SCP-8066
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SCP-2006

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収容下のSCP-2006。

アイテム番号: SCP-2006

オブジェクトクラス: Keter Neutralized

特別収容プロトコル: 正確性を維持するため、当ファイルはレベル5/8066クリアランス保持者のみが編集可能です。

SCP-2006は標準的なヒト型生物収容室に収容されます。更なる心理的衰弱を防ぐために、SCP-2006との交流はレベル5/8066職員のみに制限され、またSCP-2006は娯楽メディアの利用を認められます。最近生じたホラー・ジャンルへの嫌悪感を除けば、SCP-2006はメディアの嗜好を特に表明していません。

説明(アーカイブ済): SCP-2006は、その形状、大きさ、組成を既知の制限無しに改変する能力を帯びた異常な球状実体です。SCP-2006は可能な限り多くの人間の恐怖心を呼び起こすという目標を宣言していますが、SCP-2006が理解している“恐怖”の概念は、古典的なホラー及びサイエンス・フィクション映画の影響を強く受けているため、その欲求が及ぶ範囲はごく限られています。この概念の現状維持はSCP-2006の収容継続に不可欠だと見做されています。

説明: SCP-2006は30代半ばから後半の人間女性の姿をしたヒト型実体です。事件8066.2以降、SCP-2006はいかなる異常性も帯びていないように見受けられます。

事件8066.2


2024年9月3日 2:01 AM、サイト-118で複数の異なる異常現象が同時に発生した。そのうち、SCP-2006の収容室で発生した現象は次の通りである。

場所: ガンマ棟 - 収容室506号


[02:00] SCP-2006は、1954年のホラー映画“大アマゾンの半魚人”に登場する怪物“ギルマン”の姿を取って椅子に座り、1959年のホラー映画“ティングラー 背すじに潜む恐怖”を6回連続で鑑賞している。SCP-2006は小さく独り言を呟く。

[02:01] SCP-2006の収容室が軽く揺れ、照明が一瞬薄暗くなる。遠くでゴロゴロという鳴動音がかすかに聞こえる。SCP-2006が顔を上げた時、監視カメラ映像が途絶する。

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[02:03]、フレーム2

[02:03] サイト-118の保安システムが2フレームの映像を立て続けに受信する。

フレーム1: SCP-2006の収容室は暗く、スノーノイズを映すテレビ画面だけで照らされている。椅子は砕け散っている。特徴の不鮮明なヒト型の影が、部屋の最奥の隅にうずくまっている。もう1つの影が、テレビ画面の上の天井から逆さまにぶら下がっている。

フレーム2: SCP-2006の収容室は更に暗くなっており、添付画像の部分を除けば、フレームは黒一色である。

[02:05] 収容室内のカメラ映像が復旧する。SCP-2006は人間の姿になっており、まだ無傷の椅子に座って、何も起こらなかったかのように映画を鑑賞し続けている。

[02:21] “ティングラー 背すじに潜む恐怖”の再生が終了する。SCP-2006は自らの姿が変化していることに気付く。SCP-2006はこの展開に困惑・動揺しており、自らの形状を変化させられないように見受けられる。

[02:29] SCP-2006がすすり泣き始める。

回答者: SCP-2006

質問者: ランドール・オウイングス博士


[SCP-2006は椅子に力なく座り込み、宙を見つめている。テレビは1947年の映画“死体の告白”の途中で一時停止されている。オウイングス博士が収容室に入ると、SCP-2006は途端に虚脱状態から脱する。]

SCP-2006: ジョーさん、やっと来 - 君はジョーさんじゃないね。

オウイングス博士: 私はオウイングス博士だ。ロウ研究員が体調不良なのでね、当面、私が君のインタビューを担当する。

SCP-2006: ああ! 君はランディくんか! ジョーさんが君の話をしてたっけ。

オウイングス博士: どうか、私のことはオウイングス博士と呼んでもらいたい。

SCP-2006: オッケー。 [合間] ジョーさんは病気なの? こんなに長い間、独りぼっちだったのは初めてだ。

オウイングス博士: ロウ研究員は元気だ。彼女は… みんな元気だ。

[SCP-2006はゆっくりと頷く。]

SCP-2006: 病気なのはかもしれない。

オウイングス博士: 理由を教えてもらえるかな?

SCP-2006: もう何日も変身できないんだよ。ただの女の人みたいな姿のまんまさ - しかも、ドラキュラの娘やフランケンシュタインの花嫁みたいなモンスター女でさえないんだ! こんなのってないよ。

オウイングス博士: だから私を怖がらせようとしないのか? いや実際、入室してからずっと気をもんでいたのは認めよう。何か血も凍るようなことをされるのではないかとばかり思っていたんだ。例えば、あー…

SCP-2006: 後ろから忍び寄って“ガオー”って叫ぶとか?

[オウイングス博士は怯えて身震いする様子を装う。]

オウイングス博士: そう、そういうことだよ。考えるだけで鳥肌が立つ。

[SCP-2006は肩をすくめる。]

SCP-2006: なんか、そういうのを心から楽しいと思えなくなっちゃったんだよね。

オウイングス博士: 病気の間、何か他に気付いたことはあるか? 奇妙な感覚などは?

SCP-2006: ん。身体がゾクゾクして、熱くなって、寒くなって、ベッドの下に隠れたいような感じがしたら、それは感覚かな?

オウイングス博士: 恐怖心がそうだと思う。怖いのかい、SCP-2006?

SCP-2006: う… うん。そう思う。

オウイングス博士: 理由は分かるか?

[沈黙。]

SCP-2006: 僕にこんなことをした何かが怖い。それがまだ始まったばかりなのも怖い。

関連する異常現象についての詳細は、添付資料を参照のこと。

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