アイテム番号: SCP-5987
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-5987の出現領域の周囲3kmは、すべての海上および航空交通から遮断されています。 財団保有の船舶をSCP-5987から2km以内に侵入させないでください。
説明: SCP-5987は、フランス南西の海岸沖であるアルカション湾の小区域に出現するタイプ4Hの霊的存在1 です。ある日の航海薄明から翌日の航海薄明までの間に19世紀のブリッグ船が出現し、消失まで湾を航海します。SCP-5897はその出現点から常に1km以内にとどまることが観測されています。
SCP-5987に接近した全ての車両(SCP-5987-1と呼称)は操縦による制御が不可能となります。車輪やペダルなどの方向移動は機能しますが、操縦通りに移動することはありません。SCP-5987-1となった実例は即座に水面下に潜航を開始し、全乗員を溺死させます。
2017年の既存ファイルの年次分析により、過去にASCIがSCP-5987と同様の現象を記録していたことが判明しました。これは200年前の船舶を中心とした現象であり、アイテム6789-AHであるフランソワ・アレグノー船長が反乱と思われる事象によって死亡したことで無力化されたと思われていました。
民間人の遭遇リスクを考え、現在の収容活動は主にSCP-5987の無力化に向けられています。それに伴い、霊的異常の発現に関する調査隊派遣が承認されました。
ビデオログ
日付: 01/07/2019
使用戦艦: SCPS 潜水艇 ネフティス
[ログ開始]
23:00: SCPS ネフティスがSCP-5987影響範囲に侵入する。
23:05: SCP-5987がネフティスの位置へと向きを変更する。司令部とネフティスの通信が失われる。
23:05-23:16: 司令部がネフティスとの接続の再確立を試みる。
23:16: 通信が再確立される。キャプテンのドゥーマーは、潜水艇が海底への衝突によって致命的ではないが重大な損傷を受けたことを報告する。しかし、SCP-5987によるネフティスへの異常性が停止した。ドゥーマーは現行目標の更新を要求する。
23:16-23:34: 研究チームのメンバーの間で審議が行われる。SCP-5987のより綿密な調査を続行するという意見と、元々の任務内容に従い帰還するべきという意見に別れる。
23:34: SCP-5987が後退するのが確認され、審議は終了する。SCP-5987のメインマストからは白旗が上がっている。
23:37: 承認のサインとして、ネフティスはもとのパラメータでの続行を許可される。
23:45 ネフティスがSCP-5987出現地点の真下に到達する。海底に点在する木製及び鉄製の難破船が観測される。
[余分なログにつき編集済]
2:18: ネフティスは小さな木製の難破船の側で停止し、潜水チームの準備を行う。海面においてSCP-5987が白旗を一度メインマストから下げ、再び上げる2。
2:19: SCP-5987の情報がドゥーマーへ中継される。ダイバーは難破船の残骸へとアクセスする配置を整える。
2:25: 海水によって腐食した遺骨が複数確認される3。
2:30: エージェント・ラクロワが、セイレーンや人魚に類似した彫刻の大きく華麗な船首像が、船体の下部に大部分埋もれているのを発見する。特筆すべき点として、船首像に損傷は確認されなかった。
2:35: ダイバーの帰還と同時に大きなベルチャイムが鳴り響き、SCP-5987が予定より早くに消失する。任務終了宣言がなされ、ネフティスが水面に浮上する。
[ログ終了]
翌日の航海薄明においてSCP-5987が出現しなかったため、当オブジェクトは無力化されたと判断されました。船首像はさらなる調査が行われる間、新たにSCP-5987-1として指定されます。