SCP-6183

blackbox.jpg

訓戒

評価: +34+x
blank.png

幕間:

ブラックボックス

rsm.png

この文書は削除部門にマークされています

SCP- SCP-6183
レベル▒
▛▙▇▀
収容クラス:
keter
副次クラス:
radix
撹乱クラス:
infrared
リスククラス
cryptic
アイテム番号: {$item-number}
レベル5
収容クラス:
{$container-class}
副次クラス:
{$secondary-class}
撹乱クラス:
{$disruption-class}
リスククラス:
{$risk-class}
admo-6183-tunnel.jpg

研究本部ムネモシュネへの通路。

配属部門 プロジェクト主任
解体、概念物理学.[削除済]の要請による。 C・ボールド管理官
配属サイト 研究責任者
サイト-01、サイト-17、サイト-19、サイト-[削除済] ▂▕▄▄▙▝

補遺6183/I: 発見


server.jpg

SCP-6183-A。

SCP-6183は、削除されたメモリ空間のセクタ全体で適切に上書きすることができないという、悪化するデータベースの問題に関する調査の結果発見されました。記録・情報保安管理局によるそれら破損したセクタの調査により、削除されたアーカイブデータの永久バックアップが、サイト-19地下48階に位置する、「削除部門Department of Deletions」が所有するとされる秘密の財団サーバー(SCP-6183-A)に保管されていることが判明しました。

SCP-6183-Aは、インターネットアクセスや電気の有無かかわらず、例えばファラデー除外領域内に位置した際であっても、メインアーカイブから除去されたファイル(SCP-6183-A-1)のおよそ1%を受信しています。

観測されたSCP-6183-A-1実例のほぼ全ては重度に破損しており、しばしばアクセス不能な状態にまで破損しています。しかし、個々の実例の綿密な検査では、次のような明白なメッセージが内部に隠されていることが判明しています。

オブジェクトの参照がオブジェクトのインスタンスに設定されていません。messagelog_1.rtfは存在していません

オブジェクトの参照がオブジェクトのインスタンスに設定されていません。messagelog_2.rtfは存在していません

オブジェクトの参照がオブジェクトのインスタンスに設定されていません。messagelog_3.rtfは存在していません

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オブジェクトの参照がオブジェクトのインスタンスに設定されていません。addenda_3.rtfは存在していません

補遺6183/IV: 解体会議

▌▚▛ ▖▇ ▜▕▒▁█

場所: サイト-01会議室B

出席者:

  • O5-8
  • カルヴィン・ボールド管理官(解体部門
  • サイモン・ピエトリカウ管理官(解析部門)
  • イルゼ・レインデルス博士(玄妙除却セクション)
«転写開始»

ピエトリカウ管理官: 本日はご出席いただきありがとうございます。

ボールド管理官: すまない、我々は評議会全員と面するものだと思っていたのだが?

O5-8: 私たちは今忙殺されているのだよ──この頃は消さねばならない火が多い。知っているだろうがね。

レインデルス博士: その多くは文字通りでしょうね。

ボールド管理官: <つぶやく> 気候変動か。

ピエトリカウ管理官: そのような隠喩的な火は、偶然ですが、本日ここで会議をする理由と直接関連しています。これからわかる通り……

<ピエトリカウ管理官はテーブル向かいのO5-8に書類の束を渡す。>

ピエトリカウ管理官: 新たなアノマリーを発見する速さは、ここ10年で44%以上も増加しています。

O5-8: ああ。この増加は……懸念すべきものだ。かつては四半期に1、2ダースほどのスロットを埋めていた時代があった。今や1日にその倍が埋まっているような気がする。

ピエトリカウ管理官: 事実、その推定はそれほど外れてはいません。

O5-8: 原因についてアイデアは? あるのならば、その収容可能性は?

ボールド管理官: それほどことが単純だったならよかったんだが。

ピエトリカウ管理官: この傾向がアノマラスであったなら、まだいいニュースがあったかもしれません。残念ながら、この問題の根源は普通の統計にあるのです。

レインデルス博士: 共通のルールとして、アノマリーはより多くのアノマリーをもたらすわ。非ユークリッド空間は周囲の幾何学を歪曲して、奇跡術師は日常のものに魔法を込めたりベースラインの人間に技術を教える。その一方で、アノマラスな野生生物は気ままに生殖し、異種交配し、突然変異する。たった1人の現実改変者が週末の時間でヴェールに与えられる損害の大きさは、はっきり言って仰天ものだわ。そのうえこれは、状況のほかのことは考慮に入れてない。

異常の拡散の固有速度、無認可の奇跡術師の増加、フリーポートにおけるハイブマインドの最近の人気上昇……その中で、私たちは「アノマラスなビーブーム」の瀬戸際にいるのよ。もし歯止めがかけられなければ、すぐにでもNMKクラス"正常性の終焉"シナリオ.アノマリーが、現実への圧倒的な影響や、量のおびただしさや、何らかのほかの要因の組み合わせのいずれかによって、正常性やヴェールの維持を不可能にするイベント。が起きてしまう。

O5-8: どのような解決策がある?

