SCP-632-JP
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アイテム番号: SCP-632-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-632-JPはサイト-8102の専用飼育ケージに収容し、個体数は常時100匹前後を維持します。その他の個体は発見次第処分してください。初期飼育者にはクラスA記憶処理の上でカバーストーリー「レッドリスト」を適用してください。

SCP-632-JP-Aはサイト-8141の標準人間型収容室に隔離されます。食事は高栄養のものを与えてください。室内でSCP-632-JPの飛行が確認された場合、これを阻害しないでください。SCP-632-JP-Aが死亡した場合、ただちに焼却処分してください。

なお、SCP-632-JP、-Aの担当者は作業時にガスマスクの着用が義務付けられます。

説明: SCP-632-JPはアリ科(Formicidae)の昆虫です。DNA解析の結果イエヒメアリ(Monomorium pharaonis)の近縁種であることが判明していますが、その生態は大きく異なります。体長は数μm~1mm程度(女王アリは数mm)で体全体が鮮やかな赤色です。雑食ですが、特にヒト(Homo sapiens)の血液を好みます。

SCP-632-JPは20██/██/██、東京都███市在住の男性(モンゴロイド、38歳。SCP-632-JP-A-1と指定、収容済)の自宅で発見されました。SCP-632-JP-A-1はアリ愛好家で1、インタビューに対し「輸入業者から女王アリ1匹、働きアリ20匹のセットを20万円で買った」と話しています。現在、財団はこの業者の特定を急いでいます。

SCP-632-JP-Aは、体内の血液が全てSCP-632-JPに置換されたヒトです。SCP-632-JP各個体が赤血球、白血球といった血液細胞と同様の役割を持ち、絶えず全身を駆け巡りヒトの生命活動を補助します。一方、骨髄から生成される血液細胞は全て彼らの餌となります。SCP-632-JPは以下のようにしてヒトの体内にコロニーを構築します。

  1. 大型の成体█████匹程度が寄り固まって、未知の物質で構成されるフェロモンを分泌する
  2. フェロモンを吸引したヒト(被験者)に「自分の体内でアリを飼いたい」という強い欲求を引き起こす
  3. 被験者が自傷行為を行い、死亡しない程度に血液を排出する。その後、SCP-632-JPを傷口に付着させる
  4. SCP-632-JPが体内へ侵入し、増殖する
  5. 数週間で血液のSCP-632-JPへの置換が完了する

SCP-632-JP-Aは健康なヒトと比較して免疫力が高く、失血死するような重度の外傷にも耐える一方、運動能力が低下し、栄養失調に陥りやすいことが実験により判明しています。

SCP-632-JPの繁殖行動は通常のアリと比較して頻繁に(数日に1回)行われます。SCP-632-JP-Aの口や鼻から飛び立った女王アリと雄アリが結婚飛行を行い、交尾を終えた女王アリが体内に戻って心室内で産卵します。

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