SCP-7795
評価: +12+x

アイテム番号: SCP-7795

オブジェクトクラス: Dependent1

特別収容プロトコル: SCP-7795-Aの無力化方法が成功するまで、SCP-7795は指定された世話人の職務の下、財団の管理下に置かれます。

毎年、10月23日から24日までの48時間、専任任務部隊 (ATF) Zen-13 ("治療師") はSCP-7795から100メートル以内に留まり、専用の機器を利用してその位置、精神状態、バイタルを監視します。何らかの異常を検出した場合、またはSCP-7795の世話人により手動で警報が発せられた場合、ATF Zen-13は直ちにSCP-7795のもとに集合し、SCP-7795-Aの発生の阻止を試みなければなりません。失敗した場合は直ちに治療に移らねばならず、その中でSCP-7795の死は可能な限り苦痛のないものとされるべきです。

治療が困難だと判明した場合、SCP-7795が生存し続けることは非倫理的であるとみなされ、致死的な武力による無力化が前もって許可されます。このような事態が発生した場合、関与した全エージェントには記憶処理が施されます。

説明: SCP-7795は12歳のミア・██████です。

SCP-7795-Aは、SCP-7795が13歳の誕生日に必ず結果的に死亡する現象です。2その死の翌日、SCP-7795は自身のベッドで正確に一年若返った状態で、失われた前年の記憶を保持したまま実体化します。結果として年次ごとにループ効果が発生します。

SCP-7795-Aを妨害あるいは軽減する試みはいずれも失敗に終わり、SCP-7795の記憶を抑制する取り組みも同様に無意味であることが判明しています。この出来事に関連して悪化する生理的および心理的影響を軽減するために、SCP-7795には財団のセラピストが提供され、その生年月日がSCP-7795-Aと一致しないことを納得させることに成功しました。

これにも拘らず、SCP-7795の精神的健康状態は悪化し続け、同時にSCP-7795-Aがより強く心的外傷をもたらしています。

倫理委員会より通達

以下の文書には、子供の切断、死亡、自殺に関する陰惨な描写が記載されています。これらの文書を読んで、その内容によって感情的あるいは肉体的に悪影響を受けた場合には、不安定性知識赦免原則 (AVKA) により、アノマリーに直接関与していない職員は直ちに記憶処理処置を受けることが認められています。


インシデント番号: 7795-1
インシデント日付: 2003年10月24日


インシデント報告: 祖父母の家からの帰り道(祖父母がミアを家まで送っていた)、飲酒運転していたドライバーが突然車道から離脱し、120km/h3で正面衝突した。犯人とミアの祖父母は衝撃で死亡し、ミアの腹部には複数のガラス片が突き刺さった。医療従事者が十分以内に現場に到着したが、ミアは七分後に失血死した。

この出来事は本質的に異常なものではなかったが、翌朝、ミアの母親が子供部屋に「悪魔」がいると地元警察に取り乱した様子で通報したことで財団の注目を引いた。財団工作員が直ちに現場に派遣され、パーティーハット4をかぶったミアのクローンと思われる存在を発見した。子供自身および母親が苦痛や混乱を示していたため、両者は速やかに財団の保護下に入った。

この「クローン」は実際には、以前死亡した子供と同一の存在が実体化したものだったが、一歳分若返っていた。これは、実体が前年の記憶(死亡時の記憶含む)を保持していたこと、身長が2インチ縮んでいたことにより裏付けられている。そのため、子供はSCP-7795に指定されてサイト-37の人型収容室に移送された。

財団の管理下に入って以降、ミアは自分の死の記憶と、両親や友達との突然の離別の両方のために深刻な混乱を示しています。その異常性 (SCP-7795-A) についてはまだ理解されておらず、ミアはベールの外側では死亡したものとされているため、全ての家族関係やその他頻発するストレス要因に関することは記憶処理されました。それでも自分の死の記憶を取り除くことには失敗しましたが、私はなんとかそれをただの悪夢だと説得することに成功しました。

