SCP-8147
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アイテム番号: SCP-8147

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-8147は標準的なSafeオブジェクト収容ロッカーに保管されます。事件8147-1以降、SCP-8147の試験は厳重に禁止されています。

説明: SCP-8147は幅4m、厚さ3cmの青銅製の円環であり、裏面にある3つのブラケットで壁に設置することができます。また、SCP-8147はUSBポートと標準的なアメリカ式120ボルト電気プラグを備えています。SCP-8147に電力が供給され、かつキーボードが接続されている時、円環の内部は固体のように振る舞う黒い虚空になります。ユーザーがキーボードを使ってタイピングすると、この虚空に白文字のテキストが表示されます。

いかなる時点であれ、ユーザーが“Enter”キーを押すとテキストは消失し、SCP-8147の表面には3秒~2時間にわたって砂時計の画像が表示されます。

その後、SCP-8147の内部はクラスIV次元亀裂になり、ユーザーが並行世界 (SCP-8147-1と指定) へ移動することが可能になります。SCP-8147-1はユーザーが前以て入力したテキストの内容と大まかに一致します。次元亀裂を通してSCP-8147-1に由来する材質を持ち出すことはできません。

SCP-8147試験ログ:

試験番号 指示 生成時間 付記
3 全体が固体の鉄で構成されている惑星。 4秒 特に無し。
17 現代の地球のレプリカ。 33秒 ベースライン現実との軽微な相違点が確認された。例として、ニュージーランドは存在しなかった。
45 全体がレンガで構成されている地球サイズの惑星。 20分48秒 緩いレンガの小山が次元亀裂から1km離れた場所で発見された。それを除いて、この惑星は完全に平坦だった。
174 全体が立てた状態のドミノで構成されている地球サイズの惑星。 2時間25分19秒 この試験中、SCP-8147は次元亀裂を生成しなかった。その代わりに、2時間25分19秒後、SCP-8147は“X”を表示し、改めて“テキスト入力欄”状態に戻った。

事件8147-1: 2023年4月4日、SCP-8147に“人類が進化しなかったこと以外は地球と同一の惑星”の生成指示を入力する実験が行われました。しかしながら、SCP-8147が“砂時計”状態になった2.47秒後、サイト-03で短時間の停電が発生しました。電力を喪失したSCP-8147は、シャットダウンするという予想に反して、即座にクラスIV次元亀裂を形成しました。亀裂をくぐったSCP-8147探索チームは岩石の多い山岳地帯に踏み込みました。探索チームのロバーツ隊長は速やかに、オーバーオールを着用したヒト型実体 (SCP-8147-2と指定) が削岩機で岩を削っているのを発見しました。

[SCP-8147-2は削岩機を止めて探索チームを凝視する。]

SCP-8147-2: こいつぁ驚いた。

ロバーツ隊長 お前は何者だ?

SCP-8147-2: 帰ってくんな。ここは建設現場だぜ。

ロバーツ隊長: この惑星に人間は存在しないことになっているはずだ。お前は人間か?

SCP-8147-2: あんたと同じぐらい人間だとも! 完成したら出てくよ。さ、帰った帰った!

ロバーツ隊長: ちょっと待て、この惑星を作ったのは何者だ?

SCP-8147-2: 今あんたの目の前にいる男だよ。惑星工事はもううんざりだ。

ロバーツ隊長: なら、具体的にはどれくらいここにいる?

SCP-8147-2: ざっと2500兆年ってとこかな。

SCP-8147の試験は、予定されていた試験#297も含め、倫理委員会布告によって全て禁止されました。

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