SCP-6448

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アイテム番号: 6448
レベル1
収容クラス:
keter
副次クラス:
none
撹乱クラス:
keneq
リスククラス:
warning

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非異常のシカを模倣しているSCP-6448実例。


特別収容プロトコル: SCP-6448の収容は、アパラチア地域1内および周辺において異常な傾向を示すシカの調査に注力する必要があります。SCP-6448を目撃した全民間人には機動部隊ガンマ-4 "緑の牡鹿"が派遣されます。SCP-6448が死因である可能性のある遺骸はハイキングの事故、目撃例は慢性消耗病(CWD)2として偽装されます。

サイト-44の未確認動物学部門は"Not Deer"現象の調査の任務を負います。SCP-6448実例が捕獲された場合、当該実例はサイト-44に輸送され収容・研究されます3

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非異常のシカとのコミュニケーションを試みるSCP-6448実例。

説明: SCP-6448はシカ科4の異常な系統です。当該グループの全てのメンバーは高い知性を示し、知的生命体と推定されます。多くの個体は肉体的奇形を示しており、非異常のシカから逸脱しています。肉体的異常の正確な詳細は個体間で異なりますが、繰り返し共通する点は以下の通りです。

  • 後方に屈曲する後肢
  • 樽型の胸、膨張した腹部
  • 憔悴
  • 類縁関係を持たない動物の目
  • 前方に面する目
  • 痙攣するような動作
  • 人間に対する恐怖心の欠如
  • 後肢で二足歩行を行う傾向
  • 醜悪な肉体全般

肉体的な醜悪さのほか、実例は他のシカ科哺乳類と著しく異なる行動を示します。特に、SCP-6448は人間を数時間から数日視認・観察して尾行することが知られています。この行動には尾行した人間の家に出入りし、所有物・武器・食物を盗むことも含まれます。ごく稀に、SCP-6448は屋内の住民に攻撃することがあります。

SCP-6448と遭遇するケースは深い森林が最も一般的であり、特に夜間あるいは夕暮れ時に人が単独で居る場合が顕著です。これらの状況下でSCP-6448の異常な特性を直接的に認識した場合、必ず被害者の終了に帰結します5。そのような状況下において、人物は即座にケルブス・プロトコルを遵守する義務があります(以下を参照のこと)。

現在知られているSCP-6448の生息域は北アメリカのアパラチア地域のみです6

沿革:
SCP-6448は公式には1980年に異常として分類されましたが、地元住民からは1947年より認識されていました。SCP-6448はアパラチアの民間伝承における確固とした存在であり、模倣する種との著しい類似性ゆえに "Not Deer" として口伝が遺されています。多くの地元住民がSCP-6448実例との遭遇の経験を、あるいは遭遇したことのある人物を知っていると主張しています。田舎の地域に居住する活発な多くの地元コミュニティは敵対的な遭遇を避けるための予防策を把握しており、主にこれは実体の登場する都市伝説や物語に起因します。

SCP-6448はかつてノースカロライナ州の████に位置するサイト-41で研究が行われていました。1994/01/11、長期に亘って掘削したトンネル網を利用し、SCP-6448実例3体の個体群がサイトに侵入しました。これが収容違反警報システムの引き金を引き、サイトはロックダウンプロトコルが施行されました。解剖を予定して収容を維持していた1実例は収容違反に際してロストし、回収されませんでした。10年以上の後、さらなる5体のSCP-6448実体が捕獲・収容され、その全個体が他のSCP-6448実例により掘削されたトンネルを介して脱走しました。さらなる収容違反を防止するため、全実例を海外のサイト-44に移送する決定が下されました。この決定以降、捕獲の試みは成功していません。

補遺6448.1: 直近に記録された民間人の遭遇
SCP-6448の最初の記録は1947/07/07の週頃に遡ります。当時、本属の発見以来多くの一般市民が実体に遭遇してきましたが、偶発的遭遇者の大多数は地方当局に通報しません。これは、典型的にはSCP-6448実例が単に対象を見ているに過ぎないか、そうでなければ敵対行動を採るためです。以下は、記録された2000年以降のSCP-6448現象に関連する全ての911通報の記録です。

日付 詳細
2000/01/02 被害者(41歳女性)は近所の森から名前を呼ばれている様を耳にし、緊急サービスに通報した。被害者は、その声が聞き覚えの無い悲鳴のようだったと語り、声の主の特定への協力を要請している。救急隊員は電話を家の外の地面に置くよう対象に要請し、主張された音を聴いた。2分後、近傍の森から対象を名指しで呼ぶ声が聞こえた。

