アイテム番号: SCP-675
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-675を収容する家屋は観測所9010として指定されています。常時1名の研究員が観測所9010に駐在するようにしてください。SCP-675の監視は30日のシフトで行います。一度シフトを終えた研究員は、その後少なくとも6回の別の職員によるシフトが完了するまでは、観測所9010で再び任務に就くことがないようにしてください。SCP-675を担当するすべての研究員はSCP-675に関係する任務を行う前後に必ず心理的スクリーニングを受けてください。
SCP-675の監視を行う研究員は、録音装置によって観察されたあらゆる事項を記録することとします。事件675-1を受け、すべての研究員は常時カメラによる監視を受けます。
説明: SCP-675は観測所9010の北東のリビングルームである部屋に設置されている標準的な窓および窓枠です。不定期な間隔で、その窓を通して人影に似た影(SCP-675-1に指定)が観察されます。この影は昼夜を問わず観察され、また通常の夜間の暗闇とは異なるものとして視認されます。これらの実体は観測所9010の内部からのみ視認可能です。現在SCP-675-1実体は超次元存在であるとの仮説が立てられており、それらを見る手段としてSCP-675はSCP-1278やSCP-1288に似た機能を果たします。
観察を支援するため、SCP-675には薄いスクリーンが設置されています。このスクリーンは投影面として機能し、SCP-675-1をより容易に視認することが可能になっています。
SCP-675-1実体たちはしばしばSCP-675のガラスを叩いたり、他の実体と会話したり、その他穏当な行動を取ることがあります。これらは通常の行動の範囲内であると考えられており、またSCP-675-1実体は少なくともこれまでのところは敵対的な行動を取ったことはありません。
SCP-675の第二の異常効果は、観測所9010におよそ45日以上に渡って滞在した個人に現れる幻覚効果です。SCP-675の近辺におよそ45日以上留まった被験者は、SCP-675-1実体たちが邪悪な性質を持っていると信じ込むようになります。SCP-675に長く晒されるほど、この幻覚はより強力になっていきます。被験者はSCP-675はSCP-675-1実体たちが棲む別次元への扉であり、それらの実体たちはこの次元を侵略し「浄化する」つもりなのだと報告します。
被験者はSCP-675-1実体たちの侵略に備える必要性について繰り返し主張し、SCP-675が閉じているか常に確認しようとするようになります。また、被験者はSCP-675-1実体たちは自分たちとコミュニケーションを取ろうとしており、彼らのメッセージの内容は多くが本質的に不穏当なものだと報告します。まれな事例ですが、SCP-675-1実体たちは次元を超えて地球を侵略する準備をしていると報告する被験者もいます。こうした報告に根拠はなく、音声監視でそうしたメッセージが発見されたことは現在までありません。
現在の映像監視制度およびローテーション制度は、研究員の中にSCP-675-1の侵略に備えて防衛施設を設置しようとする規定違反者が現れたために制定されたものです。ある極端な事例では、家に入ろうとする個人を殺害もしくは重大な障害を負わせるような精巧な対人トラップ群を設置した研究員がいました。