SCP-732-JP
評価: -1+x

アイテム番号: SCP-732-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-732-JPはサイト-███の標準電子機器保管室にて、電源非接続状態で保管します。実験時には電源として指定された単3乾電池のみを使用してください。現在SCP-732-JPの実験は特別な理由がない限り行われません。

説明: SCP-732-JPは、█████社製の電子上皿天秤[PS7████モデル]です。製造元を示すマークや通し番号は存在しません。また、同製品が単4電池で稼働するのに対してSCP-732-JPは単3電池で稼働します。

SCP-732-JPは計測した固体の質量・体積を変化させます。物体の体積は質量の変化に比例し、物体の密度は変わりません。液体・気体を媒質とした測定は媒質を保持した容器の質量が変化するという結果をもたらしました。計測の際、その大きさからは本来測定不能であるはずの物体を載せた場合でも一切損傷せず、kgやmgなどのSI単位系にて数値の表示を行います。この性質から、SCP-732-JPは破壊不能であると推測されます。
SCP-732-JPによる固体の質量計測は±0.01~1000g程度の誤差が生じ、そしてその際に計測された質量が計測物の質量となります。特筆すべき点として、富士通のR6PUC単3電池(通称黒マンガン)以外の電池を使用して稼働している場合、SCP-732-JPの示す誤差は非常に大きなものになります。

実験記録732-JP-1 - 日付20██/██/██

対象: 純銅(Cu)100g
電源: 富士通製R6PUC(回収時に使用されていたものを流用)
方法: 対象をSCP-732-JPを用いて測定する。
結果: SCP-732-JP102.3gと表示。実際の銅の質量・体積も1.023倍に正確に変化した。

実験記録732-JP-2 - 日付20██/██/██

対象: 純銅100g
電源: 富士通製R6PUC(回収時に使用されていたものを流用)
方法: 対象をSCP-732-JPを用いて複数回測定する。
結果: SCP-732-JPは105.0gと表示、質量・体積も1.023倍に正確に変化。2回目以降の測定では表示・質量・体積ともに変化なし。
メモ: 変化後の物体を加工し、再度測定を行ったが変化はなかった。SCP-732-JPによる質量・体積の変化は1回のみであると推測される。

実験記録732-JP-3 - 日付20██/██/██

対象: 水銀(Hg)100g・精製水(H2O)・窒素(100ml)
電源: 富士通製R6PUC(回収時に使用されていたものを流用)
方法: 対象をSCP-732-JPを用いて回測定する。
結果: 変化せず。
メモ: 固体のみが反応する模様。

実験記録732-JP-4 - 日付20██/██/██

対象: クロオオアリなど、小型昆虫などの生物20数種
電源: 富士通製R6PUC
方法: 対象をSCP-732-JPを用いて測定する。
結果: いずれの個体も変化なし。
メモ: 生物は対象外であると考えられる。

実験記録732-JP-5 - 日付20██/██/██

対象: 調理済みカップラーメン(内容量77g)1個
電源: 富士通製R6PUC
方法: 対象をSCP-732-JPを用いて測定する。
結果: SCP-732-JPは101gと表示、対象も変化。麺と具材がわずかに大きくなっていた。Dクラスに摂食させたが異常はなし。
メモ: 何を思ってこの実験をやったんだ? - ██博士
液体と固体が同時にある場合の実験です。どうもやっぱり固体だけのようですね - ██研究員

実験記録732-JP-6 - 日付20██/██/██

対象: 市販のブドウゼリー100g
電源: 日立マクセル製LR6-T-4P(実験732-JP-5までに使用された電源が切れたため交換)
方法: 対象をSCP-732-JPを用いて測定する。
結果: SCP-732-JPは12504gと表示、対象も変化。収容室内は巨大化したゼリーで満たされた。実験を補助していたDクラスと記録官各1名が軽傷、収容室を清掃し損傷を修復する必要があった。
メモ: SCP-732-JPの特異な反応が初めて確認された例。実験を屋外で行うことが提案、承認された。
やわらかいゼリーだったおかげで、幸い死傷者は出ませんでした。二度とゼリーは食べたくなくなりましたが - ██研究員

実験記録732-JP-7 - 日付20██/██/██

対象: 絹ごし豆腐10g
電源: 複数のメーカーの単3電池
方法: 電源に富士通製R6PUC以外の単3電池を使用し、対象をSCP-732-JPを用いて測定する。
結果: すべての対象の質量・体積は極度に増加または減少した。
メモ: SCP-732-JPの実験は電源を富士通製R6PUCにして行い、それ以外の電源を使用する実験は事前の申請が必須となった。
特別な理由がない限り、黒マンガン以外を使用する実験は許可されないことを覚えておいてください。豆腐まみれになったグラウンドを掃除するのも、「巨大な豆腐が現れた」という目撃に対してカバーストーリーを適応するのも、サイト-81██の職員誰1人として二度と経験したくないです - サイト-81██管理者

実験記録732-JP-8 - 日付20██/██/██

対象: 氷5g
電源: Panasonic製アルカリ電池LR6XJ/4SE
方法: 財団所有の離島にて、電源に富士通製R6PUC以外の単3電池を使用し、対象をSCP-732-JPを用いて対象の変化の最大変化重量を測定する。
結果: 対象の重量は通常時の範囲内で変化した。
メモ: 後に富士通製R6PUCを電源として使用した実験を行った際、重量の特異的な変化が発生。SCP-732-JPに使用される電源が変更された。
追記: 電源の性質上、富士通製R6PUCよりも長期間使用可能な資産でしたが、消費速度は変わりませんでした。

補遺: SCP-732-JPの定期実験時、実験補助をしていたD-2541がSCP-732-JPの天秤部分に対して手で圧力を加えました。この際、SCP-732-JPは[編集済み]と表示、D-2541は[編集済み]。幸いにして████に被害はありませんでした。

SCP-732-JPに関するすべての実験を終了します。SCP-732-JPに関しては十分に実験が行われました。指定電源以外での使用は食料問題の解決には役立ちそうですが、我々がそれを行うにはまだ時期が早すぎます。 - ██博士

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