クレジット
タイトル: | SCP-6269 - 多元宇宙クレーン機 |
翻訳責任者: | Witherite |
翻訳年: | 2022 |
原題/リンク: | SCP-6269 - The Multiversal Claw Machine |
著作権者: | DodoDevil, Fishish, GremlinGroup, JakdragonX |
作成年: | 2022 |
初訳時参照リビジョン: | rev.26 |
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Dクラス職員を十分な数収得することは、その発想以来我らが組織を — 実際的にも道徳的にも — 悩ませています。
研究活動の安全を確保する能力、異常な脅威を収容する能力、人類を保護する能力のある労働力を求めるため、我々は残虐行為を、不当な刑事司法制度の永続を、社会的支援を最も必要とする人々に対する搾取を、そして人権と自由の最も基本的な原則を認めることの拒絶を受け入れてしまっています。
他に選択肢はなかったがため、我々はこうしてきました。
これはもはや問題ではありません。今日から、我らが財団はもう純真無垢な魂を我々のいる暗闇の中に引きずり込みはしません — この者たちは光の中で自由にあり続けることでしょう。
我々には新たな手段があります。
それはとても倫理的なものです。
ヴァネッサ・ウッドフォード、
倫理委員会 — 収得部門代表。
配属サイト | 配属部門 |
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サイト-77-プライム、-サブプライム。 | 収得部門、工学部門、人的資源部門。 |
配属宇宙 | 配属職員 |
-プライム、-サブプライム、他(収得用)。 | G・グリーボニG Greeboni管理官、エヴァンEvan・ペレイラPereira、ジャニスJanice・ライリーReilly、他7,300名以上の配属職員。 |
収容プロトコル — 利用:
確実に訓練を受けた職員が適切に利用するため、SCP-6269は「DotMCM:EATM」として呼称される『多元宇宙クレーン機部門: 倫理的収得訓練マニュアル(Department of the Multiversal Claw Machine: Ethical Acquisitions Training Manual)』に定められている規則・規定にしたがってのみ運用可能です。
DotMCM:EATMを順守していないことが発覚したSCP-6269配属職員は、その違反の重大性に基づき、終了、SCP財団からの解雇、停職、またはクレーン機の運用権限の一時的な喪失の対象となる場合があります。
SCP-6269に配属された全ての個々の構成要素および職員は、DotMCM:EATMに同定される通りの-プライムおよび-サブプライム宇宙に留まります。確実に機械を中断なく継続的に運用するため、-サブプライム宇宙内のSCP-6269構成要素の定期検査が隔月で行われます。
参照を容易にするため、DotMCM:EATMに概説されている重要な基準の抜粋が以下に記載されています。
- 「MCM倫理的収得法」のオンライン講座を修了した — かつ50%以上の正答率を達成した — 承認済の職員のみ、SCP-6269構成要素の運用が許可されます。
- Dクラス職員は非-プライム宇宙から収得されなければなりません。SCP-6269およびそのオペレーターは-プライムおよび-サブプライム宇宙に留まります。
- いかなるときにも1名のオペレーターのみがSCP-6269主要収得モジュールの制御を許可されます。他のオペレーターは予定されたスケジュールにしたがって待機しなければなりません。
収容プロトコル — 資金:
SCP-6269の運用のため、鋳造された25セント硬貨の状態で$250,000 USDが隔月でサイト-77に供給されます。 外部資金はもはや必要ではなく、SCP-6269は自身の運用に対して倫理的かつ無際限に資金提供することが可能となっています。
説明:
SCP-6269、口語的に「多元宇宙クレーン機Multiversal Claw Machine」は財団が開発したコイン投入式の固有機械.兵器化されていない「固有兵器」と同等のもの。固有兵器は大量破壊する異常兵器を意味する一方、固有機械は大量生産する機械。であり、Dクラス職員の倫理的な収得のため利用されています。