この子のために、これが一度きりの異常であることを祈りましょう。この子にはまだこれからの人生全てが待っているのです。この子が生きるべき世界は収容室の外です。

- レベッカ・ラーソン研究員、SCP-7795研究主任


プロトコル更新: 標準人型実体収容プロトコルに従い、SCP-7795には要求に応じて(合理的な範囲で)基本的なアメニティが提供されます。現在までに、複数種類の衣服一式、テレビ、多数の本が入れられた本棚、紙の束、多数の色鉛筆が入ったパックが要求されており、その全てがラーソン研究員により承認されています。

インシデント番号: 7795-2
インシデント日付: 2004年10月24日


インシデント報告: サイト-37の中央カフェテリアで昼食をとっていた際、ミアは唐突に窒息の様子を示し、付近の職員が即座に対応した。ハイムリッヒ法実行のために多数の試みがなされ四本の肋骨が骨折する結果となったが、インシデント発生から六分後に酸欠と折れた肋骨が肺に穴を開けたことによる内出血の双方が原因となり死亡したため最終的には無意味であった。

翌朝、ミアは一年若返って収容室内で再度実体化した。これらの復活事象は、この一件をもって7795-RESイベントに指定される。

最初の7795-RESイベントの発生後と同様、ミアは混乱と見当識障害を表明し、加えて食事に対し顕著に不安を示しています。この出来事もまた単なる悪夢だったと説得する試みは不確定的ながら成功しましたが、今後も同様に上手くいくかについては疑問です。私のチームで、各イベントの断続的な年間を通して同様の悪夢を多数植え付ければ実際の出来事を隠しやすくなるかもしれないと提案が出ましたが、私は嘘をもっともらしくするために一人の子供に何十回も死を擬似体験させたくはありません。この子は私たちのできる最悪のものではなく、最高のものを受けるべきなのです。

- レベッカ・ラーソン研究員


プロトコル更新: 10月24日には、最低一名の職員が常時SCP-7795を監視しなければなりません。SCP-7795がSCP-7795-Aの影響を受け始めた場合、当該職員は直ちに医療援助のためにZen-13に報告します。加えて、SCP-7795は財団セラピストの利用が許可され、週一回以上のセッションへの出席が必須とされます。

インシデント番号: 7795-3
インシデント日付: 2005年10月24日


インシデント報告: 12時51分(現地時間)、サイト-37で収容違反が発生し、七体のEuclidクラスおよび四体のKeterクラスオブジェクトが収容を脱した。そのためサイト全体の封鎖含む標準的なロックダウン手順が実行され、結果としてミアはこの出来事の間房内に閉じ込められることとなった。27分後、違反が発生した区域には鎮静剤ガスが充満させられたが、散布技術のエラーによりミアの房内にも上記ガスが充満した。体内に様々な神経ガスが混入したことにより、ミアは二分間の窒息を経て死亡した。三分後、違反は直ちに封じ込められた。

7795-RESイベントは予想された通り発生した。

復活後、ミアは複数の呼吸器疾患の急性症状を発露し、その最たるものは喘息です。時間とセラピーがそのような症状を癒してくれる可能性は高いですが、私にはこれが、これから起こることへの警告にすぎないのではないかと心配しているのです。この子はすでに24日に対する無意識の恐怖を表明していますし、一見「リセット」されているようでも、その死が将来的な状況に影響するかもしれないとしたら? まあ、そんな事実を見つけないことを祈るばかりです。私のチームは悪夢を埋め込むことを提案し続けていますが、私は全ての提案を拒否します。将来の安心のために苦痛を子供に押し付けるのは愚かな考えです。この子はもう十分すぎるほど経験しています。