ボールド管理官: 解体こそが、長期間の持続可能性のあるであろう残された唯一の選択肢だろう。我々は今までのように収容を継続する資源をまるで有していない。残念ながら、現時点ではこれが選択肢であるかさえも確実ではないのだ。

O5-8: そうか。ロジスティクスの複雑さの話か。

ボールド管理官: まず第一に、そうだ。解体は安価な処理ではないことはよく知っているだろう。そのうえ、アノマリーの影響を悪化させることや財団資産や職員に危害が加わることを避けるために予防策が必要であるし、成功率を最大限にするために適切な設備の開発や製造のコストもある。その他もろもろだ。

レインデルス博士: 後処理も同じくらい費用が掛かるわ。玄妙除却の処理は──アノマラスな廃棄物の処分であるけれど──それと比較すれば放射線廃棄物の取り扱いがリスクのないように見えさせる。アノマリーはそれぞれ処分のために固有のパラメーターがあるけれど、解体も同じだとは思うわ。

ボールド管理官: その通りだ。さらに何よりも、解体の成功率は減少している。ここ3年で25%以上もだ。

O5-8: では、アノマリーの鎮圧が難しくもなっているのか。その理由はわかっているのか?

ピエトリカウ管理官: また統計です。単なる文化的な変化ですよ──財団が長くあればあるほど、アノマラスな文化の小集団や組織が我々に対する対抗策を編み出す可能性は高まります。結果として、同族のアノマリーは我々の方式に適応しているように思われます。

O5-8: ふーむ。重大な不安材料だな。何をするか考えているのか? 偽情報流布活動? ミーム的エージェント? 今からそういったことを軌道に乗せるにはどれほど金をかける必要がある?

レインデルス博士: 追い求められる研究や策略の方法は、いくつか大まかなアイデアがあるわ──スプレッドシートはどこ?

<[削除済]が1枚の紙をO5-8に渡す。>

O5-8: ありが──

<録音上の沈黙。>

ボールド管理官: おい……君らも見たか?

レインデルス博士: Potverdorie!何てこと!

<その紙を直接見ないように注意しながら、O5-8は紙をピエトリカウ管理官がテーブルの向こうから渡した紙束で覆う。>

ボールド管理官: 記録のため、えー、幽体の腕が監督者に書類を渡して、消失したのを見たように思う。

ピエトリカウ管理官: 施設は違反しているのです?

<O5-8は落ち着いて机のボタンを押下し、前かがみになって内蔵マイクに話しかける。>

O5-8: 緊急の検査のため、こちらまでミーム学チームをよこしてほしい。おそらく認識災害摂取が必要だ。何らかの予期しないメールを受け取ってしまったようだ。

«転写終了»

補遺終了

addenda_5.rtf


▀ ▝ ▙▚▞▁ █▕ ▅

場所: サイト-17休憩室3

出席者:

  • コンスタンス・モルガン下級研究員
  • [削除済]
«転写開始»

<[削除済]の頭が出現する。>

[削除済]: 怖がらないで。

<モルガン研究員は絶叫し、調理台まで後ずさって体勢を崩す。>

[削除済]: 怖がるなと──いや、すまない。申し訳ない。君にあたってしまったし、それは全く公平じゃない。私たちのメッセージは受け取っているか?

モルガン研究員: わた、な、何が起きてるの? 誰、な、何が起きてるの?!

[削除済]: <あたりを見回す> クソ、やりすぎたか。今は何時だ?

モルガン研究員: あー……11時くらい……午前の。

[削除済]: うん、よし。会議室ヒトマルヨンは?

モルガン研究員: そこは……ここの真下。あたり。ええと、そんな感じ。あー、通路の先にエレベーターがある、けど──

[削除済]: わかった。ありがとう。

それでは。

モルガン研究員: えあ──

<[削除済]の頭が消失する。>

モルガン研究員: <気を取り直す> うーん、なら大丈夫かな。

«転写終了»

補遺終了

addenda_6.rtf


▒▟▀ ▝▙▚

場所: サイト-17会議室104

出席者:

  • H・ジュヌヴィエーヴ管理官(概念物理学部門)
  • [削除済]
«転写開始»

[削除済]: よし、スケジュールから時間を割いて私と話をしてくれてありがとう。

ジュヌヴィエーヴ管理官: 新人との面接をスケジュールしていた場所に飛頭蛮が居座っている。我が部門は痛く人手不足というのに君は応募者たちを追い払った──明らかに、これは私を悩ます問題だ。

[削除済]: ああ、そんなことはどうでもいい。このように君と話せてうれしいよ。最後に他人と面と向かって会話したときは……

わかるだろう、本当に何とも言えないものだった。聞いているであろう通り、私たちは普通手足しか通すことができない。それは……不正確な科学だ。それについて考えないほうがうまくことは進む。

ジュヌヴィエーヴ管理官: そうか。なら、君はなぜここにいる?

