アイテム番号: SCP-725
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: 対象はセクター-07に隣接した小さな沿岸の入江に限定されます。SCP-725は野生の類似種の生物学的必要条件を全て示しており、現場の生物学者によって給餌と囲いの維持管理が実施されます。対象は興奮しやすい性質のため、その他海洋生物が近隣に居座るのを阻止するとき以外で囲いから20km圏内での船舶の運行は禁じられています。現在の企画監督官に従って、音声記録は対象の囲いの中で水中聴音機によって再生されます。
説明: 対象は体長13.7mで34,800kgのメスのクジラ目で、解剖学的にMegaptera novaeangliae及びザトウクジラに類似しています。対象は██████████湾にて海上の混乱を起こした後に回収されました。身体的にこの動物は他のザトウクジラと類似しています。僅かな解剖学的違いは対象がザトウクジラの亜種または[データ削除済]である可能性を示しています。
最初の仮説である知能の上昇及び自己認識は間違いであると証明されました。SCP-725は親種の標準的な適正を超える精神能力を示しませんでした。対象は著しい音声記憶と模倣の能力を有します;要するに正確にあらゆる音を覚え、自由に復唱することが可能です。これは他のクジラでは模倣できない非自然的な高周波振動の音も含みます。
捕獲状態であるとき、対象はとり憑かれたように必要な新しい音を探し出し、復唱する様を示します。これは適応するための模倣、生殖活動、もしくは[データ削除済]である可能性があります。一旦財団職員が囲い内で定期的に音声記録を再生すれば、これらの行動は収まります。対象は好みの音を示し、数週間から数ヶ月またはそれ以上繰り返し、その間他の音は単に無視されます。記録が繰り返されるまたは保留になると、対象は興奮状態になり収容を破壊しようとし始める可能性があります。この衝動は対象の野生での攻撃性によるものであると推測され、しばしば船が壊れる際の音や船員の助けを求める叫び声を復唱しますが、しかし人間の攻撃から助長を導き出すことは物理的にできないようです。
捕獲概要725: 不可解な海上での失踪が頻繁し、予備調査が行われました。地元自治体は船舶、研究及び通信用ブイ、果ては海上の人々に対する襲撃の疑いに対応しました。これは犠牲者は出なかったが、表面的及び構造的に破壊されたアメリカ海軍潜水艦█████████████への襲撃により疑いが強まりました。海上で失踪した更に23の事案と19の個人は対象が起因している可能性があります。
同じ時期、漁師は波の打つ音(穏やかな状況の時でさえ)、衝突している船舶の崩壊する音と摩擦する音、悲しげな叫び声、姿の見えない助けを求める叫び声等の奇妙な音が早朝に海全域で響いているのを報告しました。全ての事例で音ははっきりしており、数マイルにわたって聴くことが出来ましたが、音源は確認されませんでした。この報告書はこの後SCP-725(及び可能性のある野生の個体)と決定的につながりました。
████████博士は対象をSCP-725と分類して財団保護に置く前に、現場にて報告と生物に対する事前調査を実施しました。
付録725-01: 数例、SCP-725は動きを止めて他のクジラの歌を出すのが観察されました。この時の水の状況により、音は████km離れた先でも検知できました。█例、不確定の音源の応答する歌が録音されました。歌の分析は別々の個体と明らかな████████████████████████を示しますが、目的や意味は解明されていません。
付録事案725-03: ██-██-████、████時、セミクジラの小群が収容の囲いの近くを通り過ぎました。34km離れた地点に到着すると、小群は突然進路を変更して直接囲いに向かい始めました。音響兵器を利用して小群の進行を妨害するために船を派遣しましたが、無視されました。クジラ達は海底へと潜り込むと、堤防まで浮上して勢い良く自身を打ち揚げました。クジラ達は激しくぶつかり続け、死亡するまで自身に重症を与え続けました。[データ削除済]
音声記録の分析によりSCP-725はこの事案中ずっと亜音速の信号を発し続けていたことが判明しました。