アイテム番号: SCP-711
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: いかなる状況においてもSCP-711を操作してはいけません。SCP-711の操作及び操作未遂は、どのようなケースにおいてもSCP財団に存在する最も厳しく激しい手段によって罰せられるでしょう。この不寛容な対応の執行においては、そのために財団が利用可能な全ての人員が最優先に割り当てられます。
現在のSCP-711は、コンクリートに埋め込まれた状態でサイト-██のタイプ2貴重品保管庫に保管され、最低4つの予備施錠システムとセキュリティクリアランス2以上の武装した財団職員によって管理されています。この装置は決して操作可能な状態で保管されるべきではありません。SCP財団の存続に関わる、もしくは人間文明のかなりの部分(20%以上)の存続が疑問視される重大な危機が発生した場合、この装置の監督者はそれを即座に破壊すると共に、その再組み立てを行う安全な時間と場所を決定します。SCP-711の操作が可能な人員には、文字列17(下記参照)に関するいかなる知識を持つことも許されていません。
説明: SCP-711は、[編集済] から引き継がれた計画を元にSCP財団が製造した、いくつかの[編集済]高エネルギー物理学理論によって改造された設備により組み立てられた装置です。その主要な機能[編集済]:要するに、これは過去へデータを送信し、未来からのデータを受信することができます。転送は完全に一方向です。従って、この装置を因果的に独立して操作することはできません:この装置が受信するどんなメッセージも未来のいつかの時点で送信されなければなりません。SCP-711の全てのメッセージは、それが作成されることとその内容が予め決定されています。
現在まで、SCP-711はちょうど17のメッセージを受信しています。最初の文字列は██/██/████ (この装置が製作された日時です)の13:00に受信され、その4分後に送信されました:それは"test"の文字のみで構成されています。続いての操作では、通信の質は劇的に悪化しました。文字列1は完璧に送信され、送信時・受信時共に正確に"test"と読み取れました。文字列16の送信時、それは同じく正確に"test"と読めました。受信時には、それは5kBの無意味なノイズに続いて"t$3s^f@" の文字で構成されていました。さらに試験を続けるうち、4つの送信されていない、明らかに(p < 0.0001)無意味なノイズのみで構成された文字列を受信しました。
文字列17は装置の製作から10年後に検出された[編集済]です。それは347文字から成り、厳重に暗号化されているか[編集済]です。その最初の50文字は、それだけで、文字列17が財団の正式な職員により送信されたものなのが確実なデータであると証明された███████████ (p █ █████) です。その作成日付は不明です:現在まで、それはまだ送信されていません。
文字列17が必ず送信され、それが[編集済]として知られる財団職員により送信されるものであることから、文字列17が送信されるような事態になるまでは、SCP財団と人類全般が存続することが保障されています。それゆえ、文字列17の送信はあらゆる対価を支払ってでも延期されなければなりません。上記の取扱方はSCP財団がそれを施行できなくなるほど弱体化するまでは確実に送信を封じると考えられており、そのような状況ではSCP財団はすでに事実上存在していないでしょう。
メモ: SCP-711はある種の保険証書です。我々は、文字列17が送信されるまではどんな危機に瀕しても生き残れると知っています—そうでなければ、文字列17はBLクラス予定説に矛盾します。一度それが送信されてしまえば、もはや我々は保険を失います。ええ、我々はいつかの時点で必ず失敗するでしょう:結局のところ、我々は文字列17を受信しているのですから。しかし、我々はその送信を引き伸ばせば、それだけ長く生存し続けられることを知っています。通信を止めてください、皆さん——我々が存在していられるかは、そのことに依存しているのですから。 — P█████████████博士