クレジット
タイトル: SCP-6884 - ブリティッシュ・ビッグ・キャッツ
著者: OzzyLizard
オリジナル: https://scp-wiki.wikidot.com/scp-6884
訳者: Tutu-sh
作成年: 2022

SCP-6884実例を撮影した写真
特別収容プロトコル: 異様に大型かつ黒色のネコ科・イヌ科動物あるいは他の同様の動物の徘徊がブリテン諸島で報告された場合、その報告は地方の法執行機関に潜入した財団エージェントにより調査されます。発生源がSCP-6884に関連することが確認された後、機動部隊ガンマ-4("緑の牡鹿")が派遣され、サイト-44未確認動物学調査棟での長期的な飼育・研究のため野生実例の終了・捕獲を試みます。
目撃された実例の位置が特定不能に陥った場合、地震学的描像を用い、当該地域で不自然に発生したあらゆる洞窟群の位置を特定する必要があります。発見に際し、機動部隊ゼータ-9("メクラネズミ")が当該の空洞に進入し、逃走するSCP-6884実例を追跡、あるいはSCP-6884の幼獣を発見します。

SCP-6884に言及するアマチュアの広告
説明: SCP-6884は地中棲哺乳類の未同定の種です。SCP-6884はPanthera属1のメンバーとの類似性を持ちますが、イヌ亜目2の複数の形質も有します。
本種の主要な異常性は岩石の空洞・亀裂を強制的に発生させることであり、しばしば長い通路や洞窟群を発生させてその内部に居住し、幼獣の育児を行うことがあります。当該の能力はSCP-6884に莫大な量のエネルギーを要求するため、その利用頻度は低く、多くの場合は逃走反応として用いられます。SCP-6884実例はその生涯の約半分を洞窟内で過ごしており、外出は夜間に狩猟目的でのみ行われます。SCP-6884の黒色の体色はこの生態に起因する可能性が高く見積もられます。地表に出没した実例はヒツジや幼獣のウシを捕食するとともに、緻密な巣を構築するために資源を収集します。ヒトを捕食することは非常に稀であり、1990年以降に報告された襲撃はわずか3件です。
SCP-6884の個体群サイズは未特定ですが、少なくとも150個体がイギリス全土に広く分布すると考えられます。彼らは大型の種でありながら、頻度が低いこと3、一般に発見・捕獲が困難な性質であること、また公的な収容活動が平易であることを鑑み、結果として他の選択肢と対照的にEuclidクラスに分類されました4。
歴史的・民話的重要性:
イギリスにおける大型のネコとの遭遇は紀元前1,000年頃まで遡ります。当該の記録では、SCP-6884との戦いと推測される物語がケルト人兵士と農家に共通しており、当該個体は民衆から若いオスのヒツジを盗んだとされています。やがてケルト人がイギリス諸島に居住するようになると、家畜の脅威となったSCP-6884は個体数を減らし、そのため高い隠遁性を発達させた可能性があります。
現代において、存命実例の大多数はイングランド南部に分布しており、デヴォン州では2004年から2005年にかけて676件の目撃が報告されています。SCP-6884はボドミン・ムーア、ダートムーア、エクムーア、モスムーアの順に多く生息することが広く知られています。この分布は前述の地域の岩石組成が石灰岩質であることに起因します。石灰岩質のため、岩石は典型的な石材よりも柔らかく加工が容易でありながら、長大な洞窟群を支持する完全性が維持されています。SCP-6884は彼らの生息域で広く存在を大衆に信じられていますが、外見上の異常が存在せず、また目撃された場合は逃走する傾向にあるため、機密やヴェールに対する脅威としては広く見なされていません。
補遺 6884.1: 調査
地元文化における存在感が大きいことから1970年代以降財団は異常な大型ネコ科動物の種の存在を察知していましたが、2011年後半になって、未確認動物学部門により推進された調査においてSCP-6884の存在が実証されました。出現後、サイト-44のエージェントの2人組が派遣され、SCP-6884に関する主張の有効性を評価しました。調査の結果は以下の通りです。
補遺6884.2: 収容インシデント
サイト-44への到着に際し、より適切な方法が考案されるまでの間、捕獲された実例は浮遊装置に加えて炭酸水圧式懸架機構を囲む観察房内に置かれました。以下のログは、SCP-6884に関連するインシデントの直前の瞬間を記録したものです。
格納庫を精査すると、最奥の壁には以下の文章が刻字されていました。
ついて行かない
脱走した実体は3日間ウォーターシステムの中で生存した後、サイト内の警備員により無力化されました。現在、当該個体とその未発見であった新たに発生中の胎児は冷凍保存ロッカー089に保管されています。Keterへの再分類は未定です。