警告: 以下のファイルはレベル715/5
機密指定の対象となります。
この文書の一部は適切なセキュリティクリアランス
レベル無しにはアクセスできません。
アイテム番号: SCP-715
オブジェクトクラス: Safe Keter Safe
特別収容プロトコル [廃止: 下記参照]: SCP-715は元々の所在地であるオハイオ州████████の████████シティーモールにおいて収容されます。SCP-715の遠隔監視が承認されており、SCP-715によって出力されたいかなる画像もモール職員として在駐している財団職員により収集されます。これらの画像はさらなる調査のためにサイト81へ返送されます。
Keterクラス収容手順修正案 [廃止: 下記参照]: SCP-715はサイト19の厳重に警備された大型アイテム用ロッカーに収容されます。SCP-715へのアクセスはレベル715/4以上の特別許可を持つ職員に限定されます。機密開示レベルに関わらず、職員は決してSCP-715内への進入、あるいは起動を行ってはなりません。SCP-715内部の調査は、遠隔操作されたドローンによってのみ行われます。
SCP-715-B個体はクラスV認識災害実体であると考えられており、その性質から光学拡張技術を用いなければ正確に識別できません。必要であればあらゆる手段を用いて識別を行い次第、SCP-715-B個体は即時終了されます。
Safeクラス収容手順修正案: SCP-715はサイト81の厳重に警備された保管ロッカーに収容されます。その他の収容手順は現在必要とされていません。財団職員は既知のSCP-715-B個体に対するあらゆる接触を制限されています。
サイト81/715に関する情報は知る必要のある職員にのみ公開されます。適切なセキュリティクリアランスを持つ管理官は、このファイルの下部にある当該の情報を閲覧することができます。
説明: SCP-715は、1972年にソニーより製造されたフォトマット風の写真撮影装置 “Take Your Own Photo”です。SCP-715 はそのデザインや外観に関しては異常性を見せていません。機械の背部には小さな金属タグが付けられていますが、著しい摩耗によりタグの文章は不明瞭です。
SCP-715は人がメインブースに座り、投入口に必要なトークンを入れるまで起動しません散発的に起動することが知られており、事前に撮影した写真を改変したと思われる画像を出力します。この活動の誘発要因は今のところ不明ですが、調査が続けられています。SCP-715が出力する画像は多くの場合著しく歪んでおり、その理由は現在分かっていません。
SCP-715から出てきた人物はSCP-715-Bに指定され、表面上は異常性があるようには見えません。
SCP-715-A個体は現在サイト81/715に収容されています。これらの性質に関する調査は現在承認待ちです制限されています。SCP-715-Aは[データ削除済:下記の付与情報を参照]。
サイト81/715 プロトコル: [アクセス制限]
=警告: 極秘=
財団サイト81/715 プロトコル
サイト19、サイト81の管理官および監事司令部が作成した取扱基準にしたがって利用されること
以下のプロトコルはサイト81/715および在駐職員の安全とセキュリティを維持するために確立されました。
場所: オハイオ州████████、████████シティモール
セキュリティレベル: デルタ
場所の説明: サイト81/715はオハイオ州████████にある████████シティモールの地下に位置する異次元空間であると考えられています。この空間へは地下三階の南西の壁にある通用口を通じて進入することが可能です。内部の空間は広く、深い穴を内包する洞窟のような場所になっています。当該空間の内壁は周りの石灰岩を切り開いて作られたもののように見えます。穴の壁は人間の脂肪組織に似た、現在まで詳細不明の生体物質により構成されています。この穴の壁は常に強力な腐食性物質を分泌しており、穴への進入を非常に危険なものとしています。
SCP-715起動の際には、この穴の中からSCP-715-A個体が現れます。これらの個体は概して直近にSCP-715を使用した対象と似ていますが、識別が困難なほど広範囲に及ぶ裂傷、あるいは顔貌の完全な欠損を含む、目立った顔面の異常を有しています。
SCP-715-A個体は支えのために壁の肉組織に手足をめり込ませ、穴の壁をよじ登ろうとします。現在これらの個体は敵対的であると考えられており、サイト81/715に在駐する財団のセキュリティ職員は必要なだけの武力を以ってこれらの個体を速やかに殺害することを許可されています。SCP-715-A個体の性質に関する研究が進行中です。
穴の内部にどれほどのSCP-715-A個体が存在しているのか、今のところ分かっていません。
以下の管理官たちにより認可されています:
ジャック・ブライト,サイト19管理官
カーライル・アクタス,サイト81管理官
O5-2,監事司令部
補遺715/A: [アクセス制限]
=警告: 極秘=
SCP-715の再分類に関する説明