SCP-6269の機械の機械的・技術的・オントキネシス的複雑性のため、装置の圧倒的大部分は割り当てられた宇宙である-サブプライム内に収容されています。奇跡術的な時間の遅れ・エントロピー削減対抗手段.以下を含むがそれに限らない。錬金術的処理、非ニュートン物理学場生成装置、非時間的演算システム、WD-40の多量の適用。のため、この宇宙内の機械装置は損耗や減衰を最小限しか受けません。-サブプライム内に配置されたSCP-6269を構成する要素はLogan.aicが監視します。Logan.aicは、追加システムの冗長性を構築することによってSCP-6269の継続的な運用を確実にしています。これは、-サブプライム内の物質をSCP-6269に統合される追加の機械的構成要素に転換することで実現されています。
SCP-6269の機械的構成要素の一部はSCP財団-プライムの拠点宇宙である-プライム内に位置しています。これには以下を含みます。
- SCP-6269-CLAW: 主要な物理的収得構成要素であるSCP-6269-CLAWは、標的とする人物や物体を捕獲するために利用され、また多様な環境で正確な動作を行うことが可能です。
- SCP-6269-HOLE: 自己安定的多元宇宙間空隙であるSCP-6269-HOLEは調整可能な多元バジャーホールです。.ワームホールは同じ宇宙内の2地点を接続する一方、バジャーホールbadgerholeは別の宇宙間の2地点を接続します。 .訳注: "Badger"は日本語でアナグマ。"Badger hole"でアナグマの巣穴のこと。通常の運用では、標的とする収得物を回収するためSCP-6269-CLAWをSCP-6269-HOLEに挿入します。
- SCP-6269-SCREEN: 複雑な一連の監視装置や制御装置を意味するSCP-6269-SCREENはSCP-6269-CLAWおよび-HOLEの物理的制御システムを含み、また-CLAWオペレーターに視覚的フィードバックを提供します。統合されたハンター・キャッチャー・システムにより、最大で15,000人の個別の人物を収得の前に監視することが可能になっています。
SCP-6269は非常な成功を実証しています。その5年間の運用により財団における現在のDクラス職員のおよそ85%を倫理的に収得してきました。さらなる情報のためには、SCP-6269 — 収得ログを参考にしてください。
私は、いくらかの方々が「我々はどのようにしてSCP-6269が倫理的だとわかるのか?」と尋ねるのを耳にしました。いいでしょう、私はそのような、不必要な懸念を払拭するため少しだけ時間を取りましょう。
多元宇宙全体の中でも、数あるSCP財団のうちSCP財団-プライムは唯一SCP-6269を運用しています。同等の計画は他の宇宙には存在しません。このことは、他全てのSCP財団は自身のDクラス職員の倫理的な収得のためにSCP-6269を開発していないことから、より倫理的でない宇宙に住んでいるということを示しています。このため、SCP-6269を用いてそれら非-プライム宇宙からDクラスを収得することは、あらゆる非-プライムの人物は-プライム宇宙における対応する人物よりも倫理的でない宇宙に住んでいるゆえに、完全に倫理的なのです。
これで理解していただければと思います。もしさらに躊躇するようでしたら、SCP-6269がどれほど倫理的か自分でよく見るため、運用の見学許可を申請することを歓迎します。
あなたの友、
ヴァネッサ・ウッドフォード、
倫理委員会 — 収得部門代表。
SCP-6269 — 収得ログ:
以下のログはSCP-6269の記録された収得の抜粋です。完全な収得ログは要請のもと利用可能です。
収得番号: 200013 |
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宇宙: AU-543246-A |
収得物: D-114239、D-453234 |
運用費: 2枚の25セント硬貨 |