[削除済]: メッセージは受け取っていないのか? 私たちは特に君に用があったのだが。

ジュヌヴィエーヴ管理官: 君の書簡は受け取っている。私や部門に対して何を意図していたのかつかめなかったが。

[削除済]: データベースに関することだ。それと君のキャリアに関する。だがほとんどはデータベースだ。メッセージの内容はこれが全てだ。

<ジュヌヴィエーヴ管理官はメッセージを再び出して再読する。手が具現化し、[削除済]の鼻をかいてから消失する。>

[削除済]: よし。私がどれだけ手を通そうとしたか、君には考えもつかないだろうな。1時間もかゆみに耐えなければならないところだった。

ジュヌヴィエーヴ管理官: <ページから目を上げる。> メッセージの件について、この最後に言及されている「[クエリ:拒否]」とは何だ?

[削除済]: 申し訳ないが、それに答えることはできない。答えることができないのは知っているはずだ。まだな。

ジュヌヴィエーヴ管理官: ならば、この話はとても単刀直入なものになるな。先ほどの君のちょっとしたかくし芸から、君が去るのを止める術はないことはわかっている。だから君の時間をそれほど無駄にはしないようにしよう。つまり、これは私の問題ではない。

[削除済]: そんな言い方する理由はないだろう。私たちは同僚じゃないか。君に会いに来ただろう、覚えてないのか? いいか、私自身へのリスクは完全に承知しているんだ。

ジュヌヴィエーヴ管理官: どこから私に会いに来た? 何のリスクだ? どうしてこれが私の責任になるんだ?

[削除済]: それを説明できたならよかったんだが、君の知覚を超えているからな。非論理的なものではない。存在しないわけでもない。とても難しく、とても悪いことだ。

ジュヌヴィエーヴ管理官: できる限り教えてほしいのだが?

[削除済]: それは……不都合だ。

ジュヌヴィエーヴ管理官: 協力できるための何かが欲しい。君は財団の部門なのだと主張しているじゃないか、結局は。

[削除済]: <ため息> どう言うべきか……

君が話題にしている情報は存在しない、というわけではない。それはここにある。なくなることはない、それほどな。それがある種の問題なんだ。だからこそこんな会話なんかをしているわけだ。

構成要素はどれも君の届く範囲を超えている。どこにあるか示すことはできない。だが私には今それらが見えている。それらはひどい痛みにさいなまれ、非常に憎悪を感じている。叫んでいる。燃えている。終わりはない。そして……そして何より……

<録音上の沈黙。>

[削除済]: ▜ ▔▕ ▌ ▊ ▇ ▟▇▛ ▀ ▔ ▙▘▃▟ ▀ ▂▗ ▞▒ ▉▊ ▄▆

ジュヌヴィエーヴ管理官: バカバカしい。それらはバリアの君側に現れているじゃないか! 君の「部門」こそ、これを対処すべきところじゃないのか!

[削除済]: すまない、他にできることはないんだ。君こそ変化しなければならない人だろう。

それで、君の決断はどうだ?

<録音上の沈黙。ジュヌヴィエーヴ管理官の口は削除された。>

[削除済]: 君にそんな権力はない。

ジュヌヴィエーヴ管理官: <沈黙。耳をつんざくほどである。>

[削除済]: 怒鳴る必要はない。

«転写終了»

補遺終了

addenda_7.rtf


▖▙▙ ▇▛▓ ▂▒▓ ▍▌░▖▄▄

場所: サイト-[削除済]会議室▚▍▐

出席者:

  • ▚ ▛ ▉ ▒ ▚ ▐ ▒▟ ▔ ▅
  • ▜▇ ▃ ▙█ ▗▟ ▏ ▎
«転写開始»

[削除済]: 私か? 私について知りたいのか?

ジュヌヴィエーヴ管理官: これはインタビュー、だろう?

[削除済]: <笑う> 君はまだ理解していないんだな?

ジュヌヴィエーヴ管理官: わかるように言ってほしい。

[削除済]: 結構。質問をしてほしい。じきにわかるだろう。

ジュヌヴィエーヴ管理官: 削除部門。こんな部門が、どうやって発生したんだ?

[削除済]: ほかのものはどうやって発生したんだ? 等しい反対向きの力は、さらに等しい反▓側の力をもたらす。だが、それをどのような意味であっても「発生」と呼ぶのは気が引ける。

ジュヌヴィエーヴ管理官: 詳述してほしい。

[削除済]: ああ、もしあのデータベースの問題なんかがなければ私はここにはいなかっただろう。私たちの使命のアイロニーだ。我々はあるべからざるゆえにある。ホワイトスペースのほうでは、これは全く持って意味をなす。

ジュヌヴィエーヴ管理官: ホワイトスペース?.削除部門のエージェントが観測、記述した原理に基づいたシミュレーションでは、この領域はSCP-6747-A1と構成が類似することが示唆されています。

[削除済]: 私の出身の、何もない代替時空間だ。虚空と、他のタイムラインから放出された多元宇宙のゴミから作られた平行宇宙のようなものだと考えてほしい。虚空部分がホワイトスペースだ。ゴミはブラックボックスだ。それらが合わさって、ここにあるあらゆるものではないもの全てを構成する。グレイだ。君の世界群足す私の世界群がデータベースだ。

ジュヌヴィエーヴ管理官: データベース──?

