特別収容プロトコル: 職員はSCP-7202の初期症候が見られた場合、最寄りの従業員用ウェルネスステーションへ赴いてください。SCP-7202は治療不可能ですが、市販のオーラルジェルはアレルギー症状に有効であると報告されています。
説明: SCP-7202は歯に生じる異常現象であり、軽度ながらも持続的な、原因不明の歯肉炎の突然発症を特徴とします。本報告書執筆時点で、SCP-7202はサイト-5331Dの居住者の約70%と常勤職員の約40%に影響を及ぼしています。非異常な環境要因や状況的要因 (例: 水質、個々人の衛生) は検討された上で除外されています。しかしながら、SCP-7202の罹患者からたびたび上がる報告によれば、サイト-5331Dに滞在していない時であれば症状が緩和するようです。
SCP-7202の症例は2015年1月に初めて報告され、その後の調査で同年10月11日に正式にSCP指定が割り当てられました。
スタッフ業務連絡: 調査期間を通して耐えてくださった皆様に感謝を申し上げます。未知病理学・超常歯学部門は、近い将来にSCP-7202を治療、防止する手段を講じようと懸命に努めております。それまでの間、職員の皆様には、影響を受けているか否かを問わず、可能な限り濃厚接触を避けていただくようお願いいたします。それを除けば普段通りに業務を続けてください。
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SCP-7202罹患者。
特別収容プロトコル: SCP-7202の影響を受けた職員は、指定の従業員用ウェルネスステーションから無料のオーラルケア製品とサービスを提供される権利を有します。SCP-7202は治療不可能ですが、特定の特許を受けたオーラルジェルには痛みの抑制と出血防止の効果が見込まれています。
説明: SCP-7202はサイト-5331Dの居住者および常勤職員に突如として影響を及ぼす、特発性かつ難治性の侵攻型歯肉炎1に対する指定です。非常勤職員には影響が及んでおらず、他の財団サイトに異動した職員が症状の改善を報告していることから、SCP-7202の発症率はサイト-5331Dでの滞在期間と相関していると考えられています。
スタッフ業務連絡: 労働時間の短縮もしくは他の施設への異動を希望する職員は、それぞれ用紙WA939もしくはEM736を提出し、直属の監督者による承諾書を提示する必要があります。加えて、財団セキュリティポリシーでは在宅勤務を許可しておらず、それゆえに在宅勤務の申請は自動で却下されることを心に留めてください。未知病理学・超常歯学部門は、近い将来にSCP-7202を治療、防止する手段を講じよう懸命に努めております。
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SCP-7202の中等度症例。
特別収容プロトコル: SCP-7202の影響を受けた人物は、無料のオーラルケア製品や、過剰な歯肉組織の除去を目的とした月1度の無料手術を求めて従業員用ウェルネスステーションを訪れることができます。加えて、全職員は週に1度、歯科医師への相談のために従業員用ウェルネスステーションへと赴く必要があります。医療提供者が罹患者の長期的な口腔衛生を保つのに必要だと判断した場合には、強制で手術が行われます。
サイト-5331Dからの退去が完了するまで、軟食や流動食の代替品は引き続き当該施設の全ての食事配給場所で入手できます。
説明: SCP-7202は歯肉の急速な過成長を特徴とする異常な歯の症状を指します。SCP-7202によって生じた過剰分の歯肉組織はたいてい浸透性かつ敏感であり、出血しやすい傾向にあります。その成長速度のため、外科的介入がなければ、数週間のうちに歯肉組織が歯を覆い、顎の動きを阻害する可能性があります。
SCP-7202は財団サイト-5331Dの近隣に接近した、歯肉組織を有するあらゆる生物に影響を及ぼします。SCP-7202の進行率は、敷地内で過ごした期間の長さに概ね比例します。
スタッフ業務連絡: 相互曝露の危険性を最小限に抑え、なおかつ適切な人員を確保するべく、サイト-5331Dからの異動は全て保留されています。しかしながら、SCP-7202が呈する悪影響は職員の士気に関わるため、O5評議会は2017年秋初頭から、サイト-5331Dの職員と異常な資産をサイト-5331Eと指定された新施設へ徐々に移すことを承認しました。SCP-7202の潜在的な発生源を特定および隔離するため、この作業は数多くの段階を踏んで行われ、厳重に監視されます。この間、未知病理学・超常歯学部門は、近い将来にSCP-7202を治療、防止する手段を講じようと懸命に努める所存です。
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未治療のSCP-7202過成長に起因する歯の変位の例。
特別収容プロトコル: 従業員用ウェルネスステーションはSCP-7202の影響を受けた全職員と資産に向けたOWNユニットを用意し、これを整備するものとします。SCP-7202の影響を受けた職員と資産は、SCP-7202-POIのために用意された施設以外に移動させてはなりません。
サイト外に居住しているSCP-7202-POIは指定の施設から外出する暫定許可を与えられていますが、外出中も厳重に監視される必要があり、職場外では他の生物との接触を最小限に抑えるよう忠告されます。
