クレジット
翻訳責任者: Tetsu1
翻訳年: 2025
著作権者: ParallelPotatoes
原題: The Apple of Rizzopolis
作成年: 2023
初訳時参照リビジョン: 9
元記事リンク: https://scp-wiki.wikidot.com/scp-7782
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SCP-7782
特別収容プロトコル: SCP-7782は腐敗を防止する特別異常保管ロッカーに収容されています。
説明: SCP-7782は知性を有するガラ種のリンゴであり、発話が可能です。発声する手段は不明です。
発見: 2023年2月14日、SCP-7782はイエローストーン博士のデスクに、「つややかでスイートな君が俺を射止めた!」と書かれたバレンタインデーカードと共に自発的に出現しました。以下の交流がイエローストーン博士のオフィスの監視カメラに記録されました。
<記録開始>
SCP-7782: やあ博士。そこらの奴らも君をアップルパイに焼き上げられるかもしれないけど、俺は特別甘ぁく可愛くあっためてあげるよ。
イエローストーン博士: おや、こんにちは。ありがとう、でいいんですかね。どうやってここに?
SCP-7782: 俺は木の上から真っすぐ君のカゴに落っこちてきたんだ1。それについて言えば、もし君が木の上にいるのを見たら、俺は頂上に登って君を採取しよう。
イエローストーン博士: 光栄ですが、結構です。スミス・マルスの異常な科学法則を聞いたことはありますか? 「一日一個のリンゴでドクター要らず」っていうんですが。
SCP-7782: げげっ。まあとにかく、君と知り合えてよかった!
<記録終了>
補遺1: 2023年7月17日時点で、SCP-7782は53名の財団職員、22体の知性あるSCPオブジェクト、1枚の鉢植えの写真に対し恋情的なアプローチを行っています。これらのうちSCP-7782のアプローチに応じた者はおらず、SCP-7782は以前に断られた人物に対してアプローチを行っていません。ワズワース研究員は、SCP-7782に財団の人工知能を紹介することを申し出ました。しかし、この人工知能はAppleブランドのコンピュータでは動作しなかったため、SCP-7782はこれを謝絶しました。
補遺2: SCP-7782が平凡な物体にどのように反応するかを試験するため、非異常のレッドデリシャス種のリンゴが収容ロッカー内に配置されました。以下が記録されました。
<記録開始>
SCP-7782: ねぇ、ワズワース。その娘は誰だい?
ワズワース研究員: リンゴだよ2。
SCP-7782: 今まで見た中で一番きれいだ。この娘と話したい。
SCP-7782転がってリンゴに接近する。
SCP-7782: あー、やあ。俺はジョニーです。
リンゴは反応しない。
SCP-7782: 俺は、その、君がきれいだって言いたいんです。
リンゴはやはり反応しない。
SCP-7782: お知り合いになりませんか?
リンゴはいつまでも反応しない。
<記録終了>
平凡なリンゴはSCP-7782の要求に応じて収容ロッカーに残され、平凡なリンゴがいまだに言葉を返さないにも拘らず、SCP-7782は平凡なリンゴに会話を続けました。
補遺3: 補遺2から1年後、2つの婚約指輪がSCP-7782と平凡なリンゴの内部から発見されました。このイベントから9か月後、小さなおしゃぶりが付いたリンゴの種がSCP-7782の収容ロッカーから発見されました。