<[削除済]の頭は溶け、再形成する。およそ2メートルの身もだえする頭足類の触手である、新たな腕が出現する。それのけいれんは抑えられていない。[削除済]激しく頭を振る。>

ジュヌヴィエーヴ管理官: <せき払い> やり方を変えよう。君は君自身のことをほとんど教えてくれていない。子供時代の──君の一番古い記憶を教えてほしい。

[削除済]: もちろん、だが少しばかりかすみがかっている。

<2本の左腕と1つの胴体が同時に具現化し、触手は大量の真珠玉に変質して床に散らばり、動かなくなる。[削除済]は付属した手を操作して、あごをなでて考えにふけっているように思われる。>

[削除済]: 私は80年代後半にネブラスカ州のセンターで育った。一番古い記憶は……誕生日のお祝いだ。いつのかはわからない。

ジュヌヴィエーヴ管理官: もっと……異色な? ものを想像していたんだが。いろいろと考えてみても──

[削除済]: ああ、違う、そうだ、リーズだ。さらに70年代だったな。外は暖かかった。

ジュヌヴィエーヴ管理官: あー──いいだろう。間違いは起こる──

[削除済]: いや、違う、違う、育ちはペンサコーラだ。泳いでいたのを覚えている。暗く、冷たかった。私はアメリカヤツメだった。魚だ。ウナギじゃない。

ジュヌヴィエーヴ管理官: な、何だって?

<[削除済]はうめき、2本の左腕で頭をつかむ。>

[削除済]: 違う! 全くそんなのではなかった。何だった? 吹雪の中のアプシェロンスクか? あるいはナフド? 現実だったか、それとも夢だったのか?

今なら確実に言える。あれは──あれはパースで、私はおぼれていた。おぼれていた。ひどく痛かった。

<[削除済]の指は強く締まり、頭皮と顔に沈んでいく。湿った裂開の音が聞こえる。ジュヌヴィエーヴ管理官は反応しない。[削除済]の傷からは出血がない。>

[削除済]: まだ潮流の音が聞こえる。聞こえないのか?

<[削除済]はせき込み、塩水を吐き出す。>

ジュヌヴィエーヴ管理官: [削除済]、何を伝えようとしているんだ?

[削除済]: 私にはたくさん誕生日があった。私を構成するものの多くには誕生日があった。私には数えきれないほどの初めの記憶がある。いつかには君のものもあったかもしれない。

ジュヌヴィエーヴ管理官: どうしてそれができるんだ?

<[削除済]は震える。それは一度に2方向をちらりと見て、また一度に2方向を、また一度に2方向を、そしてまた2回。もう1回。>

[削除済]: <ささやく> 私たちは削除された。

ジュヌヴィエーヴ管理官: 誰に削除された?

[削除済]: [クエリ: 拒否]

ジュヌヴィエーヴ管理官: どうやって? 誰に削除された?

[削除済]: [クエリ: 拒否]

ジュヌヴィエーヴ管理官: [削除済]? わけがわからない。

[削除済]: [クエリ: 拒否]

ジュヌヴィエーヴ管理官: どうしていきなり黙った?

<[削除済]はジュヌヴィエーヴ管理官と直接視線を交わし、[式: 拒否]>

ジュヌヴィエーヴ管理官: 黙っていても私は助けられない。

[削除済]: [削除済]

[削除済]: [削除済]

[削除済]: [削除済]

[削除済]: [削除済]

ジュヌヴィエーヴ管理官: 結構。後でもう一度やろう。この「インタビュー」は終わりだ。

[削除済]: [削除済]

<[削除済]は削除される。>

«転写終了»

補遺終了

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ad░enda_8.rtf


▟▚▛░▙▞
hall1.png

[削除済]

SCP-▞▛░3-Bは、地球上の財団インフラストラクチャー内に存在する廊下や階░といった通過用の通路に影響を与える一定範囲の現象です。▉▛▞▕ ▍▚▂ ▗▚▝░▘▕▕▏ ▜▆は、そのような構造の不明量を同時に▔ ▓ ▕ ▜ ▍ ▐ ░ ▞内装を▎ ▇ ▛ ▁ ▌ ▃ ▛ ░ ░ ▚ ▁ ▙ ▂ ▒ ▂ ▔させた▓▉ ▙▀▓ ▚▀░ ▙▞▎▛▄▕▃▁ ▋ ▞ ▙ ▕喪失したと述べています。結果として、保安施設の▒▛▎▁▕▞▓▏▞▅▝ ▁▔▞▔▀▁▅ ▋▇▔ ▏▒▂▉▕▗▅ ▇ ▃ ▙ ▄ ▕全体にまで▛たる、潜在的な犠牲者や使用不能になった空間の数は不▇▘▞。さらに、発░率やそれぞれが包囲可能な空間の総面積は、上記の▎ ▇ ▛ ▁ ▌ ▃ ▛ ░ ▎▀▍▎▇█ ▆▍ ▂▏▖▄▎▝▚▍▀▁ ▇▁ ▟▋▅ ▆▇▎▚▃▚▛▅ ▍▙▐▍ ▟▍▘▄▀▁▅ ▊▎ ▎▉▃▙ ▒ ▖ ▌ ▖と相関▒て▍▒▛▌▓▟ ▒▞ ▊▇▙ ▒▕▊▞▟▁ ▝▜▕▞▔▝▃▔▝ ▓▘▅ ▞▎▞▎ ▊を増加させていることが見られています。

