アイテム番号: SCP-6861
オブジェクトクラス: Neutralized
特別収容プロトコル: SCP-6861の死体は標準の生物学的死体収容チャンバーに冷凍保存します。古生物学職員には、必要であればSCP-6861を分析する許可が出されます。
説明: SCP-6861はPoI-1860の死体に対する指定です。生前のSCP-6861は生体のティラノサウルス・レックス (Tyrannosaurus Rex) の一個体であり、目撃者の証言によれば、1809年2月にアメリカ合衆国ケンタッキー州で誕生したとされています。生前のSCP-6861は異常能力を有しており、姿を観測した人物にはSCP-6861の真の性質を認識できず、非異常な英国系米国人男性と見なされていました。この異常性と人間相当の知性を持ち合わせていたために、そのアノマリーとしての存在は、1865年に死亡するまで全米確保収容イニシアチブに露見していませんでした。
一方で、全盛期のSCP-6861の全長は12 mで、体重は7 tを超えていました。このおかげで、SCP-6861はレスラーや軍人として短期間ながらも成功した経歴を獲得していました。
成人したSCP-6861は政治家としての経歴を追求し、当時、奴隷制度に反対の立場であった共和党に入党しました。その後、1834年にはイリノイ州下院議員、1842年にはアメリカ合衆国下院議員となり、最終的には1860年の大統領選挙に参戦しました。
PoI-1860はやがて、1865年にワシントンD.C.のフォード劇場で、南部連合の支持者であったジョン・ウィルクス・ブースによるテロ攻撃を受けて死亡しました。ブースは「暴君竜は常に斯くの如くSic Semper Tyrannosaurus」と発言しながらPoI-1860の眼窩を撃ち抜き、致命傷を負わせました。この事件でPoI-1860が死亡した結果、その異常性が失われ、全米確保収容イニシアチブ (のちのSCP財団) による大規模な隠蔽工作が行われることとなりました。ブースの死後に死体を分析した結果、ブースはスピノサウルス・エジプティアクス (Spinosaurus aegyptiacus) のメンバーであったと判明しました。