SCP-6335

評価: +12+x

アイテム番号: SCP-6335

オブジェクトクラス: Tiamat

特別収容プロトコル: SCP-6335の全個体は常時監視下に置かれなければならず、所在地や行動様式の変化は報告と記録が義務付けられています。SCP-6335-Aは無期限に軌道上に配備されます。稼働状態の維持はAmidaクラスの優先事項と見なされます。

SCP-6335の太陽系への侵入となるであろうイベント時には、SCP-6335-A並びに財団の全面的な守秘体制の継続は最早必要ないものと見なされます。

説明: SCP-6335は惑星間宇宙に生息する巨大人型実体種族です。各実体の正確な外見及び行動様式は個体同士で著しい相違が見られるものの、確認された全個体では以下のような特徴が見られます。

  • 10万キロメートル以上の身長
  • 瞬間移動能力
  • 接近した天体に対する攻撃性
  • 損傷による手法、経年劣化による手法の何れでも破壊不能に近い水準に到達している極度の耐久性
  • 生物学的には炭素由来のDNA
  • 意識や会話技能の欠落
  • 詳細不明の起源

現時点において、総数約2万体のSCP-6335実体が観測可能な天の川銀河圏内に分布しているものと推測されます。

SCP-6335-Aは1972年にSCP財団のヘイムダル計画により建造された機械工学、奇跡術、現実改変の多元的装置群であり、現在は地球の低軌道上に配備されています。HE群1から人類への無認可接触を阻止するために設計されましたが、SCP-6335-Aの現時点での主要目的はSCP-6335実体群からの地球の防衛となっています。

SCP-6335-Aは以下の3点を主要構成要素として成り立っています。

  • SCP-6335-A-1: 軌道上に米国の大型宇宙ステーションに擬装されている、ユニット内の中央操縦モジュール。プロジェクトに携わる財団職員のみが出入り可能である。他のモジュールが稼働している際は拠点として機能し、地球上の財団のサイトとメッセージの送受信によるやり取りが可能である。
  • SCP-6335-A-2: 超絶強化が施された宇宙レーダー一式。観測可能な宇宙の範囲内で画像や信号を受信できる能力を有する。SCP-2154の運用方法に基づく超常技術を採用して建造されている。映像は光速を越えて、リアルタイムでの光景を表示する。
  • SCP-6335-A-3: 約30億台のトランスミッターを搭載した網状構造物。財団の技術に加えて『テネブラ写本』を典拠とする奇跡術的儀式を用いて惑星規模の"保護膜"を形成している。損傷を受ける弱点を抱えているものの、設置場所には形而上学的に固定され、それぞれのトランスミッターに配備された修復ドローンのおかげで物理的にはその場から動かせず、破壊も不可能である。

補遺6335-1: 発見及び歴史的背景

1949年、さんかく座銀河に向けての航行中、財団深宇宙探査機パスファインダーは太陽系外惑星55-Carci-G2が地表に亀裂が発生した後に砕け散り、スペースデブリと化す光景を記録しました。当該イベントは10年後に55-Carci星系内の第二惑星において似たようなプロセスが発生するまで、超常現象として文書に記録されていました。この時点で財団深宇宙記録技術は、当時SCP-6335に割り当てられていた55-cnc-G及びFの崩壊の原因と見られる巨大人型実体を星系内に観測できる水準にまで進歩していました。

1962年に発足したヘイムダル計画により財団のレーダー技術が更なる発達を遂げた後、観測可能な銀河中で最初の55-Cancri-Cインシデントに類似する他の多くのイベントが記録されました。3直ちに同様のイベントで起こり得る地球の崩壊を阻止するため、財団、GOC、そして国際連合による緊急サミットが召集されました。出席者の全会一致で可決された後、1961年にはSCP-6335により引き起こされる終末論的脅威から人類を守る恒久的防衛システムの開発を目指す、フィヨルギュン4計画が正式に認可されました。

