SCP-7822
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アイテム番号: SCP-7822

オブジェクトクラス: Safe

SCP-7822の収容室で撮影された監視カメラ映像。
待機状態のSCP-7822。

通達: 2017年6月18日時点で、以下の収容プロトコルは既に旧式と見做されており、改訂待ちです。

特別収容プロトコル: SCP-7822の活動はサイト-138の記録保管棟のみに制限され、その行動に関して全責任を負うSCP-7822-1の直接監督下に置かれます。割り当てられた職務に従事していない時、SCP-7822は標準的なヒト型生物収容室に収容されます。

SCP-7822-1は、SCP-7822の持ち場放棄に繋がり得る活動を避け、財団支給の通信機器を通じて常に連絡が取れる状態を保つ必要があります。プロトコル・オベーヌ-7822の順守を担保するため、SCP-7822-1は有資格職員による月次評価を義務付けられます。同プロトコルに定められた指令を侵害するような行動が確認された場合、終了処分が行われます。

説明: SCP-7822は身長162cmの西ヨーロッパ系成人女性に類似しています。長い金髪を団子状に結わえており、黒いドレス、白いエプロン、頭飾りを着用しています。この解剖学的特徴からの数少ない逸脱は、顔面の特徴の欠如と、脊椎の一部に埋め込まれた一連の金属製縫合糸であり、これらは人工的な起源を示唆するものと考えられています。識別可能な感覚器官の欠落にも拘らず、SCP-7822は視覚及び嗅覚の刺激に反応を示します。

指定名称SCP-7822-1は、SCP-7822が不可逆的な隷属関係を結んだ任意の一個人に適用されます。SCP-7822-1自身にはいかなる変化も生じず、またいかなる形でもSCP-7822からの強制衝動やその他の束縛を受けません。

SCP-7822-1によって発せられた命令は、SCP-7822の能力が許す限りにおいて最大限に遂行されます。命令を実行または理解できない時、または命令が下されていないか保留状態の時、SCP-7822は待機状態になります (添付画像参照) 。SCP-7822は一時的にこの待機状態を中断し、次のようなごく限られた範囲の自律行動を取る場合があります。

  • SCP-7822-1から10m以内の距離を維持する。SCP-7822はSCP-7822-1の所在を常時把握しています。
  • 自らの身だしなみの維持。
  • 周辺環境の清掃。
  • SCP-7822-1への身体的危害を阻止するための介入。

SCP-7822は1回の観察のみで学習した手順を高精度かつ正確に再現可能であり、また大量の情報を無期限に保持できます。この能力とは対照的に、内省的な思考、独自の意思決定、割り当てられたパラメータの範囲を越える主体性は欠如しています。

SCP-7822-1が死亡すると、SCP-7822は24~48時間以内に直近の人物と自動的に隷属関係を結び直します。

補遺:

1860/04/12 – 現場収容報告 - 7822-002


報告: 貴族ノービレ████ ██ ████が、恐らくは避難先を求め、自身の邸宅からサルデーニャ島へと逃亡したことが判明した。彼の逃亡から3日後、フランス政府代表 ピエール・リショー氏は、レモ・パオロ・アッタナシオ3を同伴し、新たにフランスが継承した地所を評価する目的で邸宅を訪れた。

詳しい検査を進めていた時、両者は下層階から絶え間ない“大きな叩く音”を聞きつけた。音を頼りにして、二人はバリケードで封鎖された地下室に辿り着いたが、この部屋は地下の他区画に比べて奇妙なほど清潔であった。室内からは顔の無いメイドのような姿の実体が発見された。実体は敵意を示さなかったが、強迫的にリショー氏に追従しようとした。このため、実体とリショー氏は双方ともに近隣の観測基地 [既に閉鎖済] に拘留された。

補遺: その後の調査により、貴族ノービレ████ ██ ████の船はジェノヴァとサルデーニャ島の間を航行中に沈没したことが判明し、邸宅やその所蔵品に関して今後の権利主張が行われないことは確実となった。


1860/04/30 – 収容報告 - 7822-01


報告: メイドの発見報告書を本部へ提出。回答を待つ間、仮称としてフェリシテと呼ぶことにした。

フェリシテは、ピエール・リショーと、オート=サヴォワ県のフランス語方言で発せられる指示にのみ反応を示す - 幸い、ピエールは初歩的ながらもその方言を話すことができる。これらの知見を踏まえ、フェリシテの研究継続に向けて、ピエールを我々のチームに迎え入れた。

フェリシテはリスクとなり得る兆候を何ら示しておらず、収容が容易であると証明されており、家事使用人に通常求められる職務に熟達しているため、我々は満場一致で対象の雇用を決定した。フェリシテは今後、毎日観測基地を清掃し、正午にはキッチンの補助業務を行う。他に業務が無い時、フェリシテは収容ユニットに戻っていく。

補遺: フェリシテがキッチンに導入されて以来、食事の質が向上しており、皆喜んでいる。


1861/02/10 – 状況報告 - 7822-02


報告: 回答を受け取った! フェリシテは正式にSCP-7822として登録された!

