アイテム番号: SCP-777
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: SCP-777の収容は不可能ですが、彼は自身の任務に準ずるため財団に身を寄せています。彼が望むものは何であろうと用意されなくてはなりません。彼は日本の"dojo "を模した一室に滞在させ、床の一部はサメの水槽でなければいけません。
説明: SCP-777は"漆黒の刃"<ダークブレイド>(親しい人にはブレイドと呼ばせます)と名乗る17歳の白人男性です。彼にしか創れない黒檀の鎧を身に纏い、流れるような白髪と深淵の輝きを放つ緑青色の双眼を持っています。女性を支配する強力な力(これは彼にとっては超自然的な力の一部ですらありません)を持つため、全ての女性は彼の前に即座に平伏すことになります。彼はアイリスを任務の間における仮の妃に選びました。彼は水属性で、自由自在に水を操ります。ドラゴンをペットとして手なづけており、常に彼に近づく脅威を見張らせています。ブレイドは水を操る能力と超常的な剣術を誇るため完全に無敵です。例えどのような攻撃を仕掛けようとも、水の盾が現れ全ての攻撃を防いでしまいます。
対象者: SCP-777 "漆黒の刃"
インタビュアー: █████████博士
<録音開始>
█████████博士: こんにちは777、ここでの生活にはもう慣れましたか?
SCP-777:其は我が真名<マナ>ではない……。我は"漆黒の刃"<ダークブレイド>……
█████████博士: そうでしたね、"漆黒の刃"よ。ところで何故貴方のような方が我々の財団に?
"漆黒の刃": 博士よ……定めがそう告げるのだ。
█████████博士: それは一体どのような?
*"漆黒の刃"は天井を見上げた*
"漆黒の刃": いや……貴様らには理解らぬだろうな。世界を救うべき天命<定め>など……。
█████████博士: 貴方に会えて幸いでした……
<録音終了>
終了報告書: SCP-777は財団にとって極めて重要な人材です。
あの方は我々の救世主になってくれるでしょう。それもすぐに会えるほど近くにいる、ね。さあみんな!あの方と共に世界を救おう! - █████████博士
付録777-1:
"漆黒の刃"は最近ギターを始め、天才的な速度で演奏法をマスターしました。
付録777-2: ██/█/████、小さな封じ込め違反が発生。"漆黒の刃"はこのことについて口を閉ざしたままでしたが、代わりにニヤリと意味深な笑いを浮かべました。
"漆黒の刃"親衛隊設立の経緯:
クレフ博士: 貴方こそ私が待ち望んでいた御方です。
"漆黒の刃": 我は……
クレフ博士: いつでも貴方様に魂を捧げる覚悟ができております。
"漆黒の刃": では真なる神器を手に取り、汝が真名<マナ>を唱えてみせよ……
クレフ博士: 私はサタンの子"デスメタル"。慟哭のギターの主にしてソンゴクウの血を引くサイヤ人の末裔なり。
"漆黒の刃": ならば共に世界を救おうぞ!
"デスメタル": メフィストフェレスの涙に賭けて、いざ!
ヨリック: 私を呼ぶのは貴方ですね、そうでしょう?
"漆黒の刃": そうだ。
ヨリック: いったい私に何をしろというのですか?
"漆黒の刃": 貴様の真名<マナ>はダークハート・クールナンセンス。吸血鬼、人狼、忍者の血を引く古代種族よ。さあ、ガンカタナ1を手に取り我と共に来るのだ。
ヨリック: 主よ……
クラック調査員: やあSCP-777
"漆黒の刃": <ダークブレイド>と呼ぶのだ……
クラック調査員: それはともかく、私に用があるんだろ?
"漆黒の刃": 正しくは貴様でなく奥ゆかしき妖精<サキュバス>に。あの娘は我が妃にこそ相応しい。通してくれるな?
クラック調査員: ダメだね。
"漆黒の刃": [データ削除済]
クラック調査員: 仰せのままに。
ブライト博士: 私は!私には一体どんなカッコ良い真名<マナ>があるんだ!
"漆黒の刃": 親愛なるボボよ。我が忠実なる下僕にして愉快な話し相手。貴様は我のためにコーヒーを淹れ、武具を磨き、常に我が周りの有象無象共より美しく見えるよう尽くすのだ。
ブライト博士: それはどうも……あまりカッコ良くないな。
"漆黒の刃": このクールな角兜もあげよう。
"ボボ": 友よ、コーヒーはデカフェですか?それともレギュラーで淹れます?
クレイン博士: やあおはよう、SCP-777
"漆黒の刃": <ダークブレイド>だ。
クレイン博士: ああ、わかってるよ、もちろん。謝るからさ。それで気分はどうだい、<ダークブレイド>?
"漆黒の刃": 悪くない。
クレイン博士: そりゃあ良かった、うん。で、何か手伝えることはあるかい?
