財団のイラストレーター、ラヴァーン・ケネディが拘留時に作成したSCP-7663-Aの描写
アイテム番号: SCP-7663
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-7663-Aは映像監視機能を無効化した低セキュリティヒト型生物居住施設に収容されます。正確な位置と行動を把握し続けるため、SCP-7663-Aは足首に電子追跡装置を装着すること、また実験、インタビュー、その他の監督下の活動に従事していない場合は、1時間ごとに財団職員の状況確認に応じることを求められます。
模範的な態度を示す限りにおいて、SCP-7663-Aは収容室に私物を保管し、敷地内における監督下でのボランティア活動に参加し、監視されている通信チャンネルを通して家族と連絡を取ることを許可されます1。
既知のSCP-7663-B実例のコピー1点ずつ (実験中に生成されたものも含む) が、財団の情報災害アーカイブに保存されます。その他のコピーは全て破棄及び/または公共の場から撤去されます。更なる調査が行われるまで、SCP-7663-B実例からの台詞を引用することや、実例の具体的な内容を詳細に論じることは控えるべきです。
SCP-7663-Bの影響を受けた人物の治療に関する具体的な手順は、下記のSCP-7663-Bランキング表を参照してください。ランク0のSCP-7663-B実例は、財団職員のSCP-7663関連プロジェクトへの適性を評価する目的での使用が認められています。
ランク6 SCP-7663-B実例 #A301 (“台所”) のスクリーンショット
説明: SCP-7663-Aは、本名をフェルディナンド・ブルーノという57歳の人間男性です。SCP-7663-Aを映したあらゆる写真や映像記録2は瞬時にSCP-7663-B実例に改変されます。同じ写真や動画のコピーは、同一の内容のSCP-7663-B実例になります。この異常性は2019年10月12日に初めて発現し、それ以前から存在した全てのSCP-7663-Aの写真及び動画に影響を及ぼし、固有の既知SCP-7663-B実例を合計11,714点生成しました。
SCP-7663-Bは、“バンブルズ”というキャラクターが登場する続き漫画や短編アニメーション動画の形式を取るメディアの総称です。各SCP-7663-B実例には、そのメディアの題材を示す1つの英単語が目立つ場所に記されています。題材は完全に予測不可能らしく、改変される前のSCP-7663-Aの写真/動画の内容、撮影時の状況、SCP-7663-A自身の経験や意見との明確な関連性を持ちません。
ランク2 SCP-7663-B実例 #C2535 (“ゼラチン”) の1コマ
バンブルズは外見上SCP-7663-Aに類似する道化師めいたキャラクターであり、各実例の題材ごとに幅広い職種、活動、社会的役割を担います。バンブルズは概して好奇心、無謀、無能、あるいは不運によって何らかの破壊や無秩序を引き起こした後、その出来事について何かしらの言葉遊びでコメントします。他のキャラクターがバンブルズと交流することもありますが、それらのキャラクターは1つ以上のSCP-7663-B実例に跨って登場することは滅多になく、同じ実例の中でさえ外見が一貫しない場合すらあります。
コメディの構成は概ね一貫しているものの、SCP-7663-B実例の視覚的な様式、物理フォーマット、大きさ、長さはその起源となったメディアによって大幅に異なります。
ランク4 SCP-7663-B実例 #A099 (“暗闇”) のスクリーンショット。題材となった単語が表示されている。
一度生成されると、SCP-7663-B実例は特異な物理特性を示さず、感受性の高い人物が存在する状況でのみ異常性を示します。SCP-7663-B実例の内容を滑稽と見做す顕著かつ純粋な反応3を示した人物は影響を受け、即時かつ不可逆的に行動パターンが変化します。SCP-7663-Bで用いられるコメディの技法には一貫性があるため、特定個人の感受性は通常、どの実例に対しても一定です。未成年の英語話者の29%、成人した英語話者の7%は、SCP-7663-Bへの確実な感受性を有すると推定されています。SCP-7663-AはSCP-7663-Bの異常性への完全な耐性を示しています。
ランク5 SCP-7663-B実例 #A189 (“魚釣り”) のスクリーンショット。
一度影響を受けた人物は、自らが観察したSCP-7663-B実例の題材を、それ以前の意見や見解に関わらず、永続的に愉快であると見做すようになります。これはしばしば、その特定の題材が関わる状況において、被影響者が注意散漫、無謀、もしくは故意に破壊的な振る舞いに及ぶ結果となります。
被影響者に対して/被影響者によってもたらされる危険という観点から、SCP-7663-B実例は深刻度の高い順にランク付けされています。
SCP-7663-Bの被影響者は通常、自らの人格・見解が変化したことや、自らの反応が不審なものであることを認識せず、どちらかの事実を納得させようとする試みに抵抗します。1人の人物が複数のSCP-7663-B実例から同時に影響を受けることも可能です。記憶処理薬や、SCP-7663-Bを閲覧した記憶を消去するその他の手法は、その効果を除去・軽減できません。
回収報告: SCP-7663-B実例は最初の発現と同日に財団の注意を引き、当該現象の発生源はSCP-7663-Aであると速やかに特定されました。キャラクターとしてのバンブルズは一貫して視覚的に識別可能であったため、財団は自動化されたシステムを使用して、発見から5時間以内にほぼ全てのオンラインのSCP-7663-B実例を特定・収容することに成功し、その間に影響を受けた既知の人物は96名に留まりました。5
SCP-7663-Aはルイジアナ州ラストンの自宅を不在にしていましたが、最終的には10月15日、ルイジアナ州エロス警察署を訪れて自主的に留置されようと試み、その過程で17点の新たなSCP-7663-B実例を生成した際に発見され、財団に収容されました。6
次のインタビューは収容直後に実施されたものです。