SCP-6224
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by J Dune

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アイテム番号: 6224
レベル2
収容クラス:
safe
副次クラス:
none
撹乱クラス:
vlam
リスククラス:
notice

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SCP-6224の影響を受けたサイト-026職員


配属サイト サイト管理官 研究責任者 担当機動部隊
サイト-026 A. キーガー T. スパニュー N/A

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廊下-121-C

特別収容プロトコル: 『新世紀エヴァンゲリオン』関連の公式メディアを視聴あるいは閲読したことがある職員は財団サイト-026での勤務を禁止されています。この情報は雇用前の面接審査およびSCP-6224の影響そのものを利用して収集されます。『新世紀エヴァンゲリオン』やその類似メディアを閲覧する意欲を失わせる目的で、ミーム複合体 "ABSOLUTE TASTE FIELD"がサイト-026全域に拡散されています。

上記規定に違反するメディアを利用した経験があることが判明した職員は、サイト-026の再雇用調整官が選定した次の勤務サイトへの転勤措置が取られます。

更新: インシデント-6224-01の発生以降、サイト-026は低脅威度収容区域に指定を変更されています。SCP-6224に対抗するための研究努力は高優先度事項に指定されています。

説明: SCP-6224は財団サイト-026に限定して発生する、施設から半径25m以内のあらゆる無生物の物理的外見および性質が、前兆なく『新世紀エヴァンゲリオン』1に関連するものに変化する現象です。SCP-6224の影響を受けた物品はSCP-6224-Aに指定されています。このプロセスは2006/05/13から発生しています。

SCP-6224による変化は表面的なものであり、物品の本来の使用目的を改変することはありません。SCP-6224-Aは概ね本来の状態での機能性を維持し、物品に対する改変によって対象が正常に機能しない状態に陥った例は存在しません。大部分のSCP-6224-A実例は実在するエヴァンゲリオン関連物品に基づく物ではありませんが、一部は購入が可能な通常の商品に酷似しています。例としては鉛筆、食品、除湿機、高圧洗浄機などが挙げられます。2SCP-6224は収容室、武器類、制服等の超常技術パラテクノロジーを用いた物品やその他財団製設備を改変することが可能であると判明しています。SCP-6224がその近辺にある収容中の異常物品や異常実体、もしくは生物を改変したことはありません。SCP-6224の性質は概ね財団の支部としてのサイト-026の機能の運行に問題を生じないものであるため、平常通りに業務を継続するという決定がなされました。

『新世紀エヴァンゲリオン』関連メディアを視聴した経験があり3、同シリーズに対して何らかの感情を持ち続けている職員は、SCP-6224-A実例を視認した際に放心状態に陥りやすい傾向があります。この状態は1分から6時間の期間にわたって継続する可能性があります。この状態に陥った職員は大抵対象の物品に対して注意を向けつつ、同アニメの自身もしくは世界全体にとっての重要性について冗長かつ長大な説明を行います。このプロセスを中断する試みは通常成功するものの、そうした場合対象者は大抵非影響者に向けて弱い敵意と苛立ちを持つようになります。この状態は対象者とSCP-6224-A実例の遭遇の内0.02%未満でしか誘発されないものの、サイト-026内部における実例の数が多いことにより、就業環境において集中を害する煩わしい存在となっています。

補遺.6224.1: 実例目録

注目すべきSCP-6224-Aの例が以下に列挙されています。

SCP-6224-A目録


改変された物品: 2006年型ポルシェ・カイエン。サイト管理官キーガーの自家用車。

概要: SCP-6224-A129は、『エヴァンゲリオン』の登場人物・葛城ミサトが水着を着てセクシーなポーズを取っている様子のステッカーが、車両の左側面を横切るように貼られた状態に改変された。ボンネットはアニメのロゴで装飾された。車両の右側面に貼られたステッカーは白色の書体で"I LOVE MAJOR(三佐LOVE)"4と書かれたものであり、多数の赤い六角形による装飾が施されている。


改変された物品: ハートネル社製ウォータークーラー4台。サイト-026の各休憩室に設置されている。

概要: SCP-6224-A781~-A784のプラスチック製タンク部分には"NERV"の徽章が存在する。ウォータークーラー内に補充された液体は数枚のフィルターと物品内に注入された着色料の使用によってオレンジ色に着色される。この着色による風味への影響はない。ハンドル部分の機構が使用されて水が出されると、当該物品の最下部に装着されたスピーカーが同シリーズのオープニングテーマソング『残酷な天使のテーゼ』を音量95dBで再生する。再生される音楽を楽曲の終了までに停止することは現時点では不可能である。


