SCP-6816

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アイテム№: SCP-6816

オブジェクトクラス: Anomalous (Thaumielへの再分類は保留中)

特別収容プロトコル: SCP-6816に対する収容プロトコルは現状不要です。SCP-6816によって出現した物品を発見した職員は、それを自由に利用し、所有しても構いません。

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SCP-6816によって出現したカラークリップ、保管庫内で発見。

説明: SCP-6816はあらゆる既知の財団サイトおよび財団施設に影響を及ぼしている、反復性の異常現象に対する指定です。SCP-6816は、ボールペン、鉛筆、ハイライトマーカー、ホッチキスの針の箱、カラークリップといった各種事務用品の唐突な出現を特徴とします。

大抵の場合、これらの物品は閉ざされていながらも用意に進入可能な場所、例えば作業机の下や、ファイルキャビネットの中、フォルダー内、時にはゴミ箱の中に出現します。しかしながら、それ以外の点ではこれらの物品は非異常であり、本来の機能通りに利用できます。

SCP-6816は当初、財団職員が各自の事務用品に無頓着であったのが原因だと考えられていました。しかし、サイト-400の西棟増築部分の2階を改装しようと試みていた最中に、建設スタッフが大量に隠されたホッチキスの針とクリップを発見しました。これらの物品はかつて物置に保管されていたものでした。

この事案を受け、理論仮説部門のジェラルド・ホーガン博士がこのイベントの公的な調査分析に自ら着手し、最終的にSCP-6816の発見に至りました。

SCP-6816の正確な起源に関する調査が現在も進められています。

補遺6816.1: 調査音声記録

► 再生

ホーガン博士: 私はジェラルド・ホーガン博士、今日はSCP-6816の原因に関する調査の初日だ。

この入り組んだ謎が多くの者を当惑させ、混乱させてきたのは確かである。全く驚くべきことに、私もその一人だ。親しい同僚たちには既に、私と協力してこの不可解な難問を解決に導かないかと持ちかけてある。しかし残念ながら、あのマッキンリー博士の衝撃的なインシデントを聞いてからというもの、彼らのほとんどは悲しみに打ちひしがれていたよ。

だが問題はない! 何といっても、私はあの偉大なジェラルド・ホーガンである。史上最高とまでは言わないまでも、仮説的理論の様々な分野を収めたトップクラスの研究者兼分析者であり、そしてもちろん財団が誇る最も高名で尊敬を集める職員でも —

(ドアのノック音。)

ホーガン博士: ……どうぞ?

(軋み音。)

不明: ホーガン博士ですね?

ホーガン博士: ああ、君の目の前にいるのがまさにそうだ。そういう君は何者だね、青年? 何故…… ノイズを帯びている?

不明: おっと、そうでした。早めに名乗らず申し訳ありません。こういうのは些か初めての経験でして。

私はイグザンプリ・グレーシア・フォン・エトセトラ博士非現実部門の者です。私が不鮮明であるのはそれで説明が付くでしょう。

ホーガン博士: 非現実部門? 聞いたことがないな。

E・G・エトセトラ博士: おっしゃる通りです。() ですが私に言わせれば、こちらとしても "理論仮説部門" というのは聞いたことがございません。

ホーガン博士: で、君は何のためにここに来たんだ? 私の仕事を侮辱しに来たのか?

E・G・エトセトラ博士: いえ、もちろんそのようなつもりはございません、博士。私は単に…… 部門の代表者として参りました。

ホーガン博士: ならば何故ここに?

E・G・エトセトラ博士: ホーガン博士、あなたに伝言があるからです。監督評議会の命令により、あなたが現在担当している調査は打ち切られました。ご尽力には感謝しておりますが、我々は既にSCP-6816の原因と思われるものを突き止めています。

ホーガン博士: 何だと? クソったれ。話が上手すぎるとは思っていたが。(ため息) 君が送られてきたということは、には原因は分からずじまいなのだな?

