特別収容プロトコル: SCP-7803-1は既に死亡しているため、収容プロトコルは不要です。SCP-7803のサンプルは現在、サイト-23の標準的な生物学的収容室に保管されています。また、未発見のSCP-7803実例が存在する場合に備えて、イリノイ州シカゴ地域を監視する全般的な取り組みも行われています。
説明: SCP-7803はPanaeolus cinctulus1の異常亜種です。このキノコは当初イリノイ州シカゴにのみ分布していましたが、SCP-7803-1によって完全に除去され、個人的に栽培されていました。SCP-7803を摂取した人物は、1991年ワールドシリーズ第7戦2が終了するまでのコナー・ベアードの人生全体を体験します。SCP-7803の幻覚作用は毎回同一で、厳密に検証できない日常的な活動を別とすれば、SCP-7803-1の人生で起きた出来事とほぼ完全に3一致します。前述したSCP-7803の作用は数時間ほど持続しますが、著しく歪曲した時間認識のため、被影響者は第7戦までのベアードの人生とほぼ等しい長さの体験をすることになります。
SCP-7803-1はアメリカ人プロ野球選手、コナー・ベアードです。
発見ログ7803.1:
SCP-7803-1の死後、大量のSCP-7803が住居の数ヶ所に隠されているのが発見されました。公的記録上ではSCP-7803-1の死因は出血性脳卒中とされていますが、検死解剖の結果、SCP-7803-1の胃からは約49グラムのSCP-7803が発見されています。
SCP-7803の実験中、全てのサイケデリック体験は、SCP-7803-1が第7戦終了後にミネソタ・ツインズへのスピーチを行う場面で終了したことが確認されました。1991年のワールドシリーズ最終戦において、このようなスピーチは記録・実行されていません。ミネソタ・ツインズの元選手たちの証言は、試合終了後、SCP-7803-1が長時間にわたって激しく嗚咽していたことを示唆します。
SCP-7803の幻覚作用が預言的な性質のものだったのか、単純にSCP-7803-1が逐一それに従って行動していたのかは現在も不明です。後者が真であった場合、その行動が幻覚の内容を反映していた精度も併せて考えると、SCP-7803-1はSCP-7803の影響下で少なくとも数千年を費やしたと仮定されます。