SCP-715-B個体の矛盾に初めて我々の注意が向けられたのは、ジェラルド・パットン研究員が自らSCP-715をテストした後のことでした。彼の人事ファイルには、この件の直後にパットン研究員がSCP-2090プロジェクトへの配転要請を辞退した旨が記載されています。そのポジションではSCP-715プロジェクトよりも大きな研究上の裁量が認められており、同様により多い休暇日数とより高い給与等級も保証されていました。この件は異例のこととして言及されましたが、その他の点は無視されました。
そのしばらく後、サイト81の対現実改変異常定例調査の際に、サイトの全職員に出頭が義務付けられているにもかかわらず、パットン研究員は検査に姿を現しませんでした。この手続きでは大勢の職員が処理されるために、またもやこの件は概して見過ごされました。
サイト81の研究主任であるアガサ・ライツ博士が人事情報についての調査を始めたことで、ようやくそれらの行動が明らかになりました。ライツ博士の初期報告において、SCP-2090プロジェクトへの配転と職員検査はどちらもパットン研究員を現実歪曲を検出する技術の下に曝したであろうことが言及されています。いずれの場合においても、パットン研究員はそのような状況に追い込まれることをどうにか回避しました。
この報告に続いて、ライツ博士はフルマン -ブレーカー異常光学拡張デバイスをパットン研究員の宿舎に別々に取り付けました。映像から集められた情報を解析した後に、我々のSCP-715に対する理解に穴があったことが明らかになりました。
率直に述べると、我々は誤った対象を殺害していたのです。
集められた映像は、局所的な異常効果を除去するフィルターを掛けて視た際に、パットン研究員がサイト81/715の穴の中で我々が見た生物の一体であるように見えることを明らかにしました。これまでにパットン研究員がサイト81/715へアクセスした記録はなく、それどころか(主に以前の管理官が当該エリアに関して機密としていたおかげで)その存在に気付いてすらいませんでした。そのため、SCP-715-A個体がどのようにして我々のセキュリティから逃れることができたのかは不明です。
次に我々は同じデバイスをサイト81/715内のSCP-715-A個体を観察するために使用しました。すると… やはり、彼らは人間だったのです。彼らはみな人でした。彼らは我々が見た時にそう見えたような生き物ではなかったのです。彼らは人間であり、そのことをずっと我々に伝えようとしていましたが、我々には理解することができず彼らを射殺していたのです。
我々は可及的速やかに分類をKeterへ昇格し、その所在を把握していた全てのSCP-715-B個体を集めようとし始めました。我々は首尾よくパットン研究員のように見える生物に対してインタビューを行なうことにも成功しました。このインタビューで得られた情報により、我々は分類の昇格を取消し、SCP-715を金庫の中に閉じ込めました。
現在このプロジェクトは保留中です。我々はこれ以上問題を認めるつもりはなく、-B個体の捜索も行いません。我々はパットン個体の主張の真偽を確かめられていませんが、もし我々が考えるのと同じだけの数の彼らが外界を徘徊しているとしたら、差し当たり彼らをただ放っておく方が正常性を維持する上では望ましいでしょう。少なくとも彼らが何を欲しているのかを理解できるまでは。
-A個体についてですが… より良い手段が考案できるまで、上述のプロトコルは無効であると考えて下さい。我々はサイト81/715から彼らを移動させることは賢明ではないという勧告を受けています。残念なことではありますが、これが我々の現在の計画です。
- サイト81管理補佐 ウェービング
事件715/A報告書: [アクセス制限]
SCP財団
サイト-01
監事司令部
サイト-81
管理官: K.アクタス
管理補佐: J.ウェービング
715/5 機密指定
異常存在の報告
主任研究員: T.ベーカー
対象: SCP-715-B
報告の完全な詳細:
SCP-715-B7 “エージェント デーヴィッド K. フレデリックソン”は、調査によりエージェントがSCP-715-B7個体であると判明した後に財団の拘留下に置かれました。対象の予備調査の間、SCP-715-B7がサイト81/715に向かって低レベルのベータ放射線を不連続に放出していることが発見されました。この放出はランダムに行われているようでしたが、注目すべき点であると見なされました。
サイト80におけるSCP-715-B7の検死の間、放出のエネルギー出力・頻度が共に増加したことが記録されています。その直後、サイト80で停電および収容違反が発生しました。オブジェクトに対する騒動は一切認められていないにも関わらず、サイト81は封鎖されました。サイト80の収容違反後の調査において、SCP-715-B7の死体が消失していることが判明しました。B研究棟への強引な侵入を示唆する証拠はありませんでした。
サイト80の監視ビデオは、SCP-715プロジェクトに関与していた数名の職員がB棟研究室へ入り、SCP-715-B7の死体と共にサイトから逃亡する姿を写していました。下記に添付する画像は現場に残されていたものです。その他の情報はありません。この異常に対する調査が進行中です。
(署名)
T.ベーカー:
レベル4研究員
サイト80/81
(写真の上の文章)
私が聞くための私の耳
私が見るための私の目
私が喋るための私の口
私の顔に触れるな
ページリビジョン: 12, 最終更新: 21 Feb 2024 12:28