E・G・エトセトラ博士: ご心配なく、ホーガン博士。ここにSCPファイルをお持ちしました、きっと非常に興味深く思われることでしょう。(ガサゴソという音) どうぞ。

ホーガン博士: そうか。() 私は洒落たバインダーが好みなのだがな。

E・G・エトセトラ博士: (含み笑い) まあ、無名の部門に勤務しているからといって、必ずしもあなたの美的センスが失われるわけではございませんよ。

ホーガン博士: そうなのか

■ 停止

補遺6816.2: 添付ファイル

SCP-████-ARC
[編集済コピー]
アイテム№: SCP-████-ARC 収容クラス: Void.Void: アイテムは [データ消費済] の終了を目的として作成されました。
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特別収容プロトコル: N/A

説明: SCP-████-ARCは、元々は [データ削除済] の利用に適したアノマリーを作成する目的で非現実部門が開発した、異常な形式の [データ削除済] に対する指定です。

原則的に、SCP-████-ARCは人間の集合的なノウアスフィア.ノウアスフィア: 集合的な種/生命と同期した、意識や精神活動の "圏"。を自動で調査、探索し、どの理想的概念が進行中の最大形態のエントロピー.エントロピー: 乱雑さや無秩序の系。と見なされたかを解明します。

SCP-████-ARCはその後、選択したエントロピー概念を重点的に集中させて直接改善し、時間とともに強化・改良します。最終的に当該概念は完全に "純化" され、この時点でSCP-████-ARCは役目を終えたものと見なされます。

更新: SCP-████-ARCは現在、[データ削除済]の概念に対して用いられています。依然として改善プロセスが進行中です。

ちょっと待て、このアノマリーが最大形態のエントロピーを多かれ少なかれ改善するってことは、こいつが選んだエントロピー概念というのは…… [ジェラルド・ホーガン博士]
その通りです、博士。まさしくあなたが思い浮かべたものを選びました。 [イグザンプリ・グレーシア・フォン・エトセトラ博士]

補遺6816.3: 回収された映像記録

以下はSCP-6816現象が開始する前に撮影された映像であり、重要性があるものとして引用されています。

映像ログ6816.54

場所: サイト-400、ミーム研究室


<ログ開始>

ミーム研究室に滞在しているのは2人だけであり、両者ともにそれぞれの作業デスクに着いている。1人目 (財団職員のアビゲイル・ノース博士と特定) はラップトップパソコンを忙しくタイピングしながら、隣のクリップボードに素早く視線を向けている。

2人目 (財団職員のアルバート・ガニングス博士と特定) は何かを探しているかのように、様々なフォルダーやワークファイルを持ち上げている。彼がため息を吐き、デスクの下で膝をつく。衝突音が響き、うなり声がそれに続く。ガニングス博士がようやく立ち上がり、不服そうに腰に手を当てる。

ガニングス博士: (大声で) なあ、アビー? アビー!

ノース博士: (小声で) うっさ。(顔を上げて大声で) 何か用? アル?

ガニングス博士: 赤ペン貸してくれないか? 何でか知らんが俺のが見つからないんだ。昨日デスクに置いたはずなんだがな。助けてくれないか?

ノース博士: それ本気で言ってる?

ガニングス博士: えっ?

ノース博士: 俺のペンですって? アル? 先週私のペンを貸したでしょ! 未だに返ってきてないんだけど、アル

ガニングス博士: マジかよ…… (沈黙して、頭を掻く) ひょっとしてさ、予備の分持ってたりしないか?

ノース博士がデスクの引き出しから金属製のペンケースを取り出し、ガニングス博士の頭部に目掛けて投げつける。ケースが対象に命中し、ガニング博士が痛みから叫び声を上げ、頭部を押さえる。

<ログ終了>


上記映像の審査後、倫理委員会の多数決により、アビゲイル・ノース博士の行動は完全に正当であり、合理的根拠の範囲内に留まると判断されました。そのため、ノース博士に対する懲戒処分は行われません。

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