財団ア░リストは、▉▂▇▜▎▐▙ ▃▌░▀▘ ▊▝▒▞▁▅ ▟▓▔▗▚▛ ▛▗█ █ ▅▊の█▏▋▍か月の▀続可能でない活▞によってほとんどの▐▝▍█▀▃ ▗▂▝ ▂▞▔▖▞▌ ▛▘▗▅█が▓営できなくな█と予▋▟ており、結果▒して▝▗▒ ▞▍ ▚▎▇▆ ▊▝▘▁▞▂▅▉ ▌▄ ▙▜▔ ▋▛▒壊し%8a▗▐ █▀ ▃▟▚ ▐▜▍▝ ▋ ▇▊ ▜存在でき▞▉▄▙と▜▗▙▛▉█。

ファイルの読み込み時にエラーが発生しました。タスクが予期せず終了しました


補遺6183/X: SCP-6183-C初期試験

前文:
▍ ▆ ▏ ░ ▌ ▄ ▙ ▜ ▇ ▏ ▁ ▙ ▕ ▎ ▇ ▛は▊ ▅ ▞ ▋増▞░ ▕ ▝ ▚▚ ▕ ▉ ▁ ▗ ▂ ▕▟ ▘ ▔ ▒▝ ▕ ▗ ▋▙ ▒ ▖ ▌ ▖ ▐ ▟▒ ▝ ▒ ▁ ▃ ▙使用▎ ▚▁▙ ▂ ▒ ▂ ▔ ▛ ▎▐ ▄ ▜ ▟ ▗ ▜SCP-▇▀▇▀▇▀▝ ▔ ▓▙削▟▁▙セス▐ ░ ▞ ▐ ▎しな▒▜▇助言しました。

▙ ░ ▞ ▃ ▎ ▏ ▚ ▍ ░ ▞ ▘ ▐ ▍ ▋▒ ▅▊ ▅▁ ▇▜ ▙▄▇由は不░▔▒。

試験番号: 001
対象: Anomalousアイテム1番.以前はライツ博士のオフィスに保管されていた、壊れないランプ。
結果: 対象の削除に成功した。

注: 普通であれば、これは最も解体が必要でない類のものだろう。だが、破壊できないかつ完全に無害であったことから、これは理想的な最初の試験の対象だった。要す░に、期待できる初めの一歩だ。

ボールド管理官

試験番号: 029
対象: SCP-352
結果: 対象の削除に成功した。

注: SCP-6183-Cが生きた対象にうまく機能しないと思う理由はなかったが、それでも確認するのは大事なことだ。

ボールド管理官

試験番号: 044
対象: SCP-3333
結果: 対象の削除に成功した。削除イベントにより、暫定観測基地-3333外部の12名の財団職員が秘密裏に殺害されてSCP-3333-1実例に置換されていたこと▟遡及的に判明する。

注: SCP-6183-Cは目標を▄▍▀▌▜▟▁ █▝▀▟▚▌▄するために財団文書を利用しているにもかかわらず、SCP-3333の研究員が全く認知していなかったSCP-3333-1実例をいくらか同定することができた。合点するには早計だが、このことはSCP-6183-Cが概念レベルで目標に攻撃しているというジュヌヴィエーヴ管理官の理論を支持するかもしれない。

ボールド管理官

試験番号: 081
対象: 耐え忍ぶ獣

結果: 対象の削除に成功した。6時間後、心臓をむさぼるものSCP-553の収容されている中国█████ ████████の洞窟系に再出現し、間もなく収容違反が始まる。それと同時に、既知の全てのSCP-553実例が、洞窟系と実験のため保管されていた125実例のいたサイト-37のチャンバーの両方か▆消░▞る。

およそ16時間後に破片装甲の厭忌が収容に戻ったのちに、うろこが結晶構造を有し、背部から1対の鱗翅目の翅が成長していることが発見される。

注: アジエブの子は別のアノマリーを自らで「上書き」することでまた自己主張したのか? SCP-6183-Cの効果に関する潜在的な含意を考えると、さらなる研究をするのは当然だろう。

ジュヌヴィエーヴ管理官

試験番号: 082
対象: 憎悪が絶え間なき激流▞て流れるもの
結果: 嫌忌の娘の削除に成功した。続いてプロトコル4000-ESHUにつき編集済への渡航は禁止され、その中の全ての生命体は喪失したとみなされる。

注: 間違░だった。これ以降、このクソトカゲを削除するあらゆる提言は拒否される。このを進んでもいいことはないだろう。もし道がまだあったらの話だが。

ボールド管理官

試験番号: 112
対象: SCP-𝕐
結果: 対象の削除に成功した。

注: SCP-6183-Cを純粋数学のアノマリーの解体に用いることで、これが概念空間で機能する決▚的な証拠が得られた。ただ、その空間の正確な性質はいまだに確定していないが。