- レベッカ・ラーソン研究員


インシデント番号: 7795-4
インシデント日付: 2006年10月24日


インシデント報告: 15時47分、ミアはレオ研究員およびペルシ研究員の子供たちと一緒にサイト-37の屋外区域でレクリエーションをしていたが、突如として雷雨が発生した。その発生が急速なものだったため、子供たちを呼び戻すまでにミアは突然六回連続で雷に打たれた、最初の二回の雷では子供のうち一人も負傷した。ミアは六度目に打たれた直後に死亡した。もう一人の子供は腰から下が麻痺していることが判明した。

7795-RESイベントは予想された通り発生した。

ミアは痙攣とひきつけを立て続けに起こしながら目を覚ましましたが、その症状があまりに酷いため、Zen-13は直ちに筋弛緩剤を投与しなければなりませんでした。しかし、数日経ってもミアの手は震え続けています。それが止まらないのではないか心配しています。ですが、それは心配事の半分に過ぎません。ミアは感情が退行しており、それは罪悪感から来ているのではないかと心配しています。この子の友人は麻痺しており、私たちはミアの異常性を本人に説明することを避けてきたにもかかわらず、ミアは何らかの形で責任は自分にあるに違いないと推測しました。この子はここ三晩、すすり泣きながら眠っています。

事態はもっと良くならねばなりません。必ずそうでなければならないのです。

- レベッカ・ラーソン研究員


プロトコル更新: SCP-7795の異常性を認識していない人物は、付随的な負傷を避けるため10月24日にSCP-7795から10m以内に進入することを禁じられます。

インシデント番号: 7795-5
インシデント日付: 2007年10月24日


インシデント報告: 16時42分、ミアは一連の極度の神経衰弱の後、臨時のセラピーセッションに参加しました。Zen-13は(日付のため)懸念を表明していましたが、セラピストは依然として直ちに診察を受けることを要求しました。27分後、その時点で未特定の要注意団体5がサイト-37に侵入、複数の区画を襲撃し、その最中にミアの様態が直ちに悪化し始め、違反が「全て自分のせい」だと繰り返し主張しました。セラピストは17時33分までミアをなだめようとしていたが、突如として五人の武装した人物が部屋に侵入、その際セラピストを殺害した。ミアは人質に取られた。

団体はミアを交渉材料として複数の要求をし6、それが満たされない場合ミアを殺害すると主張した。ラーソン博士がミアの助命を要求したにも拘わらず、サイト-37管理官は、特にミアの復活する異常性という側面を考慮し、団体の要求が交換条件として不当であると判断した。

そのため、機動部隊Ruin-09 ("人生は続く") は、全ての侵入者の即時捕獲および/または暗殺という明確な目標の下、ミアを担保として扱うよう追加命令とともにサイト-37に配置された。続く12分以内に襲撃された全区画の奪還に成功したが、ミアを人質に取っている団体が攻撃に気づき、奇跡論により毛穴から全ての血液を流出させることでミアを処刑することを促す結果となった。Ruin-09はこのプロセス発生から一分以内にこの団体の構成員を殺害したにもかかわらず、即時の医療対応も無意味であることが判明し、ミアは失血により三分後に死亡した。

7795-RESイベントは予想された通り発生した。

ミアは出現後約48時間緊張状態に陥り、その後は場面緘黙症になってしまいました。この子はまた、交流への嫌悪感や赤色に対する極度の恐怖症も表明しています。これらの影響を改善する試みが進行中ですが、セラピストの死に関して新たに見つかった罪悪感のため、上記の問題に対処することが極めて困難になっています。私自身もこの子を助けようとしてきましたが、控えめにも進展は遅いと言わざるを得ません。

今のところ、ミアが言ったことは一つだけです。「誰も傷つけたくない。」

- レベッカ・ラーソン研究員


インシデント番号: 7795-6
インシデント日付: 2008年10月24日


インシデント報告: 情報災害違反により、ミアは突然に[編集済]を認識し、現れた実体に身体を切断された上で以下の影響を受けた; 47本の骨の粉砕、35個の臓器反転、胴体の180度反転、眼球の燃焼、大脳の液状化。[編集済]の出現後にカメラ映像は自然に破損したにも拘らず、記録された音声は影響を受けていなかった。記録された叫び声は、ミアは切断された後も13分間生存していたことを示唆している。その死後、機動部隊Omen-00 ("記憶の彼方") が速やかに脅威を排除した。