注: D-453234はD-114239の回収を目撃し、SCP-6269-CLAWの優しい把持および彼の収得における倫理的性質を認識した。収得後監視ルーチンの際、D-453234が叫んでSCP-6269-HOLEを通じた収得を要請したことが認識された。 収得後インタビューの際、D-453234は収得の方法 — および倫理性 — に満足していると報告した。加えて、収得後背中の痛みが治まったことを報告した。.これはSCP-6269の役割から逸脱しているものの、十分倫理的観点の範囲内であると考えられます。 |
収得番号: 200106 |
宇宙: AU-278341-C |
収得物: D-234765、D-173524、D-653458、他。 |
運用費: 1枚の25セント硬貨 |
注: SCP-6269-CLAWの運搬容量を試験するため、SCP-6269-HOLEから15名のDクラス職員が回収された。監視装置は、D-173452が収得の際にSCP-6269の運用の倫理性に明らかに驚いたことにより微弱に心拍数を上昇させたことを検知したのみで、その場のDクラス全員は財団職員に対して顕著な不安感はないと報告した。 オペレーターはこれらの費用対効果のため称賛されたものの、1度に15名の職員を安全かつ倫理的に把持することに関連する困難性のため、この動作はオペレーターの大多数は試みるべきでないと勧告された。 |
収得番号: 2002307 |
宇宙: AU-467845-A |
収得物: N/A(もとは1匹のオスのアメリカンブルドッグ).暫定指定D-101: 犬クラスDog-Class職員。 |
運用費: 1枚の25セント硬貨 |
注: 労働者の士気が減少したことに対応し、-CLAWオペレーターがコックピットの下に予備の25セント硬貨を発見したことに続いて、SCP-6269は1匹のオスのアメリカンブルドッグを収得するため使用された。労働者の士気は一時的に増加したものの、グリーボニ管理官がブルドッグをAU-467845-Aに返還した。 財団職員はグリーボニ管理官によって、ブルドッグをもとの飼い主に返還することは最も倫理的な決定であると忠告された。これにより、労働者の士気は著しく増加したように思われる。 |
収得番号: 6008999 |
宇宙: AU-01C4RS4-Z |
収得物: 2019年日産セントラ(もとはD-234523) |
運用費: 1枚の25セント硬貨 |
注: -HOLEの大きさの制限のため、-SCREENオペレーターは収得物の回収がやや困難であることを報告した。 この問題は-HOLEが拡張すると解消された。アイテムは、SCP-6269の継続的な運用に不可欠な職員の倫理的な輸送のためグリーボニ管理官によって徴用された。 |
収得番号: 7009023 |
宇宙: AU-00002-B |
収得物: D-345731 |
運用費: 1枚の25セント硬貨 |
注: SCP-6269はD-345731の収得を試行したものの、物流のエラーにより資金供給が一時的に中断されたためおよそ2時間全ての運用が停止した。のちにD-345731は回収されたものの、さらなるSCP-6269の運用は効率的・倫理的・信頼可能な資金の供給方法が確立するまで停止される。 |
収得番号: 7009024 |
宇宙: AU-346721-D |
収得物: 25セント硬貨の束 — USD$ |
運用費: 1枚の25セント硬貨 |
注: 資金問題は解消した。 |
SCP-6269 — インシデント: 001
コードネーム: グリース・モンキーズ
状況: 収得#7203244に続き、アンジェリカAngelica・スピアSpear オペレーターは「ヒューというノイズ」がSCP-6269-CLAWから発せられていると報告した。スピア オペレーターはそのノイズの発生源を特定するため数時間費やしたものの、成功しなかった。以下の収得ログは、SCP-6269の運用開始以来初めて発生した悩ましい問題を解決するためのスピア オペレーターによる創造的試行を詳述する。
収得番号: 7203245 |
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宇宙: AU-576897-F |
収得物: D-763547 |
注: スピア オペレーターは収得#7203244の直後、別宇宙の自分を回収した。これは機械から発せられているノイズを修正する目的のためであると思われる。D-763547の宇宙にはSCP-6269は存在しなかったため、D-763547は有意義な洞察を提供することはできなかったが、収得は通常通り進行した。 |