対象は、自身で騒動を調査し、サービスに最新の状況を報告するよう指示を受けた。被害者は森林の中に徒歩で移動を開始し、藪の中の約50m地点に到達し、不可解にも停止した。被害者は小道の途中に顕著に大型のシカが立っていると主張している。彼女は歩み寄り始めたが、曰くそれは動かない。対象は道を外れ、違う方向へ歩き始める。30分後、声の主は特定されなかった。通報者が帰宅する。
2002/06/13 被害者(28歳男性)が家に不法侵入されたと911通報をした。通報者は被害者の住居から無数の物品が紛失していることを述べ、調査を要請する。オペレーターは自宅を訪問して犯人の可能性のある人物を特定するため、2人の調査員を急遽派遣する。2名は、初期のCCTVの画像、全てのカトラリー、鋭利な物品、銃器、白熱電球、および小説『The Day After Roswell』のコピーが紛失していることを報告する。ほかに、現場で一切の指紋が存在せず、扉と窓が破壊されていないことも報告される。家庭のCCTV映像の分析から、カメラに接近する1頭のCervus nippon7の後肢が含まれた単一のフレームを除いてフィルムが2時間分紛失していることが判明した。その前側の蹄は指のように反り返っている。家に存在する実体の映像は発見されていない。
2005/11/19 酪農家(54歳男性)が彼の飼う牛の最大の群れの30%以上が突如失踪したことを地方当局に報告した。返答チームは近隣地域を4時間調査したが、牛の痕跡は発見されなかった。被害者はトレイルカメラ8を設定して異常な活動を一晩中記録するよう推奨された。午前01:11、2体のSCP-6448が農場を歩行し、逃走する様子が見られる。1体は地面に物体を置き、後にそれは1本のフォークであると判明する。この発見から1週間後、その場所に放棄された200個の牛の蹄が発見される。
2009/03/04 被害者(年齢性別不詳)が911に通報し、アニマルサービス9による応援を要請する。被害者は暴力的に捻じれているCervus elaphus10の前で、森の中で立ち往生している。当該動物は繰り返し木に体当たりしており、血と内臓に被覆されている。被害者が「獣医か何かに診てもらった方が良い、やめておけ」と主張を試みるが、悲鳴が聞こえ、通話は静寂に包まれる。回収された映像からは、前述の動物がけたたましく鳴き、苦痛に喘ぐような様子が見られる。黒い塊が実例から噴出すると共に粘着性の混ざる音が聞こえ、画面は静止する。
2012/10/11 被害者(23歳男性)はテネシー州のチェロキー国有林のジュニア・ワイルドライフ・オフィサーである。晩早く、被害者は保護区内のOdocoileus virginianus11の群れについて上司に無線連絡を入れる。報告によると、一見すると平均的だが、後方に向いた関節があり、腹部が肥大し、目が前方に向いているなど、変わった特徴を持つ動物がいる。この報告の後、彼方から警笛が聞こえ、被害者が僅かに揺れる。被害者が「何だ、今僕に笛を吹いたのか?」と言い始めた後、急速に接近する蹄の音が聞こえる。特に、蹄の足音は従来的なシカ科哺乳類のギャロップの音には聞こえない。
2012/10/12 以前の被害者が保護区の夜のシフトを欠勤したことを受け、彼の上司が当局に通報する。これに続き、被害者の無線がパキパキと音を立て始める。被害者の声がもう一方の端末から聞こえ、彼は上司の注意を引こうとする。

彼は保護区内のOdocoileus virginianusの群れについて通報する。一見平均的であるが後ろ向きの関節・肥大した腹部・前向きの目を持つ1頭の動物が居ることを被害者は主張する。当該生物は珍しい発生の奇形であると予想し、被害者は上司に現場へ来るよう要請した。上司は昨夜に発生したことについて被害者に質問するが、返答は無い。上司と警察が現場に到着すると、約80頭のOdocoileus virginianusの群れがおり、1体の実体が群れの他個体から分かれて1体でフィールドの中央に立っている。それが警察官の存在を察知してその場から逃走すると、元々立っていた場所には標準的な双方向無線機が置かれていた。
2016/04/08 気が動転した様子で被害者(35歳女性)が衛星電話を使って911に通報する。被害者は████・カウンティ・ウッズで尾行されていると主張する。ハイキング中誰も見掛けなかったにも関わらず、彼女は「誰かにずっと見られているかのように感じる」と述べ、また背後を誰かが歩いている音が彼女の歩いた様々な地点で聞こえると主張する。被害者は十分に場所を伝えることが出来なかったものの、住居への帰路は把握している。オペレーターは彼女の現在地について十分に地理的な説明が出来る地点へ戻るよう被害者に要請する。