7795-RESイベントは予想された通り発生した。復活後、Omen-00はミアの情報災害に該当する部分を記憶処理した。

ミアの状態は悪化の一途です。概して精神が摩耗しているのに加え、周囲の世界への恐怖も増大し続けています。薄暗い部屋の隅でさえ恐ろしいようで、この子の通るほとんどの部屋には取り乱してしまわないようランプやその他の照明器具が必要です。痛みと恐怖、子供がそんな中で生きていてはなりません。すぐに何か策を見つけ出します。そうせねばならないのです。

- レベッカ・ラーソン研究員


インシデント番号: 7795-7
インシデント日付: 2009年10月24日


インシデント報告: 10月23日、ミアは約18か月ぶりにセラピーに参加することに同意し、その最中に三種類の錠剤のボトルを盗んだ。同日23時55分、寝る前に73錠の錠剤を飲み込んだが、翌朝5時23分に目が覚めて嘔吐した。部屋の外に駐在していた警備員が即座に進入、ミアを補助して便所まで連れて行ったが、ミアがクリアランスカードをすったことには気付かなかった。6時43分、ミアは部屋を退出し、セラピーのセッションに参加する振りをしてサイト-37の武器ロッカーまで移動した。一分後に銃声が響いた。

ミアはこめかみに負った銃創が原因で死亡したと判断された。

7795-RESイベントは予想された通り発生した。

出現後、ミアは私に死なせてくれるよう懇願しました。

- レベッカ・ラーソン研究員


インシデント番号: 7795-8
インシデント日付: 2010年10月24日


インシデント報告: 0時23分、ミアには致死毒の注射が行われた。ミアは二分後に死亡した。

7795-RESイベントは予想された通り発生した。

このインシデント後の出現は私がこの六年で見たもので最も穏やかなものでした。依然としてあまり話さず、恐怖症も以前と同じように確認されましたが、ずっと穏やかに見えました。ほとんど平和といっていいでしょう。幸せに思うべきなのかもしれません。全力で喜んだ方がいいのかもしれません。しかし、たとえそれがこの子に安らぎを与えるためだったからといって、私が子供の死を命じたと知っていてどうして安心できるでしょうか?

- レベッカ・ラーソン研究員


プロトコル更新: 倫理委員会の審議後、10月24日に睡眠中のSCP-7795を致死毒の注射によって終了する規則が定められました。

インシデント番号: 7795-11
インシデント日付: 2013年10月24日


インシデント報告: 規則通り、0時1分にミアには致死性の注射が行われた。ミアは二分後に死亡した。

7795-RESイベントは予想された通り発生した。

三年に渡り成功が続いています。

どの一歩も容易ではありませんでしたが、ミアの状況の改善は大げさでなく目覚ましいものです。場面緘黙症はほぼ消え去り、頻繁にではあるものの精神衰弱時のみに現れる程度ですし、恐怖症の多くは日常的なセラピーにより漠然とした恐怖に落ち着いています。ミアはサイトに初めて来た時と同じくらい生き生きとしています。陽気で、幸福で、生命力に溢れています。最近のこの子の絵には目を見張るものがあります。

状況は上向いています。

- レベッカ・ラーソン研究員


インシデント番号: 7795-15
インシデント日付: 2017年10月24日


インシデント報告: 規則通り、0時1分にミアには致死毒の注射が行われた。しかし予想された反応と異なり、ミアは七分後に痛みに痙攣を起こしながら目を覚ました。Zen-13には即座に警報が伝えられ、一連の検査の後、ミアは大量の壊死と臓器不全を起こしていることが判明した。これらの症状を治療しようとする試みはいずれも否定的な反応を促し、大抵は実行されなかった場合よりも一層重程度に身体を害する結果となった。そのため、Zen-13はさまざまな鎮痛剤、麻痺剤、麻酔を使ってミアを治療することになったが、そのいずれもある程度の成功を収めたものの、12時間以内に効果は急速に弱まった。

