SCP-744-ARC
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アイテム番号: SCP-744

オブジェクトクラス: Keter/Neutralized

特別収容プロトコル: SCP-744は、最低4基の35テスラ電磁石で囲った強化繊維ガラスの収容エリアに保管し続けるものとします。電磁石の電力供給が途絶えた際には、標準Keter級施設破壊プロトコルが開始されます。収容施設の位置は付近の都市・工業施設からは最低200キロメートルは離さねばなりません。これはSCP-744が金属物品の消費によってその力と耐久性を指数関数的に増幅させるためです。SCP-744の残骸は無力化以降は活動の兆候を示しておらず、█████ ████████ [01-5281]の推測では、残骸への照射を続けることで再生を防げる可能性があります。

説明: SCP-744は大まかに人型をした、朽ちた金属片と酸化鉄から成る集合体でした。身長はおよそ33メートルと計測され、体重は最低325,000キログラムはあると算出されました。実体は常時朽ちていく身体を留めるために、付近の金属物品を取り込み、吸収した物品を身体構造へ組み入れることで対処していました。金属物品を吸収することにより、SCP-744の力と物理的損害への耐久性は増していく模様でした。SCP-744は驚異的な力を示し、収容のため配備されたM1エイブラムスと対峙した際には、戦車をひっくり返すほどの力で攻撃してそのまま消費しました。また、様々な口径の弾丸や砲弾が直接吸収されました。実体の予想だにしない出現と民間人への被害から、機動部隊Ω-7がSCP-744の収容に向け派遣されました (インシデント記録361)。

インシデント記録361:

時刻0912: サイト-19の監視所に、北緯31º██'██"、西経85º██'██"付近に位置するスクラップ場から、「錆の怪物」の出現に関する報告が届き始める。███████州の州兵が天然ガスの漏出に偽装して派遣される。

時刻0942: 実体の存在を確認。M1エイブラムス戦車が動員され、実体の無力化を試みる。

時刻0945: 実体がエイブラムス戦車の消費を終える。顕著な成長が確認される。███████州の州兵が撤退。収容プロトコル開始。実体にSCP-744の指定が与えられる。

時刻0942: SCP-076-2が機動部隊Ω-7を脅威の無力化に派遣するよう要請。監督官O5-██がこれを承認。付近の民間建築物からの避難が開始される。

時刻0953: Ω-7が収容作戦を開始。SCP-076-2がエージェントT█████ R██████ [Ω7-0008]と[編集済]を引き連れ、SCP-744の構造組成を確認し、弱点がないか調査すべく行動。SCP-105は、財団所属機SR-71によるエリアの高精細画像を通して支援を行う。隊員[Ω7-0014]、[Ω7-0015]、[Ω7-0019]および[Ω7-0020]はHK-016互換の磁気プラスチック弾を装備し、ターゲットの行動を封じるべくその周囲250~300メートル地点に配備される。

時刻0955: [Ω07-0008]とSCP-076-2が実体との交戦を開始。SCP-076-2がツヴァイヘンダー型の双剣を生成する。

時刻0956: SCP-744が本能のままに武器を喰らう様子を見て、音声記録によればSCP-076-2はΜολὼν λαβέモロン・ラベ1 と考えられる古典ギリシア語2のフレーズを叫んだ。SCP-744はSCP-076-2が動きを止めていることを利用し、右の拳で彼を殴り飛ばす。SCP-076-2はおよそ400メートル宙を舞い、意識を喪失する。

時刻0957: [Ω7-0008]がSCP-744と交戦。SCP-744は[Ω7-0008]を攻撃しようとするも失敗する。[Ω7-0014]、[Ω7-0015]、[Ω7-0019]および[Ω7-0020]がSCP-744へ発砲するが効果は少ない。

時刻0958: [Ω7-0008]がSCP-744の両脚に深い裂傷を負わせ、転倒させる。その後、[Ω7-0008]は監督官O5-██の命令に従って交戦を中止。これはSCP-744がSCP-1933を吸収する可能性があったことによる。

時刻0959: SCP-744の両脚の裂傷が自然に回復する。実体の全体的なサイズが大きく減少したことが注目される。

時刻1001: SCP-105が遠隔的に20ccのアドレナリン-ケタミン溶液をSCP-076-2へ投与する。SCP-076-2は意識を取り戻し、SCP-744への軍事行動を提言する。SCP-076-2が交戦を再開。監督官O5-██はSCP-076-2の言葉をもとに、SCP-744へのサーモバリック爆弾の使用を提言する。

時刻1007: 監督官O5-██がSCP-076-2に爆破に適した場所が見つかったことを伝える。SCP-076-2は交戦を止め、SCP-744に挑発を始めることで自身の方へ突撃させる。その後、SCP-076-2はSCP-744を指定された爆破エリアへ誘導し始める。

時刻1058: SCP-744が指定された爆破エリアに到着する。

時刻1059: SCP-076-2はSCP-744の両脚に大きな斬撃を加え、実体を“腰”で切断する。SCP-076-2は速やかに撤退し、爆破の連絡を行う。

時刻1100: 熱量気化サーモバリック爆弾が爆発。

時刻1109: 降下物を除去。SCP-076-2はSCP-744を収容し、残る4つの破片を保管するよう主張する。

時刻1130: 偽情報局が竜巻に偽装したSCP-744の破壊被害と、製糖所の事故の結果起きた爆発についてのニュースを発表。

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