
SCP-6266
特別収容プロトコル: SCP-6266は現在、サイト-94の東側道路に設置されています。この道路ではレベル3スタッフを除く全ての民間人の立ち入りが禁止されており、レベル3スタッフは他の財団サイトへ異常オブジェクトを輸送する目的でSCP-6266を操作することを認められています。
説明: SCP-6266は黄信号が機能していない標準的なVCRSS信号機です。SCP-6266が青信号を点灯している間に、車両が下を通過すると、明るい白色閃光の後、車両とその内容物は運転手が選択した場所へと自然に転送されます。
実験ログ: SCP-6266の研究主任はマイケル・セフィラフ博士です。実験の大部分は彼が実施しました。
被験者: マイケル・セフィラフ研究員
希望した目的地: サイト-19。
実験記録: セフィラフ博士は青信号になるのを待ってからSCP-6266の下を走行した。その後、セフィラフ博士と彼の車はサイト-19の駐車場で発見されたが、特に異常は見られなかった。
被験者: D-8812
希望した目的地: サイト-94の駐車場。 車両にはバッテリーと機能性のある別なVCRSS信号機が積載されている。
実験記録: D-8812は青信号でSCP-6266の下を走行し、サイト-94の駐車場に出現した。突然、車内の信号機が複製され始め、やがて車両は信号機に埋もれた。危険を察知したセフィラフ博士がサイト-94からスクラントン現実錨を持ち込み、本体を除く全ての信号機を消滅させた。D-8812は間一髪で車両から脱出した。問題の信号機はその後収容された。
被験者: D-8812
希望した目的地: スリー・ポートランド 被験者は指示を無視したと思われる。下記参照。
実験記録: D-8812は、SCP-6266の下を走行しながらスリー・ポートランドに向かうことを考えるように指示された。自然転送されたD-8821と車両は同じ道路の100mほど後方に移動した。D-8812はその後、サイト-94の研究員らを轢こうと試みたが成功しなかった。車両はその場で機動部隊による銃撃を受けて機能しなくなり、停止した。D-8812はサイト-94の独房に戻された。
結: このアノマリーの実験は、一般スタッフか、もしくは — 仮に見つけられるなら — 信頼できるDクラスだけで行うべきだということがよく分かりました。 — セフィラフ博士
被験者: キャメロン・アベット博士
希望した目的地: サイト-22の駐車場。 車両にはGPSが積載されている。
実験記録: アベット博士は青信号でSCP-6266を通過した後、サイト-22の駐車場の空いた位置に出現した。GPSでは、アベット博士が未知の手段でグリーンランドを通過し、北極を横断し、ロシアのウラジオストクにあるサイト-22に乗り入れるまでが記録された。
結: 実に興味深いですね。これまで、車両と乗客は目的地に即座に再出現すると考えられていました。しかし、今回の実験は、現象自体の瞬間的な性質とは裏腹に、車両が目的地までごく普通に走行してきた可能性を示しています。 — セフィラフ博士
オーケイ、そりゃ実に素晴らしい話だが… 俺はどうやって帰ればいいんだ? — アベット博士
被験者: フェリックス・O・U博士
希望した目的地: ユーテックの街路。 車両には携帯式スクラントン現実錨が積載されている。
実験記録: フェリックス・O・U博士は青信号でSCP-6266を通過した。フェリックス・O・U博士の車両は浮遊して回転し始め、やがて内破して現実世界から消失したため、実験は決定的な結果を得られなかった。フェリックス・O・U博士のカメラには、廃品置き場の壊れたソファに横たわる彼の姿が記録されていたが、この場所は現在不明である。
結: ますます奇妙になっていく… — セフィラフ博士
被験者: D-8812
希望した目的地: 不明。
実験記録: サイト-94で発生した収容違反に続いて、D-8812は独房を脱出した。D-8812は実験を通してSCP-6266の知識を得ていたため、パーク博士の車の鍵を盗み、脱走してSCP-6266の下を通過し、車両を消失させた。D-8812の現在地は不明である。
被験者: アンナ・パーク博士
希望した: D-8812の所在地。
実験記録: アンナ・パーク博士と財団の実験車両は、フランスのマルセイユへ転送された。到着時、車両はD-8812に衝突して殺害した。
被験者: エリック・チャールズ博士
希望した目的地: 不明。
実験記録: サイト-94で開催された誕生日パーティーに続いて、チャールズ博士がアルコールの影響下で運転しているのが目撃された。彼はサイト-94の周囲を3周した。4周目で、SCP-6266の信号が青に変わり、その下を走行したチャールズ博士の車両は、博士と共に自然転送された。チャールズ博士はアルコール依存症治療施設に出現したと報告された。車両は瞬間移動後に使用できなくなっていたため、チャールズ博士は友人に電話して自宅へ送り届けてもらった。
結: 広く信じられているのとは逆に、これは意図的な実験だった。私はただアルコールに影響された人間がSCP-6266を使うとどうなるかを確かめたかっただけだ。今なら分かる、私のおかげでね。 — チャールズ博士
被験者: Gallus gallus domesticus (ニワトリ)
希望した目的地: 不明。
実験記録: ニワトリはSCP-6266研究班によるGPS追跡が可能な遠隔操作車両に載せられた。青信号になった後、車両はSCP-6266の下を走行し、自然に転送された。その後、車両は鶏舎に衝突した状態で発見された。この結果、鶏舎からは数羽のニワトリが逃げ出していたが、負傷したニワトリはいなかった。サイト-94は鶏舎の所有主に全ての損害を補償した。
結: きっと、このニワトリは兄弟を救おうとしたんでしょう。面白いと同時に感動させられました。 — セフィラフ博士
希望した目的地: 不明2。
実験記録: 指示通り、Coeus.aicは車両を走行させ、SCP-6266の下を通過した。しかしながら、瞬間移動は発生しなかった。代わりに、Coeus.aicの人工的な身体が不活性で身動きしていないのが確認された。Coeus.aicは試作機のメモリーカードから発見されなかった。Coeus.aicの現在地は不明である。
結: オーケイ、えーと、最新情報です。Coeus.aicの意識はサイト-94の食堂にある電子レンジで発見されました。どうやら新しい家がお気に召したようです。喋る電子レンジが手に入りましたね、やれやれ。 — セフィラフ博士