ミアはこの苦痛の中18時間以上 — その状況から考えられるよりも際立って長い時間 — 生存し、その間のほとんどをすすり泣き、身をよじり、叫んで15時間経過時点で声帯が破裂し、その部位の皮膚の大部分が損傷するほどに直接擦られた。18時31分、ミアは死亡した。

7795-RESイベントは予想された通り発生した。

私はこの子の手を握っていました。19時間近く、叫び、震え、泣いて、助けを祈っている間も握っていました。そして私には何もできませんでした。私に出来たのは、ただそこに座って痛みが終わってくれるのを、何時間も何時間も願うことだけでした。この子がこんな目に遭うに値する理由があるのでしょうか?

このインシデント以降、ミアの状態は著しく、致死毒注射プログラム以前よりもはるかに悪化しました。この子はセラピーセッションの内4回に1回しか出なくなり、友人全員との連絡を事実上絶ち、食事を受け入れるよりも拒否するほうが多く、毎日10時間以上眠っています。

- レベッカ・ラーソン研究員


インシデント番号: 7795-16
インシデント日付: 2018年10月24日


インシデント報告: 3時11分、ミアはベッドシーツで首を吊ろうと試みた。約35秒後に警備員が気付き、手遅れとなる前にシーツを切り落とした。ミアは警備員に突進し、彼の持っていた刃物7を奪取しようと試み、その際に自分の手を何度も切った。警備員はミアを突き飛ばしたが、その際にベッドフレームに倒れて頭部を割り、頭蓋骨に穴が開いてしまった。警備員はパニックに陥りながらも、即座にZen-13に警報を伝えた。

Zen-13は速やかに到着したにも拘らず、ミアは内出血により3時17分に死亡した。警備員は記憶処理され、有給休暇が与えられた。

7795-RESイベントは予想された通り発生した。

ミアは完全に沈黙し、心理的な距離が開いてしまい、加えて一般的な解離の深刻な兆候を示しています。日に一度程度しか食事をせず、大部分の会話には概して無反応であるようです。セラピーを完全に拒否し、受け入れもしません。この子の心は滑り落ちていってしまい、選択肢ももう使い切ろうとしています。

- レベッカ・ラーソン研究員

プロジェクト・ネバーランド第一段階:
ラーソン博士が提案したプロジェクト・ネバーランドは、時間技術を利用してSCP-7795-Aを無力化することを目標としています。彼女は、局所的な時間停止によってSCP-7795の加齢を遅らせることで、SCP-7795-Aの主な活性化要件と考えられる十三歳に達することを効果的に防ぐことができると提案しています。サイト-37のセルジン管理官の承認の後、年代学部門はMLTS8装置を開発し、以降SCP-7795が装着することを必要づけました。

インシデント番号: 7795-17
インシデント日付: 2019年10月24日


インシデント報告: 一年を通して完全に機能していたにも拘らず、MLTS装置は10月24日に突然の一連の故障を経験し、結果としてミアは唐突かつ急速に加齢した。最終的に約27分間で132歳分老化した。最後の40"年"の間に大部分の組織および臓器が機能を停止していたため、ミアは27分目の終わりまでに死亡した。

7795-RESイベントは予想された通り発生した。

ミアは極度に見当識を失った状態で目を覚まし、極度に取り乱しているように見えました。そのような状態であるにも拘らず、ミアはほとんどの刺激に一切反応しませんでした。今日まで、ほとんどの場所には連れていく必要があり、食事を摂ることを思い出させなければなりませんが、それすらも大抵は失敗していることがわかっています。自分を完全に頭の中に閉じ込めてしまっているか、それともほとんど残っていないかのどちらかです。