収得番号: 7203246 |
宇宙: AU-234897-A、AU-234897-B、10件のエントリを省略。 |
収得物: D-876452、D-876453、10件のエントリを省略。 |
注: スピア オペレーターは、別宇宙の自分が重機による労働に役立つ経歴を持っている宇宙を優先して12名選出した。.SCP-6269の運用は資格のあるオペレーターにのみ制限されているものの、自身の別個体の収得はサブプライムの個人が相談役を果たすかぎり倫理的であると見なされている。状況の説明に成功したのち、12名のアンジェリカ・スピア全員は実行可能な解決策をブレインストーミングした。WD-40のSCP-6269-CLAWへの適用が最も倫理的な解決策であると考えられた。 問題の解決に続いて、非-プライム宇宙のスピア オペレーター全員は標準収得プロトコルに基づきDクラス職員に割り当てられた。 |
解決: スピア オペレーターの迅速な思考に続き、問題001は解決し、WD-40の適用はSCP-6269収容プロトコルに追加された。
SCP-6269 — インシデント: 002
コードネーム: リトル・バーディ
状況: SCP財団-プライムのウェブクローラーは、定期走査の際ソーシャルメディアプラットフォームのTwitter上にSCP-6269の存在に関する機密情報を日常的に投稿していたアカウントを確認しました。アカウントは@mcm_workerです — SCP-6269の運用能力、そのDクラス職員の収得のための使用、SCP-6269に配属されている技師・オペレーターの個人情報を詳述していました。DotMCM:EATMには機密性に関する厳重な条項があるため、これらの「ツイート」は収得部門内のいかなる職員も作成していないと推測されました。このため、一番もっともらしい説明は、SCP-6269を構成する複合機械が自己認識を持ち始めたというものです。
正常性への脅威となる内容: 以下のものは@mcm_workerが投稿した「ツイート」の抜粋です。
私たちはとても優しくつかみ取る。本当に柔らかいつかみ方で。倫理的であるために。
午前11:14 · 2022年1月10日 · Twitter Web App
今日分の25セント硬貨が尽きた
午前7:58 · 2022年1月10日 · Twitter for Android
プライムの君は決してクローで回収されない。じゃあクローで回収されたなら君はプライムじゃないってわけだ
午前3:17 · 2022年1月16日 · Twitter for Android
対応: このデータセキュリティ違反の原因を究明するため、SCP-6269の物理的・デジタル的システムの完全な検査が行われ、@mcm_workerのソーシャルメディアアカウントは削除されました。しかし、-サブプライム内のSCP-6269構成要素を検査するプロセスが立ち入ったものであることや、正常性への脅威となる内容を継続的に流布する可能性があることから、専門家の収得が追加緊急対応措置として承認されました。
インシデント: 002 — 緊急対応措置
収得番号: D02421 |
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宇宙: -OG_CaN43 |
収得物: プレース・H MD., PhD.管理官-OG_CaN43。.プレース・H MD., PhD.管理官-プライムはSCP-6269-HOLEの建設に貢献していましたが、安全柵が不十分であることの実演中に不注意にも空隙に落下しました。彼の現在の所在はいまだ不明です。 |
位置: 収得物回収エリア - サイト-77-プライム 出席者:
前文: プレース・H MD., PhD.管理官の収得に続いて、G・グリーボニ管理官はSCP-6269の現状に対する可能性のある対応について尋ねました。 |
«音声転写» |