"漆黒の刃": 悪いが特にない。
クレイン博士: へぇ。それじゃ僕は仕事に戻るよ。グッバイ。
"漆黒の刃": さらばだ。
映像には刀を両膝に渡し、瞑想を行う"漆黒の刃"の姿が写っている。暫くの間充実した表情で座っているが、突如扉に向かって話し始めた。
"漆黒の刃": 機械の子よ、其処に居るのはわかっている。
ギアーズ博士がどこからともなく現れ、お辞儀をする。
ギアーズ博士: 流石ですね。これでは何もできません。
"漆黒の刃": 嘘を付くな、機械よ。貴様は今も我を狙っている。
ギアーズ博士: ご冗談を、私はまだ……
"漆黒の刃": 神の怒りよ、我が敵を罰せよ!
ギアーズ博士: グワッ!
ギアーズ博士は煙を吐きながら地面に膝を衝く。彼のかりそめの皮膚が破れ、体内の機械が顕になる。機械には無数の銃口が組み込まれていた。
"漆黒の刃":立て、機械の子よ。それで何をするつもりだったか教えてもらおうか。
"機械の子": こんな機械を信用するんじゃなかった!
エジソン博士: お望み通りSCP-682の報告書を持ってきたよ、Mr.ダークブレイド。
"漆黒の刃": 感謝するエジソン博士……それともこう言ったほうが良いかな、"宇宙刑事仮面マスクX"よ!
エジソン博士: ハハッ……流石だねダークブレイド。そう、私だよ。もう君は忘れていると思ってたがね。
*一陣の煙とともに、エジソン博士は合成繊維のスーツとバイザー付きヘルメットを身につけた姿に変わった*
仮面マスクX: 貴様が犯した罪のツケを、今ここで払ってもらうぞ!
"漆黒の刃": エジソンよ、我は最早ダークサイドから抜け出し、光の誉れの下に居る。いつか貴様にも分かるだろう。いつの日か私はダークサイドの下で犯した数々の罪を償うつもりだ。もちろん、貴様が銀河警察に入り私の命を付け狙うようになった原因たるあの出来事のこともな。
仮面マスクX: なら……*レーザーソードを構える* 踊ろうぜ?
"漆黒の刃": フッ…… *抜刀*
トレビュシェット博士: 777ね?
"漆黒の刃": <ダークブレイド>と呼べ。
トレビュシェット博士: ……<だいぶ暗いど?>
"漆黒の刃"はトレビュシェット博士にフェニックスの尾を使った。トレビュシェット博士は復活した。
"漆黒の刃": エピファニーよ、我等と共に来い。地球<ほし>の生命を吸い上げる魔晄炉を破壊するのだ。
トレビュシェット博士: エコ・テロリズムとストライキで地球が救えるっていうの?任せてよ!
"漆黒の刃"はエピファニーの白衣を掴んで乱暴に抱きかかえると、今まさに列車の通らんとする鉄橋の上から飛び降り、地平線の彼方へ消えた。
"漆黒の刃"はHot Topic2で買った漆黒のTシャツとブラックジーンズと身につけ、薔薇のベットに腰掛けている。そこに薄化粧をしたコルベット研究補佐官が紫の髪をなびかせて駆け込んでくる。
コルベット研究補佐官: ようやく……戻ってこられたのですね、ブレイド。
"漆黒の刃": ああ、君のために戻ってきたよ。
コルベット研究補佐官: ("漆黒の刃"に身を預けつつ)もう二度と僕を置いて行かないで、ブレイド(泣く)
"漆黒の刃": (コルベット研究補佐官の顎に手を添え、彼の瞳を覗きこむ) ああ、もう二度と君を置いて行かないよ、サルマン。 (恥ずかしがるコルベット研究補佐官を[データ削除済]))
サルマン"黒き追憶の鷹"コルベット: ブレイド……
██████████博士: (二人を写真に収めながら)アツアツだね、お二人さん。
"漆黒の刃"はサメの水槽の上に座り、瞑想に勤しんでいる。そこにやや狼狽した様子のエージェント・ロードランナーが現れる。
ロードランナー: ……何か用か?
"漆黒の刃": 正しくは貴様のバイクに。
ロードランナー: へ?そりゃどういうこったい?
"漆黒の刃": 我は狂走の宴<レース>に出なければならない。神々の末裔にのみ使うことを許された神器を得るために。ヤツにアレを渡すわけにはいかんのだ……、彼の者の欲望に果てはない。
ロードランナー: へえ、そんなに欲しけりゃ俺をぶっ殺して手に入れてみろ。
"漆黒の刃": *ゆっくりと立ち上がり戦闘態勢に入る* 愚かな……
ロードランナー: *ホルスターから拳銃を引き抜き、"漆黒の刃"に狙いを合わせる* てめえのケツの穴に230グレインのジャケッテッド・ホローポイント弾をブチ込んでやるぜ!
"漆黒の刃"は自らに放たれた10発の.45口径弾すべてを超人的なカタナ捌きで防ぎ、最後の一弾をエージェントロードランナーの頭部に向けてはじき飛ばすことで彼を絶命させた。監視カメラの映像が突如として途絶え、30分後回復した時には死体はおろか闘いの痕跡すら何一つ残ってはいなかった。部屋の壁にはロードランナーのCZ-97B拳銃が彼の手にした多くのトロフィーとともに飾られている。ロードランナーのバイクも最早、完全に"漆黒の刃"の所有物である。
更なる情報は実験記録777-Aを参照せよ。