SCP-7587
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アイテム番号: SCP-7587

オブジェクトクラス: Neutralized

特別収容プロトコル: SCP-7587の遺骸は武装生物収容エリア-14に所蔵されます。申請があれば研究を目的としたアクセスが可能です。

機動部隊ファイ-2 ("クレバー・ガールズ") は銀の先端部を持つ弾薬で武装し、翼竜の目撃に対応します。

説明: SCP-7587は未知の翼竜類の化石化していない骨格です。当該個体は長い頸部・鋭利な歯が生えた嘴・頭部後側に存在する短い鶏冠・短い尾を有します。肩部から足部にかけての長さは1.53メートルに達し、頸部はさらに30センチメートルにおよびます。翼の指骨は失われていますが、元々の翼長は最低3メートルであったと推定されます。頭蓋骨は鈍力によって部分的に破砕されています。骨の痕跡からは、おそらく剥製標本の一環としてこれらの骨がかつて展示用に組み立てられていたことが示唆されます。

SCP-7587は1979年、現在のエリア-14となる放棄された全米確保収容イニシアチブの施設を財団が回収した際に発見されました。オブジェクト自体は他の無害なオブジェクトの付近に位置する収蔵ロッカーの内部に保管されており、施設のアーカイブでは以下の文書が発見されました。

アイテムナンバー: 7587-14

分類タイプ: Harmless

収容のためのASCIプロトコル: オブジェクトは冷涼かつ乾燥した室内に保管され、定期的に虫害の検査を受けます。骨あるいは皮膚の試料の除去にはHMCLの監督が必要です。

説明: オブジェクト7587-14は未知の翼竜類の剥製遺骸です。足部から肩部にかけての長さは5フィート1インチで、重さは150ポンドに達します。11.8インチの頸部と9フィート10インチの翼長、ならびに短い尾を有します。組み立てに用いられたガラスの眼球は黒色ですが、当該生物の生前の外見をどれほど正確に反映しているかは不明です。頭部は鳥類に類似し、嘴には無数の小型かつ尖鋭な歯が生え、頭蓋には短い鶏冠が存在します。頭蓋骨は鈍力により部分的に破砕されており、表面上は剥製師により石膏で補修されています。当該剥製は翼を広げて口を開け後肢で直立した姿勢を取ります。

注意: オブジェクト7587-14は1870年にネバダ州スカイバレーのマイニングキャンプで発見されました。伝えられるところによるとオブジェクトは鉱山労働者が爆発物を用いて岩石を割った際に巨大な盤石から出現したとのことであり、皮膚が水分あるいは油分による光沢を帯びていたことが目撃者により報告されています。報告によるとオブジェクトは衰弱かつ混乱しており、立つことも飛翔することもままならず、静かに「擦れた鳴き声」を上げたとされます。男性鉱山労働者メルヴィン・ウィンドハンドは当該生物をより近くで観察しようとした際に噛まれましたが、振りほどくことができず、付近の銀鉱石の塊に当該生物を叩き付けて撲殺しました。

数日後に付近のエルコの新聞社は当該の出来事について不正確ながらもセンセーショナルな報告を公開し、本物に見える写真を掲載しました。調査のため回収チームが派遣されました。

スカイバレーに到着した際、回収チームはウィンドハンドが剥製という形で動物の遺骸を「記念品」として保存していたことを発見しました。オブジェクトは没収され、全ての目撃者はインシデントをさらに公表しようとした場合には刑事責任を負わされ投獄されるとの脅迫を受けました。工作員はスカイバレーに駐在し、さらなる出来事が発生しないか採掘作業を監視しました。

注意: 鉱山労働者は当該地域で天然に産出するものとは類似しないカットされた大型の水晶を発掘しました。鉱山労働者ボリス・ミンスクが接触した際、当該水晶は明るく発光し、ミンスクは叫び声を上げはじめて鉱山からの逃亡を図りました。エージェントに拘束された際、ミンスクはメルヴィン・ウィンドハンドが怪物であり、いまだキャンプに残る民衆に警告する必要があると主張しました。

エージェントの調査により、ウィンドハンドの住居は無人であると判明しました。

尋問の最中、ミンスクは水晶に触れた際に「ヴィジョン」を経験したが、その内容を完全には話せなかったと主張しました。彼は筆記用具を要求し、それを用いて以下の文書を作成しました。ミンスクの主張によれば、当該文書は元々他の何者かによって執筆されたものであり、水晶が「頭の中に入れてきた」後に自分が「翻訳」しただけであるとされます。

目録番号: 7587

収容等級: Red

保管案内: 本品はセキュアコンパウンド-15の標準敵対的生物房に保管され、魚類と小型哺乳類を給餌される。アーティファクト7587号がセルから脱走した場合、網や化学鎮静剤といった非致死性武器により鎮圧される。アーティファクト7587号により噛まれた人物は次の満月までに1輪の紫蠍花の花を摂取しなくてはならず、これが完遂されるまで隔離される。噛まれた対象は呼吸と循環の補助・静脈内水分補給・体温調整・痛みの緩和といった中毒に対する医療処置を受ける。対象への抗毒素投与は行われない。

梗概: 未解明アーティファクト7587号は見かけ上の破壊耐性を有する雄のムーングライダーである。現時点で鈍器損傷・尖鋭な武器・極端な温度への耐性を持つことが証明されており、また捕獲以降目に見えて加齢していない。栄養は必要ないと考えられるが、倫理的懸念のためこの面での試験は制限されている。典型的なムーングライダーと異なり、7587号は民衆に対して非常に攻撃的である。

アーティファクト7587号に噛まれた対象は異常な伝染病に感染する。当該伝染病の明白な発症は日没後であり、感染した対象はその時点で7587号のもう1体の実例へ急激な身体的変化を遂げる。当該の変化は日出に際して逆転するが、夜ごとに繰り返す。当該の感染を治療する唯一の方法は1輪の紫蠍花の花を摂取することであり、かつ毒が自然な経過を辿るときのみである。

当該の紙の裏面にミンスクは「紫蠍花」と考えられる事物のスケッチを描写しました。

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ミンスクのスケッチ

状況を踏まえるに「紫蠍花」として同定された特定の種はほぼ確実に絶滅したものと考えられますが、植物の描写・効果・用途は口語的にウルフズベインとして知られるトリカブト属(Aconitum)のものに酷似します。

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