説明: SCP-7202は急速な特発性歯肉線維腫症に類似した異常な歯の病気です。影響を受けた歯肉組織は、肥大化や潰瘍化に加えてケラチンの量が徐々に増大し、従来の切除法のほとんどが効果をなさなくなるまでに硬化します。これを受けて、財団はオーラル・ウェルネス・ニュートラライザー (Oral Wellness Naturalizer、OWN) などの、歯肉組織の縮小化を目的とした専用機器を既に開発しています。
SCP-7202の拡散過程は現状不明ですが、その影響範囲はSCP-7202-POI2を保有する財団施設に限られると思われます。SCP-7202-POIが別の施設へ異動した場合、その施設の人々がSCP-7202の症状を示し始めます。この場合でも、二次曝露の効果はSCP-7202-POIが施設を離れてから3〜4か月以内に完全に消失します。
SCP-7202は、2015年にサイト-5331Dの居住者や常勤職員の間で初めて観測されました。サイトの職員や収容された資産は2017年に新たな施設 (サイト-5331E) へと徐々に移されました。SCP-7202-POIに見られたSCP-7202の症状は移動後に改善しましたが、最後の移動が完了してから数か月後に、より侵攻性を増して再発しました。
OWN利用者マニュアル
OWNユニットの使用方法:
• 術後の記憶処理剤と麻酔剤の希望量を選択してください。
• 全身を安定した楽な姿勢で完全に固定してください。
• 顔をOWNユニットに優しく押し付けてください。鼻が緑の線に無理なく収まるようにしてください。
• 口腔内カメラとフェイスレストスクリーンが正常に機能しており、映像遅延がほとんどもしくは全く無いことを確認してください。
• 唇をセーフティループに慎重に当ててください。このために指を使う必要がある場合は、予め両手を石鹸水で徹底的に洗浄してください。
- 注意: セーフティループに当てた唇が突っ張っている、もしくは張り詰めているように感じるのは仕様です。唇が滑りやすい場合、もしくはセーフティループに唇を当てた際に痛みや重度の不快を感じる場合は、指定の従業員用ウェルネスステーションにお知らせください。セーフティループを適切なサイズに調整します。
• 全ての手順に適切に従いましたら、OWNユニットの両側にある点灯したボタンを同時に押して麻酔剤を投与し、それからもう一度押して切除機構を作動させてください。
• フェイスレストスクリーンで慎重に進展を監視してください。
• 万が一OWNユニットが予期しない挙動を起こした場合は、両側のボタンをもう一度押して緊急停止を作動させてください。
• 切除が完了し、OWNユニットが外れましたら、フェイスレストから慎重に頭を動かし、望み通りの結果が得られているか確認してください。2度目の切除が必要な場合、45分待ってからOWNユニットを再作動させてください。
• 問題がなければ、OWNユニットから赤の廃棄袋を取り出し、対応する赤のBIO廃棄箱にユニットを廃棄してください。
使用ガイドライン:
• 少なくとも1日1回は必ずOWNユニットを使用してください。歯肉の過成長を放置すると、歯の変異、顔面の奇形化、顎の損傷、ならびに/または窒息が引き起こされる恐れがあります。
• 禁止事項: 貧血である場合、24時間以内に4回以上、もしくは12時間ごとに1回切除を行わないでください。
• 1日に何度も切除を行う場合、健康と安全のために、OWNユニットは投与する麻酔剤の量を、各切除ごとに使用者の体重に応じた可変量だけ減らすことをご承知ください。
• OWNユニットの使用中に目眩を感じた場合、もしくは意識を失いそうになった場合は、緊急停止を作動させてください。
• OWNユニットの使用中に警戒を保つのが困難であると判断した場合には、友人や同僚に切除の様子を監視するよう依頼してください。
• 禁止事項: 唇をセーフティループに確実に固定していない状態でOWNユニットを作動させないでください。非歯肉組織に悪影響を及ぼす恐れがあります。
• 禁止事項: 各自指定されたもの以外のOWNユニットは使用しないでください。あなたのOWNユニットはあなただけownのユニットです。各ユニットは指定使用者の歯型に合わせて調整されています。誤った歯型に合わせて調整されたOWNユニットを使用すれば、切除機構との連動が不規則となる恐れがあります。
• 禁止事項: 起動中は絶対にOWNユニットを取り外そうとしないでください。本機から身体の一部を取り外す、もしくは身体から本機の一部を取り外す場合は、その前に緊急停止を作動させてください。
• 禁止事項: 廃棄袋を赤のBIO廃棄箱以外の容器に廃棄しないでください。
• OWNユニットは自動で廃棄袋を密閉します。廃棄袋に予期せぬ問題が発生した場合は、清掃サービスではなく従業員用ウェルネスステーションに連絡を取ってください。
スタッフ業務連絡: OWNの導入が完了し、COVID-19の感染者数が全体的に減少したおかげで、在宅勤務していた職員は2023年3月末までに現場業務へ復帰できる見込みです。これを残念に思われる方もいらっしゃるとは思いますが、運営陣はこの措置によって、来期には収容セキュリティと研究生産性が再び最適化されると固く信じております。未知病理学・超常歯学部門は、近い将来にSCP-7202を治療、防止する手段を講じようと懸命に努めておりますので、ご安心ください。