アイテム番号: SCP-5955
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-5955のサイズと物理的特性のため、完全な収容は不可能であるとみられていますが、物理的収容が部分的に維持されています。収容のため、ブイを用いた緩めの境界線がSCP-5955の周囲に設けられています。
7月3日の夜20:00から5:00までの間、アトランティックシティのボードウォークに設置されている明かりは、SCP-5955-1実体の分解を防ぐため消灯した状態を維持してください。海上機動部隊デルタ-7("入江の監視者")は、SCP-5955実体群から民間の船舶を遠ざけ、標準カバーストーリー51 - "天候の激化"を当船舶に提示してください。海上機動部隊デルタ-7は民間人の安全を確保するため、SCP-5955-1がニュージャージー州アトランティックシティの海岸から遠ざかるよう誘導を行ってください。SCP-5955-1を別目的で利用する試みは現在も続いています。
年間の残りの期間は、プラスチック、発泡スチロール、投棄された釣具、その他のゴミ2000トンを2週間ごとにSCP-5955へ「給餌」しなければなりません。SCP-5955の体積が著しく縮小した場合は、サイト-45の管理官に報告をしてください。体積の減少に応じて、SCP-5955の滞在する区画内の衝突コース上に1〜4艘の無人の廃棄船が設置されます。当廃棄船の回収はできる限り行う必要があります。SCP-5955の異常な磁力を無効化し、異常気象の発生を抑えるため、2本のスクラントン現実錨("SRAs")をSCP-5955境界線の両端に留置してください。SCP-5955の主要な異常性を確実に無効化するためには、SCP-5955の重量が最低4トン必要です。SCP-5955の重量が4トンに満たない場合はSRAの有無にかかわらず常に、SCP-5955の主要な異常性が再び有効となります。
説明: SCP-5955は人肉で構成された大型の球体です。1年の大半の期間、SCP-5955は水中に隠れています。SCP-5955は自身の半径約30m以内のゴミを引き寄せ、水中に集まったゴミを吸引します。毎年7月3日の20:00から5:00(UCT)、SCP-5955は水面下から上昇し、空中に静止します。
上記時間帯の間、様々な廃材(SCP-5955-1と指定)で構成された自律機構を持つ集合体が、SCP-5955から出現します。SCP-5955-1実体は外見がそれぞれ異なります。ただし、現在までに出現した実体は全て、アトランティックシティに土着する様々な野生生物との共通点を見出せます。具体的なSCP-5955-1実体の一覧は申請の上、利用が可能です。
出現後、SCP-5955-1実体はアトランティックシティから150km以内の海岸をうろつき始め、周辺地域から異物を回収します。SCP-5955-1実体は、人工光が当たると即座に分解され始めます。実体の分解が起こると、SCP-5955は急速に実体を生成し、磁力の及ぶ範囲を100mまで拡張します。SCP-5955-1はSCP-5955へ戻る前に少なくとも1体が、回収したゴミを利用してボードウォークにメッセージをつづります。4:55になり、SCP-5955-1実体がゴミの回収を終えると、SCP-5955-1実体は見つけた資材をSCP-5955の真下に運搬します。その後、SCP-5955は回収したゴミを吸引し、海面下へ再び潜水します。
補遺: SCP-5955の年次行動
以下は、SCP-5955が年次行動のさなかに行った特筆すべき行動を記録したものです。
年 | 特筆すべき行動 | SCP-5955のメッセージ |
---|---|---|
1975 | 活動を行った初めての年です。 | カメたちががあなたの努力に感謝してるよ!今すぐこのゴミを拾って! |
1986 | SCP-5955は少量の粘液を排出しています。 | ゴミは不快だよ。今すぐこのゴミを拾って! |
1990 | SCP-5955の前部がわずかに腫れたように見えます。 | ボクはこの浜辺をきれいにしたいんだ!今すぐこのゴミを拾って! |
1994 | SCP-5955の表皮に乾燥性の湿疹が少し増えました。 | おさかなさんたちが助けを求めてるよ!今すぐこのゴミを拾って! |
1996 | SCP-5955の後部がわずかに腫れたように見えます。 | 吸い殻はイヤだよ。今すぐこのゴミを拾って! |
1999 | これまでにSCP-5955へ起きた変化が全て無くなりました。 | 海岸をきれいにしてくれるみんなありがとう! |
2001 | SCP-5955は多量の粘液を排出しています。 | 助けて!海には君が必要なんだ! |
2004 | SCP-5955の表皮は青みを帯びています。 | ゴミは不快だよ。 |
2006 | 小さな疱疹の集合がSCP-5955の後部に形成されています。SCP-5955は通常時よりわずかに小さくなっています。デルタ-7の操作で追加のゴミを供給すると大きさは元に戻ります。 | ゴミ拾いを手伝ってくれてありがとう!もうやめちゃったのかと思ったよ |
2010 | SCP-5955の表皮は乾燥し、ひび割れています。 | 海には君が必要なんだ! |
2012 | SCP-5955の表皮は淡い赤色になっています。SCP-5955-1実体の生成数が2倍になっています。 | 海には君が必要なんだおねがい |
2013 | SCP-5955の表皮は淡い緑色になっています。 | どうして助けてくれないの |
2014 | SCP-5955の表皮は腫れています。SCP-5955からは悪臭が発生しています。 | ボクのことが好きじゃないの 助けてほしいだけなのに |
2015 | SCP-5955は腐敗が進行し始め、磁性が働かなくなっています。 | あなたの助けが必要 |
2016 | SCP-5955には変化がないように見えます。生成されるSCP-5955-1の個体数は著しく少なくなっています。 | おねがい助けて |
2017 | SCP-5955は現在非常に小さくなっています。追加のゴミを供給しても大きさは増大しません。収集されたゴミを吸引する間、SCP-5955は収集物の一部を取りこぼします。 | おねがい |
2018 | SCP-5955はおよそ12体のSCP-5955-1実体を生成します。 | おねがい |
2019 | SCP-5955は収集したゴミを吸引できません。 | おねがい |
2020 | SCP-5955はSCP-5955-1を生成しません。空中で静止したままです。 | N/A |
SCP-5955は現在まで再出現しておらず、行動の兆候も見せていません。Neutralizedへの再分類は保留されています。