改変された物品: サイト-026管理官用会議室

説明: 会議室全体が、悪役に位置付けられる結社・ゼーレの番組内における会議場の描写を反映するように改変された。椅子の位置には複数の大型のモノリスが出現した。使用者はスピーカーと音声エンコーディング機構を用いてモノリスを通した発言が可能である。これらのモノリスを除去する試みはその再出現という結果に終わった。


改変された物品: 写真(物理媒体)

概要: SCP-6224に曝露したあらゆる物理媒体の写真は、通常状態で人物がいた位置に『エヴァンゲリオン』の登場人物が描写されるように改変される。登場人物らは写真に本来映っていた人物と同一の行動をし、同一の姿勢を取っている様子が描写される。この効果はデジタル媒体の写真には適用されないため、サイト全域でデジタル識別バッジが使用されるようになった。


改変された物品: DVD、書籍、ビデオゲームなどの物理媒体

概要: 物理媒体は『エヴァンゲリオン』に関連するものに改変される。この効果は上述の媒体の内容にも同様に適用される。実写映画はアニメに変化し、本来のメディアの雰囲気を未だ残しながらも、脚本に『エヴァンゲリオン』の登場人物に関するストーリーを含むように大幅な改変が施される。例として、『グリンチ』(2000年)のビデオが再生された際には『エヴァンゲリオン』の登場人物である惣流・アスカ・ラングレーがグリンチに代わって描写され、碇シンジがグリンチの飼い犬マックスの役となった。『Tony Hawk's Pro Skater 3』のソフトにも同様の改変が施され、プレイアブルキャラクターには『エヴァンゲリオン』の登場人物が使用されている状態になった。この効果はデジタル形式でストリーミング配信された媒体には適用されない。このため、すべての物理媒体はサイト-026から排除されている。


改変された物品: 音楽を記録したレコード

概要: 他の媒体と同様に、レコードは『エヴァンゲリオン』のストーリーと登場人物を反映した形に改変される。この効果は歌唱部分において最も改変が顕著であるが、歌詞の内容もシリーズの内容を反映するように改変される。一例としてアメリカのインダストリアル・ロックバンド、ナイン・インチ・ネイルズのアルバム『ザ・ダウンワード・スパイラル5』では、『エヴァンゲリオン』英語版に出演した声優のティファニー・グラントが歌唱者となり、曲のタイトルは『ビッグ・マン・ウィズ・アン・エヴァ』や『レイイング・アンコンシャス・オン・ア・ホスピタル・ベッド』といったものに変化している。この効果はデジタル形式でストリーミング配信された音楽には適用されない。

補遺.6224.2: 補足情報

SCP-6224の精神改変特性の一例を以下に提示します。『エヴァンゲリオン』に精通していたエージェント イーライ・ステインは2006/6/01にエレベーター127-Cを利用しました。同エレベーターは改変の結果、内部に同アニメの登場人物である惣流・アスカ・ラングレーと綾波レイの立像2体が配置されていました。以降に発生した状況はSCP-6224の影響を受けた人物に典型的な行動でした。

ステインがエレベーターに入り、息を呑む。彼は即座に惣流の立像に向かって動き、手でその輪郭をなぞる。エージェントが泣き始める。

エージェント・ステイン: 嘘だろ、これ…アスカだ。エヴァの。惣流・アスカ・ラングレー。本当に…いや、そんなのどうでもいい。あの娘がここにいるんだから。アスカが。俺の最高の推しが。現実に。このエレベーターに。あぁ。エヴァのアスカが。(笑う) あっ、ちょっとびっくりしてるみたいだけど別に心配しないで、俺は君がここにいるだけで幸せだし、無事でいてくれるのも嬉しいんだ。 周りの目は厳しいけど、俺は君のことを誇りに思ってるよ。みんなそう思ってる。少しずつでも毎日前に—

エレベーターが開き、クローン研究員が入ってくる。

クローン研究員: うわ。

エージェント・ステイン: アスカ、君のおかげで自分を恥ずかしいと思うこともなくなったんだ。それが一番言いたかった。エヴァのおかげなんだ。

クローン研究員: イーライ。ちょっと来い。

ステインがクローンに気付く。これはクローンがエレベーターに入ってから初めてのことであるように見受けられる。

エージェント・ステイン: (怒った様子で) 何がしたいんだ?

クローン研究員: お前今の… またそれやってるのか。

エージェント・ステイン: 俺は何も楽しんじゃいけないっていうのか?

クローン研究員: あのさ、俺もとうとうそのクソ番組見たんだよ。何で子供が全員ぴっちりスーツを着てるんだ?ちょっとおかしいと思う。

エージェント・ステイン: そのエロいところがまさにポイントなんだよ、お前マジでバカだろ。あのアニメ分析したときに脳細胞2個以上使ってたら、アニメが日本のオタク文化特有の性的コンプレックスを意図的に批判してるってのも、実は普通のアニメに見せかけて視聴者をおびき寄せるためのワナだってのも気付くはずだろ。 そんなことも解らなかったのか、ボケ?