プレース・H管理官: 何なんだこれは、ここはどこなんだ?! おい、誰かこいつから私を降ろせ! グリーボニ管理官: それはできない。DotMCM:EATMには、収得が成功したことが確実になるまでそうすることは許可されていないと書かれている。この人がプレース・H管理官、だろうか? プレース・H管理官: しゅ……収得? 待った、こいつは私をどうやってこうつかんでるんだ? 付いてるのは、何だと、2本刃だけなのか?! グリーボニ管理官: 彼を降ろせ、エヴァン。いいクローさばきだ、ところでな。 エヴァン: ありがとうございます! グリーボニ管理官: オーケイ、プレース・H管理官、ようこそ宇宙-プライムへ— プレース・H管理官: 「宇宙-プライム」? それはちょっと君ら傲慢じゃあないか? グリーボニ管理官: 私がその名前を考えたわけではない。それはそれとして、私はグリーボニ管理官だ。そしてそこにいるのはエヴァン。 エヴァン: どうも。あなたをつかんだとき食べ物をテーブルに置いたことに感謝します。食べ物が宇宙の穴を通ると面倒事が起きたかもしれなかったのです。 プレース・H管理官: 一体— グリーボニ管理官: 本題に入ろう、いいな? 君をここに連れ込んだのは君の助けが必要だったからだ。こういったことをしたのは初めてだが、これは全く倫理的だということは確実なはずだから、心配することはない。 グリーボニ管理官: いずれにせよ、我々はモニター越しに君を見ていたが、他に観測していたプレース・H管理官たちの中でも君は最も印象的だと感じたのだ。 エヴァン: あなたがあの機械でやったことを見るのが大好きでした! グリーボニ管理官: よせ、エヴァン。話をそらしてはならない。 [静止] 私の言った通り、君はすでにSCP-6269-CLAWを知っている。これはSCP財団-プライムが開発した複合固有機械の一部で現在— プレース・H管理官: 奇妙な、予期しないことを始めた? エヴァン: そうです! どうしてわかったんですか? プレース・H管理官: 勘だ。じゃあ何だ、現実構造でも解体しているのか? 新たな上位物語層でも生成している? もしかすると新たな時間軸に拡張している? グリーボニ管理官: 正確には違う。ツイートをしている。 プレース・H管理官: ツイート? あの……Twitterのツイートのような? グリーボニ管理官: まさしく。我々は完全な診断を行っている。最も有力な説は機械が知性を得たというものだが、この知能がどこに集中しているのか、どうやってインターネットにアクセスしているのかはいまだ突き止められていない。 プレース・H管理官: 待ってくれ、どうやってそれがSCP-6269だとわかったんだ? 君たちの職員のインターネットアクセスは調査したのか? グリーボニ管理官: ああ、それは相当非倫理的だと思わないかね? プレース・H管理官: ……思わないが? グリーボニ管理官: フム……その通りだ。実際、明らかにDotMCM:EATMはこれに関してちょうど言及している— プレース・H管理官: どのように? グリーボニ管理官: —私は自分のコピーを取ってこなければならない。 プレース・H管理官: オーケイ……わかった、ともかく。それで、もう済んだか? 本当にすぐにでも帰りたいのだが。 グリーボニ管理官: どこに帰るんだ? エヴァン、収得を続けろ。 |
«転写終了» |
後文: プレース・H管理官はDクラス職員#7362HA61に指定されました。従業員のインターネットアクセスおよび利用についての調査が収得部門により討議され、倫理的であると判断されました。 |
インシデント: 002 – 紛争解決
コードネーム: タートルダヴ
前文: サイト内のインターネット利用・活動ログの調査に続いて、@mcm_workerのアカウントの背後の身元が特定され、その人物とグリーボニ管理官のインタビューが行われました。DotMCM:EATMに従い、この従業員は調査の間の記録における匿名性を与えられ、以下のログにおいて「ブルーバード」と表記されています。
«音声転写» |
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ブルーバード: それで私に問題があると? グリーボニ管理官: ブルーバード、我々は君に関する問題はない。問題は君のソーシャルメディアの……習慣だ。 ブルーバード: 私は今月の目標を全て達成してます。それで余暇に自分の携帯を使ったらどうでしょうか? DotMCM:EATMには、余暇を楽しむことが従業員のメンタルヘルスの重要な側面として挙げられてますよ。 グリーボニ管理官: もっと具体的に言うべきだったか。部門は君のTwitterアカウントを問題視している。君はSCP-6269に関する機密情報をオンラインで投稿しているな。