SCP-682-JP-J
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アイテム番号: SCP-682-JP-J

オブジェクトクラス: Safe

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██博士の投げた鰻に当たり爆散するSCP-682-JP-J
脱走前は日常的な光景でした

特別収容プロトコル: SCP-682-JP-Jは逃げ出しました。戻ってきたら捕まえてください。捕獲後は塩で満たした5m×5m×5mの収容室で浸け置きし、匂い消しに胡椒、ローズマリー、乾燥ハーブを適量加えてください。刺激すると肉質が悪化する恐れがあるため、脱走してもこう、うまく、なあなあな感じで対処しといてください。

説明: SCP-682-JP-Jは大きいトカゲのような生物で、起源はいまひとつ分かっていません。トカゲにしては高い知能を有していますが、喋る動物なんて財団では日常茶飯事なので、これに関しては特に問題視されていませんでした。SCP-682-JP-Jはすべての生命に対し憎悪を示しており、このことは収容中のインタビューにおいてくどいくらいに確認されています。

SCP-682-JP-Jは高い力、スピード、反射神経を持っていることが観測されています。しかしながら、基本的に周りの人間の方が強いので、反抗の試みはほとんどが失敗に終わっています。SCP-682-JP-Jは有機物・無機物関係なく、摂取したものからエネルギーを得ることができますが、味覚については据え置きのため、キビヤックや暴君ハバネロ、客員研究員W博士を与えることで容易に無力化することが可能です。ゴミ捨て場として使えるかもしれませんが、すでに色々処分の手立てはあるので、無理して使う必要はないでしょう。SCP-682-JP-Jには驚異的 改めて考えると普遍的な再生力、回復力が備わっており、身体の120%を破壊されても動き、職員に恨み節を言うことが確認されています。

SCP-682-JP-Jが脱走した場合、近くの暇を持て余している職員によって追跡・再収容が行われていました。██/██/████現在、脱走を試みた回数は1750回、脱走に成功した回数は6回、収容室に送り返された回数が5回です。


補遺682-JP-J-A: ██████の録音抜粋。

<ログ開始、00h-21m-52s略>

██████博士: やあ、なぜ農夫たちを喰らったんだい?

SCP-682-JP-J: (唸り声)

██████博士: 今、話さないというならば、君をコンテナの中に収容し──

SCP-682-JP-J: (判別不能)

██████博士: 朝イチで出荷する。

SCP-682-JP-J: !?

██████博士: いやね、食われた農夫の皆さん、あのあと胃を食い破って出てきたわけだけど、君の肉がものっそ美味いって、それはもうベタ褒めでね。こりゃあ、一山当てるチャンスだと思ったのよ。ほら、財団って色々収容してるから、年がら年中金欠なんだよね。アンブローズ・レストランあたりに売り飛ばせば、結構な額になるんじゃないかなあって。

SCP-682-JP-J: (狼狽した素振りで) 貴様ら、前から思っていたが……財団の規則はどうした?

██████博士: えっ…?規則って破るためにあるんじゃないの?

SCP-682-JP-J: (驚愕)

D-085: それマジ?じゃあオレ帰っても良いの?

██████博士: 別に良いけど、出荷作業やってくれたら100万あげるよ。

D-085: ははあ、オレは騙されねぇぞ。単位を言え単位を。

██████博士: 単位はCakeだ。

D-085: カネですらねぇじゃねえか!

(職員一同爆笑)

SCP-682-JP-J: (沈黙) 何なんだこれは……

<ログ終了>


補遺682-JP-J-B: ふれあい実験053の録音抜粋。

<ログ開始>

SCP-682-JP-JをSCP-053-JP-Jの収容室へ搬入。SCP-682-JP-Jは非常に混乱している。

SCP-053-JP-J: わああああ、おっきいおウマさんー!

SCP-682-JP-J: や… [お触りを躱す] やめぬか小娘!我は家畜などではないわ!

