軍の同意を促しました。

SCP-595への物理的接触(艦内部、あるいは甲板上)でもまた、人員は上記の影響を受けます。しかし、影響は明らかに危険度を増します。艦が視界から徐々に消え、再び戻った時に、乗船していたエージェント███████が近くにあった隔壁と融合し囚われてしまったという事例から、これらの特性が発見されました。調査によると、彼と隔壁の金属組織は完全に分子的に結合しており、エージェントの下腹部で彼の組織は隔壁に分割され、隔壁の反対側につきだしていました。囚われたエージェントに質問した結果、彼は痛みは感じていないものの下半身を動かすことはできず、強力な吐き気と初期の放射線障害の徴候が見られました。艦からエージェントの体の生き残った部分を取り戻そうとする試みは、エージェントの死亡という結果に終わりました。

同じ事象の間に、3人のDクラス人員がエンジンルームの清掃を命じられていました。D-12074の大部分はクランクシャフトのそばで発見されましたが、彼の脚は彼から1m以上離れた天井と融合していました。D-23574は甲板と融合していましたが、彼の下半身は発見されませんでした。D-75224にいたっては単純に消滅していました。他のケースでも人員が硬い鋼鉄のドアに生きたまま塗り込められたり、四肢が失われ、艦の別の場所で融合しているなどの事例が報告されています。

すべての努力にもかかわらず、犠牲者を艦から切り離す試みは犠牲者の死亡という結果に終わったことから、標準作業手順では犠牲者は終了されることになっています。

補遺: 1950年代後半、海軍の失敗した実験に光を当てようとする多数の本や目撃者の証言が浮上しました。これにより、封じ込め手順の実行はより困難となりました。適切な場所に居たフィールドエージェント達の努力のおかげで、財団はそれらの情報源の信頼性をほとんど損なうことに成功しました。結果としてフィラデルフィア実験は有名ではあるものの"公式に偽りを暴かれた"都市伝説としてその名を残しました。全ての公開された報告書は、実験に使われた艦がDE-173 USSエルドリッジであるかのように改変され、SCP-595から注意をそらしました。すべての実験記録は合衆国政府により回収されるか破棄されました。

補遺: SCP-595内部に位置する装置を無効化する試みは全て失敗しました。マニュアル██-3Aに記載された停止手順を実行するには、SCP-595の影響から逃れられる安全時間よりも多くの時間が必要なためです。電磁的にシールドされた遠隔操作無人車両による停止手順が現在研究中です。

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