クローン研究員: (笑う) 分かった分かった、落ち着けって。冗談だよ。二人だけにした方がいいか?

エージェント・ステイン: 黙れ、あのアニメはお前の一族全体よりも世界に影響を与えてるんだよ。お前は庵野監督の才能に嫉妬してるだけだろ、クソが?お前がエヴァを理解できないんなら、マジで哀れだと思うよ…[以下簡略化のため省略]

以降2週間にわたって、ステインは複数回同様の感情の爆発を発症し、その多くは財団の職務中でした。このため、彼は現地に留置されることとなりました。以下は彼に対して行われたインタビューの一部を書き起こしたものです。

簡略化のため先行する尋問数分間は省略。インタビュー中、ステインは終始頻繁に脇見をしている。

エージェント・ステイン: いや、だから俺の仕事のパフォーマンスに影響はないんですって。仕事の調子はすごく良いし、まあ取り乱すことも二、三度ありましたけど、それも俺のせいじゃないんですよ、ねえ。耐性がないアノマリーの影響を受けてしまうのはどうしようもないことですし。

インタビュアー: ここにいる人の中で一番敵対的な行動をとっているのはあなたです。それも、あえて言うなら子供向けのカートゥーンに。周囲からどう見られているかわかっているのですか?

インタビュー担当のエージェントが、エヴァンゲリオン初号機の頭部を模した形状のマグカップのコーヒーを啜る。

エージェント・ステイン: だから子供番組じゃないってのに。けど確か… ここの職員で6224の影響を受けてるのは20人でしたよね。本当に全員を異動させるんですか?

インタビュアー: 他に選択肢はありません。

エージェント・ステイン: 俺たちは番組について話してるだけです!普通の会話と何の違いもないし、気持ちの切り替えもちゃんとできてます。俺への影響はないし、ここでの仕事にも影響はないんです。調子は完璧にいいんですよ!

インタビュアー: SCP-6224が及ぼす他の精神影響については定かではありませんし、率直に言えば、このようなありふれたアノマリーの研究に割けるようなリソースもありません。異動が最も容易な選択肢です。

ステインが明らかに発汗し、必死の形相で室内右手の角に目をやる。

インタビュアー: エージェント・ステイン?

エージェント・ステインが「ごめん」という言葉の形に口を動かす。

インタビュアー: イーライ?

エージェント・ステイン: アスカが、俺が異動になるんなら友達をやめるって。

インタビュアー: はい?

エージェント・ステイン: 衝突インパクトの日は近い。

本インタビュー以降、『エヴァンゲリオン』の視聴経験がある職員のサイト-026での雇用を禁じる現行の収容プロトコルが制定されました。SCP-6224の影響を受けた複数の他の職員が『エヴァンゲリオン』の登場人物の幻覚を経験したことを認めていますが、その内容が財団に関する情報だった人物はいませんでした。また、全員が近日中に発生するとされる内容不明・発生期間不詳の事象「衝突の日(day of impact)」について言及しています。エージェント・ステインとその他影響を受けた職員18名はサイト外に異動となりました。彼らはそれ以上SCP-6224関連行動の兆候を示していません。

職員の異動を行った財団福利厚生課は、支援物品としてSCP-6224の影響を受けた職員全員に綾波レイのぬいぐるみを支給しました。

補遺.6224.3: インシデント-6224-01

2007/9/1、全SCP-6224-A実例の外見が同日に公開された映画『ヱヴァンゲリヲン新劇場版6』の画風を反映した状態に改変されました。この事象以降、全SCP-6224-A実例はオリジナルのテレビシリーズではなく『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズにおける各キャラクターの描写を反映しています。

さらに、SCP-6224の精神改変特性に変化が確認されています。以前のSCP-6224はシリーズに精通している人物を対象としていたのに対し、現在はSCP-6224-A実例を視認した人物全員が対象となっています。これは対象者の『エヴァンゲリオン』と関わった経験(あるいはその欠如)の有無に影響されません。影響を受けた人物は『エヴァンゲリオン』関連のメディアを利用したい、もしくは関連商品を購入したいという欲求を表明しています。同アノマリーの幻覚を経験させる特性は未だ残存していると思われるものの、影響を受けた職員の中にこれを経験したことを認めた人物は存在しません。

サイト-026は業務を継続することが決定されたものの、同施設の指定は低セキュリティ施設に変更されました。以降の行動は未だ結果の出ていないSCP-6224に対抗するための研究努力、またはSCP-6224の効果が進化した可能性に基づいて決定されます。

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