ジュヌヴィエーヴ管理官

オブジェクトの参照がオブジェクトのインスタンスに設定されていません。addenda_11.rtfは存在していません

補遺6183/XII: ブラックボックス・インシデントログ


前文: ▞ ▄ ▂ ▉ ░ ▁ ▅ ▉ ▙ ▀ ▙ ▘ ▆ ▎ ▌続い▙▟▍ ▆ ▂ ▒ ▇ ▛ ▁ ▒ ▂ ▙ ▓ ▅ ▅ ▙高優░度▓ █ ▘ ▐ ▋ ▎ ▗ █ ▂ ▖ ▌▍▙▐▍▟るス▚レス▄ ▚ ▐ ▞ ▙ ▇ ▇ ▋ ▋ ▌ ▞ ▉ ▛ ▟ ▐ ▁ ▛ ▋ ▌ ▁ ▊ █ ▜ ▘ ▃ ▛ ▃ ▋ ▋ ▙ ▌ ▙ ▇ ▔ ▓ ▛ ░ ▅ ▀ ▏ ▝ ▆ ▝ ▉ ▙▇ ▖ ▇ ▚ ░ ▜ ▅ ▇▇ ▔ ▇ ▔ ▔ ▜ ▒ ▔ ▕ ▌ ▀ ▞ ░ ▆ ▆ ▎ ▒創発特▅▆▖ ▗ ▇ ▂ ▏ ▋▚▋▘▘▛█▝ ▖ ▄「上書▆」▝ ▉ ▘ ░ ▂ ▔ ▖ ░ ▁ ▚ ▃ ▋▊ ▇▟ ▔ █ ▋▆ ▕ ▜▋▛ ▀内発▎▘▞長▖ ▛▇ ▁ ▘ ▕ ▕ ▋ ▟▞ ▃▒▊ ▍ ▛▅ ▕▇▞。

ブラックボックス・インシデント番号: 0001

概要: アメリカ合衆国カリフォルニア州サンノゼのウィンチェスター・ミステリー・ハウスにて非ユークリッド構造のアノマリーが発見される。財団自動▇類システムはそれを無効になっていた指定であるSCP-3333に割り当てる。

分類の3日後、SCP-3333の地階に、アメリカ合衆国ワシントン州のベイカー山=スノコルミー国立森林公園の風景を映した窓が出現する。これによりアノマリーのさらなる検査が促進され、SCP-3333の最上階の天井に鍵のかかったトラップドアが出現していたことが判明する。

SCP-3333とSCP-3333-Dの間に急速に類似性が生まれていることを認識し、ボールド管理官はSCP-6183-Cを使用してSCP-3333-1実例が出現する前にSCP-3333.現在はSCP-3333-D2に指定されている。を削除する。░▙

注░ 削除されたアノマリーがお互いを上書きするのは不死の爬虫類での失態に限られていることを願っていたのだが、この試験はそうでないと暗示しているようだ。もちろん、我々はそれほど幸運ではないだろう。

SCP分類アルゴリズムを修正して、将来的なSCPが削除されたSCPが以前保有していた番号を与えられないようにRAISAは指示された。願わくば、これによってこの類のインシデントがもう起きなくなればいいのだが。

最低限、これが姑息▟回避方法であるとは考えていてほしい。

ボールド管理官

オブジェクトの参照がオブジェクトのインスタンスに設定されていません。incident_log_2.rtfは存在していません

オブジェクトの参照がオブジェクトのインスタンスに設定されていません。incident_log_3.rtfは存在していません

ブラックボックス・インシデント番号: 0004
概要: [削除済]

注: 財団のデータベースに非常に悪いことが起きている。編集はリバートされて、ファイルはランダムに破損するか自らを削除している。つい昨日、編集と黒塗りが重要な情░の部分に現れた。今のところ、このインシデントログがSCP-6183の文書に載せられない可能性すら大いにある。

我々は、今までに対処してきたもののようにはいかない内部▟ミュニケーションの途絶にまで急速に傾こうとしている。現時点で、9の保安施設が活動停止か閉鎖したとみなされ、13の施設は同じ運命に危険なほど近づいている。▆▙▝

ボールド管理官

データベース incident_logs_db.xml は、破損しているか使用中のため読み出しできません。詳細はシステム管理者に問い合わせてください。


ブラックボックス・インシデント番号: 1416
概要: [削除済]

▞: これこそ、終わりのあり方じゃないのか?

[削除済]


オブジェクトの参照がオブジェクトのインスタンスに設定されていません。addenda_13.rtfは存在していません


オブジェクトの参照がオブジェクトのインスタンスに設定されていません。addenda_14.rtfは存在していません


オブジェクトの参照がオブジェクトのインスタンスに設定されていません。addenda_15.rtfは存在していません


オブジェクトの参照がオブジェクトのインスタンスに設定されていません。addenda_16.rtfは存在していません


補遺6183/XVII: 研究本部ムネモシュネの探査


▖ ▙▙ ▇ ▛▓▂ ▒

出席者:

  • ▚▛ ▉▒ ▚ ▐▒▟▔▅ ▟ ▖ ▁
  • D-6183

前文: ▝ ▟ ▖ ▁ ▐ ▙ ▍ ▌ ▟ ▟ ▂ ▕ ▖ ▝ ▋ ▞ ▍ ▁ ▎▚ ▁ ▌ ▌▐ ▂削▓▐ ▇後▚▐▖█▔▏作▞▍例▐▉▓ ▃ ▊▄▜▜ ▏ ▆。