我々は最近、彼女が標準フランス語とイタリア語を理解するようになったことに気付いた。彼女の進歩を誇らしく思う反面、ここでイタリア語を話す機会がほとんど無いことを考慮すると、その習得度には驚かされる。

彼女の能力の限界を探るため、我々は次第に複雑化する試験を考案したが、彼女の総合的なパフォーマンスは予想を大幅に上回っていた。

補遺: 補遺: 発着郵便物の翻訳を支援させるために、SCP-7822には数種類のヨーロッパ言語の読み書きを教え込んだ。しかし、彼女は表現の解釈に苦戦しており、字面通りに翻訳してしまう。この問題は時折愉快な結果をもたらしている。

ピエール・リショーはSCP-7822にヴァン・テ・アン4の遊び方を教授した。作戦行動に本質的な恩恵はもたらさないが、休憩時間中のチームの士気向上に一役買っている。


1863/05/12 – 状況報告 - 7822-03


報告: ピエール・リショーの死後、病院から戻った我々は、SCP-7822が収容室の隅に身動きせず立ち尽くしているのを見つけた。反応を引き出す試みは全て失敗に終わった。彼女の安否を案じ、我々は交代制で様子を見ることにした。フランシス・ルーが当番を務めた夜、彼女は突如として彼に付き従い始めた。彼はこの展開を大いに喜んでいたが、我々は少々不安を感じた。

補遺: 最近、将来のサイト-138管理官と連絡を取り合うことになった。同氏はSCP-7822の能力に強い関心を示している。


1870/07/10 – 収容報告 - 7822-04


報告: 長期にわたる交渉を経て、また戦争による情勢の不安定化が進行している現況を鑑みて、中立国であるスイスの領土内に新たに建造されたサイト-138へ、SCP-7822を移送することを決定した。

SCP-7822及びSCP-7822-1-Bの移送は、本報告書の作成から2日後に実施される予定である。移送は定期的なワインの輸送を装って実行される。

補遺: 君たち二人の幸運を祈る!
- チーム一同、ジャン、アンドレ、レモより。


1870/09/30 – 運用報告 - 7822-05


報告: SCP-7822の移送完了から間もなく、SCP-7822-1-Bは肺炎で死去した。これを受けて、研究チームは複数のDクラス職員を利用し、SCP-7822-1選定プロセスについての更なる調査を実施した。

SCP-7822には倫理的判断力が欠落しており、行動指示をSCP-7822-1に依存しているのが明白であることから、サイトの保安部門及び管理部門は プロトコル・オベーヌ-7822 を策定した。本プロトコルは今後のSCP-7822-1候補者に要求される心理的基準とクリアランスレベルを規定するものである。

ハンス=ルドルフ・ミュラー博士がSCP-7822-1-Fとして選抜された。

SCP-7822にはタイプライターの操作方法が指導された。

プロジェクト・クール・サンプルと指定された試行期間は1870/08/21に開始され、1年間実施される。このプロジェクトの目標は、SCP-7822をサイト運営に転用できる可能性の評価である。試行期間中、SCP-7822-1-Fは自身のチームから支援を受けつつ、SCP-7822への指示と監督を行う。予期せぬ挙動は直ちにサイト保安部門へ報告しなければならない。

補遺: SCP-7822の到着時、その制服の襟のすぐ下に、観測基地従業員用のバッジが留められているのが確認された。正式な許可は下りていないが、SCP-7822-1-Bの要望により、バッジはそのまま残されている。


1871/11/15 – 状況報告 - 7822-06


報告: プロジェクト・クール・サンプルは良好な結果を得て終了した。SCP-7822の効率性は既存の従業員や機械システムを凌駕しており、その成果は職員から広く称賛されている。

追加の予防措置として、SCP-7822の精神構造をより詳細に評価するため、定期的なインタビューが行われた。SCP-7822はタイプライターを使用して意思疎通に応じた。これらのインタビューを通して、SCP-7822の百科事典的な記憶力が確認された。

