SCP-6478
アイテムナンバー: SCP-6478 | レベル4/6478 |
収容クラス: THAUMIEL | 機密指定 |

SCP-6478-1
特別収容プロトコル: SCP-6478関連のインシデントは記録され、アーカイブを目的としてファイルに保存されます。対象がSCP-6478-1を保有していると判明した場合、職員は対象に強制してそれを服用させるよう試みてください。
未服用のSCP-6478-1実例は、分析のため薬剤部門が押収します。
説明: SCP-6478は、主に再発性かつ持続性の離人感・現実感消失症を患った人物に影響を及ぼす現象です1。SCP-6478イベントは、多少の差異はありつつも、概ね以下の通りに進行します。
- 対象は時間の欠落を経験したのちに認知を取り戻します。これは無意識、記憶喪失、もしくは解離性エピソードのいずれかが原因である可能性があります。
- 対象は普段通りに周辺環境と関わります。
- 対象は頻繁に直面する場所 (すなわち、洗面所、ベッドサイドテーブル、ベッドルームのドア) に残された手書きのメモ用紙を発見します。このメモ用紙には、小さな錠剤が1つ添付されています。錠剤 (以下SCP-6478-1) はシクロベンザプリン塩酸塩と同一であるように見受けられます。
- 対象はSCP-6478-1を服用するか、もしくは服用しません。
SCP-6478-1を服用した場合の結果と副作用については、決定的な結論が得られていません。
補遺6478.1: 対象の要約版リスト
マリー・スウェル | ||
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年齢 | 78 | |
概要 | 2019年5月17日、スウェルは簡易キッチンで孫の誕生日ケーキを用意していた際に、解離性エピソードを経験した。スウェルは自身の知覚内容を鮮明かつ端的に想起した一方で、ベッド脇に座った状態で認知を取り戻すまでの欠落した記憶については説明できなかった。ベッドサイドテーブルの上に、SCP-6478-1がテープで留められたメモ用紙が置かれていた。 | |
SCP-6478-1の服用 | 済 | |
特筆すべき影響 | スウェルは何者かがリビングルームに佇んでいたことを想起した。それ以上の詳細は説明できなかった。 | |
メモの内容 | "あなたは何かを忘れました。そのままでいるのが一番です。" |
サミーラ・マハディ | ||
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年齢 | 36 | |
概要 | マハディは長期間に及ぶ反復的な現実感喪失エピソードを経験した。2007年3月22日でのエピソード中、マハディは洗面所の鏡に映る自分を見つめ、業務を終わらせるためにパソコンへと向かった。マハディはオフィスチェアに座った際に、それがあたかも "掴む形の手" で作られており、自分を固定しようと、もしくは "下に引きずり込もうと" しているように感じたと述べている。マハディは洗面所の常備薬戸棚の中から、メモ用紙とSCP-6478-1を発見した。 | |
SCP-6478-1の服用 | 未 | |
特筆すべき影響 | マハディは自宅が "もはや家ではない" と述べた。説明させようとすると、対象は次第に動揺と不安を感じるようになった。 | |
メモの内容 | "深呼吸を。" |
フリン・アーデン | ||
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年齢 | 17 | |
概要 | 当人の社会生活および家庭生活が原因で、アーデンの精神は擦り減っており、適切な注意を払うことができなかった。結果として、ほぼ持続的かつ再発性の、一度に数時間から数日間までに及ぶ解離性エピソードを発症した。アーデンは2022年5月19に学校から帰宅した際、自宅の玄関にテープで留められたメモ用紙とSCP-6478-1を発見した。 | |
SCP-6478-1の服用 | 済 | |
特筆すべき影響 | アーデンは、依然として解離性エピソードを経験しているものの、症状は比較的軽症であり、以前まで感じていた "鋭さ" が失われつつあると述べた。 | |
メモの内容 | "あなたを地に足つけさせるために。" |
コーヘン・ブロン博士 | ||
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年齢 | 45 | |
概要 | 2021年6月11日、ブロン博士はデスクに向かって担当部門からの調査結果を審査していた際に、突如として4時間に及ぶ時間の欠落を経験した。ブロン博士は直ちにこの事案をサイト上層部に報告し、各種医療診断のために医務室へと速やかに連れられた。看護師はブロン博士のコートのポケットからメモ用紙とSCP-6478-1を発見した。 | |
SCP-6478-1の服用 | 未 | |
特筆すべき影響 | サイト-82の医務室に入室してから約2時間後、ブロン博士は緊張病性の昏迷状態となり、その後完全に昏睡した。スキャンの結果、大脳皮質全体、視床、脳幹に流れる電気信号の周波数が著しく低下していると判明した。ブロン博士が意識を保っているのか、夢を見ることができるのかは現状不明である。 | |
メモの内容 | "ご理解ください。 - ジェン・ゴウ、非現実部門" |
ページリビジョン: 4, 最終更新: 15 Mar 2023 13:33