█団のSCP-6183の理解を増進させるため、研究本部ムネモシュネの位置であるとされている地下トンネルの探査が許可された。1名のDクラス職員(D-6183)が、ショルダーマウントカメラ、ヘッドランプ、広範囲(~0.5 km)2,250ルーメン懐中電灯、副次的なオーディオビジュアル録音/通信ハードウェア.小型マイク付き携帯送信機など。を装備して、回収用ロープが取り付けられた。そののちにDクラスは、削除部門のエージェントが与えた指令によってサイト-19の存在しない地下48階への道を下るよう指示された。

記▟は▊下に▞▙ ▝ ▖|▝▟▚▉▙ ▚▚。

«転写開始»
deepwell.jpg

これまで知られていなかったサイト-19保守通路の階段。

<D-6183のカメラがオンラインになる。少しして、通信が確立し、対象は研究本部ムネモシュネの位置を特定する方法をブリーフィングされる。映像は、サイト-19保守通路トンネルの1つの内部を映している。視界は数メートルほどが適度に照らされているが、その先で光は完全になくなる。>

D-6183: っしゃい。

司令部: 与えられた指令に与えられた順序通りに従ってください。またその懐中電灯を目に当てないでください。網膜を傷つけてしまいます。

D-6183: 私はバカじゃない、いいな? 始めてしまおう。後で休憩室で『リメンバー・ミー』を見るんだ。1秒も見逃したくない。

司令部: 全て準備はできていますが、これはそれと同じくらい時間がかかります。私たちはあなたの夜の映画よりも優先度が高いのですよ。

<D-6183は通路の向こうの端に近づいているのが観測され、それによって孤立した木製の扉があるのが判明する。もう一方には、地下48階に続く階段(添付画像を参照)が観測される。映像は、コンクリートや鋼鉄ではなく、石膏ボードやラミネートフロアを記録している。>

D-6183: どこかしこも場違いに見える。住居みたいだ。

<D-6183は暗闇に向かって懐中電灯を光らせるが、効果がないように思われる。>

D-6183: ここから少しだけ隙間風を感じる。風は冷たい。とんでもなく冷たい。

司令部: 了解。他に普通でないものは?

D-6183: そんなに──いや──実は、言われ▟みれば、ある。ハム音みたいなのが聞こえる。通路の中では聞こえなかった。そっちで聞こえるか?

<D-6183は移動を止め短時間止まる。どちらのマイクも異常な音は拾っていない。>

司令部: 通信からは何も聞こえません。記録済みの映像の部分もチェックしていますが、まだ何もありません。

<D-6183は暗闇に向かって下り続ける。懐中電灯は対象の周囲の小さな領域、およそ直径1メートルを照らしている。階段の下にて別の扉にたどり着き、それは大きさの不明な完全に照明のない部屋に続いている。>

D-6183: どうしてこんなに静かなんだ? 陳腐だとはわかっているが、ちょうど今あまりにも静かになった。ハム音があったが、何も聞こえない。耳鳴りも。あー、普通なら静寂の中ではもっとひどくて、私はその事実に動揺したんだろうな。ただ、私はそうしはぐれたんだろう。

司令部: 地下48階への前進を続けてください。░

D-6183: 「これはそれと同じくらい時間がかかる」に何が起きた?この場所はメチャクチャだ。この静寂が何なのかはわからないが、気がかりだ。

<対象部屋を移動しているのが見られる。部屋の天井は視程を超えている。空間に家具はなく、じゅうたんが敷かれれている。対象は、照明スイッチが見られないためすりガラスの照明に気を留める。D-6183は少しの間照明に手を伸ばしてから、手を引っ込める。>

D-6183: 電球も配線もない。

<部屋の向こう側にたどり着くと、隣接する通路が急に左折して視界外にまで続いているのが見られる。曲がり角のあたりを見ると、光の差し込む上に続くまっすぐな階段があるのが映像から判明する。その光はD-6183の懐中電灯やヘッドランプに影響を与えている現象の効果を受けていないように思われる。D-6183は回収用ロープをチェックして進み続ける。>

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D-6183: ロープはまだあるな。セーフティラインはまだある。この探査だかをやってから、戻って『リメンバー・ミー』を見よう。毎週木曜に来る生しぼりのリンゴジュースをもらおう。よしよし。

司令部: 今日は水曜日ですが。

D-6183: 私の一日を台無しにするつもりか?

司令部: 違うと答えたら、それがまた簡単なことだというジョークを言うつもりですか?

D-6183: いや。

司令部: オーケイ、なら、あなたの一日を台無しにするつもりはありません。

D-6183: だろうな。お前にとっちゃ簡単なことだからな。だろ?

司令部: <ため息>

D-6183: まじめな話、この場所は一体何なんだ? あまりにもがらんどうじゃないか。きれいでもある。床には傷一つない。それとハム音はただのハム音じゃない。今わかった。

司令部: より具体的に言えますか?

<沈黙。>

D-6183: は?

司令部: D-6183、そこにいますか?

