アイテム番号: SCP-648
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-648は移動が不可能であるため、メンテナンスのために第2入場口の無期限閉鎖を行っているという偽装の下に現地で収容されています。現場作業者を装った少なくとも2名の武装覆面警備員が常に待機状態を保ち、SCP-648へのアクセスを試みる人物は尋問のために拘留します。
SCP-648内の探査や実験は、少なくとも1名のレベル4職員から事前許可を得て行うことができます。
説明: SCP-648は[データ削除]に近い███████ █████庭園迷路の隠し入場口です。この入場口の公式記録は存在していませんが、証拠からはSCP-648が迷路の完成直後に組み込まれたことが示されています。
対象者がSCP-648経由で迷路に入ると、そこは実際の迷路とは別の異次元空間と思われるものに変位します。これまでに、幾つかの特異な性質が観察されています。
- SCP-648の奥にある迷路は無線送信をブロックし、迷路内部での通信や遠隔記録を妨害します。
- SCP-648の奥にある迷路は███████ █████庭園迷路と矛盾するサイズを有します。有人探査の試みでは、迷路の出口や端に到達することなく、14平方km以上の探査が行われています。
- 改変版の迷路の地形やレイアウトは時折変化します。各変化の間の期間は完全に予測が不可能です。変化の発生には最低でも約5日の猶予がありますが、50日間にわたって顕著な変化を見せずに現状を維持した例もあります。この変化は、迷路の入り口を遮断し、内部の人員を閉じ込めてしまう可能性があります。
- 迷路内では恒久的に夕暮れ時の状態が続いており、認識可能な太陽・月・星・その他の天体物が存在しません。加えて、迷路は常に霧に包まれているため、可視性が10~20m以下に低下します。
- 探査チームは、入場口から2km以上離れた迷路内の地点において、生物と遭遇しています。これらの生き物は[データ削除]であるかのように思われ、非常に危険であることが証明されました。全てのチームは可能な限りこれらの生命体の回避を試みるべきです。
SCP-648は19██/██/█、2人の子供が異常な入場口を発見して内部へと姿を消した際に財団の注意を引きました。子供たちの親と数名の目撃者に記憶処理が施され、カバーストーリーが植え付けられました。
補遺648-01: 初期探査事案ログ
迷路の内側から無線信号を送信できないことによって遠隔探査の試みが失敗に終わった後、エージェント█████ K████率いる機動部隊[データ削除]の有人探査試行がO5-█に承認され、200█/█/██に実施されました。迷路内で約3kmを移動した後、チームは大声で吠えながら突進してくる1頭の[データ削除]に遭遇しました。エージェントたちは装備していた火器でこの生物を殺せたものの、後の分析のためにサンプルを採取するよりも早く、別な[データ削除]が近隣から接近してくる音によって退却を余儀なくされました。エージェントK███は今後の探査試行のために追加の火器を要請しています。
補遺648-02: 探査ログ、200█/██/█
Dクラス職員を用いて、迷路の壁をよじ登る試みが行われました。壁の異常な滑りやすさや、茨および[データ削除]の存在によって非常に困難ではあったものの、長さ500m以上の高強度鋼索を装備した被験者D-6443は最終的に壁の上に登ることに成功しました。実験チームは、チームから約2mしか離れていないにも拘らず、D-6443の声が著しくこもって遠くから聞こえるような状態だったことに着目しました。
D-6443は、ごく近い領域を探索して接続された通路を見つけるように指示を受けました。約18分が経過し鋼索の350m以上が繰り出された時点で、鋼索は突如ピンと張り、すぐに緩みました。引き戻された鋼索は綺麗に切断されており、これ以降D-6443の痕跡は見つかっていません。
迷路の壁を登るための更なる試みは中断されており、一貫性のない空間特性を有し得るか否かの調査は保留中です。
補遺648-03: 事案ログ、200█/██/██
有人探査中、約█ヶ月前の探査時に発生した予期せぬ迷路変化によって行方不明になっていたエージェント████ M████が発見されました。エージェントM████は服装の乱れ激しく、非常にやつれており、装備や衣類は失われていたか、或いはボロボロの状態でした。エージェントは探査チームに向かって「君たちは本物じゃない、誰一人として本物じゃないんだ!」と叫び、迷路の奥深くへと走り去っていきました。チームは約20分エージェントの追跡を試みた後、捜索を切り上げて帰還しました。
補遺648-04: 事案ログ、200█/█/██
200█/█/██、SCP-648の収容基地における封じ込め違反の報告が入りました。到着したエージェントは、基地が内部から攻撃されていたことを発見しました。収容プロトコルの改訂は検討中であり、追って通知があるまでは追加の警備員が配備されます。