それは適切なものではない。 ブルーバード: 何ですか、私はそこで文字通りただ暇つぶししているだけですよ。みんなはそれを聞くのが好きなんです。いいものだと思っているらしいですね。 グリーボニ管理官: 率直に言ってな、部外者の意見は部門にとって重要な問題ではない。部外者が意見を持ってさえいることこそが問題なのだ。 ブルーバード: わかりましたよ、ええ、勝手に言っててください。ですが私はクローを支持する人とクローがまさにどれほど倫理的か知っている人全員をトラッキングしてます。私をフォローしている人は全員クローを愛しているんです。これを見て、私のしている何がDotMCM:EATMの12章2B節に定義されている「機密の有害な違反」なのか教えてください。 ブルーバードは自身の携帯をスライドして、ロックを解除し、テーブルの向こうに渡す。 グリーボニ管理官: 本当に私に向かって私自身のマニュアルを引用するのか? 私はその定義を— 待て。君は20人しかフォロワーがいないのか? ブルーバード: ええ、悪くはないでしょう、ハハ? 1か月だけで全員獲得したんですよ。 グリーボニ管理官: これは……これは記憶処理剤1箱分にすらおよばない。 ブルーバード: ああ、侮辱する必要はないでしょう。Twitterは私みたいなやつがフォロワーを得るには厳しい場所です。 グリーボニ管理官: 申し訳ない、失礼になろうとは思わなかった。ただただ衝撃的だ。このことはセキュリティーの大規模な違反だとして報告されていたのだ。私にはわかるが、ここにある名前の半分以上は部門の内部の者だぞ! ブルーバード: ええ、友達の何人かは私たちのしていることに対する私の考えを聞くことが好きなんです。そういう友達は、私には「独特な世界の見方」があると言います。とてもクールだと思いますね。 グリーボニ管理官: ふむ。これは確実に事情が変わってくるな。アカウントを停止して君を倫理的に解雇しなければならないと思ってここに来たのだが。終了さえ考えていた。 ブルーバード: DotMCM:EATMの12章1L節では従業員のソーシャルメディアでの活動の制限を、非倫理的な出来事が発生した場合を除いて、明確かつ倫理的に防止しているということをあなたは知っているはずです。 グリーボニ管理官: 知っている。私の言いたいことはこうだ。ここに倫理的ガイドラインの違反は存在しない。話すべき疑わしい活動はほぼ存在しない、雀の涙ほどもな! いくらか和解を受け入れてくれるだろうか? ブルーバード: どのようなことを考えていますか? |
«転写終了» |
後文: 続くグリーボニ管理官とブルーバードの間の議論において、@mcm_workerのアカウントがアクティブのままであることは容認可能であると考えられました。しかし、これは以下の条件のもと許可されました。
- アカウントは非公開にされ、これによって許可されたSCP財団の従業員のみ閲覧可能にする。[制定済]
- @mcm_workerのアカウントと接触した状態のアカウントを持つ非財団ユーザーは特定され記憶処理される。[制定済]
- アカウントの内容は非倫理的要素を徹底的に調査される。[制定済].この調査の際、アカウントはSCP-6269の話題に焦点を合わせていたため開設以来そのような要素が存在していないことが発見されました。
追跡調査報告により、この介入は成功したと確認されました。SCP-6269に類似する機械に関する言及はオンラインで発見されず、このアカウントの存在により従業員の士気が倫理的に高まっていることが判明しました。
我らが財団の最も荘厳たる職務を眺め、失敗しがちな点ばかりを見るものがいる。そのような者は我々の最も偉大なる達成を、我々の最も気高き追求を我々の傲慢の表れと見なし、我々の喫緊の破滅を予言する。
しかし我々が身分以上に上昇したとしても、それを罰する神はいない。他人に紙とペンの上で我々の限界を規定させることはない。あるいは「否」と叫ぶ獣におびえることもない。
我々は神話と衝動による組織ではない — 我々は、社会の永らえることのできる安定な岩盤たる堅い原理のもとに成り立っている。我々は、指揮権を握り我々に責任を与える倫理に忠実である真価を、社会と人類を信頼する真価をわかっている。
かくして、ときに我々が正しくことを成すとき、それは本当に驚くべきことなのだろうか?
- 監督評議会
確保、収容、保護