この子を失いはしません。

- レベッカ・ラーソン研究員

プロジェクト・ネバーランド第二段階:
ラーソン博士が提案したプロジェクト・ネバーランドの第二段階では、時間停止チャンバーTemporal Stasis Chamberの使用が提案されています。この装置は年代学部門によって定期的に使用されており、したがって以前SCP-7795に使用されていたMLTS装置よりもはるかに安定性が高いと判断されました。セルジン管理官の承認の後、SCP-7795は10月24日の一か月前にTSCに配置され、その間一連のチューブを通して酸素や食料が与えられ、加えて失敗した場合に精神状態の悪化を緩和することを期待して追加の鎮痛剤と精神安定剤を供給することが決定されました。

インシデント番号: 7795-18
インシデント日付: 2020年10月24日


インシデント報告: 9月24日、ミアは成功裏に鎮静剤を投与されてTSC内で一時停止され、10月24日23時17分までそこで留まっていた。この時刻に、サイト-37ではバックアップ発電機を含む全ての電力が完全に停止し、結果的に13体のアノマリーの違反が発生した。これにより31名の職員を喪失し、電力の途絶によりTSCの酸素循環が失敗、17分後にミアは窒息死した。

7795-RESイベントは予想された通り発生した。

ミアはいかなる刺激にも反応せず、事実上の昏睡状態です。そのため、Zen-13はミアを定常的な医療ケアと監視を含む生命維持管理下におきました。

もしこの子に代わってあげられるのならばそうするのですが。

- レベッカ・ラーソン研究員

プロジェクト・ネバーランド第三段階:
ラーソン博士は、時間停止の継続的な失敗は、13歳未満であることが異常を緩和しないことを示唆している可能性を提唱しました。そのため、代わりに改造したTSCを利用して10月24日までの一年間分をSCP-7795に経過させることを提案しました。第三段階では、通常の100倍の速度で加齢し、SCP-7795が約4日で一歳加齢した場合に達成されることが提案されました。セルジン管理官の承認の後、これは8月5日に成功裏に実行され、8月9日に問題なく完了しました。

SCP-7795は依然として精神状態の変化は観測されていません。SCP-7795は未だにZen-13の監視のもと生命維持管理下にあります。

インシデント番号: 7795-19
インシデント日付: 2021年10月24日


インシデント報告: 17時30分、サイト-37内の核弾頭が突然に点火し、5分以内に起爆すると報告された。弾頭を不活性化する試みは、サイト内外で実施されたもの含めていずれも失敗に終わった。奇跡論的または異常な手段により弾頭を除去あるいは処理する試みも全て失敗に終わった。ラーソン博士は17時33分にこうした失敗の連続を認識し、直ちにミアの医療ベッドに向かい、その隣に座り手を握って泣いた。

17時34分、弾頭爆発の一分前、彼女は「ごめんなさい」と何度もつぶやきながら携帯武器を抜いた。残り23秒の時点で、彼女は銃をミアのこめかみに当てて撃ち、即座に終了した。核弾頭も同時に不活性化した。

7795-RESイベントは予想された通り発生した。

もう言うことはありません。

- レベッカ・ラーソン研究員

プロジェクト・ネバーランド最終段階:

SCP-7795は、一年の満了が訪れるか不明瞭な非次元内に放棄されます。超現実部門は、SCP-7795の存在が停止するためSCP-7795-Aは発生しえず、それによる苦痛が無効化されると主張しています。残念ながらこれによりSCP-7795は終了されますが、倫理委員会はこれが唯一残された財団に利用可能な倫理的解決策であるとみなしました。

インシデント番号: 7795-20
インシデント日付: 2022年8月9日


インシデント報告: 改造済みスクラントン現実錨を用いてミアは非次元へと送られ、そこで装置は不活性化され、破壊された。

7795-RESイベントは未だ発生していない。

あなたを救うことができず申し訳ありません、ミア。ゆっくり休んでください。

- ラーソン


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