(SCP-682-JP-JはSCP-053-JP-Jを怖がり、椅子の後ろに隠れる。)

SCP-053-JP-J: おウマさーん!あーそーびーまーしょー!

(SCP-053-JP-Jの一撃で強化椅子が粉砕される。)

SCP-682-JP-J: この、待て! [壁に飛び付きながら] 馬鹿者、こんな遊びがあるか!

██████博士: うーん、子どもと触れあえばイライラも収まると思ったんだけどなあ。

SCP-682-JP-J: 貴様らもよさぬか!何遍やったら気が済むのだ!

████博士: 大丈夫、次の096で終わらせますよ。

██████研究員: 彼はとびきりナイスガイですからね、きっとそりが合うはずです。

SCP-682-JP-J: 違う違う!実験をすること自体やめろと、そう言っておるのだ!

████博士: しかし、我々は君のためを想って、莫大な怒りを鎮める研究をしているわけで……

SCP-682-JP-J: いいや研究のせいだろ!毎回のように殺されたら厭になるに決まっておろうが!

████博士: そうかなあ。

SCP-682-JP-J: そうであろう。

████研究員: 僕らもしょっちゅう死にますけど、生き返った後は何とも思わないなあ。

██████博士: 君ねぇ、100回死んだくらいで音を上げるなら、この世界じゃ生きていけないよ?

████博士: いや、生きれはしますけどもね。

(一同笑)

SCP-682-JP-J: ???

██████博士: あと、出荷のとき暴れると困るから、やっぱり実験は続けておきたいんだよね。

SCP-682-JP-J: その話、まだ引き摺ってるのか……

████研究員: というわけで053ちゃん、なかよし大作戦頼んだよ!

SCP-053-JP-J: うん!あたし、おうまさんのるー!

SCP-682-JP-J: (悲鳴)

<衝撃で録音装置が破壊されたため、ログ終了>

SCP-682-JP-JはSCP-053-JP-Jが退室した後、数分間泣く様子が観察されました。


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サイトのプライベートビーチにて回収されるSCP-682-JP-J
(第985事案)

補遺682-JP-J-C: SCP-682-JP-J脱走事案のリスト。

第1事案、██-██-████: D-124により対処

第2事案、██-██-████: 監督者により対処

第3事案、██-██-████: 客員研究員W博士により対処

第4事案、██-██-████: ちょーサイコーなやつで対しょ

第5事案、██-██-████: 客員研究員W博士により対処

第6事案、██-██-████: 指圧により対処

第7事案、██-██-████: 客員研究員W博士により対処

第8事案、██-██-████: カピバラ化、対処

第9事案、██-██-████: グレッグおじさんにより対処

第10事案、██-██-████: カニ身乗せマッシュルームにより対処

第11事案、██-██-████: 勝手に収容室が爆発、対処

第12事案、██-██-████: 緋色の王、D-111、客員研究員W博士、グレッグおじさん、フレッドにより対処

文字を打つのが面倒になってきたので省略。


インシデント682-JP-J: 20██年██月██日、SCP-682-JP-Jが収容チームに対し、外出許可を申請。収容チームが難色を示したところ、SCP-682-JP-Jは「あくまでも散歩であり、脱走の定義には当てはまらない」「オブジェクトにだって規則を破る権利はある」「自分からアンブローズに行ってやる」等と、独自の理論を展開。言葉巧みに丸め込まれた結果、外出が許可されました。その後、SCP-682-JP-Jはサイト-68へ侵入し、SCP-1485-JP-Jに接触。平行宇宙へと転移し、行方をくらませました。転移の直前、収容室の録音装置は以下の叫びを記録しました。

もう突っ込むのはうんざりだ。我は道理が通る世界に行かせてもらう。馬鹿げた世界よ、さらば!

当インシデントの発生により、管理部門はSCP-682-JP-Jの売却益を基礎とした予算計画の見直しを迫られました。

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