被害者は原生林の歩きやすいコースの部分に戻るまでの間通話を維持する。移動する間、不自然な様々な音が聞こえており、これらの音には足音・岩滑り・咳・囁き・警笛が含まれる。メインコースにほぼ戻ると、鳥や風といった森林の音が突如として止み、被害者は異形のシカの遺骸が黒いスライムの厚い層の中に埋没している様が見えると主張する。この時、彼方から人の悲鳴が聞こえる。オペレーターは他の刺激を無視するよう被害者に要請する。地元警察に潜入していたエージェントはSCP-6448の存在を予期し、ガンマ-4に状況を通達する。20分後、被害者はメインコースに復帰する。電話に代わって対応するガンマ-4はこれ以上の如何なる異常な活動に対しても反応しないよう被害者に教え、ケルブス・プロトコルを簡潔に伝える。彼女が帰宅するまでの間、2組の呼吸音が聞こえる。

被害者は帰宅に成功し扉を閉める。SCP-6448の姿が視界から外れ、エージェントが被害者の住所を尋ねると、被害者はすぐに応答する。オペレーターは設備内の全ての銃火器を所持するよう指示し、1つの脱出ポイントを伴う安全な場所にバリケードを作るよう指示した。被害者は迅速に利用できる武器を掴み、ワードローブに放り込む。この時玄関の扉のノック音が聞こえる。被害者は応答せず、キッチンの引き出しから鋭い物品を溜め込み続ける。ノックはより暴力的になり、ドアノブが押しやられ、絶え間なく掻き回される。扉が揺れ始めると共に、他の側からは「やあ、僕だよ。やあ、入れてくれ」というフレーズが穏やかな口調で繰り返される。被害者はワードローブへ引き返し小型拳銃で武装する。ワードローブの空隙に閉じ籠ると、ノック音と足音が遠ざかっていくのが分かる。ギャロップの音が聞こえると共に玄関扉が崩落し、今度は家の内側で蹄の音が聞こえる。

当該実体は小さな建物を探索しながら「やあ、僕だよ。やあ、入れてくれ」と繰り返し続ける。上空で明るい光が点滅し、家を周回しているように見える。実体はやがて被害者の寝室に進入する。ワードローブの扉の小さな空隙を通し、被害者は1頭のCervus canadensis12が後肢で立ち、部屋を物色する様子を目撃する。その動作は歪で硬く、二足様式で立つことに苦労しているように見える。実例は体を垂らして四足で屈み、蜘蛛に類似する姿勢を採る。実例は大きく息を吸い込み、その頭はワードローブを視界に入れ狙いを定める。目は人間のものであることが指摘されている。実例がワードローブの方へ駆けて扉を開く。1発の銃声が聞こえる。対応した者はSCP-6448と被害者のいずれの痕跡も発見していない。

人がSCP-6448と遭遇した事例の大多数は発覚あるいは記録に至らないため、これがそうした事例の僅かな一部分であることには注意が必要です。これらの事例のそれぞれにおいて、全ての関連映像・写真およびオブジェクトは機動部隊ガンマ-4により押収され、公的な調査も彼らにより中断されました。カバーストーリー356α「住居侵入」および898Γ「ミッシング411」13の適用は成功しています。

補遺6448.2: 事案6448-アルファ
2019/11/29、機動部隊ガンマ-4 "緑の牡鹿" は機動部隊ニュー-7 "下される鉄槌" 重車両部門の援護と実験的なショックライフルにより、SCP-6448実例の拘束と捕獲に成功しました。左記の戦闘の結果意識を失った実例1体は、外部からの増援を防ぐためイングランドのサイト-44を目的地とする軍用級の武装ヘリコプターにより迅速に護送・配置されました。サイトへの到着に際し、沈静化した実体は無事収容セルへ輸送されました。以下はその後のイベントのログです。

2ヵ月に及ぶ調査の結果、脱走したアノマリーの所在の特定には至りませんでした。加えて、当該事案以降CWDを患ったシカと未確認飛行物体がサイト-44の周囲で前例のない増加を示しています。さらなる調査が進行中です。

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