クレジット
タイトル: SCP-8055 - 悪い夢を見たんだ
翻訳責任者: walksoldi
翻訳年: 2024
原題: SCP-8055 - I had a bad dream
著作権者: PeppersGhost
作成年: 2024
初訳時参照リビジョン: 22
元記事リンク: SCP-8055

SCP-8055。
アイテム番号:
8055
収容クラス:
EUCLID
特別収容プロトコル: SCP-8055は全てサイト-929に無期限収容されます。枝番号が付与されている生体のSCP-8055群には常に、小児看護の訓練を受けた職員が最低でも15名付き添う必要があります。サイト-929の手術室は、使用の有無に関わらず、最低でも1日に1回清掃してください。
枝番号が付与されている生体のSCP-8055に関係する人物は、いかなる状況下でもサイト-929の半径12マイル圏内に立ち入ることを許可されません。
説明: SCP-8055は突発的に出現と統合を//////+
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[ ログ++始 ]
SCP-8055-26: 先生が僕のお医者さんなの?ブラッドソン: うん、そうだよ。気分はどうかな?
SCP-8055-26: 疲れた。頭がすごく痛い。
ブラッドソン: そうなるのは当たり前だよ。
[ 20秒間の沈黙 ]
SCP-8055-26: 先生が治してくれたの?
ブラッドソン: 色んな所をたくさん取り除かないといけなかったけど、そうだよ。手術は成功したんだ。
SCP-8055-26: じゃあ僕は生きられるの?
ブラッドソン: そういうことになるね。
SCP-8055-26: 左手の感覚がないよ。多分包帯がきつすぎるんだ。
ブラッドソン: ごめんね。きつくしておかなきゃいけないんだ。君の安全のためなんだよ。
SCP-8055-26: でも腕の感覚がないよ。なんにも感じないんだ。
ブラッドソン: 腕なら君が眠っている間に見ておいたよ。大丈夫だ。
SCP-8055-26: もう見てもいい?
ブラッドソン: あんまり早くに包帯を外しちゃったら、きちんと治らないんだよ。
[ 16秒間の沈黙 ]
SCP-8055-26: 先生、僕のママを追い出したの?
ブラッドソン: どういう意味?
SCP-8055-26: 手術が終わるまでずっと手を握ってるねって、ママが言ってくれたんだ。
ブラッドソン: そうだったのかい? ごめんね。手術をするためにも、君のお母さんには部屋を出てもらわないといけなかったんだ。
SCP-8055-26: ママを呼んできてくれない?
ブラッドソン: お母さんの名前は?
SCP-8055-26: アグネスだよ。先生、頭が痛くてたまらないんだ。
ブラッドソン: さっきも言ったけど、たくさん取り除く所があったからね。でもすぐに薬の量を増やすから、それで痛くなくなるよ。君の住所を教えてもらえるかな?
SCP-8055-26: ワシントン・ストリートの、西23215番地。
ブラッドソン: 町の名前と、州は?
SCP-8055-26: ここだよ。
ブラッドソン: 君が眠っている間に、別の病院に移す必要があったんだ。君の出身の町と州は?
SCP-8055-26: オクラホマ州の、エイダって所。これでママを呼んできてくれるの?
ブラッドソン: まだだよ。もう少し質問しなきゃいけないことがあるんだ。君の名前は?
SCP-8055-26: そんなの、僕のお医者さんなら知ってるでしょ。
ブラッドソン: ごめん、言い方が悪かったね。私が訊きたかったのは —
SCP-8055-26: [ 大声で] ママ! 聞こえる?
ブラッドソン: 落ち着いて。君のお母さんならすぐに戻って来るよ。私が訊きたかったのは、君のお母さんの名前なんだ。
SCP-8055-26: もう言ったよ。アグネスだってば。
ブラッドソン: そうだね、でもフルネームが必要なんだ。
SCP-8055-26: どうして知らないの? どうして僕に訊くの?
ブラッドソン: 手術のせいで記憶に影響が出ていないか確かめる必要があるんだ。自分の名前は覚えてる?
SCP-8055-26: エディー・ダロウ。
ブラッドソン: 今は西暦何年?
SCP-8055-26: 1903年。何も忘れてないよ。あとどれくらい質問が続くの?
ブラッドソン: 必要な分だけだよ、エディー。ちょっと我慢してね。
SCP-8055-26: ママはどこ? どうしてママに会わせてくれないの?
ブラッドソン: 焦らないで。君のお母さんはもうすぐ戻ってくるから。
SCP-8055-26: もうそんなこと言わないで!
ブラッドソン: エディー、私の質問に答えてほしいんだ。
SCP-8055-26: すごく怖い、ママに会いたいよ。先生は僕をちゃんと治してくれなかったんだ。そんな感じがする。前は大丈夫だったのに、今は頭がすごく痛いしよく見えない。ママに会いたい。手を握ってるねって言ってたのに、もう手の感覚が無いんだ。ママに会わせて。僕、このままじゃ天国に行っちゃう。
ブラッドソン: 絶対に大丈夫だから。手術は完璧に成功したんだ。怖がる必要なんてないよ。
SCP-8055-26: まだ天国に行きたくない。早くママに会わせて。
ブラッドソン: どうして天国に行くと思っているんだい? エディー。
SCP-8055-26: ずっと痛いから。それに、イエス様が見えるんだ。
ブラッドソン: 本当かい? どこに見える? どんな姿をしてる?
SCP-8055-26: 先生の隣にいる。絵に描いてあったのとそっくりだけど、イエス様の絵はいっぱいありすぎるよ。何か喋ってるけど口が動いてない。ああっ!
ブラッドソン: イエス様が何を言ってるのか教えて。
SCP-8055-26: 聞きたくない! 怖いよ。すごく、すごく怖い。
ブラッドソン: 何を言ってるのか教えてほしいんだ、エディー、そうしたらお母さんに会わせてあげるから。
SCP-8055-26: イエス様、こう言ってる。先生が僕の腕にいっぱい穴を開けて、バラバラにしちゃったって。僕をずっと切り刻んで、それを忘れさせてるんだって。これからも止めないんだって。お願い、お願いだから、ママに会わせて。頭がすごく痛いんだ。もうここにいたくない。
ブラッドソン: そうか。分かったよ、エディー。もうすぐお母さんに会えるからね、約束する。
[ 48秒間の沈黙 ]
SCP-8055-26: イエス様が先生に何か言いたがってる。
ブラッドソン: 何をだい? エディー。
SCP-8055-26: いつか人々が知ることになるって。
ブラッドソン: そうかな、エディー。そんなことにはならないと思うよ。じゃあ、そろそろもうひと眠りしようか? これからまた、大きな手術が控えてるからね。
[ ログ終了 ]