アイテム番号: SCP-7492
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: アメリカ合衆国の法執行機関に潜入している、または第3期教育機関の教員や卒業生として活動している財団職員は、潜在的なSCP-7492発現事象を報告し、機動部隊カッパ-28 (“スクールズ・アウト”) による確認作業に供します。
回収されたSCP-7492-A実例は、分析のために最寄りの生物学研究施設へと移送します。身元の識別が完了した時点で、それ以降の保管は低優先事項と見做されます。余剰の実例は生物学的廃棄物として処分します。
MTF カッパ-28の調査の結果次第で、SCP-7492-B個体は記憶処理及び解放後に長期監視下に置かれるか、もしくは起訴のために一般的な法執行機関へと引き渡されます。通報は標準カバーストーリーStandard Cover Story843 (“告げ口心臓”) によって抑制するか、SCS 986 (“大学生の悪ふざけ”) によって信憑性を毀損します。
説明: SCP-7492は、アメリカ合衆国各地の住宅施設に人間の身体部位1 (SCP-7492-A実例と指定) が自然発生する現象です。各SCP-7492-A実例は新鮮で、血液は通っておらず、死斑、死後硬直、防御創の痕跡がありません。発見後、SCP-7492-Aは自然な速度で腐敗します。その他の特性は多様です。
SCP-7492-Aは常に、1人の第3期教育課程の学生2 (SCP-7492-Bと指定) の所持品の周囲から発見されます。SCP-7492事象はSCP-7492-Bのストレスが高まっている時期に発生し、しばしばSCP-7492-Bの生活の重大な変化と一致します。過去に記録されたストレス要因には、成績、経済的安定、住居の安全性、健康、責任感などが含まれます。
財団が把握しているSCP-7492-B個体のうち、
- 63%は現地の法執行機関に接触し、SCP-7492-Aを通報しました。
- 31%はSCP-7492-Aの隠蔽または破壊を試みて失敗しました。尋問を受けた個体の1/3が、自らの行為の理由として、社会的、経済的、もしくは法的な影響などの外的要因を挙げました。
- 6%はSCP-7492-Aに見覚えがあると主張し、所持し続けたいという欲求を表明しました。
現在まで、全てのSCP-7492-A実例はSCP-7492-B個体との完全な生物学的一致を示しています。これにも拘らず、SCP-7492-Bには対応する負傷がありません。
表01. SCP-7492事象の一部リスト
事件 | SCP-7492-A | SCP-7492-B | 結果 |
---|---|---|---|
001 | 上腕骨、筋肉、脂肪組織を含む右上腕部。対象者の書き物机の一番下の引き出しから発見。 | ジャーナリズム学科の学生、男性、24歳。警察にSCP-7492事象を通報した。 | 殺人容疑で逮捕されたが、財団の指示で釈放された。大学院を修了。 |
034 | 22cm×40cmの背部皮膚。対象者のベッドカバーの上で発見。 | 数学科の学生、男性、21歳。敷地内での隠蔽を試み、家主に強要されたと主張した。 | 住居を立ち退かされた。通信教育で学位を取得。 |
085 | 眼球と視神経。共有スタジオスペースで発見。 | 美術学生、女性、28歳。SCP-7492-Aをガラス瓶に入れ、個人的に陳列していた。 | 健康上の理由で学校を中退した。自営業。 |
197 | 心臓。冠静脈の端がいびつに断裂しており、切断ではなく引き裂かれたことを示唆している。対象者の本棚に置かれたビニール袋から発見。 | 人類学科の学生、女性、24歳。公共の土地に埋めようと試み、精神的苦痛を理由として挙げた。 | 教員の偏見ある言動について個人的に苦情を申し立てた。卒業。 |
251 | 睾丸と精巣上体。学生寮のバスルームで発見。 | 教養学科の学生、男性、24歳、ジェンダー研究を専攻。キャンパス警察に通報した。 | 密かにホルモン補充療法 (HRT) を受け始めた。卒業。 |
469 | 解剖学的に島葉3と一致する脳組織。対象者のベッドサイドテーブルに置かれていた、プレゼント包装を施された小包から発見。 | 経営管理学科の学生、男性、26歳。パニック発作を起こし、救急サービスに通報した。 | 専攻を薬学に変更した。 |
624 | 胸髄と椎体 (T2-T11) 、横方向からの不明な力によって粉砕されている。家族のダイニングスペースで発見。 | 法学部生、男性、23歳。ガソリンで焼却処分を試みた。 | 尋問中に轢き逃げを自白した。後日、裁判で有罪となり、実刑判決を受けた。 |