これらの特性上、SCP-7822は反復的な事務作業の補助役として最適である。これを受けて、集計および在庫管理のための演算資産としての転用が承認された。

補遺: SCP-7822-1-Fは、SCP-7822に対して、指定のオフィスへ08:15までにコーヒーを配達させるように非公式に手配していた。彼及び所属チームには、SCP-7822はあくまでも補助的な存在であり、部下と見做すべきではないことが改めて通達された。同様の問題を防止するため、職員は今後SCP-7822に対して一定の距離感を保つものとする。


1940/02/10 – 管理報告 - 7822-07


報告: ヨーロッパの姉妹サイトからの戦時中の資料移管・保護要請に起因する事務負担の増加に対応するため、SCP-7822-1-H5はSCP-7822を記録及び台帳の管理システムとして転用することを決定した。このシステムによってあらゆる時間帯に必要文書の即時閲覧が可能となり、記録保管職員らはより優先度の高い業務に集中できると見込まれた。SCP-7822-1-Hはオフィス内インターコムを通じてSCP-7822に資料請求を中継する役割を担った。

サイト管理官は財団の記録を異常な装置に委ねることへの懸念を表明したが、複数の上席職員は、SCP-7822の数十年にわたる信頼性の高い運用実績を理由に挙げて提言を支持した。非機密性の資料に限定した小規模な試験運用が1940/02/05に承認された。

補遺: SCP-7822が資料配達の一環として医療区画へ赴いた際、研究員らはX線検査を実施する機会を得た。これによって、SCP-7822の頭蓋骨は2つの頭頂葉が強制的に融合した結果の産物であるように見受けられ、脳容積が拡大していることが判明した。この特異性がSCP-7822の記憶保持能力の一因だと考えられる。


1940/03/10 – 状況報告 - 7822-08


報告: 戦時需要の継続的な増加と、試験運用段階における管理処理能力の著しい向上を踏まえ、資料検索システムの本格導入が承認された。SCP-7822には現在、SCP-7822-1-Hと同等の資料管理権限が付与されている。

補遺: SCP-7822を収容するため、記録保管棟に隣接する専用の収容ユニットが建造された。


1964/08/25 – 状況報告 - 7822-09


報告: サイト-138は現在、施設全体を網羅するファックス通信網を擁している。SCP-7822は特段の指示がない限り、資料を直接手渡しするのではなく、この通信網を使用して送信することとする。

補遺: SCP-7822-1-Hは、サイト-138の資料管理体制の近代化への貢献に対し、正式な表彰を受けた。


1985/04/19 – 状況報告 - 7822-10


報告: コンピュータシステムの導入完了に伴い、SCP-7822には物理的な記録や台帳をデジタル空間へ移行する業務が課せられた。

SCP-7822は今後、記録管理棟での作業を継続する唯一の担当者となる。その役割は、電子メールで受信した情報に準じて旧来の資料を更新することである。この目的のため、SCP-7822-1-Iが共同管理する専用アドレスが割り当てられた。

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補遺: 指示の減少に伴い、SCP-7822は日常的に書架の埃を払い、保管資料が適切に整理されているのを目視点検していることが確認された。これを受けて、SCP-7822の自律行動リストは更新された。

SCP-7822の表皮組織はDNA配列解析に送付された。解析結果はSCP-7822が3つの異なるヒトゲノムで構成されていることを示し、人工起源仮説の更なる裏付けとなった。


2017/06/18 – 収容報告 - 7822-11


報告: 財団の近代的アルゴリズムはSCP-7822の処理速度を大幅に上回っており、完全デジタル化された記録管理プラットフォームへの移行に伴って、SCP-7822による支援は不要となった。

施設の維持管理にSCP-7822を再び活用するというSCP-7822-1-Iの提言は、彼女が2017/06/17に退職するまで承認されていた。

即時有効指令として、SCP-7822を収容室内での無期限待機状態に置くものとする。プロトコル・オベーヌ-7822は中止される。

補遺: N/A


2022/11/05 – 事件報告 - 7822-12


報告: SCP-7822-1-Iの死後、記録管理棟を通り掛かった職員らは、SCP-7822の収容室から絶え間ない“大きな叩く音”が聞こえると報告した。監視カメラ映像によって、SCP-7822が収容室のドアに繰り返し衝撃を加えていることが確認された。この挙動は、SCP-7822-1-Jと合流するための、SCP-7822の自律的な試行だと考えられる。

騒音対策として防音材が設置された。6

補遺: N/A

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