1972年に様々な財団及び非財団内の諸部門5の提携の結果SCP-6335-Aが完成し、地球の軌道上に当該軍事施設の適切な配備が実施されると、フィヨルギュン計画は成功を収めたと証明されました。

しかしながらプロジェクトが最終的に起動する直前に至って、ひとたび起動してしまえばシステムの性質上、SCP-6335-A装置群に形而上学的に固定されている副次装置を停止できない可能性があると判明しました。SCP-6335-Aの完全起動プロセスは複雑さが原因で配備に約2年を要し、地球の防衛を確実なものにするには一刻も早く起動する必要がありました。SCP-6335実例が太陽系に突入した後である場合、起動は不可能であると判断されました。

しかしながら、この地球の軌道上の生物学的集団の突入及び侵入が一切不可能になるシステムが機能した場合―接触したあらゆる対象は即座に破壊され、システムの起動は人類のあらゆる地球外の宇宙探査が恒久的かつ事実上不可能になる事を意味します。

この発見を踏まえて、SCP-6335-Aの実際の起動が人類種族への有益足り得るか否かを究明する緊急サミットが開催されました。以下は評議会の投票概要の要約です。

評議会投票概要:

棄権
O5-1
O5-2
O5-3
O5-4
O5-5
O5-6
O5-7
O5-8
O5-9
O5-10
O5-11
O5-12
O5-13

結果
承認

以下は当該計画に関する管理者の公式声明です。

23年前、我々は一つの惑星が神と呼ぶには憚られる存在により、ほんの一瞬で真っ二つにされて破壊される光景を目撃した。我々は脅威を一体だけ、すなわち一度でも殺害が出来れば二度と恐怖を覚える必要のない存在だと思っていた。けれども我々は間違っていた。

終末論的脅威を目の前にして、残された選択肢は一つだけだった。人類が絶対に足元に及ばぬであろうコストを費やした、地球の完全無欠の防衛だ。地球は私たちの住処にして揺籃。手放す真似は出来ない。例えどれだけのコストが費やされるであろうとも。

補遺6335-2: 05/02/2023 ファイル更新

05/02/2023の朝、地球に接近中のSCP-6335実体を知らせる連続した救難信号がSCP-6335-A-2より送信されたため、SCP-6335-Aの全システムが予定にない起動をしました。太陽系全域を対象とするスキャンから、そのような脅威が存在しないと判明すると、SCP-6335-Aのシステムの性能のフルスキャンが呼びかけられましたが、不具合は発見されませんでした。更なる混乱を避けるため、警報はオフラインになり、SCP-6335-A-2が一時的に運用不可能になりました。

しかしながら、05/02/2023の18時29分、巨大地震が地球全土で観測されました―数時間のうちに、ニューヨーク、北京、東京、ベルリンのような人口密集地は壊滅しました。この時点で、SCP-6335-A-2は速やかな再起動を行い、SCP-6335実体の脅威信号を一定の頻度で全回線を通して発しています。

当該文書執筆時点で、地震の規模は増大化する一方であり、地球全体の気温が20分ごとに摂氏1度のペースで上昇を続けています。この理由は現在でも分かっていません。

2度目のSCP-6335-A-2の機能不全から数分後、以下のメッセージが管理者の執務室から財団全職員に宛てて送信されました。

過去24時間以内に異常地殻変動が原因で約13億もの人間が死亡し、終息の兆しは何も見えないままである。

SCP-6335のファイルは全職員に公開され、深刻な地殻変動に見舞われた地域に近いサイトにいた人員は避難を済ませた。財団職員は可能な限り職務の継続が求められる。最優先と定められるのは、現在でも収束しないXK-クラス"世界終焉"シナリオの回避である。事態が今なお進行している中で、導かれる結論はたった一つしかないと思われる。

地球が揺籃であるという例えは当たっていた。その所有者が我々以外の者だったに過ぎない。


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