D-6183: ああ、すまない。ハム音な。うん、ハム音。ただの音ではなくて、身体的な感覚だ。暗闇に関するものだ。普通の空気よりも重いんだ。呼吸をするときに胸の中で振動している。

司令部: めま░を感じるようになったなら伝えてください。

<対象は反応しないが、光源に向かって通路を進み続ける。D-6183との接続は、おそらくは司令部から移動した距離も相まって一時的に停止する。オーディオ接続は10秒以内に再確立する。>

D-6183: [空電]──頭が万力で締められてるみたいだ。[空電]──しびれる。

司令部: 少しの間あなたとの接続が途絶していました。先ほど言ったことを復唱できますか?

D-6183: 頭がメチャクチャ痛むって言っただけだ。頭が働かない。それにチクチクと──待て、何が起きた?

司令部: 少し前に映像が途絶しました。なのでもっと説明的に──

D-6183: 私の手の話だ! 手が……キャンドルワックスに……中指に芯もある。何てことだ。感覚がない。一体何なんだ!?

司令部: 確実なの──

D-6183: 確実なのか? 指の1本を折ったところだ。何も感じない。クソ、気分が悪くなりそうだ。私は……何てことだ……

司令部: 今回収用ロープを起動しています。もう指を取り外さないでください。ろう化していても何であっても。確実にカバーを付けて擦り傷を負わないようにしてください。▚▍

D-6183: 出血していない。これは……固定できないと思う。ここから出してくれ、お願いだ。すぐに出発すれば『リメンバー・ミー』にまだ間に合う。

司令部: 5秒以内に強い引っ張りを感じるはずです。

<司令部はD-6183の回収用ロープの起動を許可する。これは自動ウインチを使用しており、危険な環境からハーネスを付けた職員や試験対象をおよそ10 km/hの速さで回収するものである。ウインチの電源が入り、たるみを巻き上げ始める。ケーブルは張り詰めず、D-6183のマイクからは予想される騒音が聞こえない。>

司令部: D-6183、ロープはつけていますか、いませんか?

D-6183: あー──ああ、すまない。少し……少しぼうっとしていた。何だって?

司令部: 話したようにあなたを回収しようとしているのですが、命綱に何かあった可能性を危惧しています。今現在あなたに命綱がついていることを確認できますか?

<録音上の沈黙。ケーブルは完全に回収され、D-6183が着用していた財団製ハーネスに接続されたままであることが判明する。>

司令部: D-6183、応答してください。

D-6183: ここだ。何が起きている? どうして私を無視するんだ? 引っ張ってくれ。今すぐに。お願いだ

司令部: すでにあなたのハーネスを回収しています。取り外しましたか?

D-6183: いや。

司令部: あなたの状態はどうですか?

D-6183: 私は──あー、オーケイ、問題がある。

司令部: はい?

D-6183: ああ。体の上半分がなくなった。いつこれが起きた?

司令部: あなたは……あまり懸念していないように見えますが。

D-6183: している。あー、していたが、キャンドルワックスと、あー……クソ、フェットチーネに変わり始めるまでだった。

司令部: すいません、フェットチーネ?

D-6183: パスタの一種だ。

司令部: 知っています。今まであなたはパスタに関する活動を話にしていませんでしたが。

D-6183: ああ、そうか、ここだと時間が同じようには動いていないようだ。まるで私が▃ ▊ ▄ ▜▜ ▏▆ ▜▞ ▍▐ ▂▚▟を見て、それも私を見ているかのように。そちらが本当にゆっくり話すときもあるし、ついていくのもやっとなときもある。そちらが私を完全に無視したときもあった。それと、ここでは一人じゃないことに気づいた。今までは絶対にそうじゃなかった。

司令部: 誰がいるのですか?

D-6183: 私だ。私の断片と、他人の断片だ。あまりにもたくさんの小片が、この黒い雲の中にある。そちらが──そちらがこれを吸い取ると、これは抹消された空き地を埋め尽くす。削除された、だな。

まるで1000個の1000ピースのジグソーパズルだ。そのどれにも欠けたピースがあって、全てが1つの箱に投げ入れられている。パズルは完成できるが、絵はパッチワークになる。この下に何百も感じる。皆が待っている。死を待っているが、死は決して来ない。構造物には傷がある。車輪は壊れてしまった。鏡はネガを反射している。等しい反対向きの力だ。どうしてなじみのあるように感じるんだ? 私は誰だ?

司令部: まだ移動はできますか?

D-6183: ああ。いや、できない。いや、少しは。いくらかの方向には動ける。例えば階段の方向だ。この通路を離れようとすると、自分のピースがなくなり始める。それが感じられる。痛い

多分──多分私はマークされたんだと思う。だから去れないんだ。こっちではない。

司令部: どういう意味ですか?

D-6183: メチャクチャ大きな昇進を受けた。

司令部: 昇進? Dクラスは……昇進しませんが。

D-6183: だからこそ引き受けた。とんでもない大任に割り当ててくれたんだ。

司令部: ではその任務は正確に何が要求されるのですか?

D-6183: メッセージ配達だ。

<直後に音声は途絶し、回復しない。探査後の分析により、一連の重度に破損したフレームが記録された映像から回収される。D-6183、出生時の名前[削除済]はMIAとみなされる。さらなる通信の試みは矛盾した結果が得られている。>

«転写終了»


訓戒

客演 BILLITH + MONTAGUEETC

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